No.465906

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2012-08-06 08:57:57 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2418   閲覧ユーザー数:2325

 

 

 

episode41 非情

 

 

 

 

「・・結局バシリスタを取り逃がした・・・ということか」

 

「そういうことだ」

 

そうして隼人たちは旅館に戻って、輝春が千冬に報告した。

 

「そもそも不十分での討伐戦だ。勝ち目など元より無かっただろう」

 

「・・そうだな」

 

「だが、やつらがなぜ撤退した理由は分からんが、まぁ今は気にしなくて良いだろう。無事に帰れたことだからな」

 

「確かに・・そうだな」

 

と、千冬は安堵の息を吐く。

 

「・・・で、上層部にはどう説明する?」

 

「私から色々と言ってみるさ。今回の不十分を話せばそこまで問題なことは無いはずだ」

 

「そうだな・・・。しかし、お前らしいな・・その考えは」

 

「まぁな・・・。とりあえず、迎えのバスが来るまで各自で待機だ」

 

「はい」と、専用機持ち全員が返事をして、部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

「・・兄さん」

 

「どうした?」

 

「・・兄さんは今後どうする気だ」

 

「そうだな・・・。このまま旅をするって言うのも悪くないが・・・ちょいと事情が深くなってしまっているからなぁ・・」

 

「・・・・・」

 

「・・まぁ、何か考えておくさ。帰りのバスまでにな」

 

「・・・分かった」

 

そうして輝春は部屋を出た・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

 

そして輝春が部屋を出ると、隼人が少し離れた場所に立っているのを見た。

 

「よう隼人」

 

 

「輝春さん」

 

「どうした・・こんな所で」

 

「・・ちょっと考え事を・・・」

 

「そうか・・・。あ、そうだ・・・少しばかり話しをしようじゃないか。バスが車で少し時間があることだ」

 

「は、はぁ・・・」

 

 

 

 

そうして二人は場所を移動して、旅館の外側の壁にもたれかかっていた。

 

「・・・隼人・・・俺に色々と聞きたいことがあるんじゃないか?」

 

「・・・それは・・・ありますよ。どうして今まで千冬さんや一夏の前に現れてなかったんですか?」

 

「・・・・それについては二人にも話した・・・・。昔にちょっと事故に遭ってな」

 

「事故?」

 

「・・その事故の衝撃で記憶を失って、しばらくの間彷徨っていたんだ」

 

「・・・・・・」

 

「・・だがな、とある時に記憶を戻したんだ・・・・。その時の記憶もあんまり無くてな・・・。ちなみにガンダムもその時に手に入れていたようだ」

 

「・・・AGE-1を・・ですか」

 

「そうだ・・。やっぱり知っていたか」

 

「えぇ。ガンダムシリーズはほとんど知っていますからね・・・。無論・・・バインドの形状も」

 

「・・そうだな・・・。少なくともガンダムタイプの形状がほとんどだな」

 

「・・・・・」

 

「まぁ今考えたって仕方が無いけどな」

 

「ですね」

 

 

 

「・・・ところで隼人。少しばかり気になることがあるんだがな」

 

「なんですか?」

 

「お前・・・腹違いだといっても、神風綾瀬を毛嫌いしていたな」

 

「・・・・・・・」

 

 

「・・・どうしてそこまで嫌っている?」

 

「・・・あなたには・・・関係ありません」

 

「・・そう言うと思った・・・。腹違いなだけで嫌っているんじゃないだろうな」

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

「・・・図星か」

 

「・・・そんなことは・・・」

 

「いいや、あるぞ。お前の目がそう語っている」

 

「うっ・・・」

 

 

 

「そんなに気に入らないのか・・腹違いの姉が」

 

「・・・・・・」

 

「・・まぁ、分からんでもないかもな・・・。兄妹弟って言うのは色々と大変だからな」

 

「・・・・・」

 

「・・そうやって腹違いの姉には非情だって言うのに、仲間や友達には甘いんだな」

 

「・・甘いって・・俺はそんなに・・」

 

「俺から見ればそう見えるぞ」

 

「・・・・・」

 

 

 

「・・だが、お前は仲間や友達にも非情になることをしたほうがいいぞ」

 

「え・・・?」

 

隼人は予想外のことを言われて少し驚く。

 

「な、なんで・・・」

 

「仲間や友達を大切に想うのは悪くない。だが、その考えが時に命取りになりうるからな」

 

「・・・・・・」

 

「・・まぁ、どうするかはお前次第だ。だが、忠告はしたぞ」

 

「・・・覚えておきます」

 

 

 

 

「ところで、輝春さんは今後どうするんですか」

 

「さぁな。今の状況からすると、千冬と一夏が心配でな」

 

「だったらIS学園の教師でもやったら・・」

 

「いや・・・俺は勉強が苦手なんだよ・・・。生徒にISの知識を教えるのは無理だ」

 

「・・・・・・」

 

 

隼人は少し考えた・・・・・・・

 

 

 

 

「でしたら、戦術教官っていうのはどうですか?」

 

「戦術教官?」

 

「考えるより身体を動かすのが先という考えでしたら、輝春さんにもできるんじゃないでしょうか」

 

「・・・考えるより先に、か・・・」

 

「戦い方でしたら多少我流が入っても教えられるのでは?」

 

「我流が入ったら駄目だろ・・・。まぁしかし、それだったら教えられる・・かもな」

 

「・・・・」

 

 

「考えてみるか・・・。まぁ、俺がそれだって考えたって、俺を受け入れるかは学園側が決めることだからな」

 

「ですね」

 

それから二人はしばらく話した・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃・・・・・・・

 

 

 

そして隼人たちより逃れたバシリスタは海中を進んでいた。

 

 

 

「・・・・・・」

 

キャプテンアーロンは先ほどの戦闘データをモニターに映して見ていた。

 

 

 

「それで、どうでしたか?」

 

「黒獅子の腕前というのは?」

 

と、後ろに居たフェイとフィアが聞いてきた。

 

 

 

 

「悪くない。久々に楽しめたよ・・・。それと、お前達も楽しめたようだな」

 

 

「えぇ。さすがは救世主・・・・いいえ、ガンダムでした。噂通りの実力でしたので、私でも苦戦を強いられました」

 

 

「私は日本代表ということでしたので、ブリュンヒルデの実力を持っていると期待していましたが・・・見当違いのようでした。が、それなりには楽しめました」

 

「そうか・・」

 

そうしてキャプテンアーロンはモニターに映るバンシィを見る。

 

 

(淳一郎・・・・まさかお前の息子が黒獅子を操っていたとはな・・・)

 

アーロンは内心で喜んでいた。

 

(・・全く・・お前とそっくりだったよ・・・。お前の諦めの悪いところがな・・・・)

 

 

そうしてアーロンはモニターをけして背もたれにもたれかかる。

 

(・・・神風隼人・・・近いうちにまた会おう・・・・。その時に・・・真実を伝えよう・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書き

結構重要なフラグが立ちましたね・・・・。

 

 

 

 

 

 

 


 
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