第三十五技 祝勝祝い
キリトSide
闘技場を出た俺とアスナは観客に見つかり囲まれようとしたところを
シャインとティアさんに助けられた……かのようにみえたが、二人によって連れ去られてしまった。
ようやく解放されてあたりを確認するとそこは22層の村にある、シャインとティアさん二人の自宅前だった。
「いや~、二人が囲まれる前に捕まえられてよかったぜ」
「そうですね。あやうく時間をとられるところでしたよ」
「納得しているところわるいんだが、説明してもらえるか?」
「さすがにいきなり連れ去られたので、驚いたんですけど…」
何故か納得しているシャインとティアさんに対し、疑問を持っている俺とアスナが説明を求めた。
「わりぃわりぃ。とりあえず中に入ってくれればわかるよ」
「お、おい…」
シャインに背中を押されて扉の前にきたので、扉を開いて中に入る事にした。
―――ガチャッ
扉を開いて中に入ってみるとそこには……。
「お、ようやく来たな。おせぇぞ、キリト」
「主役のお出ましだな…」
部屋の中にいたクラインとハクヤが声を掛けてきた。
中には今日集まった全員がおり、テーブルにはところ狭しと料理が並んでいた。
「これは…」
「ほら、はいったはいった」
「アスナさんもどうぞ…」
「あ、はい。おじゃまします」
驚く俺をシャインが背中を押してきたので中に入っていき、アスナはティアさんに促されて中に入る。
「なんだよ、これ…」
「なにって、お前の祝勝祝いだよ!」
疑問に思っているとシャインが答えてくれた、なるほどね。
みんな俺を祝ってくれるのか、嬉しいことだ。だがな…。
「シャイン。お前はただ単にワイワイ騒ぎたいだけだろ?」
「なぬ、なぜわかった」
「わからいでか…」
かまをかけたつもりだったんだが、まさか本当にあたるとは…。
「主役もきたんだ。さっさと始めようぜ」
エギルの言葉に他のみんなも賛同して、各自飲み物をコップに入れて準備する。
「え~、それでは僭越ながら俺が音頭をとらせてもらう……。
肩っ苦しいのはなしだ! キリトの勝利を祝って、かんぱ~い!」
「「「「「「「「「「かんぱ~い!!!」」」」」」」」」」
クラインが色々と
それぞれ飲み物を飲んでから料理を口にしたり、気の合った者同士で話を交わすなどしている。
「それにしても、ティアさん。やっぱり料理スキルを
「はい。やっぱりシャインに料理を食べてほしかったので、頑張ったんですよ」
俺は少しだけ気になっていたことを尋ねてみると、ティアさんはそう言った。
そのシャインは集まった奴ら全員に、順番に話しかけている。
あいつはあれで周りのことを気に掛けるやつだ、そんなシャインに俺も何回も救われた。
だからこそ、ティアさんはそんなあいつに尽くしているんだろう。
たとえ、共に修羅の道を歩こうとも。
そんな俺とティアさんのところにリズやシリカ、サチとカノンさんの女性陣と話していたアスナが来た。
「あの、ティアさん。よかったらこの料理のレシピを教えてもらってもいいですか?」
「ええ、いいですよ」
俺は二人が話し始めたのでその場から離れ、他の奴らのところにいった。
みんなとある程度言葉を交わしたら、俺は一度外に出た。
「はぁ~。なんか色々ありすぎて疲れたな……」
今日は本当に色々ありすぎて目が回りそうだ。
まるで歯車が回り出したかのように色んな事が起きていく。
そんな考えを振り払うかのように頭を二、三度振ってから、深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。
そこへ……、
「どうしたの? 主役がこんなところで…」
アスナが来た。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
今回はみんなにお祝いされるお話しでした。
まぁ、ほとんどそんな会話が出てきませんでしたけど・・・。
自分の文才の無さに呆れてしまう今日この頃です・・・。
ですが読んで下さっている皆様のためにも頑張りたいと思います!
ではまた・・・。
Tweet |
|
|
26
|
8
|
追加するフォルダを選択
第三十五話になります。
今回は大した内容の話ではありませんので、あしからず・・・。
それではどうぞ・・・。