どうも、結歌です。
私はいま箒ちゃんと一緒に登校中です。
あ、一夏君。
「おはよう一夏」
「おはようございます。一夏君」
「おう、二人ともおはよう」
二学期になり学校にも慣れて来ました。こんなやりとりも毎日のことです。
「おーい、一夏」
誰かがこっちに向かって走って来ます。
あれ、この人は確か同じクラスの佐藤優斗(さとう ゆうと)君だっけ。
「おっ、優斗、おはよう」
「おはよう一夏。おはよう、篠ノ之姉妹さん」
「「おはよう」」
うむ、優斗君はなかなかカッコいいじゃないですか。
「一夏君。いつの間に仲良くなったの?」
「いやさー、優斗が面白い本持ってて」
はあ、一夏って本当単純だよね。
「一夏、これ昨日の続き」
「おう、ありがとう」
何々?あ、この小説しってる。
アニメで見たことあります。
「優斗君、これアニメでやってたよね?」
「篠ノ之さん知ってるの?」
「うん、少しだけ」
やっぱりやってたんだ。
面白かったなー。
「知ってる人がいたんだね」
今度また見るかな。
「お姉ちゃんのお部屋に、そういう本いっぱいあるよ」
なに、何故知っているんだ?箒ちゃん。
あれは本棚の一番奥において前に本を二重においたはずなのに。
「何で箒ちゃん知ってるのかな?」
「お姉ちゃんが読んでるの見たから」
くそ、何たる不覚。
ああいう本読んでることがばれたら、私のイメージがっ。
「う~、何で知ってるの知ってても言わないでよ」
「ご、ごめんねお姉ちゃん泣かないで」
「じゃあ手繋いでくれたら許してあげる」
「うん、はい」
あっ、箒ちゃんの手柔らかいし暖かい。
ぐへへ、この感触を味わえるなら、私のイメージなど、安い安い。
「えへへ」
「お姉ちゃん許してね」
「うん。あ、唐突だけど、優斗君ってスタイル良いよね。何かスポーツやってるの?」
「ホント、唐突だね。うん、弓道を少しね」
へー、弓道ね。私たちと似てますね。
キーンコーンカーンコーン
「大変、余礼だ。いそご」
これが佐藤優斗との出会いであった。
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優斗登場