街中。
そこでジンヤは細長いバックを肩に担いで歩いていた。
「夏はやはり熱いな…さっさと戻るか」
すると、制服姿の箒とセシリアと会った。
「あ、セシリアに箒。どうしてここに?」
「部活帰りですわ、因みにわたくしはテニス部ですわ」
「私は剣道部だ」
「で、僕は帰宅部ね…(一応、仮面ライダー部だけどね…)」
箒とセシリアは肩に担いでいる部活用具を見せて言うと、ジンヤは軽口を言った。
「それでジンヤ、その肩に担いでいるのは何だ?」
箒がそう聞くと、ジンヤは細長いバックから日本刀を取り出した。
「日本刀!いや…峰と刃が逆だ…」
「コイツの名は逆刃刀…」
「逆刃刀?」
ジンヤは説明をし始めた。
逆刃刀。
峰と刃の場所が逆となっている不殺の刀。
かつて幕末で人斬り抜刀斎と恐れられていた伝説の剣客が明治維新後に逆刃刀を使い、弱き人を守りぬいたという伝説がある。
その話を聞いた後、セシリアは唐突に言った。
「所で、ジンヤさん。実は最近、良い喫茶店を見つけたので一緒にお茶しませんか?」
「(何!?セシリアめ…ジンヤを奪わせるか!)ジンヤ!折角だからうちに寄らないか?昼飯の時間が近いしな…」
「え、ちょっ…ま」
ジンヤが戸惑っていると、そこに誰かが来た。
「おい、貴様等。何しているんだ!」
振り返ると、そこには警官の制服を着た高校生ぐらいの十数人くらいの女子が腰にIS専用の刀やサーベルをぶら下げていた。
「なんだ、アイツ等は?」
「ジンヤ、アイツ等は剣客警官だ」
剣客警官。
女尊男卑の風潮で出来た警察組織でIS専用の刀やサーベルを使う女性警官である。
また、大半は剣道や柔道とか有段者の高校生あたりをスカウトしている。
「隊長の坂田雪乃だ。貴様が神崎ジンヤだな」
「そうだけど…IS委員会の副隊長も坂田だったな…妹か?」
すると、坂田はジンヤの目の前にサーベルを突き付けた。
「姉の仇だ。…特別に刀を持っているらしいから抜刀したらどうだ?」
「抜刀する理由は無いよ」
ジンヤがそう言うと、箒とセシリアが止めに入った。
「おい、待て!無抵抗の人間をいたぶるのか!?」
「最低ですわ!それを止めなさい!!」
2人が止めに入ろうとすると坂田は指を鳴らした。
後ろから剣客警官の2人が刀で2人に切り掛かった。
すると、箒のポニーテールのリボンをセシリアのヘアバンドが切れた。
「次はこの2人の服を切り刻む。嫌なら抜刀しろ」
「最悪な趣味だね。同じ女性すらいたぶるなんてね…」
すると、野次馬達が剣客警官を批判し始めた。
「そうだ、ふざけるんじゃねえぞ!」
「警官だからって、何をしても良いなんて考えるんじゃないわよ!!」
「このろくでなし!!人でなし!!」
それを聞いた坂田は指を鳴らして命令した。
「名誉棄損、公務執行妨害、抜刀を許可する。全員しょっ引け!!」
すると、他の剣客警官も抜刀して街の人達を捕まえようとすると…
「待ちな!」
ジンヤは逆刃刀を抜刀した。
「そんなに喧嘩がしたいなら、相手になってやる!!」
「変わった刀だな…まあ、良い。正当防衛として斬れる!」
すると、ジンヤの周りに剣客警官が囲んだ。
「斬れ!奴を八つ裂きにしろ!!」
それを聞いた剣客警官達がジンヤに斬りかかったが…
「…全員で切りかかるとは愚かだな!」
一斉にジンヤに切りかかった剣客警官達が逆刃刀で一閃された。
「バ、バカな!?」
「どうする、後はお前1人だけだ…さっきの事を皆に謝るなら僕を傷害罪なり公務執行妨害なり銃刀法違反でしょっ引けばいいだろ」
「ふ、ふざけんな!!」
そう叫ぶと、サーベルを上段に構えると、突進してきた。
「ジンヤさん!」
「気を付けろ!」
「チェストォォォォォォォォ!!」
そのままサーベルを振り下ろすが…
「わざわざくらうバカは居ないよ」
ジンヤは直前で横に回避していた。
「そりゃぁ!」
逆刃刀で坂田の胴を一閃した。
「ぐはぁ!」
吹き飛ばされると坂田は懐から銃を取り出すと、それを箒とセシリアに向けた。
「何の真似だ?しかも一般人を撃つのか?」
「いいじゃない!金で揉み消せるのよ!!金、金、金!!金が権力!金が力!!金が最強よ!!」
半狂乱に叫んで、坂田は銃を箒とセシリアに撃とうとするが…
「はぁっ!」
ジンヤが逆刃刀で一閃して真っ二つにした。
ジンヤは逆刃刀を地面に突き刺すと、右手を鳴らしながら坂田に近付いた。
「ここまで、キレたのは生まれて初めてだよ…」
「ひ、ひぃ!た、たしゅけ…」
そして、ジンヤは叫んだ。
「そんなに命乞いをしたいなら、貴様の大好きなお金様にするんだな!!」
バキィ!!
ジンヤは坂田の顔を右手で思いっきりぶん殴った。
「た、たしゅけ…」
思いっきり顔がへこんでいて、歯が何本か飛んでいた。
「やれやれ…思いっきり疲れたよ…」
その後、騒ぎを駆けつけた警察が来てジンヤが何が起きたのか話した。
また、街の防犯カメラにしっかり映っていたので剣客警官達は言い逃れできなかった。
その後、剣客警官は解散した模様…
そして、事情聴取が終わり、ジンヤは箒とセシリアと一緒に歩いていた。
何故か、ジンヤは箒とセシリアの姿をまじまじと見ていた。
「どうしたのですか?ジンヤさん」
「?変な所があるのか?」
「いや、その…ロングヘアの箒やヘアバンドの無いセシリアはなんか新鮮というか…可愛くてね…」
それを聞いた2人は顔を赤くした。
「ほ、褒めても何もでないぞ!///」
「当然ですわ!ジンヤさん、でも嬉しいですわ♪」
そう言うと、2人はジンヤの腕にしがみ付いた。
「え、ちょっ!2人共!?」
「し、仕返しだ!ジンヤも顔を赤くなれ!(私のバカ!もう少し、上手く言い方が…)」
「さっきわたくし達を守ってくれたお返しですわ♪」
ジンヤの顔は思いっきり赤くなり、そのまま昼に近いので3人で近くのレストランに寄った…
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どうもギアルです。
今回のお話はるろうに剣心の第二話がモチーフとなっています。
それではゆっくりしていってね!
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