~霧降り峡谷・北西部・最奥頂上~
「えいっ!」
「そこだぁ!ドラグナーエッジ!!」
戦闘開始早々ティータとアガットは武器やクラフトで遠距離から竜を攻撃した!しかし竜の体は固く、傷がついている様子はなかった。
「グオッ!!」
そして竜は尻尾でティータとアガットを薙ぎ払った!
「グッ!?」
「はうっ!?」
竜の攻撃を受けた2人は吹っ飛ばされた!
「癒しの水よ……傷つき者達に降り注げ!ヒールシャワー!!」
竜の攻撃を受けたアガットとティータを見たツーヤは治癒魔術を使って、2人を回復した。
「はう~。あ、ありがとう~。」
「………助かった。礼を言う。」
治癒魔術を受けたティータとアガットはツーヤにお礼を言って立ち上がった。
「……………………」
一方リタは魔術の詠唱を開始した!その一方戦闘開始早々詠唱をしていたミントとアムドシアスの魔術が放たれた!
「異界の円環よ!捉えし者を浄化の炎で焼き尽くせ!オキサイドリング!!」
「美しき我が角の魔力、受けるがよい!!」
そしてミントは魔術によって描いた暗黒の魔法陣を地面を這わせて放ち、魔法陣の中に閉じ込め、暗黒のエネルギーで焼き尽くす魔術――オキサイドリングを、アムドシアスは自らの一本角に秘められる魔力を解放する魔術――角電撃を竜に放ち、命中させた!
「グオオオッ!!」
2人の魔術は命中したが竜はあまりダメージを受けている様子はなく、2人に炎を吐いた!
「!!」
「ああ、美しき我が動き!!」
炎に気づいたミントは回避し、アムドシアスは自己陶酔に陥りながらも回避した。
「グオッ!!」
さらに竜はエステルに噛みついて来た!
「!!」
竜の攻撃に気づいたエステルは回避した後
「行っくわよ~………!」
棒に聖炎を宿らし、そして!
「聖炎棍!!」
竜の顔に棒に”聖炎”を宿らせた強烈な一撃のクラフト――”聖炎棍”を命中させた!
「グオッ!?」
エステルの攻撃に命中した竜は少しだけのけ反った後、口に炎を溜め始め、そして!
「グオオオオオオオオッ!!」
魔術を詠唱しているリタに向かってすざましい炎を吐いた!
「大海に呑まれなさい!……デネカの大海!!」
するとリタの魔術の詠唱も終わり、異空間から現れた津波が竜を襲った!しかし竜が吐いた炎とぶつかり、お互いの攻撃を相殺した!
「剛震突き!!」
さらにリタは突進力を利用した突きのクラフト――剛震突きを竜の頭に放った!
「……グオッ!!」
しかしリタの攻撃は効かず、竜はリタに噛みついた!
「!?リタ!!」
それを見たエステルは叫んだが、竜の噛みつきはすり抜けた!
「え!?攻撃がすり抜けた!?」
「フフ……霊体の私に物理攻撃は無意味ですよ。行けっ!連続水弾!!」
攻撃がすり抜けたことにエステルは驚き、リタは不敵な笑みを浮かべ後、魔術を放った!
「グオッ!!」
「!!」
リタの魔術を受けた竜は怒った後、リタに炎を吐いた!炎に気づいたリタは回避した。
「エステル!竜は私が引き付けておくから、エステル達はその間に集中攻撃を!」
「了解!みんな!」
空中を飛びながら竜を引き付けているリタの言葉に頷いたエステルは仲間達に号令をかけた!
「目に焼き付けろ!精密射撃!!」
「えい!スパイラルフレア!!」
エステルの号令に答えるかのようにアムドシアスは弓技で、ティータはアーツで真っ先に攻撃し
「ヤアッ!!」
「十六夜……”斬”!!」
ミントはジャンプした後、地の魔力を纏いながら急降下して攻撃するクラフト――アースストライザーで、ツーヤはクラフト――十六夜”斬”で竜の足をそれぞれ攻撃した!
「行くぜっ!うおぉぉぉぉ!うらっ!せいっ!はぁっ!どりゃあぁぁぁぁぁっ!」
「さあ、行くわよ!まだまだまだまだまだまだぁっ!とどめっ!!」
そこにアガットはSクラフト――ダイナストゲイルを、エステルは武器を剣に持ち替えてクラフト――剣技・八葉滅殺を放った!
「グオオオオオッ!!」
エステル達の集中攻撃を受けた竜はそれでも倒れず、大きく羽ばたかせて、自分の足元にいるエステル達を吹き飛ばした!吹き飛ばされたエステル達はそれぞれ受け身をとった。
「っと!……う~ん……もっと強烈な一撃を与える必要があるわね………」
受け身をとって着地したエステルは考え込んだ。
「フム。なら我に任せるがいい!」
「アムドシアス?何か考えがあるの??」
アムドシアスの提案を聞いたエステルはアムドシアスに尋ねた。
「……ソロモンの一柱たる我が大魔術なら、さすがの竜であろうとも倒れるであろう!」
「わかった!頼んだわよ!みんな、アムドシアスの詠唱が邪魔されないよう、竜の注意を引き付けるわよ!」
アムドシアスの言葉を聞いたエステルは仲間達に指示をした。
「う、うん!い、行きます!やあぁぁぁぁぁ!!」
エステルの指示に頷いたティータはSクラフト――カノンインパルスを放ち
「そこだぁ!ドラグナーエッジ!!」
「玄武の地走り!!」
「落ちよ!大地の怒り!ロックフォール!!」
「聖なる水よ……奔流となり、我が仇名す者達に裁きを!リ・カルナシオン!!」
「暗黒の炎よ、我が仇名す者を燃やし尽くせ!闇界獄滅炎!!」
さらに続くようにアガットとリタはクラフトを、ミントとツーヤ、エステルは魔術を放って、総攻撃をした!
「グオオッ!?グオオオオオオオ――――ッ…………………」
エステル達の総攻撃を受けた竜は呻いた後、雄たけびをあげ、足元の地面に何かの”気”が発生させ、静止した!
(エステル、気をつけて!あの地面から大量の魔力が感じるわ!今までとは比べ物にならないくらいの………それこそ大魔術が放たれてもおかしくないわ!)
「!!わかった!アムドシアス!まだなの!?」
ニルの念話での忠告に頷いたエステルはアムドシアスを見た。
「フッ、ちょうど今完成したところだ!………ソロモンの一柱たる我の力……称えるがよい!我が名は……アムドシアス!!」
エステルに見られたアムドシアスは長い詠唱が終わり、大魔術を放った!
「我招く、訃音(むいん)の焦熱(しょうねつ)に是非(じひ)は無く!」
すると複数の小さな隕石が竜の周りに降り注ぎ――
「汝(なんじ)にあまねく厄(やく)を逃れる術(すべ)も無し!!」
さらに巨大な竜をも圧し潰せそうな巨大な隕石がゆっくりと竜の頭上に降り
「メテオスウォーム!!」
「グオオオオオオオッ!?」
そして竜を圧し潰した!!宇宙より隕石を召喚し、敵を圧し潰す古代の大魔術――メテオスウォームを受けた竜は悲鳴をあげ、アムドシアスの大魔術によって竜の行動は中断され、竜の足元の地面から漂よう”気”はなくなり、竜は地面に倒れたが
「グオオオオオオオ――――ッ!!」
竜はすぐに起き上がり、辺りを響き渡らす雄たけびをあげ、飛び上がって暴れだした!
「何!?あれを喰らって、まだ倒れないだと!?」
「あ、あう……」
「くっ……。普通ならとっくに倒れているはずなのに……!!」
暴れだした竜を見たアムドシアスは驚き、ティータは不安そうな表情で竜を見て、エステルは信じられない表情で竜を警戒していた。
「あう~……あれだけ攻撃して、まだ倒れないなんて……!」
「なんて生命力………!」
「……驚きました。ひょっとすると生命力に関しては”邪竜”と並んでもおかしくありませんね。」
ミントは焦り、ツーヤは信じられない表情で見て、リタは驚いた表情で竜を見ていた。その時アガットは周りを見て、高台を見つけた後、ティータを見て言った。
「ティータ!閃光弾を持ってるか!?」
「ふえっ……はいっ!」
アガットに呼ばれたティータは一瞬呆けたが、頷いた。
「そいつで竜のスキを作れ!エステル!一瞬でいい、お前達は動きを止めろ!」
「ええっ!?」
自分の指示に驚いているエステルの返事も聞かず、アガットはジャンプして、高台へと登り、両手剣をしまった後、先ほど竜に攻撃した重剣を取り出し、重剣のユニットを起動させて、構えた。
「あ……」
「なるほど……。そういうことですか。」
アガットの行動の意味がわかったティータは明るい表情をし、リタは納得した表情で頷いた。
「……あたし達が攻撃するにしても、撃ち落とさないと………ミント、ツーヤ!ティータが閃光弾を打ち上げたらあなた達は”竜化”してドラゴンブレスで竜を撃ち落として!」
「わかった!ハアアアアアア…………!」
「わかりました!ハァァァァァァ………!」
エステルの指示に頷いたミントとツーヤは”竜化”をして、竜になった!
「アムドシアス!あなたはミント達といっしょに強烈な魔術を放って!」
「既にやっている!…………………」
そしてアムドシアスにも指示をし、指示されたアムドシアスは既に詠唱を始めていた!
「カファルー!!」
さらにエステルはカファルーを召喚した!!
「カファルー!ミント達と同時にブレスを吐いて、あの竜に攻撃を!」
「グオッ!」
エステルの指示に頷いたカファルーは口にすざましい炎を溜め始めた!
「ティータ!当てないで撃ち上げちゃって!あたしたちで動きを止めるから!」
「うんっ……!」
そしてティータは閃光弾を竜の頭上に撃った!閃光弾が放った光に竜は一瞬気を取られた!
「今!ミント、ツーヤ、アムドシアス、カファルー!!」
それを見たエステルはミント達に指示をした!
「天の風琴が奏で流れ落ちるその旋律!凄惨にして蒼枯なる雷(いかずち)!ブルーティッシュボルト!!」
エステルの指示に答えるかのように異空間より召喚した、雷で形どった竜をぶつけるアムドシアスが持つもう一つの大魔術――ブルーティッシュボルトをアムドシアスは放ち
「隕石石化大地震撃(メテオペトロアースクエイク)!!」
「氷金剛破砕撃 (ダイヤモンドアイスバースト)!!」
「グオオオオオッ!!」
ミントはすざましい地のドラゴンブレスを、ツーヤはすざましい吹雪のドラゴンブレスを、そしてカファルーはすざましい炎のブレス――獄熱ブレスを同時に放った!4属性のすざましい威力がこもった一撃は竜の翼に命中した!
「グギャアアアアッ!?」
すざましい攻撃が翼に命中した事によって、竜は地面に落ち、立ち上がった状態で暴れていた!
「リタ!行くわよ!」
「うん!」
それを見たエステルは剣を鞘に納めて、棒を取り出し、棒に魔力を流し込んで輝かせた後、聖炎を宿らせてリタに指示をして、二手に分かれて竜の足に向かい、そして!
「行っくわよ~!極光!聖桜炎花!無双撃!!」
「魔槍と霊体の本領……見せてあげる!奥義!魔槍憑依!!」
エステルは棒に光と聖炎を宿らせ、連続で攻撃する”桜花無双撃”の魔棒技でありSクラフト――極光聖桜炎花無双撃を、リタはSクラフト――魔槍憑依を竜の足を攻撃した!
「グオオオッ!?」
足を攻撃された竜は地面に倒れた!
「………………………………。」
それを見たアガットは石のアクセサリーを強く握りしめた後、重剣を構え、そして!
「これで決まりだ!!らあぁぁぁぁぁぁ……!ふおらぁ!」
その場で力を溜めた後高台からさらに高くへと跳躍し
「うおぉぉぉぉぉぉ……っ!だぁぁぁぁっ!」
空中で竜の姿を形どったすざましい闘気を纏い、そして!
「行くぜっ!ドラゴンダーーイブ!!」
竜の額に付いている”ゴスペル”めがけて、突進した!
常人離れした跳躍から繰り出される、炎を纏った突進技にしてSクラフト――ドラゴンダイブを竜の額に付いている”ゴスペル”に命中させた!すると重剣は真っ二つに割れ、”ゴスペル”も完全に壊れた……………!
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第276話