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~少年が望んだ世界と力~

第十三話 アースラ

2012-08-04 00:17:58 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:7408   閲覧ユーザー数:6735

クロノが臨海公園から転移魔法を使い、時空管理局の巡洋艦「アースラ」に転移され、クロノにリンディのところまで案内されている。

案内されている最中にクロノは何かを思い出し、後ろを向いた。

 

「あぁ、いつまでもその格好だと窮屈だろ。バリアジャケットとデバイスは解除して平気だよ」

 

「あ、そっか。そ、そうですね。それじゃあ」

 

「君も元の姿に戻ってもいいんじゃないか?」

 

「あぁ、そういえばそうですね。ずっとこの姿でいたので忘れてました」

 

ユーノ、自分の本来の姿を忘れちゃ駄目だろ。

 

「ん?」

 

ユーノは光を放ち、フェレットの姿から人の姿へと変わった。

 

「ふぅ、なのはにこの姿見せるのは久しぶりになるのかな?」

 

「あ、あ、あ、へ、あ、あ、あ、ふえええぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

なのはの叫び声が響き渡った。

 

「な、なのは?」

 

「ユーノ君って、ユーノ君って・・・あの、その、何!?」

 

ユーノの姿が変わったことに驚きを隠せず、なのはは混乱している。

原作通りだな。

 

「え、えー、ちょ、だって!嘘!?ふええぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「君達の間で何か見解の相違でも?」

 

「え、えーっと、なのは?僕達が最初に出会った時って、僕はこの姿じゃ?」

 

「違う違う!さ、最初っからフェレットだったよ~!」

 

「う~ん・・・」

 

ユーノが目を閉じ、考えだす。

 

「あ~!」

 

思い出したようだ。

 

「あ~、そ、そ、そ、そうだそうだ!あは、ご、ごめんごめん!こ、この姿見せてなかった」

 

「だよね!そうだよね!ビックリした~」

 

「あ~、ゴホンッ!その~、ちょっといいか?君達の事情はよく知らないが、艦長を待たせているので、出来れば早めに話を聞きたいんだが」

 

「あ、は、はい」

 

「すいません」

 

「それと」

 

クロノは、なのはとユーノの時と違い、鋭い目付きで俺を見る。

 

「貴方もバリアジャケットを解除したらどうですか?」

 

口調は丁寧だが、常に警戒をしている感覚を感じた。

 

「・・・では、そうしよう」

 

俺はロストドライバーのスロット部を閉じ、スカルメモリを引き抜き変身を解除した。

 

「では、こちらへ」

 

再びクロノに案内された。

 

 

「艦長、来てもらいました」

 

「あっ」

 

案内された場所のドアが開くと中には盆栽や茶の道具に毛氈、更には獅子おどしまで用意されていた。

 

「お疲れ様♪」

 

毛氈の上には正座をしたリンディが笑顔で迎えてくれた。

 

「まぁ、三人ともどうぞどうぞ、楽にして♪」

 

そういわれて俺となのはとユーノは毛氈の上に正座をした。

しかし、一体どうやって用意をしたのか凄く気になる。

そんな疑問を残したまま、最初になのはとユーノが事情聴取が行われた。

 

「成程、そうですか。あのロストロギア、ジュエルシードを発掘したのはあなただったんですね」

 

「っん、それで僕が回収しようと」

 

「立派だわ」

 

「けど、同時に無謀でもある!」

 

クロノに言われユーノは落ち込んでしまう。

 

「あの、ロストロギアってなんなんですか?」

 

「あぁ、異質世界の遺産・・・って言っても分からないわね。えっと」

 

ロストロギアの分からないなのはにリンディとクロノが説明をしている。

俺はある程度知っているので出されていた和菓子とお茶を頂いていた。

しかし、改めて考えると本当にどうやって用意したんだ?

そして話は終盤に入り

 

「繰り返してはいけないわ」

 

ポチャン

 

リンディが抹茶に角砂糖を入れ、飲んだ。

あれが伝説のリンディ茶か。

確か劇場版「THE MOVIE 1st」では、ミルクも入れてたな。

・・・・あれって美味いのか?

 

「これよりロストロギア、ジュエルシードの回収については時空管理局が全権を持ちます」

 

「「えっ」」

 

「君達は今回の事は忘れてそれぞれの世界に戻って元通りに暮らすといい」

 

「でも、そんな・・・」

 

「次元干渉に関わる事件だ!民間人に介入してもらうレベルの話じゃない」

 

「でも!」

 

「まぁ、急に言われても気持ちの整理もつかないでしょう。今夜一晩ゆっくり考えて二人で話しあって、それから改めてお話をしましょ」

 

「送っていこう。元の場所でいいね?」

 

クロノが立ち上がりなのは達を送ろうとした。

 

「ちょっと待って」

 

俺はクロノを呼び止め、睨みつけた。

 

「・・なんです?」

 

クロノも俺を睨んでくる。

お互い睨みつける中、俺はクロノに

 

「・・・・・お茶とお菓子のおかわりいいか?」

 

空になったお茶とお菓子のおかわりを要求した。

 

ズテーーーン!!!

 

「ん?」

 

なぜか全員がズッコけた。

 

「どうした?」

 

「あ、あなたは!」

 

クロノが半分呆れ、半分怒っている。

 

「落ち着け、半分は冗談だ」

 

「半分は本気だったのか!!」

 

クロノから鋭いツッコミが返ってくる。

 

「それは置いておくとして、なぜ貴方達が今回の件の全権を持っていく?」

 

「話を聞いていなかったのか?今回の事件は次元干渉に関わる事件だなので民間人に介入してもらうレベルの話じゃな「俺が訊きたいのは何故今になってこの件に関わるのかということだ!」っ!何!」

 

「クロノ執務官。君は今、民間人に介入してもらうレベルの話でないっと言ったな?」

 

「それが何か?」

 

「では何故、民間人に介入される前に時空管理局は行動を起こさなかったんだ?貴方達時空管理局は地球でいうところの警察と裁判所、そして軍隊が一つになった組織だそうだな?それならスクライアが言っていた時空間船が事故、又は災害にあったことは報告されていたはずだが?それにここしばらく地球、海鳴市ではジュエルシードによるトラブルはいくつも起きていた。なのに貴方達以外の時空管理局の人間は一度も現れなかった。これはどうしてだ?」

 

「そ、それは・・・」

 

「・・・・・」

 

クロノは戸惑い、リンディは黙り込んでいる。

 

「貴方達が忙しかったとしても時空管理局程の組織ならばこちらに人材を派遣出来たはずだ。しかし誰も来なかった。海鳴市に魔法の素質を持つ高町、魔法の存在を教え、魔法を教えたスクライアがいたからこそ海鳴での被害は最小限に抑えられた。だがもし、高町に魔法の素質がなかったらどうなっていた?一体誰が対処すればよかったんだ?警察?自衛隊?米軍?国連?いや、させる訳にはいかない。魔法の存在が知られていない地球でこれらが対処すれば世界中が大騒ぎになる。軍はまだ可能性はあるがもしかしたら警察では対処出来ないだろう。ところでスクライア、こう言っては失礼だがもし高町が居なかったら君はこれまで被害を最小限に抑えてジュエルシードを封印、回収出来ていたか?」

 

「いいえ。正直なところ僕だけでは最小限でジュエルシードを封印と回収することは出来なかったと思います」

 

「それと封印ももちろんだが仮に君がジュエルシードを封印出来たとしてもあの少女、フェイト・テスタロッサと使い魔のアルフからもジュエルシードを奪われていた可能性は?」

 

「僕は基本的に防御とサポートなので攻撃の方は・・・。僕だけだったら奪われていた可能性は高かったと思います」

 

「そうか。そしてやっと時空管理局が現れたのが昨日の高町とフェイト・テスタロッサとの戦闘に際に発生したあの光りの柱、『次元干渉』だったか?それが起こった後の今日。あらゆる可能性で危険性があったにも関わらず管理局の対応は遅すぎる。全権を持っていく理由が次元干渉に関わる事件だから・・・・っと言うことは次元干渉が起こっておらず、次元干渉に関わらなければ今回の件には時空管理局は関わらなかったっということになるな」

 

「そ、そんなことは!」

 

「しかし、リンディ提督。例え貴方達がそう思ってなくても人によってはその様に聞こえることもある」

 

「あっ・・・」

 

落ち込むリンディに対し、俺は更に質問を続ける。

 

「それに、今回の事は忘れてそれぞれの世界に戻って元通りに暮らすといいっと言うがここまで関わっておきながら『はい、分かりました』っと言えると思うか?高町の場合はすでに魔法の存在を知っている。それなのに元通りに暮らすことが出来ると思っているのか?」

 

リンディは黙り、クロノは苦虫を潰した様な顔をしている。

 

「もし仮に貴方達が逆の立場だったらどうだ?自分達が追っている事件をいきなり別の部隊に任務の全権を持って行かれ、事件のことは忘れて別の任務に行けと言われても何も疑問を持たず別の任務に行くことが出来るのか?」

 

「い、いえ・・・」

 

「ならばそれと同じだ。ちなみに聞くが、地球は貴方達時空管理局の管理下にある世界なのか?」

 

「・・・・」

 

リンディは無言のまま首を横に振る。

 

「ならば、管理下に入っていない以上、貴方達時空管理局の指示に従う必要はないな」

 

「!!何をふざけたことをっ!!」

 

黙っていたクロノが再び入ってきた。

 

「ふざけたこと?俺にしてみれば貴方達の方がよっぽどふざけている様に見えるがな?この世界、地球が時空管理局の管理下であり、地球にも時空管理局の存在が知られているならある程度は同意しよう。だが管理下の世界でもなく、地球には時空管理局なんて組織の存在は誰も知らない。にも関わらず、いきなり現れ、いきなり全権を持って行く方が俺にはふざけていると思えるが?」

 

「ぼ、僕達は正義のためにやっているんだぞ!?」

 

「では、正義のためなら他人から全権を無理やり持っていってもいいのか?」

 

「ぐっ!」

 

「さっきも言ったが地球は時空管理局の管理下じゃない。貴方達の指示に従う筋合いはない。もっとも礼儀を知らない人の指示には最初っから従う気はないがな」

 

「どういう意味ですか?」

 

リンディが再び口を開いた。

俺はリンディの質問に答えた。

 

「それは・・・貴女の息子だ」

 

俺はクロノに目を向けた。

 

「な、なんだ?」

 

「彼は何故いつまでもバリアジャケットを展開しているんだ?」

 

俺が指摘したのはクロノのバリアジャケットだ。

 

「高町にスクライアはバリアジャケット、そして俺も変身を解除している。だが何故彼はバリアジャケットをいつまでも展開している?もし単なる事情聴取だけならバリアジャケットは解除していいはずだ。でも解除していない。つまりそれは俺達が何かおかしな行動を取った場合すぐにでも攻撃できる様にしている。俺達のことは信用していない証拠だ」

 

「ち、違う!!」

 

クロノは声を上げた。

 

「何が違う?事実君は今もバリアジャケットを解除していない。これでは無抵抗の人間に武器を向けているのと同じだ!」

 

「・・・・・」

 

クロノは再び黙り込んだ。

 

「今のそうだが先程までのことも全てひっくるめて俺個人としては正直俺は時空管理局をあまり好ましく思っていない。高町、スクライア、君達が時空管理局の手を借りるかは好きにしろ、俺は止めはしない。だが、この様な正義の味方ごっこをしているつもりの組織には俺は協力はしない」

 

「!!」

 

なのはとユーノに協力しないことを告げ、立ち上がった瞬間、いきなり俺の体にバインドが掛けられた。

 

「えっ!」

 

「あっ!」

 

「・・・・・・・何のまねだ?」

 

「クロノ!!」

 

俺にバインドを掛けたのはクロノだった。

 

「・・・・・・・」

 

クロノは顔をうつむかせているので顔の表情が把握出来ない。

 

「クロノ・ハラオウン執務官。今すぐこれを外してもらえるか?」

 

俺はクロノにバインドを外すように言うとクロノがボソっとなにか呟いた。

 

「・・・・・・・ふざ・・・・けるな」

 

「ん?」

 

「ふざけるな!!!」

 

クロノは怒鳴った。

 

「好き勝手言ってくれたな!正義の味方ごっこをしているつもりの組織?ふざけるな!!僕は、僕と母さんは本当に正義を信じてこの仕事をしているんだ!!!何も知らないクセに偉そうなことを言うな!!」

 

どうやらクロノの逆鱗に触れてしまったようだな。

ま、流石に俺も挑発しすぎたか。

 

「クロノ!今すぐやめなさ「母さんは黙ってて下さい!!!」っあっ・・・」

 

クロノのあまりの怒りにリンディは引いてしまう。

 

「・・・・・で、このまま俺を逮捕するのか?」

 

「そうだ!理由は公務執行妨害、時空管理局に対する暴言、これで十分だ!」

 

「クロノ執務官、どうしてもこのバインドを外さないのか?」

 

「当たり前だ!!」

 

「・・・・最終警告だ。このバインドを外してもらおうか?」

 

「くどい!!」

 

完全に頭に血が上ってるな。

何を言っても無駄そうだ。

 

「そうか。ならば、こっちもそれなりの行動をとるとしよう」

 

「その状態で何が出来る!」

 

クロノは俺がバインドで両腕が使えないことで何も出来ないと思っているのだろう。

しかし、両腕が使えなくても出来ることはある。

 

「出来るさ。来い、ガタックゼクター!!!」

 

俺が叫ぶと、青いクワガタムシ「ガタックゼクター」がジョウントして現れ、バインドを壊した。

 

「な、何!?」

 

「青い・・・クワガタムシ?」

 

「なんなの・・・あれは?」

 

「そいつはさっきの!!」

 

なのはとユーノとリンディが突然現れたガタックゼクターに驚く中、クロノだけ違う反応をしていた。

 

「こいつはガタックゼクター、覚えておけ。」

 

そういいながら俺はどこからかライダーベルトを取り出し、腰に装着して右手を上げる。

そこにガタックゼクターが飛び込んできた。

 

「変身!」

 

『HENSHIN!』

 

ガタックゼクターをライダーベルトのバックル部に装着し、高めかつエコーが若干かかった音声が流れた後、ヒヒイロノカネと呼ばれる未知の金属で製造された「マスクドアーマー」が全身に展開され、ガタックの第一形態「仮面ライダーガタック マスクドフォーム」に変身した。

 

「あっ!」

 

「また別のやつに!」

 

「さっきと姿が違う!!」

 

「一体、今度は何なんだ!?」

 

クロノとリンディは先程見たフェニックス、スカルのどちらとも違う姿になったことに驚き、なのはとユーノに関してはフェニックスとスカルに加え、ブレイド、ファイズとも違う姿になったので驚いている。

 

「今の俺は、仮面ライダーガタックだ。いくぞ!!」

 

4人に名を告げた後、クロノに攻撃を開始した。

 

「ふっ!はっ!たぁっ!」

 

「くっ!」

 

最初に俺はクロノの顔に向けて右ストレートを出したがクロノはサイドステップで右に避け、そこにすかさず左フックを出すが今度はしゃがんで避け、しゃがんだところを右足でローキックを出すが今度はしゃがんだ状態で前に飛び、前転をして回避し、俺の後ろに回った。

 

「このぉ!」

 

「ふんっ!」

 

クロノはS2Uを呼び出し、S2Uで攻撃するが俺は直ぐに後ろを向き、左腕でS2Uをガードし払い除け、バックステップで距離をとる。

さっきと立ち位置が逆になった。

 

「やるな。だが!!」

 

俺はガタック マスクドフォームの両肩に装備されている2門の大口径火器「ガタックバルカン」を発砲しようとした。

 

「むっ!」

 

しかし、クロノの後ろにはなのはとユーノとリンディがいた。

今撃てば3人を巻き込んでしまう危険性があるためガタックバルカンの使用をやめた。

 

「ちっ!戦法を変更する!」

 

そういいながら俺は左手でガタックゼクターのゼクターホーンに触れ、ゼクターホーンを上げた。

すると待機音が流れると同時に、ガタックの身体に電撃が走り、腕、胸、肩、顔と次々とマスクドアーマーが浮かび上がる。

そして、今度は右手でゼクターホーンを掴む。

 

「キャストオフ!」

 

ゼクターホーンを左側から右側に倒した

 

『CAST OFF!』

 

音声の後、身体を覆っていたマスクドアーマーが弾け飛んだ。

 

「くっ!」

 

「危ない!!」

 

弾け飛んだマスクドアーマーをクロノとユーノがシールドを展開し防いだ。

マスクドアーマーがパージされたことで、頭部左右に倒れていた『ガタックホーン』が側頭部に移動、固定される。

 

『CHANGE STAG BEETLE!』

 

キャストオフしてガタックホーンが側頭部に固定されたことで、クワガタムシを連想させる姿、ガタックの第二形態「仮面ライダーガタック ライダーフォーム」に姿を変えた。

 

「ま、また変わった!」

 

「コロコロと姿を変えたところで!!」

 

クロノがS2Uを構えた。

 

「クロックアップ!!」

 

『CLOCK UP!』

 

クロノがS2Uを構えた瞬間、ベルトの脇のスイッチを押し、クロックアップを発動させた。

電子音声が発声された後、俺はクロノ達の前から姿を消した。

 

「ふぇぇ?!」

 

「き、消えた!?」

 

なのはとユーノはガタックが突然姿を消したことに混乱している。

 

「くそ!何処に消えた『CLOCK OVER!』・・ぐっ!!がぁぁっ!!」

 

クロノが言い終わる前に再び電子音声が発声され、その後突然手に持っていたS2Uが何かに弾かれ、次にクロノは壁に叩きつけられた。

 

「クロノ!!」

 

リンディがクロノのところに駆け寄る。

 

「クロノ、大丈夫?!」

 

「は、はい。なんとか。で、でも・・・一体何が起きたんだ!?」

 

クロノは先程まで自分が立っていた場所を見ると、そこには俺(ガタック)が立っていた。

 

「えっ・・?えぇぇぇ?!」

 

「い、何時の間に移動を!?」

 

「い、一体・・・何を・・したんだ?!」

 

なのはとユーノは再び混乱し、クロノは俺を睨む。

ちなみにさっきの行動を超スローで解説しよう。

 

クロックアップ状態

クロノがS2Uを構えた瞬間、俺はクロックアップを発動させた。

クロックアップを発動させたことでこの前のデカレンジャーとの訓練の時と同じ様に周囲が止まった様になった。

その間に俺はクロノに近づき、S2Uを弾き、力を加減し左足でクロノの脇にミドルキックを入れた後、クロックアップを解除した。

 

『CLOCK OVER!』

 

そして、再び電子音声が発声され、再び時が動き出した。

 

解説終了

 

「・・・・止めを刺すか」

 

ガタックの必殺技「ライダーキック」を発動させるためにガタックゼクターのスイッチ・フルスロットルを押そうした時、ドアが開いた。

 

「動くな!!」

 

開いたドアからデバイスを構えた武装局員が数人入ってきた。

 

「速やかにバリアジャケットを解除しなさい!」

 

「・・・・・・」

 

俺は武装局員に言われた通り、ガタックゼクターをライダーベルトから外し、変身を解除した。

 

「よし、そのまま・・」

 

「気をつけろ!そのクワガタムシは!」

 

「行け、ガタックゼクター!!」

 

変身を解除したことで一瞬気を抜いた武装局員にクロノが警告したが既にガタックゼクターに攻撃命令を出し、武装局員を攻撃し始めた。

 

「うわっ!」

 

「な、なんだこいつは!?」

 

「いてっ!」

 

「む、ムシ?!」

 

「くっ!」

 

「は、速い!!」

 

「いたっ!」

 

「こ、こいつ!」

 

「あだっ!」

 

ガタックゼクターが武装局員を攻撃している隙に、俺は獅子おどしに近づき、水が張ってあるのを確認した。

 

「よし、行けるな」

 

俺は懐から龍の紋章が刻まれた黒いカードデッキを取り出し、カードデッキを左腕に持ち、水面にかざした。

すると水面に銀色のベルト「Vバックル」が出現し、水面から転送され、俺の腰に装着される。

装着されたことを確認し、右手を左斜め上に伸ばした。

 

「変身!!」

 

左手に持ったカードデッキをVバックルに装着したことで赤と銀の特殊強化スーツが着装され、左腕には赤い龍の頭のような物が装備されている。

俺は鏡の世界「ミラーワールド」の怪物「ミラーモンスター」と戦う戦士、赤色の東洋竜型モンスター「無双龍 ドラグレッダー」と契約した、龍を従えし騎士「仮面ライダー龍騎」に変身した。

 

「また今までと違う!」

 

「い、一体どれだけの姿があるんだ?!」

 

「あの姿は、一体?」

 

再び姿を変えた俺をユーノ、クロノ、なのはが見つめる。

 

「今度の俺は仮面ライダー龍騎だ」

 

「仮面ライダー・・・龍騎」

 

リンディがクロノを支えながら名前を繰り返した。

 

「もういいぞ、ガタックゼクター」

 

ガタックゼクターは俺の命令を受理すると武装局員達への攻撃を止め、ジョウントを使って姿を消した。

 

「さて、俺もこの艦内の別の所に一旦逃げるか。じゃ、あばよとっつぁん!」

 

「誰がとっつぁんだ!!」

 

クロノがツッコミを入れた後、俺は水の中、ミラーワールドに姿を消した。

 

「えっ!」

 

「ま、また消えた!」

 

「どうなってるんだ!?」

 

なのは達が驚くのも無理はない。

なぜなら龍騎に限らず、龍騎の世界の仮面ライダーは鏡の世界「ミラーワールド」に入ることが出来る特殊な能力を持っている。

そして、ミラーワールドに入るのは鏡に限らず、ガラスや水等、鏡の代わりに自分自身を映せる物ならミラーワールドに入ることが出来る。

ミラーワールドを利用して俺は別の場所に移動を開始した。

 

クロノSide

今回の事件に関わっていた「仮面ライダー」と言うなの謎の人物。

その仮面ライダーに僕や母さん、そして亡くなった父さんの誇りである仕事、「時空管理局」を貶された僕はバリアジャケットを展開出来ないようにバインドで拘束して仮面ライダーを逮捕しようとした。

だが突然現れた「ガタックゼクター」と呼ばれる黒衣の少女を助けた青いクワガタムシにバインドを破壊され、懐から取り出したベルトを腰に巻き、ガタックゼクターをそのベルトに差し込み、さっきのスカルとは別の姿で重装甲の身体に肩に大型の質量兵器を装備した「仮面ライダーガタック」とか言う名前の仮面ライダーに姿を変えた。

ガタックを捕まえるために僕も応戦するがサイサリス程ではないが重装甲の身体にも関わらず動きにキレがある。

ガタックの攻撃を避け僕とガタックの立ち位置が逆になるとガタックが肩の質量兵器を使おうとしていた。

そんな時、僕の後ろに母さん達が居ることに気付いた。

僕があの質量兵器を避けたら母さん達に当たってしまうため避けることが出来ない、僕はミスをしてしまったと思った時、ガタックは何故か質量兵器を使うのを止め、ガタックゼクターに触れた。

すると重装甲のボディが浮かび上がりガタックが「キャストオフ」と叫ぶとガタックゼクターからも同じ音声が発せられるとボディが弾け飛んだ。

飛んできたボディは僕とジュエルシードを発掘した「ユーノ・スクライア」でシールドを使って防いだ。

ボディが弾け飛んだガタックを見るとさっきの重装甲のボディとは違いスマートな姿になっていた。

姿が変わったガタックに再び攻撃をしようとすると今度は「クロックアップ」と叫びベルトのサイドを叩き、同じ音声が発せられるとガタックは姿を消した。

消えたをガタックを探そうとすると突然S2Uが弾かれ、僕は壁に飛ばれた。

何が起こったのは理解出来ないでいるとさっきまで僕が立っていた場所にガタックが立っていた。

ガタックが僕に止めを刺そうとしようとした時、アースラの武装局員が騒ぎに気付き援護に来てくれた。

武装局員に言われガタックは変身を解除するが僕が武装局員達に注意しようとした時にガタックゼクターを使って武装局員達を攻撃した。

ガタックゼクターに攻撃をさせている隙に仮面ライダーに変身していた男は獅子おどしに近づき、水面に黒い物をかざした。

すると銀色のベルトが装着され先程の黒い物をベルトに差し込むとまた別の仮面ライダー「仮面ライダー龍騎」と言うライダーに変身した。

龍騎に変身すると水に飛び込むとそのまま水の中に姿を消した。

浅いはずなのに姿を消したことに驚き、すぐに立ち上がって確認したがはやり消えていた。

 

「と、兎に角探すんだ!」

 

「「「「「「は、はい!!」」」」」」

 

龍騎は消える直前に「このアースラの何処かに逃げる」と言っていた。

僕はすぐに指示を出し、武装局員が捜索に向う。

武装局員が捜索に向うと僕は通信を開いた。

 

「エイミィ!」

 

『ほいさ、クロノ君。どうしたの?』

 

通信の画面に映ったのは通信主任兼執務官補佐官でアースラの管制官で僕の直属の部下であり学生時代からの友人で二つ年上の「エイミィ・リミエッタ」だった。

 

「例の仮面ライダーとかいう男が艦内のどこかに逃げようとしている!」

 

『えっ!それ本当!?』

 

「あぁ、だから直ぐに捜索隊の編成と艦内の索敵を行ってくれ!」

 

『分かった!見つけたら直ぐに連絡するから!』

 

「頼んだよ、エイミィ」

 

『任せてよ、クロノ君♪』

 

エイミィは僕にウインクをし、通信を切った。

 

「僕も捜索に向かいます!」

 

「あ、あの!」

 

「君達も僕と一緒に来てくれ」

 

「は、はい!」

 

「はい」

 

「母さん・・いえ、艦長はブリッジに」

 

「いいえ、私も同行します」

 

「し、しかし!」

 

「クロノ執務官、これは命令です」

 

「わ、分かりました」

 

流石に上司としての立場を利用されたは僕には反論が出来ない。

 

「では、行こう!」

 

そして、僕達も仮面ライダーの捜索を開始した。

 

 

 

 

後書き

 

 

ARXー7アーバレスト「はい、13話更新。いやー、面白くなってきたな」

 

健悟「なんかある意味危ないことしてる気がする」

 

アポロン「気にしたら負けです、マスター」

 

ARXー7アーバレスト「気楽にいこうぜ!」

 

健悟「全く」

 

ARXー7アーバレスト「それにしても随分とクロノ達に対して辛口コメントだったね?」

 

健悟「俺は単に思ってたことを言っただけだ。それよりなんでクロノのバインドを破壊するのがガタックゼクターだったんだ?」

 

ARXー7アーバレスト「え?だって強そうじゃん」

 

健悟「曖昧な理由だな、おい」

 

アポロン「その割にはあまり活躍しませんでしたね?」

 

ARXー7アーバレスト「だってあれで戦ったらクロノ危ないだろ?」

 

アポロン「確かに」

 

健悟「で、龍騎は?逃げるだけならガタックの状態でクロックアップ使えばいいじゃん?」

 

ARXー7アーバレスト「理由は龍騎に変身させたかったし、ミラーワールドにも入れたかったから」

 

健悟・アポロン(こいつ(この人)本当に理由が曖昧だな(ですね))

 

健悟「あ、そういえば」

 

ARXー7アーバレスト「ん?どうったの?」

 

健悟「前回の12話の投稿の後TINAMIの方でついにアンチコメント来たみたいだな?」

 

ARXー7アーバレスト「お願いだからそれは言わないで・・・」

 

アポロン「ついに来ましたか」

 

健悟「にじファンでも13話の時にきたし、12話はクロノに複数戦仕掛けたからもしかしたら来るかと思ってたけど本当に来たな」

 

ARXー7アーバレスト「うん。ほぼ予想の範囲内だったけど来たら来たでやっぱ凹むわ」

 

健悟「まぁ。なんだ。元気だせ」

 

アポロン「ファイトです」

 

ARXー7アーバレスト「ありがとう。ちなみにどんなコメントされたのか気になる方はTINAMIの応援メッセージを見て下さい」

 

健悟「つかこんなこと書いていいのか?」

 

ARXー7アーバレスト「大丈夫じゃない?この小説内のこの後書きは俺のテリトリーだし。グチったりしようが何を言おうが俺の自由だよ。じゃあ、次回予告行こうか!」

 

健悟「立ち直り早っ!えっと、次回『第十四話 ライダーVSアースラ』です」

 

アポロン「次回は主に龍騎のライダーとロボットが活躍します」

 

ARXー7アーバレスト「戦わなければ生き残れない!!次回もお楽しみに!」

 

 

初登場仮面ライダー紹介

 

仮面ライダー龍騎

鏡の中に存在し、左右反転されている以外は現実世界と同じの鏡の世界「ミラーワールド」に生息する怪物「ミラーモンスター」から現実の世界の人々を守り、自らの望みを叶える為に最後の一人になるまで戦い続ける「ライダーバトル」に参加する十三人の仮面ライダーの一人。

赤と銀の特殊強化スーツ、複眼も赤色をし、騎士と龍をモチーフにしている

平成仮面ライダーシリーズの第三作「仮面ライダー龍騎」の主役ライダー

キャッチコピーは「戦わなければ生き残れない!」

 

ガタックゼクター

「仮面ライダーカブト」の世界のライダーの装着者達をライダーに変身させるために必要な自己判断能力を持った昆虫型コア「ゼクター」の一つ。

青色をしたクワガタムシ型昆虫コアであり、ゼクター達の特殊移動方法「ジョイント」を使って装着者の元に飛来し装着者を「仮面ライダーガタック」に変身させることができる。

また、ガタックゼクターは「戦いの神」とも呼ばれ、その名の通り性格は好戦的で自らが資格者と認めない者には容赦なく攻撃を仕掛け排除する。

 

仮面ライダーガタック

「仮面ライダーカブト」の世界の仮面ライダー。

カブトの世界の敵「ワーム」から人類を守るために結成された組織「ZECT」で開発されたマスクドライダーシステムの一つ。

青色のボディに赤色の複眼、クワガタムシをモチーフにしている。

変身直後の姿である第一形態「仮面ライダーガタック マスクドフォーム」は重装甲「マスクドアーマー」を持ち、防御とパワー重視のフォームだが超高速移動システム「クロックアップシステム」と必殺技が使えない。

クワガタムシを連想させる姿、ガタックの第二形態「仮面ライダーガタック ライダーフォーム」は第一形態のマスクドフォームと違い、マスクドアーマーをパージし、機動力を重視したフォームだが機動力を重視する分、防御力とパワーが低下してしまう代わりにクロックアップシステムと必殺技を出すことが可能だ


 
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