No.458055

ONE PIECE —黒髪少年の描く世界— 第二十五話 対策法

霧宮 海さん

にじファンからの転載です。

2012-07-23 13:32:43 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:6737   閲覧ユーザー数:6586

「よっと」

ルフィがペルから降りる。背中には樽を背負っている。その樽からはチューブのような物がのびている。

酒でも入ってんのか?いーなー酒大好きー。

 

「麦わらぁ…」

うっきゃー。ボスこっわ!めっちゃ怖っ。そっか、ボスは殺したと思ってたのか。確かにルフィの身体は包帯だらけだ。

 

「ルフィー。よくここわかったな」

「ん?おぉお!ヤマトォ!偶然だなぁ!」

返事になってなーい!会話が成立してないよルフィくーん。

いや元々質問した訳じゃないけどここは『〜(ほにゃらら)が〜(ほにゃらら)だったから〜(ほにゃらら)。』みたいなのが好ましい!

 

まあいっか。

 

 

 

 

 

 

 

「ルフィさん!!」

声のする方を見る。

 

 

「おぉ!!ビビィ!」

ビビが来たのだ。そういやビビもクロコダイル探してたんだっけ。そら会うわ。

 

 

 

 

「ビビ様!?どうしてここに!!」

宮殿の中から男が出てくる。

なんかいきなり騒がしくなってきたな。

「チャカ!!」

ちゃか?誰だそりゃ。でも『ちゃか』の口調からしてビビの側近だろうか。結構大柄の男でおかっぱだ。

ビビがチャカの顔を見て少し安心した表情をした所から随分信頼しているのだろう。

「!…ビビ様…こいつがこの国を脅かしてる奴ですか」

「ええ…!何もかも…こいつのせいよ!」

クロコダイルの方を睨んで叫ぶ。その声ににんまり笑ってみせるクロコダイル。その顔が肯定を示している。

 

 

 

 

 

「あらあら、勢揃いね」

声のする方を見やるとミス・オールサンデーと後ろで手を縛られたコブラ王が立っていた。

「パパ!!」

ビビが駆け寄ろうとする。

「そこを動かない方がいいわよ、王女様」

「!?」

「動いたら、王様の命はないわ」

「おいおい間違えても殺すなよ、ミス・オールサンデー。そいつには吐いてもらう事があるんだ」

クロコダイルがまたにんまりとした笑みで言う。

「わかってるわ」

「殺すべきなのは王女の方だ。これ以上何かをされたらたまんねえからな…」

「娘に手を出すな!!」

コブラ王が叫ぶ。

 

 

「娘思いなのはいい事だけど…少し元気すぎるわね」

ミス・オールサンデーが杭を取り出す。

「出る杭は打たれるのよ」

 

 

グサッ

 

 

「ぐあぁ!」

「パパ!!」

ミス・オールサンデーの|手が(・・)コブラ王が壁に押しつけ、両肘に杭を打つ。鮮血が飛び散る。

 

「…これで少しはおとなしくなったかしら」

平然と言って退けるミス・オールサンデーに唇を噛み締めるビビ。

 

「あら、悔しがって場合じゃないんじゃない?」

「どういう事よ!」

 

「4時半…つまりあと30分後にアルバーナは消滅するのさ。直径10kmを吹き飛ばす特製弾だ。爆発したら待機してる反乱軍も跡形もなくなる…クハハハハ!!」

「な…なんてことを…!」

クロコダイルに向かっていこうとするビビを止める。

「ヤマトさん!?離して!!」

「落ち着けよビビ!今できる事を考えろ!お前は一人な訳じゃないだろ!?」

 

「え…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ビィビちゅわぁぁぁん!!大丈夫かーーー!!」

「あ、ルフィがいる!」

「結局無事なんじゃねぇか…」

「お、俺は絶対無事だと思っでだげどだーー!!」

「そんな顔してるくせになに言ってんのよ!」

「いでっ」

 

ビビがふちに駆け寄って下をみる。

「みんな…」

ビビの顔が和らぐ。

「まずはみんなで砲撃場所を探すのが先決だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりぃぃぃぃぃぃ!!」

ルフィが叫ぶ。するとペルが下から飛んでくる。そしてビビとチャカを連れてまた下に戻っていく。

「麦わら…何の真似だ…」

「これは俺とお前のケンカだろ!あいつらは関係ねぇ!」

えー。んじゃ俺も連れてってくれても良くなーい?ケンカは好きだけどさー。

 

 

 

「そういえばあなたはどちら側なのかしら?」

ミス・オールサンデーが俺の方を見て言う。

「あ?んー。ルフィ側っしょ。どう見ても。そちらから抜ける理由は…あー。あ!『ボスに殺されかけたから』!で、ど?」

人差し指を立てて言う。

 

「ま、抜けるっても元々入ってなかったも同然だけどな?」

「…どういうことだ」

「ルフィー。もう種明かしてもいいよな」

「ん?おー。いいぞ」

絶対何の事だかわかってない。

 

「都合良すぎたと思わないか?てめーが反乱軍と国王軍の両方にバロックワークスの奴らを忍ばせたのに反乱は止まったんだぜ?王女の力だけじゃこれは無理だと思わないか?」

ニヤリと笑いながら言う。多分今の俺は悪い顔をしているのだろう。

 

「てめえ…」

「という種でしたー。あ、ちなみに潜入したのは偶然だったんだぜ?」

ははは!と笑ってる俺にクロコダイルの怒りは頂点に達したらしい。こちらに向かってくる

 

 

 

が。

 

 

 

 

 

「てめぇの相手はおれだろがーーーーーーーー!!!」

ルフィが叫ぶとともにクロコダイルに向けてパンチをくり出す。

「馬鹿が。俺に攻撃は効かないと…!!」

 

 

ドガァァァァァン

 

クロコダイルが宮殿の壁にぶち当たる。

 

 

 

「ヒューー」

 

 

どうやら対策法を見つけたらしい。


 
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