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ハイスクールD×D~HSSを持つ転生者~ 第34話

あっくんさん

神様の悪戯で、死んでしまった俺―――神矢クリスはハイスクールD×Dの世界に転生した。原作の主人公、兵藤一誠らに会っていろんな事に巻き込まれる。
 

2012-07-20 18:21:39 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4815   閲覧ユーザー数:4625

第34話~三大勢力の会談~

 

 

今日は三大勢力の会談の日だ。会場は駒王学園の職員会議室。時間帯は

 深夜だ。きっと、悪魔の活動時間に合わせてくれたのだろう。

「ぶ、部長! み、みなさぁぁぁぁん!!」

 残念ながら、ギャスパーはお留守番だ。練習で少しずつ神器を扱えるようになっているが

 まだ危険性があるからだ。

「ギャスパー。おとなしくしておけよ? ラノベやゲーム機も持ってきているし、

 お菓子もある。お腹すいたらそこにあるおにぎりでも食べろよ?」

「は、はいぃぃぃ!」

 一誠が渡したという紙袋をギャスパーが被ると普通に変質者だった。

 

「それじゃ、行くわよ」

 俺達―――オカ研は会議室に向かった。

 

 

 

 

 コンコン…

「失礼します」

 部長が扉を開けるとそこには、特別に用意された豪華絢爛のテーブル。

 それを囲った三大勢力のトップの方々。全員真剣な面持ちだった。

 

 悪魔側は部長の兄、サーゼクスさん。魔王少女こと、セラフォルー。

 それと給仕係のグレイフィアさんもいた。

 天使側は頭の上に金色の輪を漂わせている、十二枚の羽を持った青年

 ミカエル。それと一誠が好きそうな美人さん

 堕天使側は総督のアザゼルと白龍皇のヴァーリ。

 

「私の妹とその眷属だ」

 サーゼクスさんが部長と俺達をそれぞれの偉い人に紹介した。

「先日のコカビエル襲撃は彼女達が活躍してくれた」

「報告は受けています。コカビエル襲撃の件はありがとうございます」

 ミカエルが部長へお礼を言う。

「悪かったな。俺のとこのコカビエルが迷惑かけた」

 あまり悪びれた様子もなく、アザゼルが言った。そんな態度に部長は目元を

 ひくつかせていた。

「そこの席に座りなさい」

 サーゼクスさんの指示を受け先に座っていた会長の隣に部長、一誠、朱乃さん、

 祐斗、アーシア、ゼノヴィア、俺、小猫の順で座った。

 サーゼクスさんが全員が席に着いたのを確認してから、口を開いた。

「全員が揃ったことで、会談の前提条件の『神の不在』を認知している。

 それを踏まえて、会談を始める」

 三大勢力の会談が始まった。

 

 

 

 

 会談は順調に進み、大半が真剣な顔で会談に臨んでいた。

 でも俺はというと――――

「ねぇ…本当にここにいてもいいの?」

 神器の中に潜りこんでいた。

「だってな…俺、あんな雰囲気は嫌いなんだ」

「確かに。私も嫌いよ。世界の命運がかかっているいるから仕方ないけどね」

 と嘆息した。

 俺は神器の中にいる彼女を見ながら名前を考えていた。

「な、なに見ているの? 何かついている?」

「いや…ただ、お前に合う名前を考えていたんだ」

「べ、別に私はいいけど…」

 そう言いつつ、少しにやけているし。

「そうだな…エリスってのはどうだ?」

「エリス……いいわ! エリス!」

「そ、そうか。気に入ったならそれでいい」

 いきなり大声出して、びっくりした…。

『おい! クリス! 起きろ!』

「どうやら、呼ばれているらしいな。いってくる」

「そう。頑張ってね。これはお・れ・い☆」

 エリスは近づいてきて…

「ん!?」

 唇と唇を―――キスしてきた。

「ふふっ。これで帰れるよ。頑張ってね、クリスが考えてるあれも創っとくよ」

 

 

 

 

 

 

「ん? いったい何があったんだ? それより、和平は済んだのか?」

 神器の中から帰ってくると、止まっている人と止まっていない人がいた。

「いったい、何があったんだ?」

 アザゼルに訊ねると

「どうやらこの会談を潰しにきた、テロリストがお前達の『僧侶』を使って時間を

 停めたらしいな」

 ギャスパーを…テロに使った…だと?

 来た…この獰猛なヒステリア性の血流。ベルセの血が―――騒ぐ。

 俺の場合は仲間が傷つけられたときに発現するんだな。

「それは…今攻撃してきた奴か?」

「そうだな。おっと、忘れていたがこれを返すぜ。解析は終わったからな」

 アザゼルからキンジの武装を返してもらった。

「この神器の能力は『神滅具』より高いぞ! まだ謎がありそうだが…それは後だ」

 目の前に魔方陣が現れる。こいつらがギャスパーを傷つけた奴ら。

 ―――許せねぇ!!―――

 魔方陣から姿を現した瞬間に俺はシャーロックの武装になり紫電化。

 居合いの構えをとった。

「ごきげんよう。現魔王サーゼクス殿」

 魔方陣から一誠が好きそうな女性が現れた。

「お前達が…ギャスパーを傷つけたのか?」

 殺気を抑えながら訊ねた。

「ギャスパー? あぁ、あのハーフヴァンパイアね。あいつの神器の力を使わせて

 もらった。私達『禍の団(カオス・ブリゲード)』のテロにね」

 旧魔王派のレヴィアタンという奴が言った。

 因みに…部長と一誠は旧校舎に飛ばされた。

「そうかい。なら―――もういいよな。もう無理―――我慢の限界だ」

 俺は抑えていた殺気を解き放った。

 三大勢力のトップ達は一斉に俺に向いた。もちろん、敵も

「な、何なんだ! お前はいったい―――」

「黙れ。喋る権利すら――お前には無い」

 ヒュンッッ!!

「―――桜吹雪」

 チン! スクラマ・サクスを鞘に戻した。

 ブシュッッッ!!! 

「―――桜吹雪の如く…美しく散れ」

「私が…こんな下級悪魔に…一撃で…」

 相手の悪魔は消滅していった。悪魔だから、仕方ない事だ。

 周りにいる魔王とその奥さん、総督に天使達の長が俺を見ていた。

「い、いったい…何ですか?」

「それはこっちが聞きたいぐらいだ。旧魔王派を斬るときのお前の殺気がハンパなかった

 ぞ。久しぶりに寒気がした」

 アザゼルは笑いながら言った。

「今の君の実力は最上級悪魔と同等ぐらいだよ。これが君の特異体質――HSS(ヒステリア・サヴァン・シンドローム)か。

 リアスはこんなすごい子をよく眷属にしたもんだ」 

 魔王様に褒められるなんて思っても見なかったことだな。

「俺は部長達を助けに行ってくる。あっ! それとアザゼル」

「なんだよ」

 俺は条理予知(コグニス)で推理できた未来を言った。

「白龍皇―――ヴァーリは『禍の団』に入る――と推理できた。頑張れよ」

「お、おい! それってどういう事だ!」

 アザゼルの質問を無視しながら一誠達のところへ向かっていった。

 


 
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