No.471651

東照権現と独眼竜は未来へ行く 第三話

鉄の字さん

いよいよ原作です!

2012-08-17 22:47:07 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3505   閲覧ユーザー数:3358

家康がISに乗れる事が発覚した後、千冬は政宗にISを持たせると同じように反応して政宗もISに乗れる事が分かった。

それが分かった途端、家康は『独眼竜も女だったのか………!』と呟いた為、政宗が拳骨を落としたのは内緒だ。

 

 

何だかんだあって二人はIS学園に入る事になった。

もちろん二人は最初は千冬の提案に渋っていたがよくよく考えてみるとこの世界でしかも戦国武将の名前のまま放り出されたら絶対生きていける自信がない。

そう考え二人はIS学園に入る事を決意。

それと同時に二人の専用機が渡される事が決定した。

 

 

それからの数週間、二人はIS学園の寮に泊まりながら千冬に仕事の合間、この世界の常識や一般知識を頭に叩き込んだ。

 

 

余談だが二人は何度も寝込みかけた事があったがその度に千冬の出席簿による打撃が二人の頭に炸裂した。

 

 

とある日、二人の前に一人の女性が現れた。

その女性の名は篠ノ之束。

ISの母と呼ばれ現在失踪中の人物である。

 

 

そんな束がIS学園に来た(不法侵入)理由は簡単。

二人の実力を見に来たのである。

 

 

二人は直ぐに実力を披露すると束は二人の力に興味津々になり、二人の力を調べる為に陣羽織はおろか鎧や下具、さらには下着まで奪おうとしたので二人は少し束の事が苦手になった。

 

 

直ぐに千冬の鉄拳制裁が入らなかったと思うとゾッとする。

 

 

それから色々データを取ると『出来たら直ぐに送るからね~♪』と言って一瞬の内にどっかへ消えてしまった。

 

 

ポカンとする二人を尻目に約数日後二人の専用機が送られて来た。

『あんな人でもしっかりやる事はやるんだ………』と思いながら受け取り、更に日は経って入学式になった。

 

 

 

 

ジィィィィィィィィイイイ………

 

 

(これは想像以上にきつい………)

 

 

周りの視線を受けながら少年、織斑一夏はそう思った。

 

 

事の発端は数ヶ月前、一夏は藍越学園を受ける為に受験会場の公共施設に行った。

 

 

だがその途中、迷ってしまったのだ。

迷いに迷った末、適当にドアを入った所にあったのはIS。

 

 

女にしか動かせない筈のISに何故か一夏は動かせる気がした。

そして触ると見事に起動。

そのまま関係者に見つかり流れる様にIS学園に入学する事が決まった。

 

 

「ハァ~………」

 

 

「あ、あの~、織斑君?織斑一夏君?」

 

 

「は、はい!」

 

 

顔を上げるとこのクラスの副担任、山田真耶先生の顔が目に入った。

 

 

「い、今、自己紹介してまして『あ』から始まって今『お』の織斑君なので自己紹介、お願いしますね?」

 

 

「あ、はい。分かりました。」

 

 

一夏はそう言って席を立つと教卓の前に立った。

 

 

「え~と、織斑一夏です。よろしくお願いします。」

 

 

「「「「……………」」」」

 

 

それから暫しの沈黙が流れ、女子達からは『え?それで終わり?』『まだ続くよね?』みたいな視線が彼に突き刺さる。

 

 

「……………」

 

 

「「「「……………」」」」

 

 

「……………」

 

 

「「「「……………」」」」

 

 

「…………以上です。」

 

 

ドドド!!

 

 

まさにそんな効果音が付きそうな勢いで転けるクラスメイト達。

 

 

パシンッ!

 

 

「痛っ!?」

 

 

突如襲った後頭部への打撃。

振り返ると自身の姉、千冬が先程叩いたであろう出席簿を持って立っていた。

 

 

「お前はまともに自己紹介も出来んのか?」

 

 

「げぇっ!?関羽!?」

 

 

「誰が三国志の英雄だ馬鹿者。」

 

 

パシンッ!

 

 

本日二度めの出席簿の打撃に少し眩暈がした。

 

 

「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠15才を16才までに鍛え抜く事だ。逆らってもいいが、私の言う事は聞け、いいな。」

 

 

(おいおい千冬姉、そんなんキツかったら誰もついてこな………)

 

 

「キャーーー!千冬様、本物の千冬様よ!」

 

 

「美し過ぎます!」

 

 

「ずっとファンでした!」

 

 

「お姉様に憧れてこの学園に来たんです!」

 

 

「私、お姉様の為なら死ねます!」

 

 

(うちのクラスメイトは案外、逞しいみたいだな………)

 

 

クラスメイトの興奮状態に一夏は若干引きながらそう思った。

 

 

「ってか千冬姉、何でIS学園に………」

 

 

パシンッ!

 

 

「ここでは織斑先生と呼べ。」

 

 

「………はい、織斑先生………」

 

 

本日三度目。

もうそろそろヤバくなってきた。

 

 

「今、織斑先生の事を千冬姉って………」

 

 

「苗字一緒だし………」

 

 

「男が乗れるのも関係してるのかな?」

 

 

(やべ、バレた………)

 

 

今だジンジンと治まらない痛みに耐えながら心の中で呟いた。

 

 

「席に着け織斑。今日は入学早々だがもう二人加わる。二人とも男だ。発覚したのが織斑の後だったから書類が遅れたため、公にならなかった。今、紹介する。徳川、伊達、入って来い。」

 

 

千冬の言葉に扉が開きそこから二人の男が入って来た。

二人の特徴は………

 

 

「キャーーーー!!織斑君の他にもう二人イケメンが来たわーー!!」

 

 

「肉食系イケメンに爽やかイケメンよーー!!」

 

 

「右目の眼帯カッコいい!!」

 

 

「黄色いフードの着いたパーカー中に着てるけどいいのかな?」

 

 

「でもカッコいいからOK!!」

 

 

………そんな感じである。

 

 

「徳川、伊達、自己紹介をしろ。まずは出席番号から伊達だ。」

 

 

千冬が言い終わると政宗が前に出た。

 

 

「OK、俺の名は伊達政宗。どっかの武将と名前が同じだが特に関係ないから気にしなくていい。偶然ISを動かせる事が分かってここに来ちまったが………ま、よろしく頼むわ。」

 

 

パチパチパチ!

 

 

政宗の自己紹介が終わると一斉に拍手の嵐が鳴った。

 

 

(声カッコいいね!)

 

 

(あの声で話しかけられたいなぁ~。)

 

 

(私は告白されたい~。)

 

 

簡単な自己紹介だったが女子達には絶大だったようだ。

 

 

「次は徳川だ。」

 

 

「分かった。ワシの名は徳川家康。ワシも同じ名前の人物がいるが関係はない。ワシも独眼……政宗と同じようにISを動かせる為、このIS学園に参った。ワシはISでこの学園の皆と絆を結び、皆と切磋琢磨し、共に分かち合いながら揺るがぬ絆を育もうではないか!これからもよろしく頼む。」

 

 

頭を下げて一礼すると政宗よりも大きな拍手が家康を包んだ。

それに応えて微笑む家康に眩暈がした女子が数名。

 

 

「よし、伊達、徳川、席に着け。これでSHRは終わりだ。」

 

 

 

 

 

「家康、俺はこんな気分初めてなんだが………」

 

 

「ああ、大勢の人に見られるのはなれているが………」

 

 

「何十人の女にジッと見られるのは耐えられねぇな。」

 

 

チクチク当たる視線をキツく感じながら喋る二人の元に一夏が話しかけて来た。

 

 

「な、なあ、徳川に伊達………」

 

 

「お、織斑一夏だったな!千冬殿にはお世話になったぞ。」

 

 

「あれ?千冬姉、何かしたのか?」

 

 

「ああ、俺達がISに乗れる事が発覚してから俺達の衣食住を出してくれたのはあの人だからな。Thanks 織斑。」

 

 

「俺がやったんじゃないから別にいいよ。後、俺の事は一夏って呼んでくれ。男は俺達だけだしな。」

 

 

「分かった。ではワシの事も家康と呼んでくれ。」

 

 

「俺も政宗って呼んでいいぜ。」

 

 

「よろしくな家康、政宗。」

 

 

お互い下の名前で呼び合いながら微笑む。

その様子を見ていた一部の女子達は………

 

 

「絶対伊達君が攻めで織斑君が受けよ!」

 

 

「違うわよ!ここは伊達君が攻めで徳川君が受けよ!」

 

 

「いや、意外と徳川君と織斑君もいけるかも………」

 

 

などなど色々ヤバい話をしてたとかしていなかったとか………

 

 

 

「ちょっといいか?」

 

 

「ん?」

 

 

「Ah?」

 

 

そこには長い髪を後ろにリボンで結んだ髪型に凛々しい顔つきの女子が立っていた。

 

 

「ほ、箒か?」

 

 

「ああ、久しぶりだな一夏。」

 

 

「一夏、知り合いか?」

 

 

「ああ、篠ノ之箒って言って俺の幼馴染。……って言っても六年ぶりで今、久しぶりに会ったんだ。」

 

 

「Hu~n、まさにMeeting of Fateってわけか。」

 

 

政宗の言葉に箒は若干頬を赤くして「Meeting of Fateとは、う、運命の出会い………」とブツブツ呟いていた。

 

 

「成る程、一夏の幼馴染か!さっき自己紹介したがワシの名は徳川家康だ!よろしくな篠ノ之殿。」

 

 

「俺は伊達政宗。同じくよろしくな。」

 

 

「あ、ああ、よろしく頼む。後、私の事は箒で構わない。」

 

 

「お、そうか。じゃあワシの事は下で呼んでくれ。」

 

 

「俺も政宗でいい。」

 

 

お互い自己紹介をした後、箒はまた頬を赤くして一夏に話しかけた。

 

 

「い、一夏、少しいいか?」

 

 

「ん?別にいいぞ。家康、政宗、悪いけど少し席を外すな?」

 

 

「ああ、分かった。」

 

 

「Ok.」

 

 

 

 

 

 

「家康、あの二人の関係、どう思う?」

 

 

「そうだな………六年ぶりだというのにああやって話を出来るのは素晴らしい絆だな。」

 

 

「ああ、そうだな。」

 

 

家康の言葉に政宗はそう返すが心の中では………

 

 

(見た感じ箒は完全に一夏に惚れてやがるな。オマケに一夏は気づいてないと………Ha!面白い事になりそうだな。)

 

 

いち早く一夏と箒の関係に気づいてた。


 
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