No.466111

喧嘩 前編

アインさん

人が一番輝いているのは、恋人の時間だと私は思う。

2012-08-06 19:56:19 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3034   閲覧ユーザー数:2880

人が一番輝いているのは、恋人の時間だと私は思う。

しかし、恋人同士だからといって絶対に二人の間に喧嘩がないとは思えない。少なくても原作の直江大和の恋人達は必ず喧嘩をしている。

そして、喧嘩の内容も意外とくだらないことが多い。

「こ、これは……」

ある日、とある本を読んだ大和はそこに書かれている内容に驚愕してしまった。

「うーん……」

本を読み終えた大和は、しばらく悩むと。

「よし、自重しよう」

ある決心をするのだった。

 

――――――※※※――――――――※※※――――――――※※※―――――――――※※※――――――――※※※―――――――

 

ポケットの携帯がバイヴしだした。

彼女は見るまでもなく用件が分かっているのか、すぐさま行動する。

行き着いた場所は川神学園の屋上。

すでに携帯でメールを送ってきた相手は待っていた。

「マルさーん♪」

相手は辺りに誰もいないのを確認すると彼女に抱きついた。

「大和♡」

ぎゅーっと力強く抱きしめられているのが嬉しいのか、彼女の顔はとても嬉しそうだ。

マルギッテ・エーベルバッハと直江大和は恋人同士である。ただしキッカケが一般的な恋愛から始まったわけではないためか、二人の交際は体の交じり合いが日常茶飯事であった。

「?」

でも、今日は明らかに大和の様子がおかしいと気付いた。

「大和。どうしたんですか?」

「何が?」

顔に変化はない。だけどおかしい。

「今日は……いいのですか?」

マルギッテは悲しい顔で大和を見る。いつもならどこであろうと体の交じり合いを求めてくるはずなのに。今日は求めてこない。

「ごめん、このあと……」

大和は理由を述べるが、優秀軍人であるマルギッテには嘘だとすぐに見破った。

だから。

「もう、飽きてしまったのですか?」

マルギッテは声を少し震えながら言う。

「ち、違うよ。ただ、今日は…・・・」

「……っ!」

マルギッテ何も言わずに去ってしまう。取り残された大和は。

「ちくしょう……っ!」

拳を強く握りしめて悔しがるのだった。


 
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