No.493738 IS-インフィニット・ストラトス- きゅー組物語 142012-10-08 17:07:16 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1176 閲覧ユーザー数:1138 |
「ふぅー………あー。でも男って、大体そんなもん だぜ?」
ここは、屋上喫煙ブース。
「でも………」
目の前に対峙するは、中国代表候補。
「てかさ、自分が[毎日私に、ドネル・ケバブ作っ て!!!]って言われたらどうよ??」
「………無いわね。」
「………でしょうよ?」
こちら出雲。二日連続で恋する乙女の相談を受け付けている 訳だが………
「でも、やっぱり腹立つ!!!」
………目の前で相談(………いや、愚痴かな?)を続け る中国人の少女。
曰く、以前勇気を振り絞って告白したのに、 すっかり忘れられていた。
そこまでなら、確かに酷い男だと同意も出来る んだが………
「いや、やっぱり“毎日酢豚”は無いわ。うん。そ れが告白だって解かったら、最早テレパシー的 な何かを疑うわ。」
「………なのかなぁ。」
「………でもまぁ、ほら。相手が告白と意識して無 いなら、まだやりようはあるだろ?改めて告白し ちまえ。」
「はぁ!?何言って………いや、それも………けど………」
「けど、なんだ?」
「一夏に、クラス対抗戦で宣戦布告しちゃった なー………なんて………」
「鳳………」
「何よ?」
「諦めろ。」
当たり前だ、久々に会ったら喧嘩売られた……… 最早色恋以前の問題だ。
「………ぐすっ」
あ、やば。泣いた。
「じゃ、じゃぁ、あれだ。いっそ勝ったら付き合 えぐらい言ってみたらどうだ??」
すかさず、なだめにかかる。
昨今、“女の涙は強い”は別の意味を持っている。
即ち、“女の涙”を見たら(社会的な)死を覚悟し ろ。
彼女と別れた翌日に、何故か会社をクビになっ た。
なんて事が有り得る世界になってしまったのだ。 くそっ、何て世の中だ!!!
「………それよ!!!」
「うおっ!!?」
「………ふふふ、今に見てなさいよ一夏!絶対私のモ ノにしてやるんだから!!」
………何というか、感情の起伏が激しいお嬢さん だ。
Side きゅー組
「こちら、アルファチーム。HQ、応答を求む。」
場所は9組
「こちらHQ。アルファ、何か問題が発生したの か?」
「学園側のジャミングが想定より強い。対象の会 話が不明瞭。」
「………了解。現状のまま、出来うる限りの情報を 拾え。」
「了解。」
「こちらブラボー………ねぇ、この暗号みたいなの 意味あんのー?めんどくさいんだけど。」
「………なんか、極秘作戦ぽくてカッコいいじゃ ん。という我らが担任からの命令よ。」
「こちらチャーリー、アルファヘッドの意見に同 意する。」
「………セレナ、あんたまで………」
「すまん、アルセリア。だが、こう………一介の FPSファンとしては、こうゆう会話に憧れてやま ないというか………」
9組の常識枠が減ってゆくような感覚。とても自由な担任教師にとても自由な生徒たち。
「………あ、頭痛くなってきた。」
頭を抱えて呟いたアルセリアの耳に、インカムからロジーナの声が聞こえてきた。
「!!!???アルファよりHQ、アルファよりHQ!!!!対象 の会話内容を確認………これは!!??」
驚愕を声に載せるロジーナ。
「どうした、アルファチーム。」
頭を痛める割にはノリが良いですね、アルセリアさん。
「対象からの会話より、重大な情報を確認。HQ へ送る。確認及び解析を求む。」
教卓に据えられた端末に、音声データが送られてくる。
『………好き………のか?』
『……先生…………好き』
「「「!??」」」
端末からの声で、教室に激震がはしる。
「HQよりブラボー、HQよりブラボー!二人の様子は!?」
「ブラボーよりHQ!対象チャイナは泣いている模様。繰り返す、対象チャイナは泣いている模様!!!」
「………黒だな。」
「ああ、間違いない。」
何故か某人型汎用決戦兵器アニメの司令風に呟くクラスメイトの声が、夕日に照らされた放課後の教室に響いた。
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