No.455705

ハイスクールD×D~HSSを持つ転生者~ 第26話

あっくんさん

神様の悪戯で、死んでしまった俺―――神矢クリスはハイスクールD×Dの世界に転生した。原作の主人公、兵藤一誠らに会っていろんな事に巻き込まれる

2012-07-19 16:50:29 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5931   閲覧ユーザー数:5714

お前…! さっきの一撃で死んだのではないのか!?」

 コカビエルは生きてこっちに向かってくる俺に言った。

「それに、俺が貫いたときとは雰囲気が全然違う! 何だお前は!」

「俺は、お前を斃す者だ。この舞台からご退場願おうか。

 上空に浮遊している、白い奴と一緒に」

 と俺はコカビエルから上空にいる白い奴にむけて殺気を放つ。

 それに気づいたのか、白い奴は地上に降りてきた。

「まさか、気づかれるとはね。完全に気配は絶っていたのに」

 その白い奴は『赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)』にそっくりだった。

 でも、一誠とは天と地の差ほどの実力。この中の誰よりも強いだろう。

「……『白い龍(バニシング・ドラゴン)』。『神滅具(ロンギヌス)』のひとつ

 『白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)』…鎧化していることは禁手(バランス・ブレイカー)、『白龍皇の鎧』か。

 『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』同様忌々しい限りだ」

 コカビエルは忌々しそう呟いた。

「そこの白い鎧をつけている少年。コカビエルを連れ戻しに来たんだろ」

「よくわかったな。そうだ。アザゼルに頼まれてな」

 アザゼル…堕天使の総督か。と言うことは、この白い龍も堕天使側。

 

「でも、少年はそこで見ていてくれ。コカビエルを退場させる。その後に

 煮るなり焼くなり凍らすなり好きにしてもいい」

 白い龍はその答えに満足したのか

「わかった。そこで傍観でもしておこう。今の君だったらコカビエル如き、

 楽に斃せる」

 白い龍は俺たちから離れていった。

「ふん! いいのか? お前は今、俺を斃せるチャンスを逃したのだぞ?」

「いいさ。さぁ、闘いの始まりだ」

 俺はキンジの武装で、立ち向かった。

 俺はスクラマ・サクスで、コカビエルの腕を斬り付ける。

 コカビエルは、それを光の剣で受け流す。

 

「フハハハ! 楽しいな!」

「……」

 俺はベレッタをフルオートで撃つ。もちろん魔力で速さと貫通力を上げてからな。

 コカビエルは9mm弾をすべて斬る。かかった。

 俺は、走りながら聖魔剣(・・・)を呼び出し、コカビエルの腕を切り落した。

「うがぁぁぁああッッ!!」

「あれは…! 聖魔剣!?」

 祐斗が驚いていた。自分が使っている神器を俺が呼び出すなんて

 思っていなかっただろう。

「禁手(バランス・ブレイカー)、『無限の創造(インフィニティ・イマジン)』。今の俺に創造できない物はない」

「無限の創造だと!? そんな馬鹿な!」

 コカビエルは動揺していた。チャンス到来だ。

 俺はカミトの武装を呼び出し、右手に『魔王殺しの聖剣(デモン・スレイヤー)』、

 左手に『真実を貫く剣(ヴォーパル・ソード)』を呼び出した。

「これで…終わりだ」

 俺は全速力で走り出した。

「裂華螺旋剣舞(れっからせんけんぶ)・三十二連!」

 スパパパパパァァァァンッッ!!!

 魔王殺しの聖剣と真実を貫く剣から円錐水蒸気(ヴェイパー・コーン)が放たれ、

 俺の両腕から衝撃波で稲妻状の傷ができ、腕から血が噴き出す。

 

「がぁぁぁあああッッッ!!!」 

 コカビエルは超音速の斬撃を三十二連続くらい、翼はすべてずたずたにされ

 体のあちこちから血が出ていた。

「馬鹿な…! この俺が…たかが下級悪魔如きに…」

 と言ってからコカビエルは斃れた。正直、俺の腕もピンチだな。

 骨までズタズタにされているかもしれない…。

「終わったか…」

 白い龍はコカビエルを抱え、ついでにフリードも抱えた。

「見ていて楽しかった。お前の名は?」

「…神矢クリスだ」

「神矢クリスか。覚えておこう。我の名は白龍皇アルビオン」

 …こいつ、本名を言っていないな。

 俺が本名を教えろと言おうとしたとき、

『無視か、白いの』

 初めて聞く声だ。一誠の神器が声の発生源だな。

『起きていたか、赤いの』

 アルビオン(仮)の鎧の宝玉が光り出した。

『せっかく出会えたのにこの状況ではな』

『いいさ、いずれ戦う運命だ。こういうこともある』

『しかし、白いの。以前のような敵意が伝わってこないが?』

『赤いの。そちらも敵意が段違いに低いじゃないか』

『お互い、戦い以外の興味対象があるということか』

『そういうことだ。こちらはしばらく独自に楽しませてもらうよ。たまには悪く

 ないだろう? また会おう、ドライグ』

『それもまた一興か。じゃあな、アルビオン』

 白龍皇アルビオン(仮)は飛び去った。やっと…終わったか。

 

 俺はヒルダの武装を呼び出し、魔臓(まぞう)で体が再生していった。

 これで、両腕の怪我も治った。魔臓は便利だなぁ

 でも、やっぱり頭の痛みは取れなかった。レガルメンテの癖害か…

 あのレガルメンテはきっと100倍以上のHSSだ。とても疲れた。

「やったじゃねぇか! クリス! お前、堕天使の幹部を斃したんだ!」

「そうだな。だが、あの白龍皇はきっと俺たちの目の前に現れるぞ」

「その時はその時だ。皆で追い払えばいいんだ」

 俺はその言葉に苦笑した。

「だな。その時はあの鎧を完全に破壊してやるさ」

 それよりもだ。

「やったな、祐斗。聖魔剣か…やっぱりきれいだよな。神々しさと禍々しさが

 混ざったオーラを持つ剣か。カッコいいな」

「クリス。ぼくは―――」

「気にするな。形はどうであれ、復讐は終わったんだ。仲間の思いも果せたんだしな」

「そうだね。ありがとう、クリス。皆も…」

「祐斗」

 部長が祐斗を呼んだ。

「祐斗、よく帰ってきたわ。『禁手(バランス・ブレイカー)』なんて誇れるわ」

 部長が俺と祐斗を交互に見た。

「部長……改めて誓います。リアス・グレモリーの眷属『騎士(ナイト)』として

 あなたと仲間たちを終生お守りします」

 

「うふふ。ありがとう。でも、それをイッセーの前で言ってはダメよ?」

 俺は祐斗に襲い掛かろうとしている一誠(バカ)に一発殴っていた。

 もちろん、顔面にな。

「さて」

 ブゥゥゥン…と部長の手に紅いオーラが纏われた。

 生命の危機を感じるなぁ。ここは逃げるか…と足音も無くこの場を去ろうとしたとき、

「……先輩。逃げてはダメです」

 小猫が俺の逃げ道に通せんぼしていた。ちっ!なら反対の道に…

「逃がさんぞ。神矢」

 ゼノヴィアが目の前に現れた。ここもダメか…

「祐斗、勝手な事をしたから尻叩き千回…と言いたいけど、クリスを捕まえるなら

 特別に無しにしてもいいわよ?」

「クリスを捕まえてきます」

 祐斗が買収されただと…!? なら一誠を味方に…

「一誠。クリスを捕らえたら、ご褒美をあげるわ♪」

「よっしゃぁぁぁぁぁ!! お前を捕まえてやらぁぁぁぁ!!」

 ちっ! 一誠も買収された! もう仲間がいない!

「ふふふ。クリスは前の尻叩きも逃げたから、一誠にギフトしてもらってから

 尻叩き二千回やろうかしら♪」

 部長が黒い! 何故か目も据わっているし…。

 

 地獄のリアル鬼ごっこが始まった。(捕まったら処刑だから)

 一時間ほど逃げたが、結局捕まり俺は本当の地獄を見た。

 千回を過ぎたぐらいから、目の前に川が見えたが気にしないでおこう。

 

 


 
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