マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START
十七話 女装と狂犬?
アスカ SIDE
朝からPXは賑わいを見せる中、端ところでハロをケーブルで繋いだノートパソコンを操作しながらサンドイッチを食べていた
いつまでも練習機である吹雪を実戦で使うわけにもいかず、新たに機体を作り出すか、現存する第三世代機を元に改修するか悩んでいた
「よ、朝からなにやっているんだ?」
「クラフトさん?」
顔を上げると頬が腫れ上がるクラフトさんがいた
「堅苦しいからケニーで呼んでくれ、それでサクラザキのこともアスカって呼ぶからな」
「分かった・・・その頬大丈夫?」
「大丈夫だ、女性(一部)に叩かれてもすぐに治る!」
「はははっ・・・」
サムアップされて思わず笑った
一部のマゾだと分かっているのにここまで変態な人は始めてだ
「そうそうアスカ、オレのサンダーボルトⅡを見てくれないか?」
「サンダーボルトⅡって、改修は終わっているはず・・・」
「渡されたデータを
自分以外にフラッグの技術を使いどんな風に戦術機を改修したのは気になる
アメリカが主体としている射撃を中心に組んだのか、近接を両立したモノにしたのか、技術屋として話がしたい
「特殊区画で待っているみたいだ」
「あれケニーは?」
「オレなら・・・」
『ケニー・クラフトさん、香月博士がお呼びです。至急、第三研究所にお越しください』
「というわけだから行くわ――ユウコちゃん待っていてねー!!」
「えっ?」
ケニーが走り出し、PXのドアが盛大に開けられた
PXには嵐が通り過ぎたように静寂に包まれる
「ケニー、当タッテ砕ケル!ケニー、当タッテ砕ケル!」
「そうなるけど、すぐに復活するような――ハロ、そろそろ行くか」
「了解!了解!」
食器を片付けるとカウンターのほうで、なにやら騒がしいが特別区画で人を待たしているので聞かずにPXを出た
その時、気づいていなかった
俺が出た後、PXが惨劇になっていたことを・・・
アスカ SIDE END
仙台 SIDE
第三研究所は試験管・フラスコなどの実験道具が置かれ、部屋便対に薬品の匂いが充満し、夕呼は静かに待っていた
しばらくすると誰かの足音が聞こえ、徐々に近付いてくる
「ユウコちゃ~ん、婚姻届け書き終えた?」
「・・・ケニー、お座り」
「ワン!」
ケニーはその場に犬のように座る
そしてお手、おかわりを命令して伏せを指示し、ケニーの背中に座った
「来たわね、資料は?」
「それならここに・・・ああ、この重みがユウコちゃんの愛なんだなー(喜)」
夕呼は渡された資料に目を通す
資料は、とある軍の動きを詳細に書かれている内容だった
何度も読み返すと夕呼はしばらく思考する
その時、夕呼の椅子になっているケニーは高揚とした表情を浮かべていた
『博士、緊急事態です』
突然、壁に掛けられた液晶テレビ(アスカから強引に貰った物)に、焦るイリーナが映し出された
「どうしたの?」
『PXで調理酒の入ったコップが無くなり捜索しまして、神宮寺教官が間違って摂取しまいました』
「・・・・・・なんですって!?」
「ユウコちゃん、ハァハァ。ユウコちゃん、ハァハァ。」
『現在衛生兵は避難シェルターに退避させ、対まりも部隊を編成させました。至急司令部にお越しください・・・それと男のうめき声が聞こえるのですが・・・』
「気にしなくていいわ」
通信が切られ夕呼は立ち上がると端末機を操作
すると窓はシャッターが下ろされ日差しが入らなくなる
「ケニー、あらゆる手を使いまりもを止めなさい」
「あらゆる手だと・・・つまり朝から夜までご奉仕はOKなんだな?」
「OKよ」
「・・・それじゃー行ってきまーす!」
砂ほこりを立てながらケニーが出ると物影から社が出てきた
「・・・アスカさんに、伝えなくてもよろしいのですか?」
「おもしろいから伝えないわ」
夕呼はこれから起こることに笑みを浮かべていた
仙台 SIDE END
アスカ SIDE
仙台基地の地下にはオルタネイティブ4のために特殊区画が用意され、人知れずガンダムの整備・A―01専用機体の改修など行なっていた
その端にはガラスで仕切られた部屋がある、テーブルの上にはフェイアチルド・リムパリック社が持ち込んだ企画書を広げていた
「つまりサンダーボルトⅡは狙撃戦を重視された設計か・・・」
「そうです、ミスコウヅキが提供したの技術で我が社が検討して作り上げました」
「装甲はEカーボンを使用し軽量化を実現、高範囲を索敵するためEセンサーを装備・・・」
「この企画書を見てどう思いますか?」
「能力的には第三世代機といい勝負かもしれない、量産を重視されていないが特色がないというか・・・・・・何点か加えていいかな?」
「別に構いません、お好きのように」
「この二つのデータを元に加えてみるか」
ノートパソコンに緑のガンダムと重装甲なフラッグが表示された
一つ目は白陵基地脱出後に解禁された一部の機体、ガンダムデュナメス
長距離射撃を得意とするガンダムで、今はソレスタルビーイング号に保管されている
特徴である頭部のガンカメラと精密射撃用のスコープを使う
それと二つ目はユニオンフラッグ陸戦重装甲型、通称シェルフラッグ
こいつは陸戦型をメインとした装備にされ、飛行が出来ないが追加装甲・大型化されたディフェンスロッド・リニアマシンガン・ロケットランチャーなどを装備され攻守ともに強化
この追加装甲は熱交換式蒸散装甲が採用されダメージなど軽減
さらに表面にはナノマシンを使用した色彩変調迷彩塗装が施され、プログラムにより色やカモフラージュパターンを変更できる
始めて見たときは、ラ○ネート装甲とメ○ル○アのオクトカム!?と思った
さすがユニオン、CBを除いて色々な意味ですごいぞ
それとスニーキングスーツ・・・今なら作れるかも・・・
「こんなモノまで開発していたとは・・・」
「武装はそのまま改修されているから、サンダーボルトⅡは頭部やコクピットを中心に改造だな・・・あ、他のデータ持ってくるの忘れてた、ちょっと持ってくる」
「はい」
忘れてきたデータを取りに行くためエレベータに乗り込む
なぜか上に行くごとに自分のカンが危険信号と鼻に纏わり付くようなアルコールの匂いがした
目的の階に到着するとそこは・・・
「えっ・・・なんで防災シャッターが降りているの?」
しかも照明が点いて無い、それで奥が分からない
しょうがないから壁に手を当ててゆっくりと歩き出す
「まったく、仙台基地のブレーカーはすぐ落ちるのか」
愚痴をこぼしながらPXの前を通り過ぎようとすると、なにかミシミシと音がする
おそるおそるPXを覗くと黒い塊が山のように積み重なっている
さらに目を凝らすと、誰かが片手でアイアンクローしながら人を持ち上げていた
「・・・んっ?」(・_・ )
もう一度見てみると、持ち上げている人はどこかで見たような?
そしてアイアンクローされているのは、ハァハァと周りから見ても危険な人と思われるケニーの姿
「・・・・・・」
一回深呼吸をして静かに扉を閉めた
音を立てずに立ち去ろうとすると、猛烈に悪漢が感じて扉から距離を取る
突然、扉が吹き飛ばされ中にいた人と目が合う
「しゃくらしゃきたんだ・・・」
「へぇ?」
気づいたときには、目の前にいた
髪の毛で顔が分からなかったが、茶色の長髪で少し癖が付いている
この人は・・・
「ま、まりもさん・・・・・・酒臭っ!」
鼻を押さえ離れようとするがまりもさんが掴もうと手を伸ばす
しゃがみ込み横に転がり距離を取る
「一体何が起きたんだ?」
酔っていると思われるまりもさんを警戒する
見た目は髪や服が乱れているが、動きが尋常ではない
一瞬でも気を抜くと終わる感じだ
「まりもさん、強めにいきます」
一気に近付きお腹を殴り気絶させようとするが、かわされ投げ飛ばされる
受け身を取りながら着地すると手が顔を掴もうと迫った
手を蹴り飛ばし、そのままかかと落としをするが、今度は上げた足が捕まれ宙吊り状態
空いている足で掴んでいる手を蹴り、脱出すると襟元を捕まれ地面に叩きつけられた
「ガハッ!!」
意識が途切れそうになるが、体にまりもさんが乗りかかり意識が保てた
しかしまりもさんの手には一升瓶が持ち抱えられている
「わ~だし~のざけが飲めないというのか~」
「いや、ちょっと・・・」
「口うるさい~しゃくらしゃき!!飲め、飲んでしまえ!!」
「☓○△@%=$&*―――――――ッ!!」
いきなり、口に一升瓶が入れられていた
喉を通して胃に酒が入って息が出来ない
「あ、もうだめ・・・」
「にゃるなー」
「ゴエッーーーー!」
お腹に強烈な一撃を食らい、胃の中が逆流しそうになる
今度こそ終わったと思ったら、急に頬に手を当てられ撫でられる、大人の雰囲気を漂わされて瞳か潤んでいる
一瞬ドキッとして顔が赤くなった心臓が高鳴り早鐘を打つが切なげに囁かれた
「しゃくらしゃき、お肌綺麗ね。化粧しましょうね~~~」
はぁぁぁぁぁぁ!?
なに言っているの?この人は、バカですか?アホですか?常識をわきまえない人間ですか?戦時中に化粧品なんて無いだろ
次の瞬間、まりもさんの手には化粧道具を持っていた
「一体ドコから・・・いやあああぁぁぁっ!!」
アスカ SIDE SIDE
仙台基地 SIDE
「・・・派手に壊れているわね」
日の光が入らないPXに照明が照らし出される
壁に穴が空き、天井には人が埋まり、床には人の山とビンなどの容器が転がり中心には、まりもが一升瓶を抱えて寝ている
その中を夕呼はアスカがいる方に向かって歩いていた
「・・・生きている・・・桜咲?」
視線の先には体育座りしたアスカがいるが、夕呼はアスカの姿に目を丸くしてしまった
服装はいつも着ているCBの制服ではなく純白のドレス
頭には銀色の長髪かつらが着けられ、胸は乳がん患者用に作られたシリコンの胸が装着され、女性が羨むような体形になり、町を歩けば10人中全員が振り返るほどのモデルのように美しい女性に変貌していた
「うっうっうっ……しくしくしくしく……笑いたければ笑ってください」・゚・(ノД`;)・゚・
「桜咲、あんた男じゃなくて女じゃないわよね?」
「・・・・・・生物学上男です」(T△T)
「ま、いいわ。ここまで被害を抑えたから良しとしましょう」
夕呼の言葉にアスカは引っ掛かった
自分だけは知っているような言種、アスカは過去の記憶を探ると一つの結論に辿りつく
「博士は知っていたんですか?」
「半分はおもしろいから、もう半分は伝えるのがめんどくさいからよ」
「いやいや、ちゃんと伝えてくださいよ」
「イヤよ・・・それより自分の姿見てないの?」
「自分の姿って・・・」
「うそだろ!」
「ばかな、あれがチーフだと!?」
「信じられないわ!」
アスカが会話を途中で止め視線をずらすと泥酔した全員が夕呼ではなくアスカを見ていた
誰もが女装したアスカを一言で言えば、それは・・・
女神が降臨した
「ありがたや~ありがたや~」
「おい、誰か記録しろ!」
「カメラ持ってきます!」
「脳内保存、脳内保存!」
「チーフ、一生ついていきます!」
「ブルアァァァァァァァァァァァァ!!」
「アスカ、キレイ!アスカ、キレイ!」
「……アスカさん、綺麗です」(霞は子供のような悪意の無い純真に言った)
「アスカ、付きあってくれ。できれば無言でデートしてくれ・・・」
「女として認識すればなんだっていいのか!」
「ホベラバ!!」
「そこ!!オレを置き去りにして勝手に盛り上がるな!写真は撮るな!録画するな!つーか、先ほどから死んでいなかったか?ええい!酔いが覚めたなら着替えてくる!!」
「待ちなさい!!」
夕呼に呼び止められ、全員静かになる
「アスカ!今、その姿を放棄することは人類の可能性を一つ潰すことになるわよ!!」
「香月博士!?なぜ?人類の可能性?」
「あんたは自分の状況、分からないの?・・・・・・鏡見なさい」
香月博士は鏡をアスカの前に置いた
アスカは自分の姿が映し出されている鏡を見ると………
「…………………………………………………………ぽっ///」
「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」
「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」」
周囲に大歓声が上がる
香月は笑顔で語り、アスカは最後の砦を防衛する如く、壁に頭を打ちつけていた
「NOOOoooooo!!」
「アスカさん…何をしているのですか?」
「社、アスカは自分の存在を守ろうと必死なの、そっと見守りましょう」
その後、仙台基地の壊滅は未然に防がれたが次の日は大半の人が二日酔いで基地の機能がしていなかった
気絶者1500人、二日酔い者4000人、負傷者6000人、PXを中心に被害額約8000万円を出し、お酒または医薬品の不足になるがトレミーに備蓄された物を補充される
その後、まりもの泥酔状態を狂犬と呼称される
女装したアスカの写真・映像は高値で取引されるが本人が全力でヴェーダを使い数多くの物が消去された
仙台基地 SIDE END
日本帝国 SIDE
そこはBETAに侵攻されていない帝国軍事基地
数多くの戦術機が格納庫を占める中、一際目立つ機体があるその名は不知火
日本が世界初となる第三世代機であり、初の純国産戦術機でもある
その不知火の足元には、彩峰中将と光州作戦前に負傷したのち帝都守備隊に配属された沙霧尚哉が話し合っていた
「大隊(36機)と単機で模擬戦ですか?」
「そうだ、三週間後新技術を搭載した不知火と評価試験を実施する」
「数では圧倒的に有利ではありますが、大隊規模程の戦力が必要な相手」
「新技術の情報少ないが、単機で500以上のBETAとやり合えるほどの実力を持つとされている」
「単機で500以上・・・」
沙霧は驚くが、彩峰中将は実際に見た光州作戦、大阪・京都などの情報を考えているが、さらに上をいくと考えていた
確信はないが悠陽らの調査で、月ハイヴ陥落から四番目の技術発展が一つに繋がるのでは?と踏んでいる
「理由はともあれ、気を締めて掛かるように」
「はっ!」
あとがき
風邪で寝込むわ、霧上の薬品を吸引したり、薬は10個を飲んでやっとの思いで回復しました
更新遅れてすいません
今回、狂犬を出しました
一様チート能力のアスカでも簡単に負けてしまう強さです
そしてケニーは只のかませ役
まだ人数も揃ってなく、まだ序章と考えています
機体は、サンダーボルトⅡはさらに改修、A―01専用機は設計図止まり
解禁されたデュナメスはしばらくお待ちください(ビームではなく実弾を使用すること考えています)
またお会いしましょう
Tweet |
|
|
5
|
3
|
追加するフォルダを選択
作者は、ホ○ミを唱えた
病気に50のダメージを与えた
しかし病気は治らない
作者は、ベホ○ミを唱えた
続きを表示