やあ、みんな元気か?いつも面倒ごとに巻き込まれている悠だ。
もちろん今も面倒ごとに巻き込まれてるぜ。どんな面倒ごとかだって?
ああそれは・・・・・・
「そこの侵入者おとなしく捕まりなさい!!」
「最悪だーーーーーーー!!」
なんでこんなことになってるかだって?それは数時間前に遡る・・・・・・・
ー数時間前ー
「なあ、悠よ。」
「なんだ親父?」
「お前に頼みたいことがあるんだが。」
「なんだよ?」
「いや、この手紙と酒を萃香に届けてやってくれ。」
「萃香姉さんに?でも持って行くなら親父が行けばいいじゃないか?」
「いや・・・・ちょっとな・・・」
「・・・・?」
どしたんだ親父の奴?苦虫を潰したような顔して?
なんかまた面倒ごとになるような気がするが?
「まあ、いいけどさ。思えば萃香姉さんたちってどこに住んでるんだ?」
「ああ、あいつらが住んでいるのは妖怪の山ってところだ。
あそこは、いろんな妖怪や神がいるが一番力を持っているのが鬼だな。その部下の天狗共が妖怪の山の警備をしているはずだから、そいつらに、鬼の萃香に会いに来たっていえば通してもらえるはずだ。まあたぶん面倒ごとにはならんはずだ。」
「ん、じゃあ、萃香姉さんにこの手紙と酒を届ければいいんだな。」
「ああ、頼んだぞ。」
「それじゃ早速行って来ます。」
まあ、めんどくさい事にならないといいけど・・・・・
ー妖怪の山ー
「へえー、ここが妖怪の山か・・・・」
それにしても、案外近くに在ったんだな。修練場からそんなに遠くなかったし・・・
ま、そんなことはいいか。早く萃香姉さんにこれ渡して帰ろう。
「止まりなさいそこの人間!!」
「・・・・・?」
なんだ?・・・・犬?
「ここは、人間の立ち入ってよい場所ではありません。早々にこの山から立ち去りなさい!!」
「いや、俺はこの山に用があってきたんだけど・・・・・あんた天狗か?」
「ええそうです。この山の警備を任せれている白狼天狗の
しぶしぶと言った感じだが白狼天狗の椛は悠の言葉に耳を傾けた。
「いや、この山に住んでいる萃香姉さんにこの手紙と酒を渡しに来たんだけど・・・」
「嘘をいえ!! 萃香様に弟様はいない!!」
「いや、だから「問答無用!この場を立ち去らないのであれば実力で排除します!!」・・・・
・・・はぁ~めんどくさい事になったな。」
「おとなしく捕まりなさい!!」
「嫌だよ!!」
悠はそう言うと突っ込んできた天狗の頭上を飛び越えた。
そしてそのまま悠は山の中に入っていった。
「ま、待ちなさい!!」
はあ、めんどくさい事になったけどさっさと萃香姉さん探して山を降りよう。うんそうしよう。
「人間の癖に速いですね・・・・ですが天狗をあまりなめないでください!!」
「っげ!」
天狗は空に浮きかなりの速さで追いかけてきた。
「おいおい!飛べるとか反則だろ!!」
「なにをふざけたこと言ってるんですか!天狗が飛べないわけないでしょう!!」
・・・・それもそうか。
それにしてもやばいな、このままだと追いつかれるし・・・身体能力上げるか。
「剛血3倍」
悠は剛血を発動させ木々を避けながら走っていったが、天狗も負けずと悠を逃がさまいと空中から悠を追いかけ、人間と天狗の追いかけっこが始まったのだ・・・・。
一方その頃、王千の家
「お~い、王千遊びに来たよ~!」
「・・・・・っは?」
「どしたんだい王千そんな天狗に剣でも投げられたような顔して?」
「いや、それは危ないだろ・・・・」
「ハッハッハ!それもそうだね!でもあんたなら軽々と避けるだろ?」
「まあそうだが、それにしても萃香?なんでお前ここに「私たちもいるよ王千?」・・・・」
「かっかっか、どうしたんじゃ王千?そんな諦めた顔して?」
「それにしても悠はどこ行ったんだい?修練場にいなかったけど?」
「・・・・・・・・妖怪の山に行ったよ・・・」
「「「「・・・・え?」」」
「あいつの不幸もここまで来たら一種の能力だな・・・・・」
そして現在・・・・・
「待ちなさい!!」
「だから嫌!!」
あれから結構走ってるけどしつこいな・・・
はぁ、なんでこう俺は面倒ごとに巻き込まれるのかなぁー
心折れそうだけどさっさと萃香姉さんたちに会ってとっとと帰ろう・・・・
「あやややや、どうしたのですか椛?スクープですか!!」
「侵入者です!!私では追いつけないので射命丸先輩が捕まえてください!!」
「いいですよ、捕まえたあとは私の好きにするから面倒ごとは任せましたよ椛?」
「なっ!そ、そんな~」
なんか増えてる・・・・・・
あれも天狗か?それにしても萃香姉さんどこにいるんだよ・・・・・
そんなことを考えていると黒い翼が生えている天狗が一瞬にして距離を詰めてきた。
悠はその速度に驚き横に飛ぼうとしたが・・・・・
「え、ちょ、ちょっと!!」
「あっ・・・・・」
悠が曲がると同時に天狗も曲がってきてぶつかってしまっていた。
「もう一体何なんですか、私が曲がる方向に曲がるなんて、そのせいでぶつかってしまったじゃないですか・・・」
「・・・・・・・・」
なんだ?顔の上に柔らかいものが・・・・
「しゃ、射命丸先輩・・・・・」
「ん、なんですか?なにかお尻の下に・・・・・」
「「「・・・・・・・」」」
この瞬間誰もが無言になっていた・・・・
現状報告! 椛追いつく>悠は文とぶつかる>その結果悠は文の尻の下敷きになる>文がそれに気づく・・・・以上報告終了!!
「い、いやーーーーーーーーー!!」
「ぐふっ!!」
顔を真っ赤にした文が悠の顔面を全力で蹴りつけた。
悠はそのまま吹っ飛び痙攣を起こしていた。
「しゃ、射命丸先輩お、落ち着いて・・・」
「椛!離しなさい、そうじゃないと殺れません!!」
「殺っちゃダメですよ!!捕まえて天魔様のところに連れて行って処遇を決めてもらわないと!」
「離しなさーーーーーい!!!」
このとき妖怪の山には、文の無残な叫び声が聞こえたとさ・・・・・
「「天魔様、侵入者を捕まえてまいりました!」」
「そう、ご苦労さまね、文、椛。」
「いえ、仕事ですから!」
「そう、でもなぜ文はそんなに不機嫌なのかしら?」
「なんでもないです!!」
「だったらいいのだけど・・・・・それにしてもこの妖怪の山にどんなご用事があったのですか侵入者さん?」
「別に侵入をするつもりはなかったんだよ。」
「ならなぜ?」
「この酒と手紙を萃香姉さんに届けたらとっとと帰るつもりだったんだよ。」
「あなたまだそんなことを言っているんですか!!」
「事実だからしょうがないじゃないか・・・」
「この!!」
「やめなさい椛、私にはこの者が嘘を言っているようには思えないのです。」
「ですが天魔様・・・」
「それは萃香様達が帰ってきたときに分かることです。違いますか?」
「う、それは・・・」
「椛、諦めたほうがいいですよ。天魔様が決めたのなら私たちじゃどうにもできないんだから。」
「でも・・・」
「それで、まだ俺に聞きたいことがあるんですか?」
「ええ、もちろん。それでは聞きますがあなたは人間ですか?」
なんでそんなこと聞くんだ?まあ確かに人間離れしたとこがあるけどさ・・・・
「多分人間だと思うよ。」
「それでは次にあなたはお酒飲めますか?」
「・・・・・・・はっ?」
「いえ、だからお酒ですよ。飲めるんですか、飲めないんですか?」
「いや、飲めるけどなんでそんなことを聞くんだよ。」
「いえいえ、今から私と飲み比べをしませんか?」
「・・・・・なんでだよ。」
「う~ん、なんでと言われましても、あなたと飲みたくなったからではいけませんか?」
「いけません!!天魔様、勤務中にお酒などいけません!!しかも侵入者と飲み比べって言語同断です!!」
「いいじゃないですか椛、私だってたまには羽目を外したいんですよ・・・」
「ダメです!!ほら射命丸先輩も止めてくださいよ!」
「椛、諦めなさい・・・」
「そ、そんな~」
「大変だな・・・・お前・・・・」
「今、帰ったよ~」
「悠、無事かい~」
「まあ、捕まってたら修行の量を増やすけどね~」
「・・・・・・・・・」
ああ、逃げたい・・・・
この日妖怪の山では宴会が行われたとさ・・・・・・
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この話なんですが時間軸は妖黒谷へ行く前の時間軸です。