No.495995

ゼロの使い魔 気ままに生きる転生者 13.1・・・?

竹取童子さん

描き忘れを追加。あえて前話を修正しての加筆はしない。

2012-10-14 06:19:41 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3687   閲覧ユーザー数:3558

 

夕食後、父上の部屋で、父上に胃薬を渡した。

 

父上がデレッデレになり、勢いでそのまま飲もうとしたのだが、アンナがそれを止めた。

 

いくら天才であるとは言え、子供が作った秘薬を、何も調べずに飲むのは危険であるため

 

家お抱えの水メイジに秘薬の効果を調べてもらい、大丈夫であるなら・・・と云うことになったのだ

 

当然の如く、よく効く胃薬であるという結果が出され、害が無いならと、父上が余の調合した胃薬を飲んだ。

 

効果はすぐに出た。・・・出たのだが・・・

 

父上の胃の辺りから、名状しがたい金属の捩れる音が部屋に響いた。

 

一瞬悪化したか?とも思ったが、父上はピンピンしているのでそれは無いと判断

 

やがて金属の捩れる音が止み―――

 

「おぉ、痛みが消えた、ありがとう。私の小さなネロ」

 

そう言って、余の頭をなでてくれた。

 

案外、父親に頭をなでられるのも悪くない。自然と余の口が緩む。

 

このまま撫でて貰っていても構わんのだが、真面目には無しをしようと思う

 

余の真剣な雰囲気に気付いたのか、父上は余の頭を撫でるのを止め、話を聞く体勢に入った

 

「父上、以前父上は、誰も住んでいない、荒れ果てた領地を押し付けられたと仰っておられた。」

 

「――うむ、今思い出しても頭の痛い話だ、何れはあそこも復旧せねばなるまい」

 

と云うことは、まだ手付かずなのか・・・都合がいいな

 

「いっそのこと、そこを余に任せて欲しいのです。幸いといっては何ですが、住人は一人も居ない。領地経営の練習場として扱ってみては、と、そう考えた次第」

 

そんな事言ってみても、未だ幼い子供に領地を任すワケが無い。

 

言っている余自身でさえ、まず肯定しないと確信できるし、仮に肯定したとしても正気を疑うだろう

 

故に――LUC:EX スキル:カリスマ 発動――

 

「人員は少し借りていくことになるやもしれぬが、器具や金銭的な援助は必要ない。既に10万エキュー用意してある。家や器具も、余が用意できる」

 

「・・・っ。意思は曲がらんと言うのだな?」

 

「曲がらぬし、曲げぬ。そこで得た利益も、4割程家に回そう。そう悪い話ではないと思うのだが」

 

因みに六割は自分の財布に・・・ではなく、全て資金に回す。

 

家に回す四割は、どれほどになるかは不明だが、ヴァリエール家の益になる

 

「・・・はぁ、解った、私が手続きは済ませておく。行き詰ったら私に話すと良い、知恵を貸そう。しかし、無理はしてはいけないよ?」

 

「必ず期待にこたえよう」

 

領地の話はコレで終わり。空気を他愛も無い雑談に切り替える。

 

「しかし、10万エキューもどうやって・・・」

 

「ラグドリアン湖からの帰りに寄り道して、トリスタニアのカジノで勝ってきた。本来は100万エキューが支払われるはずだったのだが、そんな国家予算じみた金があるはずもない。故に本来の10分の一で手打ちにした」

 

「なっ・・・」

 

さて、次は母上にコレ(・・)を渡さねば・・・

 

固まっている父上を放置して父上の部屋を出た。

 

 

 

母上の部屋にノックして許可を貰って部屋に進入、スニーキングミッション(バレてる)は順調に進行中(笑)

 

「若返り「なん・・・ですって・・・!?」のくす、り・・・作れれば何でも良かった。反省はしていないし、後悔もしていない。」

 

と、余はこのように意味不明の供述をしており・・・

 

ふむ、もじにすればたった三文字を口に出しただけでものすごく現実逃避がしたくなる状況と云うのはかなり珍しい事ではなかろうか

 

「ポーションを一滴だけ水に垂らし、なりたい年齢を思いながら飲めば、7時間だけその歳に戻れるポーションなのだが、母上に進呈しよう」

 

「では早速―――んっ」

 

「ただし・・・聞いてないだと!?」

 

何と云う早業か、副作用を説明する間もなく掠め取られ、用法と用量を余が言ったとおりにして若返りの薬を飲んだ。

 

すると、母上の体から眩い光が発せられ、次の瞬間には

 

「・・・・・・ネロ」

 

「・・・何か?」

 

顔ほんのり赤く上気させ、ダボダボのドレスを纏った状態の、余の知識の中にある、15~6当時の母上が居た

 

「今の私のサイズに合う服を用意しなさい、今すぐ。それと、この薬の副作用も教えなさい」

 

これが、逆らっちゃいけない相手というヤツか・・・

 

ポケットの中で王の財宝を開き、適当に取り出した

 

出てきたのは・・・

 

「何処から取り出したかはあえて聞きません。が、それ(・・)は何です?」

 

赤と白の、所謂一つの

 

「東方の書物に書いてあった、「巫女装束」というものらしい。いまの母上のサイズでは、コレしかない故(嘘)お覚悟を・・・!」

 

無駄に超加速を使い、抵抗される間もなく母上のドレスを脱がし、巫女装束を着せた。

 

傍から見れば、着ている衣服を入れ替えた(・・・・・)ように見えるだろう

 

成功したということは、母上ですら認識できない速度で強制的に着せ替えたのだ。

 

「それで、副作用の事だが、おそらく七時間後に父上が干からびていて、余に妹か弟が出来る可能性が有るくらいか。」

 

「・・・ほう、成る程、それはそれは・・・まんまと貴女に嵌められたと言うことですか。実践訓練の時間が楽しみになる副作用ですね」

 

あ、余、死んだかもしれん・・・

 

怒気がハンパない、完全に藪ヘビだった・・・!

 

「あ、あと、元の年齢に戻っても、若返ったときの肌の年齢のまま固定されるな」

 

皺と永遠にサヨウナラできるよ!やったねカリンちゃん!

 

怒気が収まった。助かった・・・のか?

 

「そうですか、お肌が・・・良くやりました、と言っておきましょう。一つ目の副作用を打ち消す位には」

 

いや、そもそも余の話を最後まで聞かずに飲んだのが―――

 

「何か・・・?」

 

ギロリと睨みつけられた。

 

正直チビりそう。

 

口に出してないはずなのだが、やはり勘なのだろうか

 

「何も。余はこれで失礼する、おやすみ」

 

ともかく、これ以上死亡フラグを立てたくないのでさっさと退散しよう、そうしよう

 

「えぇ、おやすみなさい」

 

 

 

 

―――おまけ―――

 

 

テフテフと歩いて浴場に突入、姉上~ズの誰かが居たら思いっきり愛でようと思ったのだが

 

生憎誰も居なかった。すこし残念である。

 

身体を洗い終え、浴槽に使ってだらけていると、ふと、一番下の姉上、ルイズお姉さまの気配を感じた

 

故に、余は気配を周囲に溶かし、気付かれないように隠れる。

 

姉上が体を洗い終わり、浴槽に入った瞬間―――あとは・・・・解るな?

 

 

――おまけその2――

 

翌日、案の定父上は干からび、母上はお肌がツルツルテカテカだった。

 

後に、母上に「今回の訓練から魔法の使用を禁止します」と、宣告された

 

ぎゃふん。

 

 

 

 

 


 
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