No.461182

魔法少女と竜と漆黒の狂戦士と

第十話 白と金の邂逅

2012-07-28 17:51:21 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:6510   閲覧ユーザー数:5920

「アンタ今日の放課後、ちゃんと空けときなさい!!」

 

「そこに俺の意思はないよね!?」

 

 唐突に言われても困るんだけど・・・。ってか何でこんな事になっているのかというと、発端はすずかの一言だった。

 

「ねぇ、アリサちゃん。明日、私の家でお茶会しないかな?」

 

「いいわね!そうしましょ!それじゃあ零冶、明日の予定はちゃんと空けときなさいよ!!」

 

「いきなりだなおい!てかそこに俺の意思はないよね!?」

 

 少しは意見を聞くとかしたらどうだ?

 

「うるさい!いいから空けときなさいよ!!空けてなかったら引きずってでも連れて行くわよ!!」

 

「もうそれ拉致だから!?犯罪だからね!?」

 

 明日はすずかの護衛バイトが休みなのに・・・。

 

「それじゃあなのは、明日、お昼頃に「無視!?」すずかの家にくるようにね。すずかもそれでいいでしょ?」

 

「う、うん、分かった。」

 

「にゃはは・・・なのはもそれでいいよ。・・・(すずかちゃん。最近のアリサちゃん、零冶君と仲がいいよね?)ヒソヒソ。」

 

「ヒソヒソ(う、うん。最近やたらと零冶君を誘ったりしてるし・・・一緒にいると楽しそうだよ。)」

 

「(だよねぇ。・・・あれ?すずかちゃん、いつの間に零冶君のことを名前で呼ぶようになったの?)」

 

「(う、うぇ!?そ、それは・・・その・・・。)」

 

 慌てるすずかは上手く言えなかった。そして、なのはのトドメの一撃が、

 

「(そういえば最近、すずかちゃんと零冶君って一緒に下校してないかな?それにバスを降りるときだって、住んでる場所が違うのに一緒に降りてたよね?何でかな?)」

 

「ええ!?見てたの!?・・・あ。」

 

 すずかはハッとしてなのはを見た。すると、なのははすずかを見ておらずその後ろを見ていた。何故か怯えている。そして後ろを見ると・・・そこには。

 

「ふぅん、やっぱり一緒に帰ってたのねぇ?・・・で、どういうことかしら~?す・ず・か?」

 

 般若がいた。

 

「ひぃっ!!あ、アリサちゃん!?こ、これはその、えと・・・あ、あうぅ。」

 

 落ち着けすずか。普通に護衛のバイトだって言えば問題ないだろう?別にそれぐらいでアリサは怒ったりしないだろうに・・・。

 

「あぁバーニング、それは俺がすずかの護衛のバイトをしてるからだ。」

 

 ほらこうやって普通に言えばいいのに。ん?すずかは一体何に怯えて・・・

 

「な、なんでアンタがすずかの護衛をしているのよおぉぉぉぉ!!!!ちょっとこっち来なさい!!」

 

 「は!?え!?ちょっ!?なんでそんなに怒っている「うるさい!!」ま、待て!、腕はそっちに曲がらな・・・ぎゃああああああ!!」

 

 そのまま屋上に引きずられてアリサ流O☆HA☆NA☆SHIを受けました・・・・・・なんで?

 

 で、結局俺はすずかの家に行くことになった。ああ、俺の休日が・・・orz

 

 

 Side アリサ

 

 明日はすずかの提案で彼女の家でお茶会することになった。よし、じゃあ折角だから零冶も誘ってあげましょう。断っても連れて行くけどね。

 

「それじゃあ零冶、明日の予定はちゃんと空けときなさいよ!!」

 

「いきなりだなおい!てかそこに俺の意思はないよね!?」

 

「うるさい!いいから空けときなさいよ!!空けてなかったら引きずってでも連れて行くわよ!!」

 

 折角私が誘ってあげてるんだから、素直に来なさいよ!

 

「もうそれ拉致だから!?犯罪だからね!?」

 

 そんなの私の権力でもみ消してやるわよ!

 

「それじゃあなのは、明日、お昼頃に「無視!?」すずかの家にくるようにね。すずかもそれでいいでしょ?」

 

 私は何も聞こえないわよ。

 

「う、うん、分かった。」

 

「にゃはは・・・なのはもそれでいいよ。・・・(すずかちゃん。最近のアリサちゃん、零冶君と仲がいいよね?)ヒソヒソ。」

 

「ヒソヒソ(う、うん。最近やたらと零冶君を誘ったりしてるし、一緒にいると楽しそうだよ。)」

 

 

 ・・・二人とも、聞こえてるんだけど。・・・そういえば私、何でこんなに零冶に構っているんだろ?最初は何とも思っていなかったのに・・・。

 

「(だよねぇ。・・・あれ?すずかちゃん、いつの間に零冶君のことを名前で呼ぶようになったの?)」

 

「(う、うぇ!?そ、それは・・・その・・・。)」

 

 ・・・え?

 

「(そういえば最近、すずかちゃんと零冶君って一緒に下校してないかな?それにバスを降りるときだって、住んでる場所が違うのに一緒に降りてたよね?何でかな?)」

 

「ええ!?見てたの!?・・・あ。」

 

 ・・・・なんですって?すずかと零冶が一緒に下校しているですって?

 

「ふぅん、やっぱり一緒に帰ってたのねぇ?・・・で、どういうことかしら~、す・ず・か?」

 

 私の顔は自分でも分かるくらい引き攣っていた。

 

「ひぃっ!!あ、アリサちゃん!?こ、これはその、えと・・・あ、あうぅ。」

 

 すずか素直に吐くなら少し手加減してあげる。・・・許さないけどね。

 

「あぁバーニング、それは俺がすずかの護衛のバイトをしてるからだ。」

 

 ・・・ブチッ。

 

「な、なんでアンタがすずかの護衛をしているのよおぉぉぉぉ!!!!ちょっとこっち来なさい!!」

 

「は!?え!?ちょっ!?なんでそんなに怒っている「うるさい!!」ま、待て!、腕はそっちに曲がらな・・・ぎゃああああああ!!」

 

 あれ?何で私は怒っているんだろう?・・・分からない。零冶がすずかの護衛をしてるってきいたら、なんかこう・・・モヤモヤがして、すごく納得できなかった。

 私・・・一体どうしたのだろう?

 

 

 

 翌日

 

 痛てててっ、まったくバーニングめ!なんてことしやがる!まだ昨日の傷が痛みやがる。あの後バーニングに許して貰った。今度買い物に付き合うという条件付きで。

 しかし、何であんなに怒ってたんだろうな?ふむ、取りあえず着いたから呼び鈴を鳴らすか。

 

「いらっしゃい零冶君!」

 

「あぁ、すずか。お邪魔す「遅い!!!」・・・一応12時前に来たんだが?」

 

「うるさい!男ならレディを待たせるんじゃないわよ!!」

 

「ちなみにお前は何時来たんだ?」

 

「11時よ!」

 

 早ぇよ!

 

「ま、まぁまぁアリサちゃん。ほら零冶君も上がってね?」

 

 それからすずかたちとお茶を飲んだ。そして二時間ぐらい雑談していたら高町兄妹がやってきた。・・・相変わらず高町兄は俺を睨んでくる。もういい加減にしたらどうだ?

 

「にゃはは、遅れてごめんね?」

 

「いいわよ別に。どうせ寝坊でもしたんでしょ?」

 

「ふふ、なのはちゃんらしいね?」

 

「にゃはは・・・。」

 

「・・・俺の扱いと随分差があるような。」

 

 そんな理不尽に嘆きつつ紅茶を飲む・・・ズズッ。うん、やっぱり紅茶はアールグレイだな・・・ん?

 何かが走り回っているのが見えたのでそちらを見ると、似非フェレットが子猫に追いかけ回されている。・・・まぁ頑張れ。そのうち猫も飽きるだろう。

 そして猫から解放された似非フェレットが白く燃え尽きていた。大丈夫か?と思いつつもう一口紅茶を飲もうとしたとき、

 

 ドクンッ

 

「「「っ!?」」」

 

 こんなときにジュエルシードが発動した。空気読めジュエルシード。俺の安らぎの時間を返せよ。

 

「あ!ユーノ君!?」

 

 あ、似非フェレットが外にむかって走り出した。・・・そういうことか。

 

 さて、俺はどうしようか・・・。ん?少し離れた所に魔力反応?ジャミングを掛けているようだが、僅かに感じ取れた。

 

(零冶、聞こえる?)

 

・・・あぁ、これはフェイトだったか。

 

(ああ、聞こえる。ジュエルシードだろう?)

 

(うん)

 

 まぁフェイトなら高町には負けんだろう。それい俺、動けないし。

 

(悪いが今俺は動けん。だから今日はお前に任せるよ。それと、魔導師が一人そっちに向かった。まぁ、お前の技量なら負けはしないだろうから安心しろ。)

 

(・・・そう、分かった。)

 

(まぁ頑張れよ。)

 

 さて、俺は紅茶を飲まないとね。・・・ズズッ

 

 

 Side フェイト

 

(まぁ頑張れよ。)

 

 零冶から今日は無理だと言われた。ちょっと残念だった。・・・それよりも零冶が言ってた魔導師が気になる。零冶が言うにはそれほど強くないみたいだけど・・・。

 そして反応があった場所に着くとそこには大きい猫がいる。そしてその側に女の子がいた。

 あの子が零冶の言ってた魔導師・・・わたしと同じくらいかな?それに魔力は高いみたい。だけど、私の邪魔をするなら容赦はしない!!

 

「・・・フォトンランサー。」

 

 槍状に尖った魔力弾が大きな猫に襲いかかる。

 そして気絶する。

 

「ニャアアアア!!」

 

「なっ!?」

 

「魔法の光・・・あの子、魔導師だ。」 

 

「っく!レイジングハート!!」

 

[セットアップ!]

 

 そしてわたしの次の攻撃を防いだ。

 わたしと同じインテリジェンスデバイス・・・、でもあの子、戦いに慣れてない。わたしの敵ではない。

 

[サイスフォーム!]

 

「申し訳ないけど、ジュエルシード・・・貰います!」

 

[アークセイバー!]

 

 魔力刃は弧を描きながらあの子に迫る。

 

「・・・っ!」

 

[プロテクション!]

 

 一応命中したみたいだけど、多分防御されたと思う。でも、本命はそれじゃない。わたしは命中地点から上に向かって飛ぶ。するとあの子は狙い通り上に退避した。バルディッシュを振り下ろす。でも、また防がれた。少しはやるみたい。

 

「なんで・・・なんで急に攻撃するの!?」

 

 そんなこと・・・

 

「多分、答えても・・・意味が無い。」

 

「・・・っくぅ!」

 

 鍔迫り合いからお互いに離れ、わたしは木の上に、女の子は大きな猫の前に降りて構えた。

 

「ディバインバスター、スタンバイ!」

 

「フォトンランサー、イエッサー。」

 

 いつでも攻撃は可能な状態でお互いに睨み合う。

 

「・・・にゃぁ。」

 

「・・・!?」

 

 目を覚ました猫に気をとられた。今がチャンスだけど、でも

 

「・・・ごめんね。」

 

[ファイヤ!]

 

 私はあの子に謝って、攻撃を放った。

 


 
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