No.476261

IS 目覚める勇者

失われた勇気

2012-08-27 17:44:18 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3498   閲覧ユーザー数:3327

空を澄み渡り清清しさが満ちる青空。とてもいい気分になるがある島では爆音と火柱が上がっていた

その島には、IS学園という学園が存在していた。

 

IS学園とは正式名称「インフィニット・ストラトス」。宇宙空間での活動を想定し

開発されたマルチフォーム・スーツだが、「白騎士事件」によって従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能が世界中に知れ渡ることとなり、宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり各国の抑止力の要がISに移ってしまった。

そして、IS学園は操縦者に限らず専門のメカニックなどISに関連する人材はほぼこの学園で育成の為に日本に設置された、IS操縦者育成用の特殊国立高等学校である。

 

そして、何故今その学園から火柱が上がっているのか?

 

IS学園では、5メートルに及ぶであろう白亜の巨人と胸部に百獣の王のライオンを付けて黒い巨人

 

「うぉおおお!!」

 

黒い巨人、ガオガイガーは大きく腕を振り上げて手首と腕部をそれぞれ逆方向に高速回転させる。回転するごとにエネルギーが蓄積されていき、ピンク色に輝いている

 

「ブロウクン!マグナムッ!!」

 

パンチの要領で腕を白亜の巨人、キング・ブランカ・ジェイダーに飛ばすガオガイガー。ブロウクンマグナムは真っ直ぐにキング・ブランカ・ジェイダーの頭部に直撃した。キング・ブランカ・ジェイダーは体制を崩し後ろに引いてしまう。

ガオガイガーはすぐさま、腕をドッキングさせて体制を整えた。

 

「くっ、一夏!これ以上の戦いは無意味だ!」

「うるせぇ!てめぇみたいな奴は、俺が叩きのめす!!J!!出力をあげろ!!!」

『一夏!貴様、戦友である聖心を殺すつもりか!!?』

「誰があんな奴が戦友だ!!」

 

キング・ブランカ・ジェイダーの操縦者、織斑 一夏はキングジェイダーのAI

ソルダートJと口論をしていた。一夏は手に剣を出現させ、ガオガイガーに切りかかった。

 

「どうして・・・こんな事に・・・」

 

ガオガイガーとキング・ブランカ・ジェイダーが激しい戦いを繰り広げているアリーナの観客席に、一人の男がいた。ショックで呆然とし、仲間同士が争っているのが目に焼きついてくる。

彼はガオガイガーの操縦者、獅子王 聖心の兄、獅子王 凱であった

 

凱サイド

 

どうして・・・こんな事になってしまったんだ・・・俺達は1年前に第3次世界大戦を目論んでいた亡国機業を壊滅させ、企みを阻止した。

そして俺達はIS学園で何時も通りの生活を送っていたが、今日、心と共に食堂に行くと誰もが聖心の事を知らなかった。

お兄ちゃんと慕っていたラウラでさえ。

更に、聖心が犯罪者に仕立て上げられていて、一夏達は俺達が勇者の試練で与えた力で襲い掛かってきた。訳が解らなかった。心は俺を『ガオガイガー』から、追い出すように脱出させて、たった一人で一夏と、嫌、勇者の証を持った全員と戦っている。

ああ・・・!!やめてくれ・・・!!

 

NOサイド

 

氷と炎の龍の力を宿したIS、竜椿を纏った篠ノ之 箒は両脇に構えたライフルを連射し、聖心の身体を、凍結させたり、焼きたりと凍結と炎熱攻撃を仕掛けていた。ガオガイガーの背中に装着されていたスラスターの役目をしているステルスガオーが粉々に砕け散って爆発を起す

 

「がぁ・・・?!」

 

更に、サウンダース・ネクストオーバーを纏った更識 簪が途轍もない物を取り出し

それは『ディスクⅩ』と名づけられている一枚のディスクだ。

ディスクⅩとは物質の固有振動周波数さえ解析出来れば、その周波数と同調しいかなるものでも破壊してしまう危険なディスク。

それを固有振動周波数を解析もしてないガオガイガー相手に使おうとしているのだ。あまりにも危険すぎる行動である、下手を打てば対象物以外のもの破壊してしまう

可能性も否定出来ないからだ。

 

『簪!それだめだっぜ!!そいつを使ったら聖心も、学園もやばいっぜ!!!』

「うるさい・・・!!黙ってて!!!!」

 

簪は相棒の、マイクサウンダース13世の忠告を無視して、ディスクXを発動した。

スピーカーから膨大な量の振動波発信される、聖心は直ぐ様簪が何を使用したのか理解した。

 

「やめろ!!俺だけではなく、ここに居る全員を破壊する気か!!!??」

「そんな下手な脅し・・・!!!」

 

が、それはまったく脅しではなかった。振動波によって学園は少しずつ削り取られるように破壊されていく。精神はそれを見て、脅威を感じた

 

「くそ!」

 

ガオガイガーは大きくジャンプして、真っ向から振動波を受けた。ガオガイガーの装甲は次第に朽ちていくように、壊れていく。

 

「うわぁぁあ・・・!がぁああ!!!」

『OH!このままじゃ、聖心が死んじまうっぜ!!』

「はぁぁああ!!!」

「食らいなさい!!」

「死ね!!」

「倒れなさい!!」

 

そこにナイト・ティアーズを纏ったセシリア・オルコット、シュヴァルツェア・ストームを纏ったラウラ・B・獅子王、ラファール・ライトを纏ったシャルロット・デュノア、甲龍神を纏った凰 鈴音が射撃武器を構えて一斉攻撃をかけた。

ディスクXの振動波は既に止まっているが、それによってガオガイガーの装甲はボロボロになっており本来なら、銃弾やレーザーも兆弾させる強度を誇るガオガイガーの装甲を貫通していき、聖心の身体に到達し装甲の至る所から血が流れ出している。

 

「あぁあ・・・」

「これでぇ!!」

 

一夏がスラスターを全開に開いて、雪片弐型を構えて突撃し一気に振りぬき聖心の身体を切り裂いたガオガイガーの装甲は、完全に砕け散り血が噴出し、聖心は重力に従って地面に落ちた

 

「うわぁぁぁああああああ!!!!!!!」

 

凱は絶叫にも似た声を発して緑色の光に包ました。一夏達はその方向を凝視したが、自分達の機体にも異常が起き始めた

 

「な、なんだこれ!?」

 

一夏のキング・ブランカ・ジェイダーは赤い光を発し、竜椿、サウンダース・ネクストオーバー、ナイト・ティアーズ、シュヴァルツェア・ストーム、ラファール・ライト、甲龍神は凱を包み込んだ緑の光を発していた。

 

「「「「「「「「「うぉぉぉおおおおお!!!!!」」」」」」」」

 

そして、一夏達の機体からJ、マイク、氷竜、炎竜、雷龍、風龍、ボルフォッグ、光竜、闇竜が飛びだした。それと同時に、一夏達の機体は勇者となる前に機体の状態へ戻ってしまう。

 

「「「「「「な、なに!?」」」」」」

 

J達は聖心に駆け寄って、Jが聖心の体を抱き上げる。炎竜達も心配そうに大声を上げる

 

「これは不味いぞ、身体がズタズタだ。これでは命が危ない!」

『何!?おい、氷竜!何とかならないか!!?』

『と、とりあえず、僕の凍結能力で傷口を塞ごう・・・!!』

『止めてください氷竜兄さん!下手にそんなことしたら傷口が壊死してしまいますよ!?』

『俺の電気じゃ、心臓マッサージで止まらないようにするのが精一杯だぜ!!』

『あわわわわ!!どうしたらいいんだっぜ~!!!!???』

『このままじゃ、聖心お兄ちゃんが~!!!』

『落ち着いてください、お兄様方!!』

「うぉおおおおお!!!!!」

 

その時、客席から凱の声が響いた。そこにはガオガイガーと同じ勇者王の称号を持つ勇者

『ガオファイガー』を纏った凱だった。

 

「ヘル!アンドヘブン!!」

 

ガオファイガーは両腕を大きく開き、右腕を赤く光らせ、左腕を黄色く光らせた

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ・・・ムゥン!!」

 

この片手ずつが違う光を放ちそれが反発するのを無理矢理に合わせて、体が新緑の色に変化しファイナルフュージョン時に発生させるEMトルネードを利用して一夏を拘束する

 

「な、何だよこれ!!!??」

「おおおぉおおおおおお!!!!」

 

ガオファイガーは、スラスターを一気に開き突撃する。一夏は何とか逃れようとするが、EMトルネードの拘束力は凄まじくまったく抜ける事が出来ない。そして腕は一夏に到達し奥までめり込む様に

入り込んでいく

 

「が・・・ぐあああぁぁぁぁあああああああ!!!!!!!!!!!!!」

 

一夏は痛みに耐え切れずに絶叫上げた。凱は何かを掴むと一気に腕を引き抜いた。一夏はそのまま、倒れた。凱は一夏のISから取り出したコアを膝のドリルニーを回転させてそこへ、突き刺した。

コアは削られていき、遂には穴が開き、明らかに大破に近い状態だった。凱はコアを投げ捨てて

ガオファイガーを解除し、聖心に駆け寄った。

 

「心!心!!」

「・・・が・・・ぃ・・・ごはぁ・・・」

 

凱の声に反応して、小さく声を上げるが吐血してしまう

 

「これはまずい!J!!ESミサイルを撃ってくれ!!雷牙叔父さんのところへ連れて行く!!」

「Dr雷牙か、良かろう!ESミサイル発射!!」

 

Jが指を鳴らすと、後方から一発のミサイルが出現して空間に穴を開け、ESウィンドウを形成する

ESウィンドウ、空間を超越した超長距離航行を可能にする別次元へ通じる窓の事で、この窓を通過する事によって長距離の移動を短時間にして出来るものである。

 

凱は聖心を抱きかかえて、ESウィンドウへ飛び込んだ。J達も飛びこもうとしたが、J達はその前にやるべきことを思い出した

 

「貴様らに与えた勇者及び戦士の称号は、現時刻を持って剥奪する」

 

そう言った瞬間に、一夏達の機体から緑色をした石『Gストーン』と赤い宝石『Jジュエル』が飛び出し、J達の手元に戻った

 

「さらばだ」

 

回収を終えたJ達は足早にESウィンドウに入ってESウィンドウと共に消えていった

それを、一夏達は呆然と見る事しか出来なかった。

 

アメリカ アリゾナ州

 

「あ~暇じゃな~・・・」

「って、暇つぶしの為にあたしを呼んだっての?」

 

椅子に座って暇だと項垂れる、随分とファンキーな髪形をした老人と

その様子を、壁にもたれかかって呆れている背中まで届く長い髪を持ち、トップモデル顔負けのスタイルをしている女性がいた。

彼らの名は、獅子王 雷牙とルネ・カーディフ・獅子王である。獅子王で解る通り、聖心と凱の血縁者であるが、聖心と凱とは従兄妹という関係にある

 

「まったく折角の休暇なのに・・・こんな事なら心に会いに日本に行けば良かった・・・」

 

ルネは何の為に、父に呼び出されたのかっと嘆いていた。そんな娘を見た雷牙、苦笑した

 

「まあ、言わんでくれ。でも聖心に会いに行くんだったら、僕ちゃんにあって問題ないじゃろう?」

「有りまくりだ、クソ爺。あんたなんかより心に会って、イチャイチャしたかったよ」

「きっついなぁ・・・ん?」

 

雷牙はポケットに入っている、ポケベルがなっている事に気づいた

 

「これは・・・」

「叔父さん!!!!」

 

その時、ルネと雷牙の前に凱がESウィンドウを通ってやって来た。雷牙はいきなり凱がやってきて驚いている。

 

「ど、如何したんじゃ、凱?そんなに慌てて・・・」

「お願いだ!心を、心を助けてくれ!!!」

「!!?心!!如何したって言うんだい!!?」

 

ルネは凱に抱かれている血だらけになり所々の肉が抉れ、手足には銃弾で撃ち抜かれた痕がある聖心を見て、驚愕した

 

「こ、これはいかん!!?直ぐに手術を行う!!」

「爺!私も手伝う!!」

 

雷牙はすぐさま、聖心をベットに寝かせて大急ぎでルネと共に部屋を出て行った

 

「お願いだぁ・・・心を・・・心を助けてやってくれぇぇ・・・・」


 
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