No.470497 IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−ファントムさん 2012-08-15 14:38:20 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:2292 閲覧ユーザー数:2205 |
episode46 転入生
それから数日後・・・・
「・・・・・・・・」
一夏は机の上にうつ伏せの状態になっていた。
「情けないぞ。たった数日でへたれるな」
隼人はそう言うが、その顔には少し疲れが表れていた。
あれの日から特訓漬けの毎日で、しかもハード・・・・。特訓を受ける一夏はもちろんのこと、特訓相手をする隼人にも相当疲れが出ていた。
「無理言うなよ・・・」
一夏は反論するが、その声は少し枯れている。
「まぁ、さすがに俺もちょっと疲れが出ているがな・・」
隼人は苦笑いする。
しばらくして千冬と山田先生がやって来て、生徒全員席に着いた。
「では、朝のSHRを始める・・・。その前に、山田先生」
「はい。実は皆さんにはお知らせすることが二つあります」
そして山田先生は右手の指を二つ上げる。
「まず一つ目ですが・・・四組に転入生が入ってきています。アメリカ代表候補生ですので、会うことがありましたら声を掛けてくださいね」
山田先生が言うと、教室にざわめきが起こる。
(アメリカ代表候補生か・・・。・・ん?原作じゃいなかったよな・・・)
隼人は内心で首をかしげる。
「そして二つ目ですが・・・このIS学園に戦術教官が新しく入ってきました」
「戦術教官というのは一般教師と違ってISの実習を専門とする教員のことだ。その為普段は戦術教官は戦術教官室と呼ばれる個室にいる」
千冬の説明で、大半の大半の生徒は「あぁ」と理解した様子。
「では、入ってきてください」
山田先生が言うと。教室のドアが開いて一人の教員が入ってきた。
すると女子生徒がざわめき、一夏や専用気持ちは「え!?」と驚くが、隼人は「ふっ」と鼻で笑う。
その人物というのが・・・・
「俺が新しく入った戦術教官の織斑輝春だ。よろしく頼むぞ」
と、スーツをびしっと決めた輝春が挨拶をする。
「え・・・・?織斑って・・まさか」
と、一人の生徒がボソッと声を漏らす。
「おう。一夏や千冬の兄だ」
輝春がそう言った直後・・・・
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そして女子生徒のほとんどが大声を放った。
「織斑君と千冬様のお兄様!!」
「織斑君も良いけど、お兄様の方も良いわ!!」
「ハンサムだしね!」
と、それぞれコメントを言う・・・
「さてと、次の時間は二時限使って第二グランドで実習だ。俺が教えるやつだからな。遅れるなよ」
輝春が言うと「はい!」と全員返事をした。
「では、これで朝のSHRを終わる。すぐに着替えに入れ」
そうして千冬、山田先生、輝春は教室を出た。
「さてと、行くか」
「おう・・・・」
そうして隼人と一夏も教室を出てアリーナの更衣室に向かう・・・・・・・
「よし・・全員揃っているな」
ジャージ姿に着替えた輝春は一組全員を見る。
その後ろにはジャージ姿の千冬とISスーツ姿の山田先生がいた。
「これよりIS実機を使用しての模擬戦闘を行う。その前に専用気持ちのお手本を見てやる気を出してもらうか」
そうして輝春は専用気持ちを見ていく。
「さて・・誰にやらせるかな・・・」
輝春は少し考えて・・・・・
「じゃぁ、神風、ハルトマン、織斑、オルコット。お前達がやって見せろ」
そうして四人は列の前に出る
「四人でバトルロイヤルをやるんですか?」
「いいや。前者と後者の組み合わせでそれぞれ模擬戦を行ってもらう」
「ってことは、俺とエリーナ・・一夏とセシリアってことか」
「そういうことだ。各自ISを展開しろ」
そうして隼人たちはISを展開した。
しかしその中で、エリーナのISに変化があった。
「あれ?エリーナのISが変わっている?」
一夏がそれに気づいた。
「そうや。あの戦いで大きく損傷したからな。夏休みの間でムラクモ技研の方で大幅な改装を施したんや」
見ればエリーナのISはすべてが変わっていた。
全身装甲のISには変わりはないものも、白い部分に変更はないが、青い部分が緑色に変化しており、形状も以前はスマートなイメージであったが、今は重厚感があった。特に特徴的なのがリアアーマーにはブースターが搭載されており、そのブースターにはアームが付けられており、左右に五基ずつ計十基のコンテナが搭載されていた。
「うちのアルテミスをベースに作られたIS、『ガンダムサバーニャ』や」
「ガンダム・・・サバーニャ・・・」
「・・言っておくけど、鯖の猫ちゃうで?」
「いや、分かっている(言うと思った)」
「なら、いいけど」
「よし・・・じゃぁ、始めろ!」
そして輝春の合図と共に四人は一気に上空に飛び出して、左右に二人ずつ分かれた・・・・・・
「そんじゃぁ、いきなり行かせて貰うで!」
そしてエリーナは両手に銃身の短いスナイパーライフルと刃がついたビームガンを展開すると、隼人に向けてビーム弾を放つ。
「本当にいきなりだな!」
隼人はビームをかわすと、右腕のアームドアーマーBSを展開してエリーナに向けてビームを放つが、エリーナは右側のコンテナで防いだ。
その直後にエリーナは額の半透明のパーツを上に上げてV型アンテナを下に下ろすと、カメラを出して右手のスナイパーライフルを放つ。
隼人はビームをかわしていくが、二発目がバンシィの左腕のアームドアーマーVNの表面をかすめる。
(以前より照準の精密度が上がっているな・・。ISの性能があいつに追いついているというのか)
隼人はアームドアーマーBSを収納すると、右手にビームマグナムを展開して、高出力のビームを放った。
「ちっ!」
エリーナはさすがに防ぎきれないと判断してビームをかわす。
「ほんならこれはどうや!」
すると両サイドのコンテナ上部が開くと、中から左手に持つビームガンと同型のビットが六基出てきた。
「ライフルビット!いけぇ!」」
そして六基のライフルビットが隼人に向かっていくと、ビームを放っていく。
「ちっ!」
隼人はビームをかわして行くと、ビームマグナムを放つが、ライフルビットは素早く不規則な動きでかわして行くと、更にビームを放っていく。
ライフルビットから放たれるビームをかわしながら隼人はマグナムを三発放つと、左手にマガジンを展開してビームマグナムに装填する。
(素早い・・・。ビームマグナムじゃ落とすのに向いてない)
そしてビームマグナムを背中のバックパックにマウントすると、右手にバスターソードを展開して、左手にマガジンを展開して装填すると、カートリッジをリロードする。
「やってやる!」
そしてスラスターを噴射してエリーナに接近する・・・・・
そして同じ頃、セシリアがスターライトMK-Ⅲを放つが、一夏は不知火をシールドモードにしてレーザーを相殺する。
「くっ・・!」
その直後にビットを射出するとレーザーを一夏に向けて放っていくが、一夏はレーザーをかわして、かわしきれないものは雪片参型で切り払った。
(以前より動きがいい・・・さすがですわね)
しかしセシリアは攻撃の手を緩めなかった。
「くっ!」
一夏は雪片参型と雪片零型を振るってレーザーを切り払うと、不知火をマグナムモードにして高出力ビームを放つ。
セシリアはビームをかわすと、リアアーマーよりミサイルビットを前に出すと、ミサイルを放った。
一夏は不知火を放ってミサイルを撃ち落すと、参型と零型の柄頭同士を連結した『雪片双刃』にしてセシリアに向かっていく。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
そして勢いよくブレードを振り上げるが、セシリアは後ろに下がって斬撃をかわすと、その直後にスターライトMK-Ⅲを一夏に向けて放つが、一夏は寸前で零型の方の刀身でレーザーを弾く。
「くっ!」
その直後に一夏が不知火をクローモードにしてセシリアに突き出すが、その直後にビットが一夏の周りに配置された。
「くそっ!」
一夏はとっさにウイングスラスターを全開にして上に飛び上がってレーザーをかわした。
「さすがですわね!」
そしてセシリアはスターライトMK-Ⅲを放っていくと、ビットを一夏に向かわせる。
「くっ!」
一夏は参型と零型の鍔を上げてカートリッジをリロードすると刀身が展開して若干反りのあるエネルギー刃が出てきた。
「そこだっ!」
そして後ろを向いて雪片双刃を振るうと、光波を放ち、後ろにいたビットを切り裂いた。
「うおぉぉぉぉぉぉ!!」
そして後ろを振り向く際に双刃を振るって光波をセシリアに向けて放った。
「くっ!」
セシリアは身体を横にずらしてかわすと、ビットを放った。
(これじゃらちがあかない・・・・。俺は箒ほどうまくないが・・・やってみるか!)
そして参型と零型の鍔を上げてカートリッジをリロードすると、エネルギー刃の先端同時よりエネルギーの弦が張って弓のようになった。
「弓矢・・?」
セシリアが一瞬驚く間に一夏は雪片双刃を左手に持つと、右手で弦を持って引っ張ると、零落白夜の消滅エネルギーで構成された矢が現れた。
「いけぇぇっ!!」
そして弦を離すと矢が勢いよくセシリアに飛んでいった。
「そんなもので!」
セシリアは横に飛んで矢をかわすと、元に位置に戻ってスターライトMK-Ⅲを構えた。
「これで・・・!」
そしてトリガーに指を掛けた瞬間・・・・・
「っ!?」
その瞬間背中に勢いよく何かが直撃して、セシリアは大きくバランスを崩した。
そしてブルー・ティアーズのシールドエネルギーが大幅に減ってレッドゾーンに入る。
(い、一体何が・・・!?)
セシリアは一瞬何が起きたのか理解できなかったが、すぐに把握する。
「ま、まさか・・・先ほどの攻撃は・・・」
「あぁ。ただ単に矢を放っただけじゃない。あれは誘導することが可能なんだよ」
「・・・誘導を・・・そんなことが」
「まぁ、最近になって発見した新機能だけどな、最近の特訓でものになっているみたいだ」
「・・・なるほど・・・。さすがですわ・・・・ですが・・」
そしてセシリアはビットを周囲に配置すると、スターライトMK-Ⅲを構える。
「まだ負けてはいませんわ!」
そして一気にスラスターを噴射して一夏に一斉射撃を行った・・・・・
(どうやら雪片の新機能を短期間であるが、うまく使いこなしているようだな)
隼人は交戦をしながら一夏の様子を見ていた。
(なら、こっちも一気に行くか!)
そしてバスターソードを振るってビームを切り払うと、バンシィの装甲を展開していってサイコフレームが発光すると、マスクを収納すると同時に角を展開した。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
隼人はスラスターを一気に噴射させるとビームの弾幕を回避しながらエリーナに向かっていく。
「もう本気モードか・・・!」
エリーナはスナイパーライフルとビームガンを放っていくと、ライフルビットを更に四基コンテナから出すと、ビームを放っていく。
「ちっ!ここまで来ると鬱陶しいな!」
そして隼人はバックパックのカートリッジをリロードすると、一気にスラスターを噴射して飛び出して、ライフルビット二基を切り裂くと、その直後に再度カートリッジを間隔を開けて二回リロードすると、更に一気に飛んで三基と二基と切り裂いていく。
「相変わらず出鱈目な機動力やな!」
エリーナは予測軌道を割り出してスナイパーライフルを放つと、ビームはバンシィがちょうど止まったところに向かっていく。
「くっ!」
隼人はとっさにバスターソードを振るってビームを切り払うと、刀身を前に伸ばして縦に展開すると同時にカートリッジをリロードして、エネルギーを先端に集める。
「いけぇっ!」
そしてバスターソード先端よりエネルギー弾が放たれると同時に拡散して、不規則に動くライフルビットを残り全部を撃ち抜いて撃破する。
「くっ・・やってくれるな!」
エリーナはスナイパーライフルを高出力で放った。
隼人はとっさにかわそうとしたが・・・・
「っ!?」
その瞬間体から激痛が走って動きが鈍り、高出力のビームがバンシィの顔面に直撃した。
「もらった!」
そしてエリーナが一気に接近すると、左手のビームガンを振り下ろした。
「っ!」
隼人はとっさにバスターソードを振り上げると同時に残った三発のカートリッジをすべてリロードして、直後に空薬莢を排出するとマガジンがパージされた。
そしてバスターソードの刃はビームガンの刃に当たった瞬間そのまま切り裂いた。
「なっ!?」
そして刃はそのままサバーニャに直撃して、サバーニャのシールドエネルギーが一気に削られて、ゼロになった。
「・・・はぁ・・はぁ・・・」
隼人は何とか息を整えて、バスターソードを収納する。
(一夏のほうも・・・終わったようだな)
見ればもう既に一夏の勝利で勝負が終わっていた。
「あーあ・・・。うちももう少し感情を抑えてやらんとあかんな」
と、エリーナはスナイパーライフルを収納すると、隼人に近づく。
「おかげでライフルビット全損や。初陣でこのざまはあんまりやで」
「・・ご愁傷様」
「・・・まぁ、少しすればライフルビットは修復されるけどな・・・」
「・・・そりゃ・・・便利なもんだな」
「・・・そういや・・・さっきはどないしたん?」
「なにが・・・?」
「さっきのことや。あんくらい隼人なら回避するの造作もないことやろ」
「・・造作もない・・か」
「・・・?」
「いいや、なんでもない・・・・。とりあえず下に下りるか」
「・・せやな」
そうして隼人とエリーナ、一夏、セシリアも下に下りていった・・・・・・
「中々やるじゃないか」
その戦闘を見ていて輝春は感心する。
「一夏も以前と比べると腕が上がっているな」
「まぁ、生徒会長と神風の指導を受けているようだからな」
「なるほど。隼人はまだしも、生徒会長から指導を受けているのか」
納得したかのように輝春は言う・・・
そしてその日の夕方・・・・・
「はぁぁぁぁ・・・・・」
と、一夏は深くため息をつきながら歩いていた。
「さすがに今日の特訓は少しきついな」
隼人は首を鳴らすと、右手で額の汗を拭う。
「・・・・・・」
それからしばらく歩いていると・・・・・・
「早く早く!終わってしまうよ!」
「ま、待ってよ!」
すると女子生徒が何やら急いで走っていた。
「なんだ?」
一夏は首をかしげると・・・・
「・・第二アリーナの方に向かっているな」
「第二アリーナに・・?そこって飛行テストをするのに使う場所じゃ・・」
「何はともあれ、俺たちも行くぞ」
そうして二人も第二アリーナに向かう。
そして第二アリーナに着くと、人だかりができていた。
「結構いるな・・・」
「一体何が・・」
「一夏・・隼人」
すると箒がいた。
「箒・・・」
「この人だかりは何だ?」
「それが―――」
するとその直後物凄いスピードでコースに何かが通り過ぎていった。
「な、なんだ!?」
「・・・・」
そしてコース内を見ると、何かが飛んでいた。
その形状はISというより・・・・戦闘機のようであるが、どちらかといえば爆撃機のように見える。
「あれは・・・」
そしてその戦闘機はコースに表示された仮想標的を双頭の機首先端の銃口より荷電粒子を放って全部撃ち抜いていった。
「なんて正確な射撃だ・・・。あれだけのスピードが出ているのにもかかわらず・・・」
すると前方周辺に仮想標的が表示されると、戦闘機は突然形状を変えて、人型に変形した。
「へ、変形した!?」
「可変機能を持ったISだと!?」
「・・・・・・・」
そして人型に変形したISは両手に翼としていたライフルを持つと、周囲の仮想標的を次々と撃ち落していくと、再度飛行形態に変形してコースを飛ぶ。
「一体何者何だ・・・」
「・・・シャーリー・ラムゼイ」
「え?」
すると後ろから声がして隼人が後ろを向くと、そこに簪がいた。
「知っているのか、簪?」
「知っているも何も・・・・今日四組に転入してきた・・・・アメリカ代表候補生」
「な、なんだと?」
「あれが・・・」
そしてISはギャラリーが集まっている観客席前で変形して足裏のスラスターを一気に噴射してブレーキを掛けて止まった。
(よく見れば・・・あの形状・・・ガンダムハルート・・・なのか?)
隼人はそのISの形状に見覚えがあった・・・・・
後書き
前回の回の後書きについてですが・・・少しの間はまだ聞いていきますので、コメントよろしくお願いします。
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トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!