翌日 ミッドチルダ 中央区画 試験会場
???「リボルバー・・・シューーート!!」
???「クロス・・・シューーート!!」
二人の少女が浮遊型オートスフィアを全機撃墜する。
??? 「やったね、ティア!」
ティアナ「スバル、油断しないでよ。」
スバル 「大丈夫だって!」
この少女達、スバルとティアナはBランク試験を受けていた。
ティアナ「ったく、いくらユンカース教官にしごかれたと言っても、油断は身を滅ぼすわよ。」
スバル 「あはは・・・分かってるよ。」
ティアナ「・・・それじゃあ、さっさと次に行くわよ!あまり時間が無いんだから!」
スバル 「え?あ、待ってティア!おいて行かないでー!」
そして二人は次のターゲットへ向かった。
一方、それを試験会場上空を飛んでいるヘリの中のモニターで様子を見ていた人がいた。
??? 「中々のコンビだね。」
??? 「うん、そうやねフェイトちゃん。でも、最後の難関が待ち受けてるで。」
フェイト「うん、大型狙撃スフィア・・・大抵の受験生の半分はコレに当たったら落ちちゃう程の難関。はやては
クリアできると思う?」
はやて 「う~ん、まぁ大丈夫やろ?なのはちゃんはどう思う?」
なのは 「・・・うん。多分、大丈夫。でも・・・ちょっと不安かな?」
モニターを見ていたのは、なのは、フェイト、はやてだった。
はやて 「ふ~ん、そっか・・・・お?どうやら接触したみたいやで。」
スバル 「っく!遠距離から狙撃なんて卑怯だよ!」
ティアナ「うるさいスバル!いいから何とかしてアレを破壊しないと!」
スバルとティアナは手こずっていた。元々、ティアナは近距離~中距離向きで、スバルは近距離向きの戦闘スタイルだ。
遠距離の相手には多少キツイだろう。
ティアナ「っく!残り時間あと3分!どうすれば・・・。」
残り時間はもう少ない。すぐに倒して行かないと失格になってしまう。だがスバルは何か思いついたらしく、
ティアナに提案をした。
スバル 「・・・多分、行けると思う。」
ティアナ「・・・本当に?」
スバル 「うん・・・・多分・・・きっと・・・・あ、でも、もしかしたら上手くいかない可能性も高くて・・・。」
スバルは段々声が小さくなっていった。それを見たティアナは
ティアナ「ああああああイライラする!!!出来るるか出来ないかハッキリしなさいよ!!」
キレた。
スバル 「うぇ!?・・・で、出来るよ!」
スバルはティアナがキレたことに驚きながらも断言した。
ティアナ「なら、さっさと行くわよ!!」
スバル 「うん!」
そうして二人は行動を起こした。
フェイト「あの二人、何かやるつもりみたいだね。」
なのは 「うん、期待して見てみよっか。」
はやて 「さてさて、どうするんやろうねぇ。」
モニターにはティアナが一人で道路を走っていた。
はやて 「うそっ!?一人で突破なんて無茶にも程があるやろ!?」
フェイト「・・・?あれ・・・本当に彼女なの?」
驚くはやてを余所にフェイトは何か違和感を感じていた。
なのは 「・・・そっか、そういうことなんだね。」
その後、なのはは何か納得したように言った。そして、大型オートスフィアの狙撃がティアナに直撃して爆発が起きる。
フェイト「・・・・・・っ!なるほど、私も分かったよ。。」
しかし、そこにはティアナの姿はなかった。そして、次々とティアナが出てきた。
はやて 「っ!これは・・・幻影?」
なのは 「そう。ティアナは自ら囮になるつもりなんだよ。」
一方、ティアナが囮になっている頃、スバルは大型スフィアがいるビルの向かい側にある建物の屋上にいた。
スバル 「私は・・・空を飛べないし、ティアのように器用でもない。遠距離に届く攻撃もない。」
スバルの足元に三角形の魔法陣が浮かび上がった。
スバル 「できるのは、全力で走る事とクロスレンジの一発だけ。」
スバルが拳を握りしめた。
スバル 「だけど・・・決めたんだ。」
そして思い出すのは火災の時に助けてくれた髑髏の鎧の騎士。
スバル 「あの人のように・・・強くなるって!誰かを・・・何かを守れる自分になるって!!」
そしてスバルのガンナックルの回転速度が上がる。そして、拳を振り上げて
スバル 「ウイング・・・ローーード!!!」
地面に叩きつけた。すると水色の道が出来上がり、大型スフィアのビルの壁まで伸びた。スバルはクラウチングスタートの
姿勢を取り、ダッシュした。
スバル 「いっっっくぞーーーーーー!!!」
そしてスバルはそのまま光の道を滑走する。そして、ビルの壁を突き破ってそのまま大型スフィアに渾身の一撃を見舞う。
スバル 「うおおおぉぉぉ!!!!」
しかし、シールドのようなものに阻まれた。しかし、スバルはそれでも諦めない。デバイスを限界まで出力を上げて、
スバル 「てやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
バキンッ!!
シールドを破壊した。スバルはその後にバックステップして距離を取る。そして、
スバル 「一撃必当!デモンズゥゥゥゥ・・・」
スバルの目の前に水色の光球が展開され、それに向けて拳を勢いよく突きだした。
スバル 「バスターーーーーー!!!」
スバルが嘗て見た憧れの人の魔法。その魔法は大型スフィアの真ん中を突き破って破壊する。
スバル 「よし!ティア、破壊したよ!」
ティアナ「分かったわ!すぐに降りてきなさい!ゴールへ向かうわよ!」
スバル 「うん!」
そしてスバルはティアナと合流し、ティアナを背負ってゴールまで全速力で走った。しかし、
ティアナ「ちょ、ちょっとスバル!止まる時の事考えているんでしょうね!?」
スバル 「ふぇ?」
・・・どうやら考えていなかったようだ。止まろうとするもローラーが暴走し、止まらない。
ティアナ「嘘ぉぉぉぉ!?」
スバルとティアナはゴールを過ぎても止まることは出来なかった。そして、目の前に壁が迫ってもうダメかと思った時、
なのは 「アクティブガード、ホールディングネットもかな?」
レイジング[アクティブガード及びホールディングネット!]
なのはが魔法を使ってスバル達を助けた。そこへ、
リィンⅡ「むぅ~・・・二人とも!!危険行為で減点です!!」
試験管のリィンが怒っていて、減点通告した。
リィンⅡ「そんなんじゃ魔導師としてダメダメです!!」
ティアナ「・・・小さい。」
しかし、そんなことよりもティアナはリィンの小ささに驚いていた。
なのは 「まぁまぁ・・・ちょっとビックリしちゃったけど、無事で良かった。」
そこへなのはが降り立った。
なのは 「取りあえず試験は終了だね。お疲れ様。」
スバル 「・・・なのは・・・さん?」
スバルはなのはを見て驚いていた。スバルが実際になのはの会うのは4年ぶりだからだ。
なのは 「久しぶり、スバル。ちょっと背が伸びたかな?」
スバル 「え?あ、はい!」
そんなスバルになのはは微笑んだ。そして少し真剣な表情でスバルに言った。
なのは 「ふふふ。・・・・・・ところでスバル。さっきの大型スフィアを倒した時の魔法・・・あれは何処で覚えたの?」
はやて 「教えてくれへんかな?」
そこにはやてとフェイトが降りてきた。
スバル 「え?あ、あの・・・?」
スバルは突然の事に混乱していた。
はやて 「別にスバルをどうしようって訳じゃあらへんよ。ただ、その魔法を“誰に”教わってか教えて欲しいんや。」
スバル 「えっと・・その、これは教わったんじゃなくて・・・ある人がやっていたのを見よう見まねでやっただけなんです・・・。」
フェイト「そのある人って誰?」
フェイトが少し焦ったように聞いた。
スバル 「な、名前は知りません。4年前の空港火災で助けてくれた真っ黒な鎧の人がやってたんです。」
スバルは少しおどおどしながら言った。その言葉を聞いた三人は子顔を見合わせて頷いた。
はやて 「そう・・・そうなんやね!いや、突然聞いて悪かったなぁ。じゃあ、ウチはこれで失礼するで!」
そうて言ってはやてとフェイトはその場を去った。なのはも何だか嬉しそうな表情だった。
その後、二人は危険行為や報告不良が目立ち、見過ごせるレベルではなく落ちてしまった。しかし、なのはの計らいにより、
3日間を武装隊にしごかれることで合格ということにした。
そしてなのはとフェイト、はやては執務室に集まっていた。
はやて 「やっとや・・・やっと確証を掴んだな。」
フェイト「うん・・・やっぱり零冶は生きていたんだね。」
なのは 「うん・・・うん!」
はやて達は涙を流しながら喜んでいた。三人はスバルが使った魔法、『デモンズバスター』を見て驚いた。それは嘗て
零冶が使っていた魔法だったのだ。
他にこの魔法を使った人はいない。つまり、零冶が使っているところを見て真似るか教わるかしないと使えないはずなのだ。
そしてスバルが言ってた助けてくれた人・・・あれは間違いなく零冶だと確証が持てた。
はやて 「零冶兄ぃは必ずこのミッドチルダにおるはずや!」
なのは 「うん!やっと零冶君に追いついたね!」
フェイト「絶対に・・・見つけてみせるよ!」
こうして三人はより一層、零冶を捜索することに力を入れたのであった。
それから一週間後、機動六課が設立された。
零冶 「・・・まさか、なのは達が機動六課のメンバーだったなんてな・・・。」
零冶はダイニングでコーヒーを飲みながら呟いた。
零冶は昨日、機動六課のメンバーを調べてみた。すると、そこに所属していたのは自分が今まで守ろうと必死だった
人達がいたのだ。
チンク 「・・・零冶、その『なのは』とは零冶の言ってた奴等なのか?」
一緒に寛いでいたチンクが聞いた。零冶は自分でも気付かないうちに呟いていた事に驚いた。
零冶 「あ、ああ。俺の大切な人たち・・・さ。」
チンク 「そう・・・か。」
零冶が遠い目をして呟いた時、チンクは何処か暗かった。
??? 「零冶お兄様、コーヒーのおかわりは如何です?」
そこへ茶髪ロングヘアーの女の子が現れた。
零冶 「ああ・・・ありがとうな、ディード。」
ディード「い、いえ・・・///」
零冶がディードの頭を優しく撫でた後にポンポンッと叩いた。するとディードは真っ赤になっていながらも何処か
嬉しそうにしていた。
チンク 「・・・・・・・。」
そんな二人のやり取りをチンクは恨めしそうに見ていた。
ウェンディ「あ!零冶さん、今日は休みッスか?」
セッテ 「珍しいですね、零冶兄さん。」
ノーヴェ「いつも忙しいから休みを貰って当然だろ?」
そこにウェンディ達がやってきた。
零冶 「まぁ、最近は休みが少なかったからね。それよりウェンディ、ちゃんと訓練はしているか?」
ウェンディ「え?あ、う、うん!チャントクンレンシテイルッスヨ?」
ウェンディは挙動不審になって答えた。
零冶 「ん?何でそんな片言なんだ?」
零冶はウェンディが冷や汗をかき、片言になっている事に首を傾げた。
そこにディードが溜息をついて言う。
ディード「零冶お兄様、ウェンディは最近・・・訓練をサボっているんですよ。」
ウェンディ「ちょ!?ディード!!裏切ったッスね!?酷いッス・・・ひぃっ!?」
ディードに抗議したウェンディは突然後ろから殺気のようなもの感じ取った。ギギギっと音が出るような感じで
振り返るとそこには・・・
零冶 「・・・どうした?ウェンディ。そんな怯えた顔をして・・・。」
満面の笑みで座っていた零冶がいた。よくよく見ると黒いオーラが漏れている。
ウェンディ「あ、ああああああああのッスね零冶さん!これには深~~~~い訳が「ガシッ」あふぇ!?」
言い訳をしようとしたウェンディの顔面を零冶が鷲掴みにした。
零冶 「へぇ~、サボったあげくにいい訳をするんだぁ~。ふ~ん?」
メキメキメキ!!
ウェンディ「あいだだだだだだだ!!!れ、零冶さんの手が・・・アタシの頭を万力のように締め上げていくぅぅぅぅぅ!!!」
ウェンディが解説を交えながら悲鳴を上げている。
零冶 「さて、それじゃあシミュレータールームに行こうか?今日は二人っきりで訓練ができるぞ♪」
零冶はウェンディの首根っこを掴んで引きずっていく。
ウェンディ「い、嫌ぁぁぁぁぁぁ!!嬉しいけど嬉しく無いッス!あれは訓練なんかじゃ無いッス!!拷問ッスぅぅぅぅ!!!」
それからウェンディは零冶によって連れて行かれた。
その後シミュレータールームからウェンディの断末魔の叫びが聞こえたそうな。
ディード「自業自得だけれど・・・・・ちょっと可哀想ね。」
ノーヴェ「あの訓練は・・・・・・死ねる。」
少しだけディード達は同情し、それを見ていたゼスト隊は震えていたそうな・・・。
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ディードは嫁です!