No.458137

恋姫外史終章・いつまでも一刀第8話

アキナスさん

洛陽で明命が知る衝撃の事実とは!?

2012-07-23 18:13:11 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:7277   閲覧ユーザー数:5529

明命が記憶を取り戻した後、一刀は麗羽を交えて今回の仕事について語った。

 

「って訳で、明命。お前に洛陽に潜り込んでもらいたいんだよ」

 

「・・・・・・分かりました。やってみます」

 

「報酬はワタクシが出しますわ。言い値で結構」

 

「いえ、報酬はコーチからいただく予定なので、雪蓮様たちに怪しまれないくらいのお金で十分です」

 

麗羽に笑顔で答える明命。

 

「そうですか、分かりましたわ」

 

「さっそく行ってきましょうか?」

 

「そっちの方が助かるが・・・・・・その前に」

 

一刀はそう言うと立ち上がり、部屋を出ていった。

 

「「?」」

 

麗羽と明命は何だろうかと首を傾げる。

 

そしてしばらくして、一刀は片手にある物を持って戻ってきた。

 

「万が一のためだ。潜入中はばれないようにこれを着けていけ。お前だってバレたら雪蓮たちが危ないしな・・・・・・」

 

そう言って、一刀が明命に差し出した物とは・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、明命は洛陽へと入り、王宮へと潜入する事に成功する。

 

そこで明命は衝撃の事実を聞く事になるのだった・・・・・・

 

 

 

 

深夜

 

王宮内のとある一室に、二人の少女がいた。

 

月、そして詠である。

 

「月、本当にいいの?」

 

「いいもなにも、詠ちゃん。私が帝の後宮に入るだなんて、すごくいいお話じゃない」

 

「それは、そうかもしれないけど」

 

「第一、私に拒否権は無い。そうでしょう?」

 

「・・・・・・」

 

詠は押し黙った。

 

分かっている事だ。

 

月がこの件を拒否する事はすなわち、帝に逆らう事。

 

下手をすれば、自分達だけでなく一族が危機にさらされる事にもなりかねない。

 

逆を言えば、月が後宮入りする事で一族も安泰とも言えるのだ。

 

しかし、疑問も残る。

 

何故、病床にある帝が今、女性を迎え入れようとするのか。

 

どうして月なのか。

 

様々な疑問はあるが、今は月の事が第一だと、詠は考えるのを止めた。

 

「ごめん、月。僕、何も出来なくて・・・・・・」

 

「ううん。詠ちゃんが謝ることなんてないよ。私、きっと幸せになるから・・・・・・」

 

気休めだと詠には分かっていた。

 

月が後宮入りして帝の寵愛を受けたとしても、後宮内で、月はきっと酷いいじめに遭う事になる。

 

下手をすれば、命を狙われるかもしれない。

 

女の嫉妬と言うものは、それほど恐ろしいものなのだ。

 

「ごめん・・・・・・ごめんね・・・・・・」

 

涙をこぼす詠。

 

そんな詠を、月はあやすようにして抱きしめ、頭を撫でるのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

(これは、大変なのです!!)

 

明命は部屋の天井で一部始終を聞いていた。

 

潜入して一日も経っていなかったが、ここまで重大な事が起ころうとしていたとは予測もしていなかった。

 

すぐにでも一刀に伝えなければならない。

 

明命はそう思い、天井を這ってその場から離れた・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

明命は家の屋根から屋根へと飛び移り、駆けていた。

 

幸い深夜で、街には人影もない。

 

このまま街を抜け、洛陽から出られれば・・・・・・

 

そう思っていた明命だったが、その視界に人影を捉えた。

 

四軒ほど先の家の屋根の上に三人、白装束に身を包んだ人間がいた。

 

明命は背中の魂切に手をかけ、速度を落とさずにまっすぐ駆けていく。

 

白装束の三人も、全員ふところから短剣を取り出し、明命に向かって駆けていく・・・・・・

 

そして

 

キィン!!

 

影が交差した。

 

明命は、体勢を崩さずそのまま駆けていく。

 

対して白装束の三人は・・・・・・

 

ゴロゴロゴロ・・・ドサッ!

 

屋根を転がり地面へと落下した。

 

三人のうち、一人は首。後の二人は胸にそれぞれ致命傷を負っていた。

 

こうして明命は無事、洛陽を脱出したのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

明命が三人を切り捨て去っていった後、闇の中から一つの人影が現れた。

 

「やれやれ、これで北郷一刀に今回の事が知られてしまいますか。彼に知られる前に事を行い、悔しがらせて差し上げるのも一興だと思ったのですが・・・・・・」

 

男は肩を竦めて言う。

 

しかし、その声に落胆の色は無い。

 

「まあいいでしょう。おそらく、北郷一刀はここへ直接やってくる。ならば、その時を狙って殺ればいいだけの事」

 

男は人差し指と中指で眼鏡の位置を直す。

 

そして、

 

「ばれてしまった以上、婚礼はせいぜい派手に行いましょう。待っていますよ、北郷一刀」

 

男がそう言うと同時に、月が雲に隠れて、辺りは闇に包まれた。

 

そして、月が再び顔を出した時には、男の姿は三人の死体と共に消えていたのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「しかし、あれは笑えましたね・・・・・・」

 

闇の中で、くっくっくと思い出し笑いを浮かべる眼鏡の男。

 

彼が笑っている原因は、明命が一刀から貰って着けていたある物が原因であった。

 

それは

 

「シェ~~~!」

 

で有名な漫画の、出っ歯の男のお面だったのである・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

ちょっと書く時間が出来たので、特急で書き上げました。

 

なので、修正する所があるかもしれません。

 

その時は遠慮なくコメントしてください。

 

さて、洛陽で起こる月の婚礼。

 

一刀はどう動くのか!?

 

それでは次回に・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「登~龍~剣!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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