No.463270

真・恋姫無双~白き牙を持つ者 #7

tokkeyさん

この作品はオリジナル主人公を軸とした外史です
チート・ご都合主義が多々含まれますので
苦手な方を申し訳ございません
それでも大丈夫な方は駄文にお付き合いください・・・

2012-08-01 08:41:02 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:11863   閲覧ユーザー数:10333

~第6話~ 15歳、それが始まりの合図

 

 

 

そう、今にして思えばこの出来事が

俺にとっての始まりだったのかもしれない

ただ漠然と転生をして、人生を謳歌してやんぞー!位しか思ってなかった

雪華(せつか)さんとの生活のおかげなんだろうな

死ぬまでこんなのんびりとした、けれどとても充実した日々を送れると思ってたんだ

時期に来るという、この外史の鍵を握る「天の御使い」

好き勝手にやって、これからやってくる戦乱の世界を平定でも何でもすりゃいいさ

俺には関係が無いと本当に思っていたのだから・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日も今日とて狩りの成果を近くの邑(むら)へ売りに行き

その帰りに、黄蓮(おうれん)さん達が居る「呉」の都市へいき

そこの鍛冶屋に頼んでおいた、手甲と足甲を取りにいった

うん、俺のカラクリも分かってくれたおかげで満足のいく出来になってた

手甲には棒手裏剣を収める場所を

足甲にはつま先から刃が出るようにしておいた

これで徒手での戦いで容易に命をとれるようになるってもんだ

 

それにしても、「呉」の都市にいつもより兵士の数が少なかった気がする

賊狩りにでもいったのかな?

まぁいいか、お土産も買ったし早く帰ってご機嫌取りせんとなぁ・・・

さて・・・何を作るかねぇ

そんなことを考えながら俺は帰路へついた

 

 

 

山へと帰る途中に異変に気づく

おかしい、かなりの馬の蹄跡に人が歩いたであろう痕跡

この先にあるのは俺の帰る山しかないはず

しかし、俺が出る時には賊などの情報は全くなかったはずだ

俺の中で急速に膨れ上がっていく不安

気がついたら俺は馬を全速力で走らせていた

 

 

まだか・・・まだなのか・・・みえたっ!

山の麓がようやくみえた

 

 

そこには・・・

 

 

 

 

 

数百人の兵士達が陣を取り、誰かの帰還を待つようであった

山への入り口である森の手前には祭(さい)さんと

祭さんの両手の先には雪蓮(しぇれん)と冥琳(めいりん)が震えながら立っていた

 

俺は馬を降りて、祭さん達の元へ向かおうとすると

 

 

「待て!この先は孫堅(黄蓮)様が「人食い虎」と戦っている!

 危険だから下がれ!」

 

 

そういって兵士が俺を呼び止める

は・・・?こいつは今なんていった?

黄蓮さんが雪華さんと戦っている?どういうことだ?

この雰囲気から察するに本当に討伐しにきたようだ

祭さんに確認した方がよさそうだな・・・

俺は兵士の言葉を無視して歩き出す

 

 

「貴様!ま・・・ひぃぃ!」

 

 

俺の気を受けて兵士達が下がる

俺の機嫌は最高に悪い、殺さないだけマシだと思ってくれ

それに気づいた祭さん達が俺に気づき

俺の顔をみるなり、祭さんは唇を噛みながら顔を伏せ

雪蓮と冥琳は泣きながら、俺にしがみついてきた

 

 

「白(はく)ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

「白殿、白殿、白殿・・・!」

 

 

俺は二人の頭を撫でて祭さんの前に立つ

 

 

「これはどういうことなんですか祭さん?」

 

「すまぬ・・・ほんと・・・にすまぬ・・・」

 

 

祭さんも泣き崩れてしまった

そんな祭さんを抱きしめ、「大丈夫ですから」と言って

雪蓮と冥琳にも「ここで待ってて」と言って

俺は雪華さんと黄蓮さんがいるであろう、聖域へと歩いていった

 

 

 

 

ひどく足が重い、この先へと行くのを拒絶する身体

剣戟の音が強くなればなるほどに

心臓の音がひどくうるさい、冷や汗が止まらない

全て嘘であってくれ!と叫びだしたい

一歩・・・一歩ずつ聖域へ歩き出す

 

 

 

 

 

 

 

 

聖域へたどり着いた俺が見た光景は・・・

 

 

 

 

 

 

寄り添うよう二人の姿だった

黄蓮さんは泣いていた

それをあやす様に雪華さんは笑顔で黄蓮さんの頭を撫でて

雪華さんの胸には剣が刺さり、背中へと突き出ていた

 

俺は走り出し、二人の下へと駆けつける

俺の姿を見た、黄蓮さんは雪華さんから離れ

「ごめんね・・・ごめんね・・・」と顔を両手で覆い泣き崩れ

雪華さんはいつもの笑顔で

「帰ってくるのが遅いんす」と俺の胸に倒れこんできた

 

 

「雪華さん!雪華さん!!」

 

 

涙が止まらない・・・

 

 

「白よ、泣き止んでくりゃ・・・れ?わっち・・・はなぁ・・・

 そのか・・・おがとて・・・もつらいんす」

 

「うん、泣かない・・・泣かないから!

 だから、もっと一緒にいてくれないと・・・お酒抜きにする・・・よ?」

 

 

必死に涙をとめようとするが、止まってくれない

どんどんあふれ出して、雪華さんの顔を見たいのに滲んでみえない

 

 

「それ・・・は困りんす・・・あれがない・・・と

 白にだきつ・・・いたりできぬ・・・わっちの事きら・・いかや?」

 

 

「雪華さ・・・んの事は好きに決まって・・・るよ 

 俺の大事な家族だか・・・ら!だから!!」

 

 

泣き喚く俺に雪華さんは優しいキスをしてくれた

そして、優しく抱きしめてくれる

 

 

「よい、それだ・・・け聞けたらわっち・・・満足じゃ

 一つだけ・・・いいかや?」

 

 

俺はその言葉に頷く事しかもうできなかった

 

 

「黄蓮た・・・ちを怨んでは・・・駄目じゃ絶対に・・・

 白はいい・・・子じゃからわっちは信じるぞ?」

 

 

その言葉にも俺は頷くことしかできなかった

 

 

「わっちの・・・人生・・・白のおかげで彩(いろ)持った

 世界がな・・・華やいだんじゃ・・・わっち幸せでありんす・・・

 あと・・・は・・・白と共に・・・」

 

 

そういうと雪華さんはまた俺にキスをした

この時、雪華さんの気が俺に流れ込むのを感じた

その気は俺の気と交わっていくのも感じた

 

 

「くふ・・・甘露甘露・・・

 わっちは・・・もう疲れたから・・・寝るとするか・・・のう」

 

 

そういい終わると、雪華さんの身体は俺の腕の中で光り輝き

少しずつ、透明になっていき

 

 

 

光の粒子となって霧散していった・・・

 

 

「うわああああああああああああああああああああ!」

 

 

俺の叫びが山に木霊していった

 

 

 

 

 

 

 

暫くどれ位時間経っただろうか、1時間位?

ようやく落ち着いた俺は、周りをみると

黄蓮さんの近くに祭さん・雪蓮・冥琳がきていた

俺が近づくと

何故か祭さんが弓を構えてらっしゃる

 

 

「白よ・・・お主には悪いが仇を討たせるわけにはいかんのじゃ」

 

「いいのよ祭・・・私には彼に討たれて当然の理由があるのだから」

 

 

それを手で制して、黄蓮さんが俺に歩み寄る

うん、確かに憎いし殺したいと思わないでもない

しかし、雪華さんの意思を無視することになるそれだけは嫌だ

だからこの誤解をといておこう

そういって俺は両手をあげて

黄蓮さんの頬を思いっきり引っ張ってやった

 

 

「勝手に誤解して、勝手に死のうとした人にはおしおきです」

 

「いひゃい!いひゃいって!いひゃいいいいいいいい!」

 

 

君が泣くまで!引っ張るのをやめないっ!というのは冗談で

気が済んだので放すことにした

その光景を見てた、後ろ3人のぽかーんとした表情が

俺の心をちょっとだけ癒してくれた

さてと、本題に入ろう

 

 

「確かに、殺したい気持ちが全くないとはいいませんが

 雪華さんはそんなことを望んでないので、それをするつもりはないですし

 雪蓮や冥琳がこれ以上泣かせるのは辛いですしね

 せめて、こうなった理由だけでも聞きたいんです」

 

 

涙目でうーっと唸りながら上目遣いしてくる黄蓮さん(可愛いとか思った人妻なのに!)

少しずつ、ゆっくりとその理由を教えてくれた

 

近くの邑々から結構前から討伐の話が出ていた

収穫が少ないときなどの供物などが負担になってたためである

だけど、実際トラは居るが人を食べたりという報告が無い為に問題視されてなかった

それに加え、最近名の売れてきた黄蓮さんなどが出入りしてる為安全だと思われてた

しかし、誰かが漢の高官に賄賂を送り

討伐を勅旨で出させた為に、今回やむなく討伐しにきたということらしい

余談だが、この出来事のおかげで黄蓮さんは「江東の虎」という二つ名をもらったそうだ

 

 

この後は夜も遅いということで、山の前で休息した後に呉に戻るということをきいた

この時に養子にならないか?と言われたが

俺はこれを断った、後にも先にも俺の両親は雪華さんだけでいいからだ

泣きつかれて眠った雪蓮と冥琳を抱きかかえ

黄蓮さんと祭さんと一緒に兵の陣まで送り

俺は再び聖域に戻ってきた

 

 

 

 

さてと、一仕事しないとな

 

 

実は雪華さんが消えた後に気づいたんだが

俺に気を与えて、同調したせいかは知らないが

雪華さんの声が聞こえるようになったのだ

俺の中に居ると分かると、不思議と不安や悲しみが薄らいだ

まぁおいといて、とりあえずこの聖域を焼き払っておくということ

聖域の源である大樹を無くす為である、守るべき人がいないと

悪影響を与えるんだとか

後は大樹の種を袋に入れて持ち歩いて、同じ様に隔離された場所に種を植えて

聖域を作れるほどに相応しい大樹になると再び生を受けるらしい

ちなみにこの大樹は非常に優秀な素材にもなるそうなので一部を持っていくことにした

 

そして、今後の事を考えあるモノを作る為に・・・

 

 

 

 

 

一仕事終えた俺は、最低限の旅の準備をし

愛馬の白炎(びゃくえん)を連れて、聖域に火を放って

 

 

黄蓮さん達に別れを告げることも無く旅に出た

始まりの黄巾の乱が起こるのはこれからおおよそ11年後の事である

このときの俺の年齢は15歳

雪蓮や冥琳は10歳、祭さんは・・・殺されるので秘密、黄蓮さんもだ

少なくとも俺より年上ということで・・・

 

そんなわけで、15歳の俺は三国志という波乱の世界へと一歩歩き出した

 

 

 

 

 

~あとがきっぽいもの~

 

今回の話は自分がこの作品を書いちゃう前から脳内で思ってた場面です

色々と脳内補完してた部分と違う部分が多々ありますが

書きたいことはかけたかなと思います・・・非難多そうですがorz

 

どうしても書きたいことは後いくつかありますがそれはお楽しみということで・・・

オリキャラは数人は出したいなーと思ってますが、駄文なので出せるかどうかorz

 

そんなわけで、こんな駄文ですがこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m

 

今年の夏は暑すぎて扇風機じゃ限界です!


 
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