夏希「む~~~っ!!」
朝から不機嫌な夏希。その原因は彼氏でもある健二に原因(?)があった。
健二「で、ここを解くには・・・」
佐伯「あ!なるほど。小磯くんの教え方先生より分かりやすいね。」
健二「そ、そんなことないよ///佐伯さんの理解が早いからだよ。」
健二は同級生の佐伯に数学を教えていた。健二は数学日本代表になるような男だ。だが、あと一歩でそれは夢と散った訳ではあるが、実力は折り紙付きである。
佐久間「しかし、健二の奴もやるようになったな。前まで女子と話すだけでも顔を真っ赤にしてたのに、今じゃ数学を女子に教えるまで成長したし、それもこれも、夏希先輩と付き合ってからですよ。」
夏希「・・・・・・」ゴゴゴ
佐久間「夏希先輩?」
夏希「なに佐久間くん」ギロッ
佐久間「い、いえ!何も・・・」
夏希「そう・・・」
佐久間(夏希先輩、もしかして二人を見て嫉妬してる?)
佐久間の考えは当たっていた。そう、夏希は見た目以上に嫉妬深いのである。当然健二と佐伯の仲良く勉強してる所を見ていて嫉妬しない訳がないのである。
夏希「・・・・・・」スタスタ
佐久間「あ、夏希先輩・・・」
健二「??夏希先輩どうしたんですか?」
佐伯「夏希先輩?何かようですか?用がなければこのまま小磯くんと勉強の続きをしたいんですが?」ニヤッ
佐伯は不適な笑みを浮かべながら、夏希に話した。
夏希(むっか~!なんなのよこの子!健二くんは私の彼氏なのよ!なのにこの子ったら!!)プルプル
健二「な、夏希先輩??」
夏希「健二くんも健二くんよ!デレデレしちゃって!!もう知らない!!」バチ~ン
健二「うごっ・・・」
見事健二の顔に夏希のビンタがヒットしたのだ。そして夏希はそのまま部室を出ていった。
健二「イテテテ。夏希先輩何を怒っているんだろ?」
佐久間「ま~、原因はお前だよ。佐伯、お前も先輩をおちょくりすぎだよ。」
佐伯「アハハ、ゴメンゴメン。夏希先輩見てたら少しからかいたくなって。」エヘッ
健二「佐伯さん困るよ。夏希先輩はああ見えて凄く繊細なんだからさ。」
佐伯「ね~佐久間くん。これってのろけだよね。」
佐久間「ま~ね。コイツといれば、知らん間に忍耐は鍛えられるぞ?」
健二「うぅ~。」
佐伯「ま、私にも原因はあるわけだし、ここは人肌脱ぎますか。」
佐久間「だな。」
こうして佐伯と佐久間と健二で、作戦会議がおこなわれた。
夏希(なによ!健二くんのバカ。私だって健二くんと一緒に勉強したいのに。あの子ばっかり。)グスン
夏希は屋上に来ていた。健二を叩いたのもあるが、あのままあそこに居るのは我慢できなかったのだ。
夏希「・・・ハァ」
ため息を出して更けている夏希のとこに、佐久間が慌てて来た。
佐久間「な、夏希先輩!!早く来て下さい。!!」
夏希「佐久間くん!?いったいどうしたの!?」
佐久間「健二が!健二が!」
夏希「健二くんがどうしたの!?」
佐久間「急に倒れて!早く行ってあげて下さい!!」
夏希「健二くん!!」ダダダッ
佐久間の言葉に青ざめながら、夏希は健二のいる部室へと走っていった。
佐久間「さて、健二に佐伯。後は上手くやれ。」
夏希を見送った佐久間の口から、そんな言葉が出ていたのに、夏希が気付く筈もなかった。
夏希「健二くん!!」ハアハア
佐伯「夏希先輩!!」
急いできた夏希に佐伯は声をかけた。
佐伯「小磯くんが・・・」
夏希「健二くん!しっかりして!!」
夏希はそう言いながら健二に寄り添った。
健二「な、夏希先輩・・・」
夏希「健二くん・・・」
佐伯「私先生を呼んできます。」
佐伯は、夏希にそう言い残して部室から出ていった。
健二「夏希先輩、すみません・・・」
夏希「喋らないで!佐伯さんが先生を呼びに行ってるから。」
健二「大丈夫です。夏希先輩が来てくれて少しは落ち着きましたし・・・」
夏希「健二くん・・・私、健二くんに謝らないと。」
健二「え?」
夏希「さっき健二くんを叩いちゃったし、佐伯さんと健二くんが仲良くしているのが羨ましくて、嫉妬しちゃって・・・こんな女の子嫌だよね。」
夏希はそう言いながら涙を流していた。
健二「夏希先輩!泣かないで下さい。僕は凄く嬉しかったです。夏希先輩が嫉妬してくれて。」
健二は、そう言いながら夏希の頬の涙を拭った。
夏希「健二くん!!」ダキッ
夏希は健二に抱きついた。そして・・・
健二「な、夏・・・んっ!?」
何か言おうとした健二の唇を夏希の唇でふさいだ。
夏希「んっ・・・健・・・二・・・くん」チュー
健二「夏・・・希・・・さん」チュー
二人は熱いキスをしていた。その頃部室の前では・・・
佐伯「ねぇ佐久間くん・・・」
佐久間「なんだ?」
佐伯「私達いつまでここにいればいいの?」
佐久間「中の二人に聞いてくれ・・・」ハァッ
佐伯「しかし、夏希先輩があんなに嫉妬深いなんて。」
佐久間「いいんじゃないか?健二にはいい薬だよ。」
佐伯「フフッ、確かにそうね。」
そんな会話をしている二人に、健二達が気付く筈もなかった。
夏希「健二くん・・・」
健二「はい?何でしょう?」
夏希「ねえ、もう一回お願い///」
健二「・・・はい///」
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健二がクラスの女子と仲良くしてるのが面白くない夏希。