終
ママはこうやって、時間調停者に復帰した。
復帰早々、たくさんの迷惑をかけちゃっていて、娘としては大変に申し訳なかったりする。
大体局長さんに「あたしが手紙を~」なんて言っておいて、あの人は最初から結城さんに全部やらせるつもりだったのである。
それでばれちゃって、世界が消滅してたらどうするつもりだったのだろう?
「何にもなかったからオッケーです!」なんて言ってたみたいだけど……。
こんなママだから、タッグを組むパートナーが局長さんなのだと思う。絶対に、局長さん以外の人だと乗りこなせないに違いない。
いや、実際は局長さんも振り回されてるようだけど……。
20XX年七月五日十八時二十四分
野添智美永眠
過去は結局、何一つ変わらなかった。
結城さんは泣いて、泣いて、泣いて……だけど最後に、嬉しそうに笑ったそうです。そしてまた、今度は笑いながら、でも、やっぱり泣いたそうです。
現在はだから、変わったんだと思う。
よくわからない?
よくわからなくたって、別にいいよ。
だって、私だって全部わかってなんかないもの。
でも、きっとそれでいい。
だってママが「そういうもんなのよ」って言っていたから、きっとそれでいい。
そうそう、結城さんのことだけど、彼は時間管理局で働くことになったらしいです。
時間跳躍はそれだけで終身刑並みの刑罰が科せられる重罪なのだけど、結城さんの一人でトラベルマシンを作り上げる技術力が買われて、時間管理局で技術者として働く代わりに無罪放免だそうです。
それはそれで、めでたしめでたし!
……なのかな?
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タイムトラベルSF小説
ノーテンキなママが出てきます
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