No.463683

IS《インフィニット・ストラトス》 SEEDを持つ者達 第2話

Lさん

第2話です。

プロローグ
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2012-08-02 02:08:10 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:12752   閲覧ユーザー数:12301

MSから降りたキラ達は千冬と真耶に生徒指導室に案内され、話し合いが行われていた。

キラ達は自分達の世界について話した。

西暦ではなく、C.E(コズミック・イラ)という年号を用いている地球、簡単な歴史、MS、ザフト、地球連合等を話した。

キラ達の口から出てくる言葉に、真耶は驚き、千冬は鋭い目線で見ていた。

 

「以上が僕達の世界についてです」

「信じられません、人が宇宙で生活しているなんて」

「私達の世界では当たり前ですが、こちらの世界では珍しんですか?」

「ああ、こっちの世界では宇宙に進出する事を諦めている」

「諦めている?」

 

千冬と真耶はこの世界に置ける説明を始めた。

篠ノ之 束という科学者が開発、発表したISという究極の機動兵器の事、その科学者の突然の失踪、更にそのISを扱えるの女性のみで女尊男卑の風潮になった事、そのスペックで兵器からスポーツへの転用になった事、つい最近になって世界初ISを操れる男性が現れた事を話した。

 

「女性にしか操れない兵器、さっき見たのもISなんですね?」

「ああ、しかし、ISは最強でなくなるかもしれない」

「俺達のMSですか?」

「そうだ、ISはスポーツとして扱われているが、君達のMSは正真正銘の兵器だ、それに戦争を生き抜いた君達が相手ならばISが敵う筈がない、我々としても無用な混乱を避けるために君達を保護したい」

 

警戒心を剥き出しながらキラが答えた。

 

「何故です? 混乱を避けるためなのは分かりますが、そんな事をすればIS学園の立場危うくなるのでは?」

「確かに、異世界から来た君達とMSの事を隠しているのがばれればIS学園の立場は危うくなるだろ、だが、MSの存在だけは世界に知られるわけにはいかない、そんな事になれば間違いなく戦争だ、それだけは何としでも回避しなければいけない」

 

千冬の言葉は正しい、MSの存在がこの世界にばれれば間違いなく我が物にしようと国同士で激しい争いが起こり戦争の火種となる。

キラ達は自分達が争いを呼ぶ存在だと心から感じていた。

 

「もちろん君達の意思を尊重するつもりだ。君達の納得のいく対応したいと思っている」

「ありがとうございます、保護の申し出を受けさせていただきます」

「申し入れを受けてくれて感謝する」

 

 

話し合いが終わり、キラ達はMSを移動させるため、千冬と真耶に連れられMSを置いてある第三アリーナに来ていた。

 

「君達はMSに乗ってくれ」

 

千冬の言葉でキラ達はMSに乗りこむと真耶がMSの隠し場所までキラ達を案内する。

そして案内された場所は、第三アリーナより大きいアリーナでMSの模擬戦を行える程の広さであった。

 

『あの? 本当に此処なんですか?』

 

本当にMSを隠す場所なのかと疑問に感じたルナマリアが真耶に尋ねる。

 

「いえ、この地下です」

 

その時だった、アリーナの地面がゆっくりと降下していた。

 

『これは!?』

「このアリーナはフィールドを変える各競技を行えるように設計されたアリーナだ」

 

真耶の隣に立っている千冬が説明していた。

 

「そしてフィールドは地下深くの格納庫に収容される」

 

降下が終わるとそこにはMSを収容出来るほどのスペースがあった。

 

『凄い、MSを収容出来るほどの広さがあるなんて』

「無駄に広いだけだがな」

 

そんな事を話しながらキラ達はMSを移動させた。

 

 

織斑さんと山田さんの案内でMSを地下に収容した僕達は誰も動かせないようにロックを掛けていた。

もちろん織斑さん達を信用してはいるが、MSの事を知った者が奪おうとするかもしれない、そんな事態にならない為にも僕達でMSを守らないといけない。

 

「これで終わりっと」

 

これで僕にしかフリーダムを動かせないように出来た。

後は座席の後部にある収納ペースにしまってある服に着替えないといけない。

さすがにもパイロットスーツのままで居るわけにはいかない。

織斑さんと山田さんの話では宇宙進出はISの登場以降全く行われずにいる、おそらく僕達の世界の宇宙服の様な機能はないはず、パイロットスーツもこの世界から見たらオーバーテクノロジーのはずだ。

因みに僕が着ているパイロットスーツはオーブに居た頃のままである。

服を取り出すために収納スペースに手を伸ばしたとき、収納スペースの前にある物に気付いた。

 

「何だ、これ?」

 

そこにあったのは、黄金の十字架が埋め込まれたサファイアのペンダントだった。

こんなペンダントは僕のではない、それ以前に何故このペンダントがフリーダムの中にあるのかが分からない。

いや、今は早く着替えないと待っている織斑さん達を待たせるわけにはいかない。

直ぐに服を着替え、ペンダントは取り合えず首に掛けてフリーダムから降りる。

丁度、シンもルナマリアも着替え終わりデスティニーとインパルスから降りてきた。

だけど、シンの右手首には赤いブレスレットが、ルナマリアの左耳にはルビーのイヤーカフスが付けられていた、シンとルナマリアは確かあんなアクセサリを着けている所は無かったはず、すると織斑さんと山田さんが僕達を見るなり驚いていた。

 

「ヤマト、アスカ、ホーク、そのアクセサリはどうした!?」

「このペンダントですか? 知らないうちにコックピットの中に落ちていました」

「俺もです」

「私も」

 

織斑さんと山田さんは信じられない表情をしていた。

すると、織斑さんが答えた。

 

「それはISだ」

『えっ!?』

 

シンとルナマリア思わず唖然とした。

そこに山田さんが答えてくれた。

 

「信じられない気持ちは分かりますが、落ち着いて聞いてください、それはISの待機状態と呼ばれるもので操縦者が持ち運び易いようにアクセサリ等に形を変える事が出来るのです」

「ちょっと、待ってください、もしこれがISだとして、見つかったのは俺達のMSの中ですよ!」

「そ、そこは私に聞かれても……」

 

シンの質問に山田さんはオロオロし始めた。

 

「まあ、そのISを調べて見ない事には分からん」

 

確かに織斑さんの言う通りだ、まずこのISを調べてみない事には何も分からない。

 

「そのIS、此方が預かっても構わないか?」

「構いません、ISについては僕達は何も知らないので調べてもらえると助かります」

 

首に掛けていたペンダントを織斑さんに預ける。

シンもルナマリアも織斑さんにISを渡した。

 

「今日はもう疲れただろう? 部屋を用意するからゆっくり休んでくれ」

「ご配慮ありがとうございます」

 

僕達はISを織斑さん達に任せ、用意された部屋で休むことにした。


 
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