No.491062

ONE PIECE —黒髪少年の描く世界— 第四十三話 捕獲、そして

霧宮 海さん

にじファンからの転載です。
セリフ大幅改造してます!

そして遅れてすいませんでしたぁぁぁぁ!!

2012-10-01 22:12:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:6630   閲覧ユーザー数:6434

 

 

 

 

 

「ちょっとちょっとちょっとちょっと!なにこれぇ!なんでダンゴムシに追いかけられてんの!?」

「ハァ、ハァ、話してるんだったら走った方がいいんじゃないかしら」

叫ぶヤマトに冷静に言い返す。

 

そう言ったって冷静にいられるかっての!ダンゴムシ!ダンゴムシが転がってくんだぞ!巨大な!ダンゴムシ!

だがロビンの方を見ると、ただ冷静に逃げている。

なんでそんなに冷静に逃げてんの!?

 

 

本当にわからなかった。このような自体に陥る前に少しは対抗してみたのだ。巨大なダンゴムシに。坂を勢いよく下ってきたダンゴムシ達をかわして坂の上の方へ行ってみたり木の上に上ってみたり。

 だが坂の上に上ってもすぐに切り返して自力で上に上ってくる。切り返す際にはギョリリリリとスゴい音がした。摩擦熱が大変そうで大丈夫なのかと一瞬心配したが、どうやら殻のおかげで平気のようだ。

 木の上に上ったら上ったで木に丸まったまんま突進されるからたまったもんじゃない。

 

何処に目があんだよ!!

 

もはや怒りの域に達した時。

     ジョ〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「?鳥?これって俺らが探してる鳥の鳴き声だよな?」

「ええ」

自分たちの真上らへんから聞こえたので上を見上げてみると。

 

「お、オウム?」

「……」

 

ちなみにこの時俺らは木にしがみついたままである。

 

    ジョ〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「また鳴い、た!?」

ドシーーーン

 鳥が鳴いたとたん休憩気味だったダンゴムシがまた攻撃し始めた。木が揺れてしがみつくのに必死な俺だが、ロビンは冷静にバランスをとっている。

「なんでまたこんな攻撃的になったんだよ!?」

「…もしかしたらあの鳥が司令塔なのかも」

ロビンが鳥を見て言う。

「あの鳥が!?」

ヤマトも鳥を見上げる。そして鳥と目が合うと。

 

 にやり。

と笑われた。

 

 

 

プッッッッチーーーーーン☆

 

 

「てんめ、馬鹿にしてんのかゴラァ!」

「!?」

「人間馬鹿にしてっと痛い目見んぞわかってんのか?!お前なんかあれだ、あー、そのうち人間にこう、狩られて羽根ペンにされちまうんだ!そんときになってから嘆いたって遅いんだぞ!助けてやんないからな!羽根ペン買うかんな!?」

「ヤマト、少し落ち着いて」

「ん!?」

「あんな鳥、見えればこちらの物よ」

ロビンが手を胸の前でクロスさせる。

 

  フワッ

 

ガシッ

 

鳥の羽がロビンの手によってホールドされ、無惨に地面にぶち当たる。さすがロビン。お礼を言おうとロビンの方を向くと。

 め、目が死んでらっしゃる…。ロビンもさっきのこの鳥の目にいらついたのね…。同士がいて嬉しいわ…。うん…。

 

 

 

 

 

俺は絶対ロビンを怒らせない。

 

今決意した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後無事に鳥を確保したロビンと俺―—主にロビンしか捕まえることに貢献していないが——は一味と合流した。チョッパーの話によると、やはり指示を出していたのはあの鳥だったらしい。癪な。

 

「もういろいろ言ってておれ頭に来てたんだ!だけどいろいろ襲いかかって来るから鳥には何もできなくて…」

「チョッパーのとこもそうだったのか!俺もロビンがいたから何とかなったものの俺だけだったら逆切れして終わってたな」

「それにしても変に強い虫達だったなー」

「俺のとこにも変なの沢山来たぜ?ダンゴムシ!あれはやばかった」

「こっちもカマキリがすごかったんだぞ!」

その後も俺はチョッパーと虫達のありえなさについて話しながら帰った。

 

 

 

だけど俺たちを待っていたのは

 

 

 

 

「ひしがたのおっさん!!」

前を歩いていたルフィが声をあげる。俺とチョッパーも急いでその場に駆けつける。

「おっさん!マシラ!」

そこは酷い惨事だった。メリー号はまっぷたつに割れ、メリー号の羽も折られていた。ショウジョウの姿が見えないと思ったらショウジョウは海に飛ばされていたようでそれに気づいたゾロが急いで引き上げる。

 

こんな時に不謹慎だけどゾロ、よくショウジョウを引き上げられたな。

 

そ、そんなこと言ってる場合じゃないんだ。ルフィはおっちゃんに駆け寄り、話を聞いている。

 

 

「ねえ!」

ナミがおっさんの家から飛び出してくる。

「金塊がなくなってる…」

「「「「!!!」」」」

「あ、ああ、そんなもんいいんだ」

寝っ転がっていたおっさんがなんとか起き上がって言う。

「どうでもよくねえだろ!おっさんが今まで苦労して集めた『証拠』だろ!?」

ヤマトがおっさんに詰め寄って言う。

「ヤマトさんっ」

それをビビが止め、首を横に振る。

確かにこんな所でこんなこと言ってても意味はない。

 

「おい、これ」

ゾロが言い、木の幹を指差す。

「これは…!」

ヤマトが驚きの声をあげる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…誰のマーク?」

 

ズコッ

 

はい、ノリのいいみなさんはみんなしてずっこけてくれました。ケガ人のおっさんまで。なんかすんません。でも、

「ホントに誰のマーク?」

「ベラミーだろ」

サンジが答える。

「ベラミー?」

何であいつが。

 

「冷やかし程度だろうよ」

おっさんが言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナミ、出航まであと何時間だ」

ルフィがナミに聞く。

「へ?まだ朝までは少なくとも平気だけど…」

 

 

「朝までには戻る」

 

そう言いこちらに背を向ける。こういうとき、ルフィはやっぱり船長なんだなあって思う。なんでこのタイミング?と思われるかもしれないが俺はこの時ルフィが船長で良かったなって思ったんだ。

 

「朝までにはちゃんと戻ってよー!?それがリミットだからね!それすぎたらタイミングのがしちゃうかもしれないんだから!」

ナミがルフィの背中に叫ぶと、おう!と言う声がだんだん遠ざかりながら聞こえてきた。走っていってたがこんなに早いとは。うらやましい限りである。

 

『あたしとしては時間を過ぎてくれたらいんだけど。』

 

…後ろから聞こえたナミさんのつぶやきは聞こえなかったことにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うし!んじゃ俺らは船の修復に努めようぜ!」

 

船長が戦うんだからこっちは準備万端にしとかねーとな。


 
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