あの妖黒谷の暴動から数日が経っていた。
その時の暴動の首謀者らしき男には逃げられたが、妖黒谷の被害は少なかった。
その代わり妖黒谷の管理人の紅音のダメージが原因か能力がかなり不安定になり結界が保てなくなっていた。そのため逃げ出したものもいるがその全員が行方知れずとなっていた。
妖黒谷に残ったものは、八雲紫の提案により幻想郷と呼ばれるところに移住していった。
「う~ん、それにしてもなー、なんなんだろこの能力?
前みたいに血は操れるけど、この線はなんなんだろな?」
「まあ、そんなに考えても仕方がないよ。」
「まあ確かにそうだけど。でもね萃香姉さんいくら俺でもそんな岩投げられたら死ぬからね。」
「当たらなければいいだけだよ!」
「ちょ!!」
萃香が投げた岩を悠は難なくよけるがその避けた瞬間に萃香に腕を掴まれて投げ飛ばされた。
悠はそのまま受身を取るが、萃香がそのまま追撃をしてきて紙一重のところで回避をしていた。
「ちょ、萃香姉さん、危ないって!!」
「そう言いながらもかなり避けれるようになってるじゃないか。私も嬉しい限りだよ!!」
ああもう、なんでこう萃香姉さんは俺に修行をつけたがるのかな・・・・・
ああ、俺も萃香姉さんたちみたいな怪力が欲しいな。
そう悠が願ったあと、悠の蹴りが地面に入り地面が割れた・・・・・・・
・・・・・はっ?なにこれ?
「おぉ!!悠いきなり地面割るなんてやるじゃないか!!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ萃香姉さん!!」
「ん?なんだい?」
「いや、おかしいだろ、ただ俺が蹴っただけで地面が割るなんて!」
「でも、全力でやったなら割るだろ?」
「まあ、そうだけども!!けど、さっきの蹴りは全くっていっていいほど軽い蹴りだったんだよ!」
「どういうことだい?」
「わ、わからない・・・・」
なんなんだ俺の体に何が起こってるんだ・・・・
「やっぱりそれは、あの毒のせいじゃないか?」
「やっぱそうだよなぁー」
「でもそん時は変な線が見えるだけだった。」
「でも今日の修行では、悠が私たちみたいな怪力を手に入れたいと思ったら鬼並みの怪力で地面を割った。」
「うーん、わからん。」
「やっぱり新しい能力じゃないのかい?」
「やっぱそうだよな~」
うーん、でも俺が望んだだけで萃香姉さんたちみたいな怪力を手に入れられたのはいいけど、
使い方が全くわからないな。
しかもこの線のこともあるし・・・・・
「悠、気になるんだったら天魔のところにでも行くかい?あいつの能力なら悠の能力もわかると思うんだけど?」
「ああ、そういえばそうじゃの。確かに辰未の能力なら悠の能力がわかるの~。」
「そうなんですか?」
「ああ、そうじゃよ。辰未の能力はの見る程度の能力じゃ。」
「見る程度の能力?」
「まあ、そこんところは天魔に会ってからでいいじゃないか。」
「それじゃ、行くよ悠!」
「・・・・え、今から?」
「今からに決まってるじゃないか。悠も自分自身の能力について知りたいだろ。」
「まあ、そうだけど。でも今から行ったら夜になるよ?」
「悠、忘れたのかい?私たちには簡単に移動できる方法があるじゃないか。」
・・・・あったっけそんな方法?
「ゆ~か~り、出番だよ。」
「なによ、萃香・・・?」
萃香姉さんが紫さんを呼んですぐスキマが開き紫さんが出てきたが・・・・・
なんというか・・・・ひどい状態だった・・・・・
「ゆ、ゆかり・・・っぷ!!」
「なによ、萃香呼んどいていきなり笑うなんてひどいじゃない・・・ふぁ~~」
「ゆ、紫さん?自分の顔とか・・・見たほうがいい気がしますけど・・・っぷ!!」
「なによ、悠までそんな笑いをこらえた顔して・・・分かったわよ、
自分の顔を見てくればいいんでしょ・・・・・・」
そう言う紫に萃香が鏡のようなものを渡して、紫が自分の顔を見た瞬間・・・・・
「な、なにこれーーーーーーーーーーーー!!」
「あははは・・・もうだめ!!、あはははは!!いきなりそんな顔で出てきたら笑うしかないよ!!」
「・・・・っぷ!!」
「かっかっか!!」
そう、今の紫の姿はひどい状態なのだ。いつも綺麗な髪は乱れまくり、目には隈ができて、服は寝巻きで出てきており顔には小麦粉のような粉が付きまくっていた・・・・
「ちょ、ちょっと待ってて!!今すぐ直してくるから!!」
「「「「あはははははははははは!!」」」」
「笑いすぎよ!!!」
そう言って紫はスキマの中に帰っていった。
それから2時間ぐらいたった頃に紫はいつもの状態で帰ってきた。
だがその時のみんなの目は笑いに堪えていたとさwwwww
「それで、私に悠君の能力を見てもらいたいと?」
「ああそうだよ。」
紫の騒動のあと、スキマを使い無事に妖怪の山についた悠たちはすぐに天魔こと、
萃香姉さんたちがいきなり辰未さんに会いに来たので天狗たちはかなり混乱してパニックになっていたが辰未さんはこのことを予期していたのかのごとく堂々と座っていた。
「すみません辰未さんいきなり押しかけてしまって。」
「いえいえ、いいんですよ別に。この山の上司は萃香様たちなのでこんなことは日常茶飯事ですよ。
あと、かわいい悠君のためです断る訳がないじゃないですか。」
「あ、ありがとうございます///」
「お、悠照れてるねぇ~。」
「べ、別に照れてなんか!!」
「悠君?別にもっと甘えてもいいんですよ?」
「え、遠慮しときます・・・・・」
「う~ん、残念。」
俺がこの妖怪の山に侵入したあと萃香姉さんたちがなんとかしてくれたんだが、そのあとの宴会でなぜかこの辰未さんに気に入られてしまっていた。しかもそのあと、椛がかなり必死に謝ってきたっけ・・・・
でも、文はすごく俺のこと睨んでたよなぁ~
「あれ、そういえば椛たちは?」
「椛たちなら、いつも通り警備や記事をやってますよ。」
「そうですか、二人とも元気にやってますか?」
「ええ、元気すぎて困るくらいですよ。」
「それなら良かったです。」
「さて、それでは本題の悠君の能力についてですが、今の悠君の能力は前の能力が変化しているのと新しく能力が出てきています。」
「それで悠の能力はなんなんだい?」
「まず、悠君の血を操る程度の能力ですが、それが流れを操る程度の能力になっています。」
「ま、まって辰未さん!!能力が変わってるのになんで俺は血を操れてるの?」
「それについてですが、血液って体の中を移動してますよね?だからなんの問題も無く血を操ることができているんですよ。あと、悠君だけに見える変な線のことですが多分は色々な流れだと思います。」
「いろいろな流れ?」
「ええ、例えば空気の流れとか、相手の動きの流れとかそんな感じの流れが見えてるんですよ。」
「だったら俺が見ている線はずっと見えると?」
「いえ、制御ができるようになったら見える線を選んだりできるはずですよ。」
なるほど、結構な線が今も見えてるけどこれを制御できれば問題がないわけだ。
「じゃあ、俺が萃香姉さんたちみたいな怪力が使えたのは?」
「それは、もう一つの能力の力を統べる程度の能力が発動したんじゃないかと思います。」
「力を統べる?」
「ええ、怪力や魔力、脚力など力がついた文字を悠君は扱えるんですよ。
例えば悠君が脚力が欲しいと願えばそれを扱えるようになりますが、早く走りたいと願っても早くは走れません。要するに悠君が力が欲しいと願えばその力が操れるんですよ。でも同時に使えるのは2つの力ぐらいですね。」
「なるほど、どうして俺が萃香姉さんたちみたいな怪力を使えたかが分かりました。ありがとうございます。」
「いえいえ、悠君の力になれれば私も嬉しい限りですよ。」
「うっ・・・///」
「でも、悠君に一つ言わなければいけないことがあります。」
なんだろう俺に言わなければいけないことって、かなり真剣な顔になったしかなりやばいことなのかな?
「・・・・それはいったいなんですか?」
「今の悠君は人間ではありません。前から悠君の種族が分かりずらかったんですが今の悠君の状態は妖怪でも、神でも、私でもわからないのですが今の悠君はどの種族にも入らないのです。しかもそのせいで悠君の体は不老になっています。」
「・・・・・・え。」
「大変辛いと思いますが、これが私が言わないといけないことです。」
まて、まってくれ・・・・今の俺が人間じゃない?しかも前から?
まあ、確かにあの毒を入れられたときには人間やめたような気がしたけど実は前から人間じゃなかったのか?・・・・まあいいか
「いいんですか!!」
「・・・・あの、辰未さん俺の心を見ないでくれますか?」
「ああ、ごめんなさい。でもそんな簡単に決めていいんですか?」
「ああ、別にいいんですよそんなことは。」
「軽いですね・・・」
「やっぱり悠は変わらないねぇ。」
「かっかっか、さすが王千の息子だけのことはある!」
「・・・・・え!!悠君、王千さんの息子なんですか?!」
「ああそうだよ、なんだい辰未、知らなかったのかい?」
「知りませんよそんなこと!!初耳ですよ!というか王千さん結婚してたんですか?!」
「かっかっか、結婚はしてないぞ。」
「そ、そうなんですか?」
「ああ、そうじゃ。悠はこの山の近くで拾われたらしんじゃ。」
「そうなんですか、ホント驚きましたあの王千さんの息子だったなんて・・・・・」
「まあ、人生なんてそんなもんじゃ。」
「まあ、そうですよね。それで悠君はこれからどうするんでうすか?」
「う~ん、それなんだけど俺、旅に出たいと思ってるんですよ。」
「旅?」
「ええ、この世の中のことも知らないといけないし、何よりこの能力を制御したいですしね。」
「そのための旅だと?」
「ええ、まあ、ついでに不老になったんですから旅とかしてみたいじゃないですか。」
「まあ、私はいいと思いますけど王千さんが許すでしょうか?」
「ああ~そのことなんだけど悠?悠がどうしても旅に出たいんだったら王千からの許可は貰ってるよ。」
「もらってんの?!」
「いや~そのなんじゃ、実は悠を鍛えていたのは悠がいつか旅に出るときまでに強くしようってことで悠を鍛えていたんだよ。」
「そ、そうだったのか・・・・・」
「まあ、少し寂しくなるけど私たちは賛成だよ。でもその代わりちゃんと帰ってきなよ。」
「もちろん、いくら遅くなろうと帰ってくるよ。」
「ならいいんだよ。」
「それじゃ、今夜は悠の旅立ちを祝って王千の家で宴会だーーー!!」
「「「おー!!」」」
「ああ、結局こうなるのね・・・」
そうして悠の知り合いすべてが王千の家に集まり宴会が行われた。
~ある夜の会話~
「行くんだってな・・・」
「うん・・・・」
「いいか、悠? お前が一体何ものであろうともお前は俺の自慢の息子だ。」
「なあ、親父・・・・恥ずかしくないか?」
「すげぇ、恥ずかしいわ!」
「あはははは。」
「あはははは。」
「「あははははははは!!」」
これが悠が旅立つ前にした最後の会話だった。
ー次の日ー
「こんなに来なくても良かったと思うんだけど・・・・?」
悠の旅立つみんなで見送ろうということになり悠の知り合い全てが見送りに来ていた。
「いいじゃないか、私たちの弟の旅立ちの門出だ賑やかな方がいいだろ?」
「かっかっか、まあ元気でやるんじゃぞ!」
「そうだよ、しかも負けて帰ってきたらまたしごいてやるからね!」
と萃香姉さん、勇義姉さん、鬼燐さんがそう言いい。
「そうだよ、悠あんたは私を負かしたんだ無駄死になんてするんじゃないよ。」
「ふふっ、悠が旅にでる歳になんてホント時間が流れるのは早いわね。
あと悠、旅が終わったら幻想郷に来なさい歓迎するわよ。」
と死ぬなと紅音さんと旅が終わったら幻想郷に来ないかと紫さんが言いうと
「道中を気お付けてください悠さん。寂しくなりますが泣かずにまってます。」
「まあ、死ぬんじゃないわよ。」
「悠君、体調には気お付けてくださいね?」
と涙目になっている椛、いつもどうりで素っ気ない文、俺の体調を心配してくれている辰巳さん
「まあ、気お付けて行ってこい!!」
と最後に王千が言うと
「行ってきます!!」
悠はそう言うと後ろを振り向かず走り出していた。
こうして悠の旅の幕が明けた。この先悠に一体どんなことが起きるのかそれはまた次のお話・・・・
ー後書きのようなものー
オリキャラ紹介コーナー!!
作者 「いえーーーーーーーーーい!!」
悠 「だからテンション高いって・・・」
作者 「そんなことはいいんだよ!! さてこのコーナーはこの俺、作者が悠と一緒にオリキャラの紹介をしていきたいと思いますので早速行きたいと思います。」
ではまず最初に悠の育て親、王千雪人についての紹介です。
名前 王千(おうせん) 雪人(ゆきと)
種族 半人半妖(鬼)
能力 相手の力を倍にして返す。
能力説明 相手が殴ろうとしてもその殴る力を能力で倍にして返すことができる。
見た目 いつもだらしなく服を着ていて、髪は短くボサボサしていて結構だらしない格好をしている。
強さ 最上級妖怪レベル
作者 「まあ、こんな感じですかね?」
悠 「確かに紹介方法はこんな感じだな。」
作者 「でもすごいよねぇ。男で一つでお前を育てたんだから。」
悠 「まあ、そのことに関しては感謝してもしきれないけど」
作者 「いつか王千の過去についても書こうと思っていますので期待していてください。」
作者・悠「「それではまた次回!!」」
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さていったいどうなっていくのやら?