No.460810

魔法少女リリカル的ななにか 14話 終わりと始まり

天文さん

プロットない状態で書き続けると駄文が出来上がりますね・・・

感想、支援お待ちしております。これが天文のやる気エネルギーに変わります

2012-07-28 02:04:19 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1868   閲覧ユーザー数:1764

 

 

 

 

無事にアリサとすずかを助け出すことに成功した俺達は、警察に見つかる前に逃げ出していた

さすがにこの状況、つまりは犯人が全員ボロボロな状態で警察に御用になるのはまずいのでいやいやながらも治してから逃げてきた(すずかに泣きながら説得されたのは秘密だ!!)

 

クリスの方にも足を運び、犯人達の傷を治していく

クリスと合流した時にアリサとすずかは泣き出してしまった

俺達はぎょっとして(まさかアリサまで泣き出すなんて思わなかった)なんとか泣き止んでもらおうと四苦八苦していたが・・・・・・

 

「うちの大事な妹に何してんのよぉ!!」

 

背後から忍さんに延髄蹴りを浴びせられた・・・

魔力も気力も尽きかけていた俺に回避なんてのは当然無理なので・・・・・・

 

「どうしてこうなった・・・・・・」

 

今は月村家にお邪魔している、意識を刈り取られた俺はいつの間にか運ばれていたらしい

 

「おや、目が覚めたかい?」

 

椅子に座り本を読んでいたクリスがこちらに気づく。なぜか着ていたメイド服がとても似合っている。・・・・・・だが精神は男だ

 

「いやー一度着てみたかったんだよねメイド服。自分で言うのもなんだけど似合ってるだろう?」

 

そう言いながらスカートの裾を持ち上げ、フサァとその場で一回転をしてみせる

決して持ち上げられたスカートから見えた太ももに釘付けになっていたわけではない、断じて違う

 

「あ、悠斗君起きたんですね」

 

「全く・・・・・・いつまで寝てるのよ・・・・・・クリスはどうしたのよその格好?」

 

「似合うだろう?」

 

「確かに似合うけど・・・・・・もういいわ・・・・・・」

 

アリサさん諦めないでください。

 

「お邪魔しま~す・・・・・・」

 

「自分の家なのにお邪魔しますはないだろう」

 

ドアから忍さんと恭也さんが夫婦漫才をしながら入ってきた

 

「いやだってさ、私すずかとアリサちゃんの命の恩人を蹴り飛ばしちゃったワケじゃない?全力で・・・・・・さすがにそこまでしておいて何食わぬ顔で現れるのも気が引けると申しますか・・・・・・」

 

どこぞの戦闘狂一家とは違い良識は持ち合わせているみたいで安心した

 

「うちもちゃんと良識は持ち合わせているぞ?」

 

嘘を吐くんじゃない嘘を

それと人の考え読まないでください、俺にプライバシーはないんですか!?

 

「え~と・・・悠斗君だっけ?すずかを助けてくれてありがとうございます。それと間違って蹴り飛ばしてしまってごめんなさい・・・・・・。あの時は気が動転してて・・・・・・」

 

気が動転していたのなら仕方がない

 

「アリサちゃんもごめんなさい、また巻き込んでしまって・・・・・」

 

「頭を上げてください忍さん。それに私はすずかと友達になった時点で覚悟はしてました。まぁ私の家が原因で狙われた可能性が無きにしも非ずなので・・・・・・」

 

アハハと乾いた声で笑うアリサ、というかもしかして

 

「アリサってすずかちゃんの家のこと知ってるの?」

 

話からすると知っているような口ぶりだった、それに忍さんも「また巻き込んだ」と言ったわけだし

 

「そうね・・・・・・ちょうど一年前にも同じようなことがあったのよ、その時に月村の家が夜の一族とかいう凄いものだってのは聞いたわ」

 

つまり俺とクリスの知らない間に話は既に済んでいたということなのか?

ん~原作とずれが出てき始めたなぁ・・・・・・

 

「ちなみに悠斗君、夜の一族については・・・・・・」

 

「誰にも言いませんよ、言ったところで得るものより失うものの方が大きそうですしね」

 

クリスも同意見だとばかりに頷いている

 

「さてと、話も纏まったようだしこれでお開きにするとしよう」

 

恭也さんがそう言い締めくくる

アンタ何かしたっけ?

 

後で話を聞いたのだが彼は事件現場でも月村家でもただ傍観に徹していたようだ・・・それって空気ってことじゃない?

 

 

 

 

 

 

  Side 八神 はやて

 

うちはただ見とるだけやった

アリサちゃんとすずかちゃんが連れ去られた時にまともに動くことができたのはお兄さんとクリスだけ・・・・・・

 

二人を助ける力はあった、しかしいざ非日常が襲いかかってくると怖くて体が竦む

闇の書の時も怖かった、ただあの時は皆が一緒にいてくれた

でも今回だっていたのにうちは動けへんかった・・・・・・

答えはわかっとる、誰かが親しい誰かが傷つくところを見たくなかった・・・・・・

ただそれは甘えだ、言い訳だ。頭の中でそんな言葉が響き渡る

わかっとる、そんなのは自分が一番わかっとる

ならどうすればいいの?

どうすれば・・・・・・?

 

「眠れへん・・・・・・」

 

色々と考えていては当然眠れるわけもなく、時計の針は深夜の一時を指していた

あの事件のあと緑屋で私達は無事を喜んだ、お兄さんは頭を痛そうにしてたけど

その時にすずかちゃんの家の事を教えてもらった、知らなかったのはうちとフェイトちゃんだけだったみたいで、少し仲間はずれにされていた気がして寂しかった・・・・・・

 

「うちの力は・・・・・・」

 

Sクラス魔導騎士、これが私の力を表す言葉

なのはちゃんやフェイトちゃんよりも強い力

ただ私は魔法に出会ってからそんなに日が経っているわけではない

一歩使い方を間違えれば悲劇に繋がってしまうだろう

 

(やからかな・・・・・・あの時に動けなかったのは・・・・・・)

 

なのはちゃんとフェイトちゃんも同じだったのだろうか

 

一般人に魔法を使っていいのか?そんなことがあの時の私の頭に浮かんでいた

非殺傷設定とはいえ状況が状況だった、もしかしたら間違いが起きていたかもしれない

そんな恐れが私の動きを止めていた

 

(お兄さんとクリスは怖くなかったんかな・・・・・・)

 

迷いなく動き出した二人の姿がよぎる

まるで長年付き添いあったパートナーのように動き出した二人

胸がチクリと痛んだ気がした・・・・・・

 

ブォン!ブォン!

 

こんな時間に風を切り裂くような音が聞こえる

窓から顔だけ出し確認してみると庭でシグナムが素振りをしていた

 

「こんな時間に素振りなんて・・・・・・近所迷惑になるでシグナム?」

 

窓から話しかけるとシグナムは驚いた様子でこちらを見た

 

「も、申し訳ありません主!起こしてしまいましたか!?」

 

「いんや、ちょっと考え事してて眠れんかっただけよ、でもシグナム?今日はもう休んどき」

 

「しかし鍛錬は一日たりとも欠かしては・・・「シグナム?」・・・・・・わかりました」

 

渋々と竹刀をしまう。昼間にも鍛錬はしてるはずなんやけどなぁ・・・・・・

 

ポンと手を叩く、そうだこれだ。玄関まで出向きシグナムに伝える

 

「なぁシグナム、うちに稽古つけてくれへん?」

 

「な、何を言い出すのですか主!?我ら騎士では不安だというのですか!?」

 

何か盛大に勘違いしているのは明確だ

 

「違うんよシグナム・・・・・・今日あったことは知ってるやろ?」

 

「・・・・・・はい」

 

家に帰り、みんなにも事情を話した

 

「そんときにな、うちは何にもできひんかった・・・・・・」

 

「主・・・・・・」

 

悔しさで涙が滲む

 

「魔法を使えるようになってうちは浮かれてた、浮かれてただけや。制御しようと努力することもしーひんかった・・・・・・」

 

シグナムは黙って聞いていてくれる

 

「目の前で起こったことに力がある自分が何もできないことが悔しかった・・・・・・。自分の力を怖がった・・・・・・。お兄さんとクリスは、助けることができたのに!」

 

いつの間にか声を荒げていた

 

「クリスという人物がどのような人なのかわかりかねますが、悠斗は確かに動くでしょうね・・・・・・」

 

「そやね・・・お兄さんはそういう人やろね・・・・・・」

 

でも彼等にだけ頼ってはいられない

涙を拭い決意を秘めた目でシグナムを見る

 

「やからシグナム」

 

シグナムも真剣な表情でこちらを見ている

 

「うちは自分の力に怖がったりしとうない・・・・・・。その為にも力になってほしい・・・・・・」

 

自分の気持ちを真正面からぶつけるのは初めてかもしれない

少しの間静寂が支配する

そしてシグナムがそっと私を抱きしめてくれた

 

「・・・・・・シグナム!?」

 

シグナムがこんなことをするなんて珍しく、驚いてしまった

 

「主、私達はあなたの騎士です。それと同時に家族でもあります」

 

今度はうちが黙って聞く番だ

 

「騎士としては主には安全に暮らしていて欲しいと思っています・・・・・・ただ、家族として私は大変嬉しく思っています」

 

・・・・・・ということは?

 

「鍛錬に付き合いましょう。我らヴォルケンリッター全員、全力で主をサポートします」

 

「全員って・・・・・・え!?」

 

いつの間にかヴィータにシャマル、ザフィーラが集まっていた

 

「皆今の話聞いてたん!?というかいたんなら声かけてーな!!」

 

「いや何、なんか声がするなと思ったら真面目な話をしているみたいだったからな。なかなか出れる雰囲気じゃなかったんだよ・・・・・・」

 

ヴィータが頬を掻きながら小さな声で呟く

 

「はやてちゃんも大人になったんですね~」

 

シャマルが嬉しそうに声をかけてくる

 

「主の成長に私も嬉しく思います」

 

ザフィーラが目頭を抑えている

 

私はというと・・・・・・物凄く顔が赤い、恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだ・・・・・・

 

「皆聞いたな、これから我らは主はやてのために、ヴォルケンリッターとして・・・・・・そして家族として主をサポートしていくことにする!!」

 

「「「応!!」」」

 

シグナムの叫びに皆の返事がとても嬉しく、私はまた少し泣いてしまった

 

明日から鍛錬が始まる。皆を守れるように頑張ろう。そしてお兄さんと肩を並べれるように強くなろう

そう考えながら布団に潜り込む。今度はすぐに睡魔が襲ってきて私は眠りについた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「八神さん、夜中に大声を出されるのはちょっと・・・・・・」

 

「すいませんすいません!」

 

翌日に苦情が来たのはまた別のお話・・・・・・


 
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