No.478999

超次元ゲイムネプテューヌmk2 希望と絶望のウロボロス

さん

超久しぶりの更新です!
神次元のほうをやろうかなと悩みましたが、やはりこれを終わらせない限りはダメだと思う!
ーーーということで頑張ろう!!

2012-09-02 20:43:27 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1381   閲覧ユーザー数:1246

『………気持ち悪い』

「あはははは………」

 

ネプギア達が船を下りて一斉に項垂れはた。

俺はそれに苦笑することしかできない。

なぜ、こうなっているのか簡単だが俺たちが乗った船を嵐が襲ったからだ。

海は大荒れで船を飲み込むほどの巨大な津波が来たので俺はエクリプスになりスカーレット・ブラスターで吹き飛ばしたのだ。

しかし加減できずそのまま海を割って(・・・)しまい船は虚空に飛んでしまった。

俺は船の下に潜り込む押し上げることで、なんとか海淵に墜ちるのを防いだが、悪意を感じる次々の津波にマジェコンヌ側による天候操作かと疑いながら大津波をスカーレット・ブラスターの威力を出来るだけコントロールしながら撃ちまくり要約、嵐を抜けれたのだ。

大小ある津波を俺は船を飲み込む津波だけを俺は消し飛ばしたが小さい津波(それでもデカい)に揺られながらの船旅にネプギア達含めた乗客乗員はみんなダウンしてしまっているのだ。……いや、一人だけ赤髪のショートヘアーでギターケースらしきものを持っていた女性は絶対に抜け出せない運命から抜け出せたみたいに喜んでいたな……。

 

「お兄ちゃん。おんぶ……」

 

顔を青くしながら手を広げるネプギアに俺はハイハイと腰を下げる。

アイエフとコンパからの無言の視線が怖いが、お前たち一応ネプギアより年上だろ?

縋るようにネプギアは俺の背中に乗り、首に手を回す。

勿論のこと、俺の本質が拒絶反応を示し頭が割れるかと思うほどの激痛が走るが、歯を噛んで我慢する。

 

「ん、んん……」

 

背中から呟かれる甘い声にゾクッとする。

女性特有の甘い香りというか、背中から感じる柔らかい感触というか、とにかく落ち着かない。

そんなネプギアを感じると頭にリーンボックスでの一件が頭を過るが直ぐに抹消する。

因みにネプギアの体重は思ったより軽かった。

 

「紅夜は本当にネプギアに甘いのね」

 

アイエフが半目でこちらを睨んできた。

 

「そう言われてもな、甘えられたら素直に受け入れてしまうというか……俺の保護欲が全く反抗せず従うんだよ」

「完璧なシスコン発言ですの」

 

がすとの鋭いツッコミにおもわず喉を詰まらせる。

ネプギアは俺の背中で安心したように安息の寝息を付いている。思わず頬が緩む

 

「ギアちゃん、羨ましいです……」

「紅夜さんって、空さんの言った通り優しくて鈍いんですね」

 

5pd.よ。それは褒めているのか?貶しているのか?どっちだなんだ?そう俺を先頭にプラネテューヌの町を歩いて教会に向かう。

 

「なんだか、久しぶりね」

「久しぶりの故郷の空気です~」

 

コンパとアイエフはプラネテューヌの街並みを見ながら呟いている。

俺はイストワールに会うために来ただけでその時の町の空気は見てなかったが恐らく、俺が来る前よりは明るいと思う。

確か、日本一と出会ったところもここだったけ

新しくパーティーに入った5pd.はがすとや日本一と何気ない会談をしている。

これからいろいろあるので、気まずい空気は不味いと思っていた俺にとってはちゃんとこのメンバーに馴染めて良かったと思う。

俺は背中で寝ているネプギアの寝顔を見て、楽しみながら同時に薄らとネプテューヌのことを思いだした。

 

 

ーーーこぅちゃん。プリン買ってきて~~

 

 

「……ククク」

 

女神らしく威厳とか威光にほど遠い奴だった。

けど、その明るさで幾度も無く元気になり前を向けた。

その笑顔を守りたいと思い、冥獄界での地獄の修行にも耐えきれた。

俺とって掛け替えのない大切な人だ。

まぁ、本人に言えば照れるか、調子に乗るか、容易に想像出来る。

そういえば、あいつ俺の家とか仕事をサボるために来たことがあったなと昔を思い出しながらプラネテューヌの教会の扉を開ける。

 

「あ、こうちゃん。おかえり~~」

 

そうそう、こんな感じでネプテューヌは見ている者を不思議と笑顔にさせてしまうような笑顔を振り撒いて………えっ?

 

「あーー!ネプギア。こぅちゃんにおんぶさせてもらっている。羨ましいなーー……でも最愛の妹の寝顔は最高だね!これで今夜は何杯でもいけちゃうよ!!」

 

俺はただただ茫然と口を開く。

外側に跳ねた薄紫色の髪に大きめのパーカー姿に整った可愛らしい顔を笑顔にしてーーーーこの国の女神であるネプテューヌはそこにいた。

 

「なんで……お前が……」

「ねぷねぷ……?」

「ネプ子………?」

 

ただひたすらに俺やアイエフ、コンパは同じ夢を見ているだろうと思いだった。

 

「久しぶり!!。捕まっちゃってほとんど意識無かったから今の時代とかいまいち分かってないんだよね。まるで軽くタイムマシーンで未来に来た気分だよ」

「ねぷねぷーーー!!!!」

「うわぁぁ!?」

 

うんうん、頷くネプテューヌに涙を流しながらコンパはタックルを決める。

ネプテューヌは反応できず押し倒された。

 

「よがったでず……ほんどうによがっだです……!!」

「コンパ、色々とぐちゃぐちゃだよ……それじゃ可愛い顔が台無しだよ!」

「ネプ子……、足あるわよね」

「ひどーいよ。あいちゃん!私はここにいるよ!!」

「でも、……あんた」

 

そうだ、ネプテューヌがいるなら。

ブランは!ノワールは!ベールは!?

 

「---あなたの探している人物達はここにいますわ」

「あっ………」

 

ネプテューヌ達を追うように、彼女たちは姿を現した。

一人はお姫様のような豪華で露出の激しい服装をした蜂蜜色の長髪が特徴的なリーンボックスの女神ベールは慈愛に満ちた顔で俺に微笑んだ。

 

「二年間も捕まっていたおかげで体が所々、硬いわ」

 

艶んだ黒いツインテールが特徴的で凛とした容姿に黒を中心にした服装をしているラステイションの女神であるノワールは肩を回しながら歩んで来た。

 

「私の感覚だと、一年ぶりになるかしら……久しぶりね紅夜」

 

白いコートを羽織り感情性が薄い容姿を少しだけ笑顔にして、ルウィーの女神であるブランは俺に向かって親しく手を上げた。

 

「ぅん…?、お兄ちゃん騒がしいけど、なにか……」

 

背中で蠢いたネプギアは眠たそうに目を開けた。

その視線にはコンパに押し倒れたネプテューヌの姿の方へはっきりと向かれていた。

俺はそれを感じ、ネプギアを下ろした。

 

「お、お姉ちゃん……?」

 

ネプギアの足元は千鳥足で今にでも倒れそうだ。

 

「ねぶねぶ~~!!」

「おぉー、マイシスターよ!ひさし「お姉ちゃーん!!!」おぶっ!?二人とも私より背が高いのにのしかかれたら、あああぁぁぁ!?」

 

ネプテューヌの断末魔が聞こえる。

助けようと体を動かそうとするが動かなかった。

いや、俺はネプテューヌが見えなかった。

ただ視界が乱れて頬に生暖かい雫が流れるだけで俺がその場から立ち尽くすことしかできなかった。

 

「ふぁ!?あいちゃんヘルプーー!」

「知らないわよ。バカ…!」

「えぇ!?なんで私は絶体絶命の危機なんだよ!?」

 

こんな騒がしい声がなつかしくて痛いほど心に響いている。

好きだった。

こんな会話や空気が大好きだった

要約それを見えたのに聴けたのに、悲しくないのに、悲しくないのに、ダムが崩壊したようにそれは止まらない。

 

「ーーー紅夜」

 

優しげな声音と共に壊れかけたものを慎重に扱うように俺は抱きしめられた。

 

「いままで、良く頑張りましたね」

 

子供をあやす様な扱いに俺はただ満ちていた。

なんでここにベールたちがいるとかそんなことは考えれず、俺はただ久しぶりに感じることが出来た大切な人の温もりを感じることで、俺は全身の力が抜け心底安心する思いになって静かに目を閉じた。


 
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