八雲家の妹ちゃん ~悲しみの始まりと八雲~
その女の子が目覚めました。
村人たちは、すぐさま女の子を殴り飛ばして手に縄をかけました。
すると、女の子の母親がやって来ました。
「お前なんか、私の娘じゃない。お前の名前は消すよ」
女の子は、名前をなくしてしまいました。
女の子は、突然村の人が殴ったりしてきて驚き、そして悲しみました。
なぜならば、女の子は鬼を殺した記憶を持っていなかったのです。
女の子は、どうしてかわからず泣きました。
「泣くなよ!!化物」
女の子は、名前の代わりに化物という称号をもらいました。
女の子はまだ泣いていました。
「泣くな!!」
女の子は泣くことも許されないまま暴力の嵐にさらされました。
村人は、女の子を使いました。
女の子は、いわゆる不老不死です。
ですが、不老が始まるのはもう少しあとになると言われていたのです。
当然、村人はそのことを知っています。
だから村人は行動に出た。
女の子の爪を剥がしたり、剥がしたところを抉ったり。
女の子は、涙を流さず悲鳴を上げるだけだった。
この世のものとは思えないぐらいの痛々しい悲鳴を・・・
そして、女の子は痛みすら耐えられるようになった。
女の子は四歳になったとき、毎日村人に殺されるようになった。
そう、毎日毎日。
女の子は気が狂いそうになっても死ねなかった。
不老不死の不死を持っているから。
その光景をみた者がいればこう言うだろう。
あまりにも、惨すぎる。
そして、女の子が五歳になったときに奇跡が起きた。
その光景を見ていた妖怪がいた。
その妖怪はスキマ妖怪という。
そのスキマ妖怪は、女の子を救った。
その女の子を、地下牢からこっそりと連れ去り自分の家へ運んだ。
「らーん、寝巻き持ってきて子供用の」
「わかりました?」
「橙、お水持ってきて」
「はーい」
その女の子は、確かに救われた。
体だけは、心まではわからない。
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前回の、全ての始まりの次のお話になります。
結構、悲しい表現を多くしますので。
悲しいの読みたくないって人は、はじめの方をカットしてください。