「えぇいッ!」
ザシュッ!!
「ギニャァッ!?」
シュ~………
ネプギアがビームソードを振り下ろし、目前の先程倒した象さんによく似たモンスターを消し去る。
「またハズレか……」
ソニックはモンスターの消失後溜息をついた。
だが、それはソニックだけではない。
アイエフ、コンパ、そしてネプギアも先程からモンスターを倒しては溜息をつくばかりだ。
それも無理もない。
このエリアに存在するモンスターはそれなりに強いモンスターが徘徊してはいるものの、お目当ての三つの素材を所持しているモンスターは一体もいない。
今のモンスターで恐らく15体目であろうか……流石に少し嫌になってくるだろう。
そもそもあの素材を所持しているモンスターがこのエリアに居るかさえ分からないのだから。
「やっぱりここには居ないんでしょうか……?」
コンパが周りを見回しつつ呟く。
「やっぱり、片っ端からモンスターを倒してっても駄目って事ね……。」
ずーん………
一同のテンションがみるみる下がってるのが誰が見ても分かる状態だった。
最初は乗り気だったソニックも流石に飽きたらしくため息をついている。
「―――あれ?君達どうしたの?」
「「「え?」」」
「What?」
突如かけられた声に一同は振り向く。
そこに立っていたのはシールが沢山貼ってあるバイオリンケースを軽々しく片手で担ぎ、少し露出度の高い服装でタイトスカートを身に纏ったショートヘア赤髪の少女。
「あなたは……?」
ネプギアが尋ねる。
「あたしはファルコム。しがない冒険家さ。君達は?」
「私はネプギアです。」
「こんぱです!」
「アイエフよ。」
「俺はソニック!ソニック・ザ・ヘッジホッグさ!」
一同はそれぞれ自己紹介をする。
「こんなところで何をしてるんだい?ここは少し強いモンスターが出る危険な場所だよ?」
「実は私達、素材を探してるんです。」
ファルコムの問いにネプギアが答える。
「素材?どんなやつだい?」
「『宝玉』と『血晶』と『天殻』と言う物なんですけど……ご存知ないですか?」
「う~ん……『血晶』と『天殻』は分からないけど……『宝玉』ならプラネテューヌのモンスターが落とすとは聞いたことがあるなぁ。」
「なるほど、プラネテューヌか!通りで無いわけだぜ!」
「ありがとうございます!ファルコムさん!」
「あはは、いいんだよ。私はこんぐらいしかできないけど、役に立てたかな?」
「はいです!ありがとうございますです!」
「それはよかった。じゃあ、旅の続きだから私は行くよ。またどこかで会えたらいいね。」
「ええ。また会えるといいわね。」
「うん。じゃあ、またね!」
ファルコムは踵を返すとそのまま歩いていった。
「では、このままプラネテューヌへ向かいましょう!」
そう言うとネプギアは歩き出す。
「Wait!ネプギア!」
「え?な、何?ソニック?」
だが、ソニックに止められ足を止める。
「今から歩いていったら日が暮れちまうぜ?ここは『カオス・コントロール』で一気にプラネテューヌまで向かおうぜ!」
「あ、そっか!うん!」
「つー訳で、カオスエメラルド貸してくれ。」
「……あ、私が持ってるんだったね。」
ネプギアはポケットからカオスエメラルドを取り出しソニックに手渡す。
「よし、それじゃあ行くぜ?………『カオス・コントロール』ッ!!」
バッ!
シュンッ!!
ソニックがカオスエメラルドを握り腕を振り下ろすと同時に一同の姿が掻き消える。
スッ―――
先程から一同の動きを見張っていた『彼女』は一同が消えるとほくそ笑んだ。
「へへへ……そうかそうか、プラネテューヌに戻るのか……こうしちゃいられねぇな。俺も急ぐとするか。」
バッ!
ドドドドドドドドドドドドッ!!
彼女―――リンダは愛用のバイクに飛び乗ると走り去った。
こうして一同は、一時的にラステイションを去った。
シュンッ!
突如現れた大きな光から四人の姿が現れる。
トッ!
四つの影はそれぞれ地に着地する。
「あれ?ここって……」
影の1人―――アイエフは周りを周りを見回す。
正体はやはり先程の四人のようだ。
「ここって……『ゲイムキャラ』が宿ってた森……でしょうか?」
ネプギアも同じく周りを見回し呟く。
(ビクビクビク――――)
「―――ソニック、もしかして周りが水だからまたビビッてるの?針が逆立ってるわよ?」
「ッ!!?そそそ、そんな事無いぜ!?さささ、流石の俺もいい加減―――」
スッ―――
「?」
「手、繋いであげるよ。」
ネプギアがそっと手を差し伸べてきた。
「――――……ネプギア?」
疑問に思ったのかソニックが尋ねる。
「あの時……ソニックは私のことを助けてくれたよね。だから、今度は私がソニックに恩返ししたいんだ。」
ネプギアは笑顔でそっと話しかけてくる。
ソニックが心配だと言うこともあった。
だが、それよりも―――
―――ソニックと手を繋ぎたい……
それが本音だった。
「ほら、手繋ご?手を繋いでれば水なんか怖くないよ。」
「…………」
スッ―――
ソニックは徐に手を差し出す。
(あ、あいちゃん……!)
そんな光景を見ていて照れくさくなったのか、コンパがアイエフにそっと耳打ちする。
(……なんだか、見ていて微笑ましいわね。)
ふふ、とアイエフは小さく微笑む。
お互いの指先が触れる。
だが――――
ドガァァァァァァァァァァァァァァンッ!!
「「「「ッ!!?」」」」
突如地響きが起こり、四人は周りを見回す。
「出たわ、アイツよ!」
アイエフは何処かを指差す。
一同はアイエフの指差した方角を振り返った。
「あ、あれは……!」
ネプギアは息を呑んだ。
「ゴギャアアアァァァァァァァァァァァッ!!!!!」
一同の目前に現れたのはプラネテューヌの都市でも最近国民に被害を与えているため警戒が言い渡されているドラゴン――――エンシェントドラゴン。
体長は恐らく10m程で、血の様なドス黒い赤色の硬い皮膚で全身が覆われ、その背中からは禍々しい大きな翼が生えていた。
恐らく読者の中には「またドラゴンかよ……」と思う方も居るかもしれないが、まぁ公式のモンスターなので許して頂きた(ry)
「こいつが例のモンスターか?」
ソニックは戦闘体勢に入りながら問う。
「はいです!きっとこの人が『宝玉』を持ってるです!」
コンパも大きな注射器を構える。
「へへッ、わざわざそっちから現れてくれるなんてな!」
「みんな、油断しちゃ駄目よ!」
アイエフもカタールを。
「行きますッ!」
そして、ネプギアはビームソードを構える。
バサッ!
「ゴギャアアァァァァァァァァァァッ!!」
エンシェントは翼を大きく一振りすると咆哮をあげた。
バッ!
ネプギアは大きく跳躍する。
「ええいッ!」
ザシュッ!
そしてエンシェントの腹部を切りつける。
「ゴギャッ!?」
少しは堪えたのか呻き声が聞こえた。
「このまま行きます!」
ザシュザシュザシュッ!ザンッ!ザンッ!
ネプギアはそのまま腹部を切りつける。
ギンッ!
しかし、エンシェントの鋭い眼光がネプギアに向けられる。
ググッ―――
エンシェントの右腕が徐に上がる。
バッバッ!
ダンッ!
「させないわッ!」
アイエフがカタールを手に跳躍する。
ザザンッ!!
そして高速移動しながら両手のカタールでエンシェントの右腕を切りつけた。
「ゴギャアァッ!!?」
この攻撃は効いたらしくエンシェントは悲痛な叫び声をあげた。
「このままいきます!」
ザシュッ!!ザザザザッ!!
ネプギアはエンシェントの腹部をさらに切りつける。
ババッ!
「今度は俺の番さッ!」
ソニックは跳躍し、ドラゴンの顔の高さまで飛び上がった。
ギュイイイィィィィィィィィ―――――ンッ!!
そして猛スピードで回転を始める。
ギンッ!
しかし、エンシェントの目が鋭く光った。
ガッ!
「ぐぁッ!?」
エンシェントは突如左腕でソニックの胴体を掴んだ。
「ソニック!」
その様子を見ていたネプギアは救出すべく跳躍しようと試みた。
ブンッ!
ドガッ!
「キャアッ!?」
だが、エンシェントの尻尾に弾き飛ばされた。
ズザザザザザザザザザァッ!!
ネプギアはそのまま不時着する。
「今助けるわ!」
バッ!
空中を高速移動していたアイエフは樹木を蹴り、エンシェントに切りかかる。
バキッ!
「キャッ!」
しかし、怪我をしてるはずのエンシェントの右腕に弾き飛ばされる。
ドガッ!
アイエフはそのまま近くの樹木に叩きつけられた。
「くッ……!」
ソニックはなんとか脱出しようともがく。
ギギギギギギギギギッ……!!
だが、エンシェントはそんなソニックをさらに強い力で握りしめる。
「ぐ……があぁぁぁ………!!!」
あまりの苦痛にソニックは叫び声をあげる。
「ソ、ソニック……!」
ネプギアとアイエフはヨロヨロと立ち上がりその名を呼ぶ。
しかし、先程のダメージが残っており思うように体が動かない。
絶体絶命―――しかしそんな時、救世主が現れた。
「ソニックさん!今助けますですぅ!」
「「!?」」
背後から聞こえた声にネプギアとアイエフが振り返る。
そこに居たのはいつもより更に大きな注射器を構えたコンパ。
「こ、コンパ!?」
アイエフは思わずその名を呼ぶ。
「見ててくださいです!あいちゃんとギアちゃん!」
チュィィィィィィ―――――ン!!!
ドォォォォ―――ンッ!!!!!
巨大な注射器の先端からピンク色のビームが放たれる。
バチッ!!
「グガァァッ!!?」
ビームはソニックを握りしめていた左腕にヒットし、エンシェントの腕の力が弱まる。
「!」
ギュンッ!
その隙を見計らい、ソニックはエンシェントの腕から脱出した。
タッ!
ソニックはコンパの目前に着地する。
「コンパ、Thanks!」
そして親指を立てる。
「どうってことないです!」
「コ、コンパ!?その注射器どうしたの?」
いつもと違う注射器を使うコンパにアイエフが尋ねる。
「じ、実は………」
コンパの代わりにネプギアが口を開く。
「その注射器はコンパさんに頼まれて私が開発したものなんです。」
「ね、ネプギアいつの間にこんな物を作ってたの!?」
その会話にソニックは片眉を吊り上げる。
「ネプギアは開発が得意なのか?」
「そう、この娘は手先が器用だからよくアイテム開発するのよね。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ――――
しかし、ビームから解放されたエンシェントは何やらドス黒いオーラを纏って動き始めていた。
「み、皆さん今はそんな話をしてる場合じゃないですぅ!」
そんなエンシェントの様子に逸早く気づいたコンパが声をあげる。
「ゴガアァァッ!!
ブンッ!
エンシェントはネプギア達目がけて尻尾を振り回した。
チャッ!
ネプギアはビームソードを構える。
「やあッ!!」
ズンッ!
「ギャアァァァァァァァァァァァッ!!!!」
ネプギアはその尻尾を切り落とした。
「グウゥゥゥゥゥゥ………!!」
ブンッ!
エンシェントは拳を作りネプギア目がけて振り下ろす。
「ハァッ!」
ガキンッ!
ネプギアはビームソードを振り下ろす。
拳はビームソードにぶつかり弾かれた。
「キャッ!?」
しかし、重みに耐え切れずネプギアの体も吹っ飛ばされる。
「ネプギアッ!」
ソニックはその名を呼ぶが―――――
カァッ!!
「ッ!?」
突如ブルーウィンドソウルが眩い光を発し始めた。
「なッ………!?これは……!!」
「もしかして……『フォース・イン』!?」
アイエフは眩しさに目を細めながら言う。
ソニックの黒目が金色に輝く。
そして徐に目を閉じる。
だが、それはソニックの意志ではない。
ある者の魂が完全にソニックの魂を支配していた―――
貴公の必殺技――――その力、認めよう
その力と我が力―――融合し力をさらに増やさん!
我、天啓を得たり!
「――――我、天啓を得たり……!」
ソニックは目を開く。
「ソニック、新しい技が浮かんだの!?」
アイエフが尋ねる。
「あぁ、閃いたぜ!」
ソニックはそう言うとコンパを振り返る。
「コンパ、さっきのビームを俺にもっかい撃ってくれ!」
「ふぇ?」
突如声をかけられたコンパはビックリしたらしく素頓狂な声を出した。
「さ、さっきのビームですか?」
「あぁ、頼む!」
チャッ!
ソニックはブルーウィンドソウルを天に掲げる。
「行きますです!」
チャッ!
ドォォォォォォンッ!!!!
コンパの注射器から勢いよくピンク色のビームが放たれる。
「タァァッ!!」
ソニックはそのビームに剣を振り下ろした。
カァァァァァァァッ!!
剣とビームがぶつかり、耳が痛くなるような轟音と共に眩い光を発する。
「ッ……!」
ネプギアはビームソードを構えなおす。
チャームポイントだったのか、先程尻尾を切り落とされたことに相当お怒りなエンシェントはネプギアを攻撃の的にしていた。
両者の睨み合い合戦が先程から続いている。
エンシェントに関しては怒り狂っているらしくフー、フー……!と荒息を立てている。
その様子にネプギアの頬を一筋の汗が伝った。
「よう、怪物さん!さっきはよくもやってくれたねぇ!」
「!?」
突如聞こえた声にネプギアは一瞬肩を震わす。
そして、声が聞こえた方へ視線を向ける。
ギロッ!
エンシェントもその方向へ鋭い眼光を向ける。
「そ、ソニック!?」
少し離れた場所に立っていたのは片手に虹色の光を発しているブルーウィンドソウルを握っているソニック。
チャッ!
ソニックはブルーウィンドソウルを構える。
「たーっぷりと礼をさせてもらうぜ?」
ゴォッ!
エンシェントは突如ソニック目がけて猛スピードで跳躍する。
「ガアァァァァァァァァ!!!」
バッ!
「ハァァァァァァァァ!!」
ソニックも同じように跳躍する。
二つの姿がぶつかる――――
カッ!
二つの姿が重なったとき、一閃した。
ドサァァァァッ!!
鈍い音と共にエンシェントの体が地に叩きつけられる。
スタッ!
ブンッ!
チャキンッ!
ソニックは着地すると元通りになったブルーウィンドソウルを一振りし鞘に納める。
「「「…………」」」
一同の口がぽかーんと開いていた。
何が起こったか分からなかった。
あの二つの影がすれ違う時何かがピカッ!と光ったようにしか見えなかった。
「ふぅ……」
ソニックは何事も無かったかのように額の汗を腕で拭った。
「グググググ………ッ!」
しかし、エンシェントはなんとか立ち上がろうと踏ん張り始める。
どうやら致命的なダメージを負ったようだ。
「後は頼んだぜ?ネプギア!」
そしてネプギアを振り返り親指を立てる。
「えッ!?あ、うん!」
チャッ!
何が起こったか分からずボーッとしていたネプギアはソニックの声に一瞬肩を震わせビームソードを構える。
バッ!
ネプギアは大きく跳躍する。
「えぇ―――いッ!!」
ドンッ!
そしてエンシェントの背中をビームソードで一突きした。
シュゥゥゥゥゥ――――ゥ―――
エンシェントの姿はそのまま掻き消えた。
スタッ!
ネプギアが一同の近くに着地する。
「ふぅ……やっと倒したわね。」
アイエフがぐっと額を腕で拭う。
「やっぱり希少アイテムを落とすモンスターさんは強いですぅ……」
二人が話している最中、ネプギアはエンシェントが消えた場所に落ちていた大きく綺麗な水晶玉のような素材―――『宝玉』を拾い上げる。
「アイエフさん、これが『宝玉』ですよね?」
「ええ。間違いないわ。」
「ヒュ~♪一つ目をGETしたな!」
ザッ!
「ようようてめぇら。喜ぶのはそこまでだぜ~?」
「「「「!?」」」」
突如聞こえた声に一同は振り返る。
そこに立っていたのは――――
「下っ端!」
「だから下っ端じゃねえ!」
3体の大きな球型ロボットを引き連れたリンダだった。
リンダの姿を見るや否やアイエフは溜息をつく。
「………今度は何の用?私達急いでるんだけど……」
「何の用だぁ~?決まってんだろ?今度こそてめぇらの息の根を止めに来たんだよ!」
リンダはバッ!と大袈裟に腕を振り上げ一同を指差す。
「Hun……懲りないねぇ~。ネプギア、女神化でさっさとやっつけちまえよ。」
リンダと戦うのが流石にめんどくさくなったのかソニックはネプギアに振る。
「うん、一気に倒してラステイションに戻ろう!」
ネプギアは体に力を入れ始める。
「へ!させるかよ!」
ガコンッ!
リンダは引き連れていた球体のメカについていたレバーを引いた。
プシュ―――ッ!!
その刹那、メカが黄色いガスを発し始める。
「「「「えッ?」」」」
一同はガスをかわそうと試みたが一足遅くガスの中にインした。
数秒経ち、ガスは消え一同の姿が露になる。
「……別になんとも無いわね……?」
アイエフが自分の体を見回し呟く。
「はい……何とも無いですね……?」
「何だったんでしょう……?」
ネプギアとコンパも自分の体を見回す。
「No―――――ッ!!!!????」
「「「!!!!!???」」」
だが、ソニックの叫び声に一同は振り向く。
「そ、ソニック!?」
ネプギアはその姿を見るや否やその名を呼ぶ。
「な、な、な………―――何で俺が『ピカチ●ウ』になってんだ―――ッ!!!?」
ソニックは自分の体を見回し叫ぶ。
そう、何故かソニックの姿が最近新作が出た某モンスター育成ゲームの看板キャラ化していた。
「な、何か可愛いですぅ……!」
コンパはそんなソニックの姿に頬を赤らめる。
「こ、これじゃあ『ハリネズミ』じゃなくてただの『ネズミ』じゃねえか――ッ!!?変えるならせめてドラゴンとかネズミ種以外にしろよ―――ッ!!」
「そっち!?『元に戻せ』じゃなくて『ネズミ以外にしろ』!?アンタ普段の自分の姿がそんなに不満だったのッ!?」
アイエフが突っ込む。
そんな一同の様子にリンダは高笑いする。
「それじゃいくらお前でも戦えねえだろ?」
バッ!
一同の前にネプギアがかばう様に立ちはだかった。
「みんなには手出しさせませんッ!ハァァァァァァァァァァッ!!」
そして女神化すべく再び体に力を入れる。
「へへへ……!」
しかしリンダは焦るどころか余裕の笑みを浮かべている。
「――――女神化………できない………?」
体に異変を感じ頬に一筋の汗を垂らしネプギアは小さく言う。
「へへへ、さっきのガスはあのハリネズミの姿を変えるだけじゃなくててめぇを変身させない成分も含んでたんだよ!あの二人さえ居なければてめぇらはただの雑魚だ!覚悟しろよ!」
リンダは鉄パイプを構える。
ギギギッ………!!
リンダの引き連れているメカも戦闘体勢に入った。
「―――こうなったら女神化なしで戦うしかないようね。」
アイエフもカタールを構えた。
「はいです!」
コンパ、ネプギアもそれぞれ武器を構える。
「く……剣に手が届かない……!」
ソニック―――いや、今はピカ●ュウ化しているのであえてソニチュウと呼んでおこう。
体が全体的に小さくなって腕も短くなっており、剣の取っ手に届かなくなっていた。
いや、それどころか胴体も短くなり剣先が地面に着いていた。
「ソニックはそこに居て!絶対守って見せるから!」
ネプギアはリンダ達に剣を構えたまま言う。
「ヘッ!そう心配せずとも全員まとめて消してやるぜ!」
リンダがそう叫んだ瞬間――――
ドガ――――ンッ!!
「なッ!?」
背後で何かが爆発し、リンダは振り向く。
リンダの引き連れていたメカの一体が爆発していたのだ。
「な……!?な……ッ!?」
訳が分からずリンダは額に冷や汗を掻く。
スタッ!
一同の目前に何者かの姿が現れる。
「―――悪の栄えた例なし。この世の悪を滅すため、犯罪組織マジェコンヌ、蹴って蹴って蹴り飛ばす……!」
ビシッ!とその姿はまるで戦隊ヒーロー(例:仮面●イダー)のようなポーズを取る。
「女神様の窮地に、颯爽とヒーロー登場!ゲイムギョウ界の正義の味方、日本一………見・参ッ!!」
少女―――日本一はそう言うと決めポーズを取った。
胸元が大きく空いた大胆なライダースーツを身に纏い、差し色の黄色いゴーグルをつけ背中にはプリニーリュック。そしてその首には直径およそ彼女の背丈の二倍ほどの長い赤いマフラーをつけていた。
だけど、胸がない。
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ソニックはいつものようにエッグマンの計画を阻止しようとしていた。だがそれはエッグマンの罠だったのだ。カオスエメラルドの力で別世界へと飛ばされてしまったソニック。そこはゲイムギョウ界と呼ばれた異世界だった。そしてその世界でネプギアと言う名の少女に出会い―――……ネプギアは姉を助け出すことは出来るのか?ソニックは元の世界へ帰れるのか?これは、ネプテューヌmk2にソニックが居たら――のもしもの物語である。―――