No.476817

ガンダム学園で僕と握手 012 とうにおかしくなっている!<V>

レイガンさん

宇宙暦0093.シャアはアクシズの光に包まれ意識を失った。だが、気がつくとシャアは見知らぬ世界にいた!その世界は、歴代のガンダムのキャラクターたちが学園を中心に生活している世界だったのだ!シリアス成分は少な目で、ほぼギャグのバカコメディ。キャラ崩壊なんて日常茶飯事!作品は1stなどの宇宙世紀作品を始め、平成4作品とSEEDや00などオールです。<>内に主な登場作品を記載しています。

2012-08-28 23:15:27 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1528   閲覧ユーザー数:1491

一人の女性に目を奪われたのはガロードだけでは無い。

同時期に入学してきたウッソ・エヴィンもその一人だ。

ただ、ガロードと違う点があった。

それは…その女性が地雷ということだった。

「父さん、母さん、僕にスペシャルな訓練をさせてくれてありがとう」

ウッソは女子更衣室へカメラをしかけていた。

「こういうことをするために、僕の才能はあるんだよね」

「ねーよ!!」

「あだっ!」

オデロに頭を叩かれるウッソ。

「女子更衣室にカメラとか、絶対バレんだろ!」

「じゃあどうすればいいのさー!!」

「直接見ろ!」

「僕は直接よりカメラの方が興奮…」

「二人ともそもそも除きは犯罪だよ!」

ウォレンが二人を注意する。

「何だよ、優等生ぶって! お前だって本当は覗きたいくせに!」

「ぼ、僕はそんなこと…」

ウォレンが俯く。

「お前たち、そこで何を…!」

「やべっ!!」

異様なマスクを装着した謎の男がウッソたちに注意する。

「まさかお前たち! 覗きか!?」

「逃げろ!!」

ウッソたち三人は凄まじく早い逃げ脚で立ち去って行った。

クロノクルはポツンと取り残される。

「ちっ。逃げ足の速い奴らだ」

ガラガラ

そんなとき、あまりの騒がしさに女子更衣室の窓が開けられた。

「ん? げえっ!!」

「クロノクル。まさか貴方が覗いていたなんて」

「ち、違うんだ…助けてよ、マリア姉さん」

「問答無用です。ルペ・シノ先生の恐ろしい拷問を受けてもらいます」

姉から刑執行を言い渡されるクロノクル。

「お、お風呂で手錠はいやだーーーーーーーーっ!!」

「…」

そんなクロノクルを、金髪の麗人が黙って見つめていたことに気がついた者は誰もいなかった。

 

 

 

 

ウッソたち3人は急いで校舎内へ逃げ、息を整える。

「危ないところだったな、ウッソ、ウォレン」

「もうこんな危ない橋を渡りたくないものだね…」

ウッソは一人ゴソゴソとカバンの中を探していた。

「何やってんだウッソ?」

「無い…無いんだ…」

「何が?」

「僕のビデオカメラが…ないんですよ!!」

ウッソは血涙を流していた。

「あのビデオカメラには先ほどの映像を撮影しておいたんだ…なのに…」

「ちょっ、おま、それって証拠物件じゃ…早く探せ!!」

「何を?」

シャクティがオデロに尋ねた。

「だからさっきさつえ…って、え?」

「シャ、シャクティ!?」

「何やってんのこんなところで?」

「い、いや、あははははは」

ウォレンは上手いことが言えずに乾いた笑いをあげた。

オデロはそわそわして、ウッソも視線がおぼつかない。

「怪しいわね。何話してたの?」

「あああ! 俺用事思い出した!!」

オデロは一目散にその場を離れる。

「僕もだ!!」

「ウッソ!?」

ウッソも便乗して走り出した。

「ぼ、僕も…」

「ああん?」

シャクティの死神のような顔にウォレンだけこの場にとどまった。

「ひぃぃぃぃ…」

 

 

 

 

カテジナ・ルースは掃除用具入れから出て、廊下へと歩き出していた。

ウッソのビデオカメラを持って。

「…高価なものなのかしらね」

カテジナは1年の教室へと向かった。

「ねえそこのあなた」

「はい?」

シャクティが返事をする。

「ウッソ・エヴィンって子を知らないかしら?」

「あ、知ってます。どうしたんですか?」

「落とし物を届けに来たの」

「落とし物?」

カテジナがウッソのビデオカメラをシャクティに見せる。

「これ、多分ウッソ君の物よね。袋にウッソ・エヴィンって書いてあるし」

「そうですね。あ! 貴方ってまさか2年のカテジナさんですか?」

「ええ。貴方がどうしてそれを?」

「ウッソがよく貴方の話をするので…」

「へぇ…ところでウッソ君はどこに?」

「今はちょっと分からないですけど…あ、私が渡しておきますよ!」

「そう? じゃあ頼んでもいいかしら?」

「はい!」

「ありがとう」

カテジナはシャクティにビデオカメラを渡し、その場から去る。

「…(ウッソ、何を撮っていたのかしら…!!)」

シャクティがビデオカメラの内容を調べると、妙なことが明らかになった。

「…これは…?」

 

 

 

 

カテジナ・ルースはその後廊下で幸か不幸か、ウッソ・エヴィンに出会う。

「あ、ウッソ君」

「え? カ、カテジナさん!?」

「君のビデオカメラ、シャクティさんにお返ししたから」

「ええええええ!?」

「落とし物拾っただけなんだけど…まずかったかしら?」

「い、いえ!! ありがとうございます!!」

「怖い人だけにはならないでね」

ウッソは急いで1年の教室へ急行する。

撮った内容がシャクティにばれる…!!

い、いやまさかカテジナさんにもバレてるんじゃ…

ウッソは気が気でならなくなり、100メートル10秒台のペースを出した。

「シャクティィィィッィィィ!!!!」

「ウ、ウッソ!?」

ウッソのあまりにも凄い形相にシャクティは若干引いていた。

「僕のビデオカメラは!?」

「あ、カテジナさんから聞いたの?」

「う、うん! どこに!?」

「これよ。もう落とさないでね」

「あ、ありがとう!」

ウッソは急いで中身を再生する。

「あ、あれ?」

何度再生を押しても動かない。いや、中身そのものが無い。

「シャクティ、このビデオカメラの中身消したりしてないよね?」

「してないというか私、こういう機械の操作は出来ないわ」

「そ、そうか…」

ウッソはビデオカメラを振ったりしたが、何も変わらない。

「落とした衝撃で消えちゃったんじゃない?」

「うーん…そうなのかなぁ…」

まぁウッソにとっては非常にありがたかったので、よしとする。

…いや、多少残念だけれど。

 

 

 

 

カテジナは再び掃除用具入れに入って行った。

「…で、答えは出た? クロノクル?」

「ま、まずは拘束を解いてくれ!」

クロノクルは手足を拘束され、口にはタオルが詰められている。

それでも必死に声を振り絞るクロノクル。

「そんなことを言える立場なのかしら?」

カテジナは狂った瞳でほほ笑む。

「あなたは覗き魔。証拠もある。そんなに犯罪者になりたいのかしら」

「くうっ…」

「私のペットになりなさい。クロノクル」

 

 

 

 


 
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