No.456929 超次元ゲイムネプテューヌmk2 希望と絶望のウロボロス燐さん 2012-07-21 20:14:30 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1352 閲覧ユーザー数:1312 |
ふぁ~~」
体の全身が力が抜けるような脱力感と溶けていく疲労感の同時攻撃に俺は思わず気の抜ける声を出してしまった。
流れる水の音、自分が動けば広がっていく波紋だけがあり、いつもやかましい空も静かに飲酒をしながら黄昏ていた。
『コンパ、あんたまた成長したわね』
『ふぇ!?、そ、そんなことないですよ』
『いいな~』
『胸なんてただの飾りだよ!』
『日本一知っていますですの?それを負け犬の遠吠えというのですの』
なんか、騒がしくなってきた。
今更だが俺たちがいるのはリーンボックスで一位、二位を争う旅館の温泉だ。
なぜ俺たちがこんなところにいるというと……無事にマジェコンヌの基地を崩壊させたご褒美としてチカが用意してくれたものだ。因みに貸切だ
俺はいまいち覚えていないが俺は無事に冥獄界の完全な神へと昇華したのだ。
本来なら嬉しがるところだが、それは同時にネプテューヌ達と完全な敵対関係となったことでもある。とはいえ、互いが戦わなければならない理由がないのでどうでもいい。
ただ、空曰く俺は脱皮したばかりの蟹らしく、その力に振り回されていたということだ結果的に俺はレイスに勝ったが、空が居なければ俺は自滅していたかもしれいということだ。
「本当に気持ちいい~~~」
「紅夜、おやじ臭い」
空はそういい徳利を盃に注ぎ一気に飲み干した。
「お前、そんなに酒好きだったっけ?」
「うん、ビールよりはお酒の好みだよ僕は」
恐らくだがもう五升ぐらい飲んでいるような気がするが空の表情は平然としている。
歳は……少なくても星よりは長生きしていそうな空だからいいだろう、見た目は18歳ぐらいだけどな
「あ、紅夜も飲む?」
「謹んで遠慮するよ」
進められた盃を空に返す。
どうも俺は酒のおいしさが分からないし酔いたくもない。
「ん、そういえば紅夜、昇華おめでとう」
「ありがとう」
そういえば、気絶した俺たちの代わりに空がゲイムキャラを確保したらしい。
俺は意識が朦朧してとにかくレイスを倒すことに専念していてとある一撃であとちょっと目覚めるのが遅かったら消滅してういたと後で俺はものすごく怒られた。すんません
「それにしても、いくら強化状態でも空亡ちゃんに一撃アウトとかこの先、大丈夫なのか?」
「空亡ちゃんが異常すぎるから気にすんな」
不貞腐れた顔の空からは呆れと疲労が見て取れた。
なにかあったのか?と聞きたいが空から溢れる負のオーラに口を塞ぐ。
「いい天気だね……」
辛い過去を振り払うように空は、空を見上げた。
ここは屋外温泉なので天井がない、なので俺たちが見えるのは白い雲が巨大な青空に流れる風景のみが見えた。
「あぁ、とてもじゃないが世界破滅の危機なんて思えないほどのいい天気だ」
「そうだね~~」
遂に徳利ごと飲み始めた空をスルーしつつ俺は微かに思った疑問を声に出す。
「おまえは、どうするんだ?」
「帰るよ。そして多分、もう二度とゲイムギョウ界に来ない」
相変わらず俺の思考を先読みするな。
「紅夜がちゃんと冥獄界を管理し始めたら僕に用はないからね。僕も世界神としての仕事もあるから」
「でも、なんで二度となんて言うだ?」
空の言い方はまるで拒絶しているように聞こえる。
「紅夜、僕はねマジェコンヌとかそういうこの世界の敵とかを除けば、
……それでも空は結果的にゲイムギョウ界を一番、思っているし何より俺は約束してるんだ。
空がゲイムギョウ界に行ってきたリライトを破壊した時、こいつが好きになれるゲイムギョウ界を見せるんだって
「君は死に物狂いで倒したボスにまた復活してくれ。なんてバカ言うような奴じゃないだろう?」
「………お前はゲイムギョウ界で友達とかいるだろう?そいつらはどうするんだ?」
まだ会って少ししかないけど5pd.とかお前に凄く懐いていたんじゃないのか?火山のダンジョンのとき、ずっと後ろにいたしケイブ先輩だっていいライバルだって思っているし……
「別に僕が居なくても生きていけるでしょ?」
「………あっさり、切り捨てるんだな」
少し呆気に取られたが持ち直す。
空は悪ぶれのない表情で俺を見つめる。
「君が考えていることも分かるけど、紅夜は紅夜だし僕は僕の考え方があるんだよ?」
「人間として、いや、礼儀っていうか……とにかく、それは最悪だと思うぞ?」
「う~~ん、君って忘れていない?」
困った顔の空、分かっている。
それを含めてもお前はアイエフやコンパに特別扱いしたように
「僕は人間嫌い、いや憎んでいるんだよ。もっといえば復讐者に近い」
既知感に似た感覚で俺は空の言っている言葉を理解していた。
人間に作られ、捨てられた空にとって自分を生み出した人間を憎まない筈がない。
それは結局のところ初期のゲイムギョウ界で起きたレイさんとの悲劇も原因でもある。
「君は僕を救いたいの?」
「……そんなことが、存在理由なんて、悲しすぎるだろ」
「君の議論を押し付けられても困るよ」
確かに空は辛いことがあったけど、それを理由にずっとこのまま生きていくことは拷問に近いと思う。
だから、許せなくてもいいから、怨むことだけは憎むことだけは鎮めないといけない。
誰にだって楽しく生きていく権利ぐらいはあるんだから
「それか、あれかな?僕はレイスにやったように泣きながら土下座して、助けないでくださいってやればいいのかな?」
「………!」
レイス、俺の過去の存在。
そして、空の唯一無二の親友も同じことをしたんだそして……空は伸ばされた手を弾いたんだ。
「君も、レイスも、空亡ちゃんも凄いよね」
空は涼しけな表情でまた、酒を含む。
「君は誰からの為に我武者羅になれる強くなれる。レイスは世界の運命を憎み復讐したけど自分も間違いに気づき辞めた。空亡ちゃんは生まれるはずのない存在で生きることすら許されない環境ながら一度も誰かを憎まなかった」
思い出す様に空は過去を語った。
俺はともかくレイスと初めて聞く空亡ちゃんの過去、それは正に地獄に等しくどれだけ人間と言うものが愚かで酷い話、常識の精神なら何かに頼らないと壊れてしまうほどの悲惨さだった。
「紅夜、君から聞かせてくれる?---復讐ってそんなにいかないこと?自分を支えるために縋るってそんなに罪なことなの?それが罰と言うならそもそも僕の生きる価値ってなに?」
「……………」
俺ができることはただ、黙ることしかできなかった。
俺は空の過去を聞いてもスケールが大きすぎて分からないし、空の感じた想いなど理解できない。
「必死で自分を抑制もした。少しでも人間を信頼しようと思った。けど、それを破るのはいつも人間で信頼は破壊されていった。諦めず最善の道を模索して何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度もーーーーっ!」
二度とレイさんの身に降りかかった悲劇なんて起こさないように、第二第三のレイさんが生まれないのに、ただ最善の道を選んだ、探した。
けど、結末は最終的にどれもが一緒で空は過程で道を踏み外した。
そもそも、自分が決めた選択が間違っているというなら、やり直せばいい。
人間と言う概念が間違っているなら正解になるまで繰り返せばいい。
間違っているとか間違っていないとかそんなことを空は必死で探した。
空はただ、レイさんと一緒に遊んだ泣いた楽しかったゲイムギョウ界に
だから、
だから、俺が空に言えることは……
「空、過去なんて再現できないよ」
「---っ!!!」
俺は空に爆弾を落とした。
全てを否定するように
「……………っ」
空は血が出るほどの強く口を噛み俺を憎悪の眼光で睨んでくる。
破壊神とか世界神とかそんな存在としてではなくただ、夜天 空としての歪みが露わになった。
あの時、ネプテューヌ達とこいつに立ち向かった時のように徐に上げられた腕、同時に空の周囲に開く空間、あの腕が下ろされたら罪遺物ではなく完全な神になった俺は不生不死ではない。
それは、つまりーーー死ぬということだ。
ただ、それでも、俺は真っ直ぐ狂いなく空を見つめた。
俺はお前のことなんて理解できない確かに酷い、悲惨だ。
だけどそれを理由に世界を変えることこそ、悪だと思う。
「空、お前なら「分かっているよ」……そうか、」
懺悔の表情で空は腕を下ろし、また酒を飲み始める。
それはもう、ストレスを解消するためのがぶ飲みをするサラリーマンのようだった。
「………ふぅ」
『ケイブさんも大きい……』
『ラムちゃんーー!洗いっこしよう!!』
『うん、ありがとうロムちゃん……』
『うぅぅ………』
『日本一大丈夫ですの。胸なんてなくても生きていけるのですの。ただ、好みの婿を捕まえにくいだけですの』
『がすとは黙っていてよーーー!!!』
正直、超冷や汗掻いた。
っていうか、温泉入っているのに隣は凄くガールズトークが展開されているのにこっちはなんて修羅場な話をしているんだろう。
「っと!!」
空がいきなり写真を投げてきた。
風呂で紙を投げるなよと、思いながら見るとそこには空の首に無邪気に抱き着く明るい黄金の髪をした少女がいた。
「その子の名前は『イエローハート』、もし会うことがあったら……面倒とか見てくれないかな」
「…………こいつはお前にとってなんだ?」
「僕の妹みたいな子、今は他のゲイムギョウ界にいるよ」
他のゲイムギョウ界、………今更だが冥獄界は全てのゲイムギョウ界に繋がっており常にモンスターを居れたりしている機関だ。
今は止まっているが冥獄界を通せば所謂、ゲイムギョウ界の
「……分かった。俺はもう上がるけどお前は?」
「僕はもう少し、ここの風景を楽しむよ」
譲られた写真を手に俺は温泉から上がる。
イエローハートか、なかなか凄いものをおも……ゴフンゴフン、失敬だった。
しかし、凄いな見ただけならベールより大きくないか……?
そんなこと思いながら俺は空に背を向け温泉を後にした。
「『人造女神』僕もバカなことしたものだよ。……ごめんね」
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要約!終わったぁぁぁぁ!!
とりあえずコラボが自分の番に来る前に……というより夏中にこの小説を完結させてみせる!!
これと次は日常(?)でこの話は神次元ゲイムネプテューヌVの二次創作をやる前提での伏線があるよ~~!!