八雲家の妹ちゃん ~心は救われるのか?~
私は、いつもの拷問を受けた後気絶していたはず。
しかし、起きてみれば知らない天井だ。
寝巻きに着せ替えられているし・・・
一体、誰の家だ?
村の人間ではないのだろう。
「起きたのね」
目の前に金髪の女性の顔が現れる。
ちょっと、ビックリした。
「私は、名前が無いから名乗れないあなたの名前は?」
「八雲紫よ」
金髪の女性は美しいのだが、胡散臭い。
「ここは?」
「私の家よ」
畳の部屋に寝かせられていたのか・・・
まったく、気づかなかった。
「どうして私を連れ去った?」
「気になったからよ」
「どこが?」
まぁ、おそらく拷問のことだろうが私は知らない。
なんせ、いきなり始まったのだから。
「拷問のことよ。妖怪の私でも吐き気がしたわ」
「妖怪だったんだ」
何となくそのような気はしていたが・・・
彼女はどうやら大妖怪のようだし。
「申し訳ないがそれは、知らない」
「拷問される理由がわからない?」
「あぁ、突然始まったからな。記憶を見る力があればわかるかもしれないが」
彼女ならば見れるのかもしれないな。
「なら、見せてもらうわよ」
そして、彼女は女の子の三歳の頃の記憶を見る。
「これは・・・」
女の子の能力はすごいものだった。だが、悲しいものでもあった。
ありとあらゆるものに好かれる程度の能力
この能力のせいで、女の子は拷問を受ける日々になった。
もうひとつの能力はよくわからない。
閻魔に聞きにいかなくてはいけない。
「わからなかったわ。ごめんなさい」
「いや、気にしないでくれ」
私は、この小さな女の子をどうして早く救えなかったのだろう。
どうしてこんなにも、強いのかがわからなかった。
だから言ってしまた。
この子を手放したくなかった。
次は、助けられるかわからなかったから。
「私の家の子になりなさい。拒否権はないわよ」
彼女の一言が私は嬉しかった。
実の母親から捨てられ名前も奪われ殺されずっと辛かった。
家族になれと言われて嬉しかった。
まだ、苦しみは残っているけれど心を救われた気分だった。
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今回は、八雲家にやってきた名前のない女の子。
さてはて、どうなるのでしょーか!?
まぁ、題名に書いてありますけどね。
気にしちゃぁダメですよ。