KENNGO・KIRISAKI
通信で敵がこちらに近付いてきたことは地下駐車場で警備をしていたシグナム、キャロ、エリオ、ザフィーラ、そして霧埼にも伝わっていた。
「やっこさん、やっぱ分かりきったことやけど、きたなぁ」
「言ってる場合ではないぞ。……エリオ、キャロお前たちは上にあがり、ティアナの指揮でホテル前に防衛ラインを設置しろ」
「「はい」」
シグナムは霧埼にひと言注意して、2人に指示を出す
「ワイはどうすんや」
「霧埼は、ザフィーラと私と共に迎撃に出る」
「了解や」
と霧埼が言ってすぐに
「心得た」
と声が出てくる……隣にいる狼、ザフィーラから
「うおぅ、びっくりしたぁ!?」
「ザフィーラって喋れたの?」
「びっくり」
3人ともまさか喋るとは思わなかったのか、心底驚いていた。
「もう何が来ても驚かんつもりやったけど、流石にいきなりはびびったで」
「それはすまないな」
「いや、謝れても困るんやけど……」
そんな会話をしながら迎撃に向かった
SIDE・END
???
「どうやら、はじまるようだな」
「………」
フードをかぶった男性がそう言うと同じくフードをかぶった紫色の長髪と赤い瞳、そしてひたいには文様のような物があるキャロと同じくらいの少女がこくりとうなずく
「ふむ、どうしたものか」
「ともかく、ルーお嬢が何か気になるのなら、近くまで行ってみるのがいいかと」
と、2人の近くにいた男が声をかけた。
「おまえか。あの子に付いていなくていいのか?」
「今はアギトが付いている」
簡単に質問に答える。
「ならいいが……ここに来たのは、独断か?」
「あぁ。あなた方への恩は、まだ返していない」
男はそう言ってフードの男の隣に立つ。
「あまり、気にしなくてもいいぞ、真田」
「そうかもしれない。だが、これが私の生き方だ、ゼスト」
フードをかぶった男、ゼストの言葉にスーツ姿でサングラスをつけた男、真田卿介は静かにそう答えた。
SIDE・END
KENNGO・KIRISAKI
そのころ霧埼は
「まぁたこいつらの相手かい……ほぉらっ!!!」
ストリームフィールドのナイフは向かってくるガジェットにまるでマシンガンのように連続してあたり、貫通していく。
「愚痴を言う暇はないぞ。ここから先は……1歩も通さん!!!!」
ザフィーラは持ち前の防御壁でガードし、地層から魔力刃をだして一気に破壊していく。
「まぁ、安心してや。油断はしとらんでっと!!」
次々と攻撃していく。本人はあまり動かないが666の牙は1本1本が生きているかのごとくガジェットに食らいつく。
「さぁどんどん行くでぇ!―――
大地に文字通り爪痕を残して、向かって来る敵を次々と切り刻んでいく。
「まったく、ええ加減、ワイらには通用せんのを知れっちゅう話やなっと!」
新たに接近してくるガジェットにナイフが一直線に進んでいく。こんども当たるだろうと、霧埼も、近くにいたザフィーラも思った。しかし、ガジェットは急速上昇し、その攻撃をかわした。
「「!?」」
それだけではない、いくつかのガジェットが攻撃しては下がり、次のが撃つというコンビネーション攻撃を仕掛けてきた。
「動きがいきなり変わった!なんやこいつら」
それをギリギリでかわしていく
「霧埼!!」
ザフィーラが前に立ち、防御壁を作る
「なめんなやぁ!!」
先ほどよりナイフのスピードを速くし、動きも複雑になる。そしてついに捕らえた
「これでどうや!!」
まっすぐにナイフをとばし避けた所に別のナイフと先ほどのナイフをカーブさせて当てる
「ちっ、まだおるんかい」
「この動き…おそらくは
「ほんまかぁ?だったらなんで今までそれをやらんかったんや?」
<いえ、ザフィーラの言うとおりです>
と、2人が話しているとシャマルから連絡が入る。
<どうやら、スカリエッティの協力者と思われる召喚師が何らかの方法でガジェットに干渉した可能性があります。ヴィータ副隊長は、召喚師による転移で回り込まれる可能性があるので、新人部隊の援護。ザフィーラと霧埼君は、シグナムと合流…なっ!>
「どうした?」
<敵の増援。40、60、80、120…どんどん来ます!!この数は…>
そうしてシャマルから渡されたレーダーにはおびただしい数の敵が映っていた。それも、ホテル近くにいきなり現れる。
「噂をすればっちゅー話やな。こらはよ向かわんとあいつらやばいんとちゃうか?」
「たしかに…行くぞ」
「おーらい」
霧埼とザフィーラはここに来てさらに力を入れる。霧埼のナイフが敵を捉え向かい避けたものはザフィーラの攻撃で挟み撃ちになり一気に撃退した
「さーてここらも一掃したし、移動しようで」
「ああ」
霧埼はここまで来るのに使ったミニバイクのカモフラージュ装置を解いて乗り込み、ザフィーラト共に走り出す。
「……いまさらなんやけど、このバイクすごいなぁ!ワイ動かしたことないのに!すいすい動く」
「それはそうだろう俺に合わせて動いているのだから」
「ですよねー」
SIDE・END
TYR
この少し前
「スカリエッティ。ルーテシアに頼んで、ガジェットをホテル前に転送してほしい。それと、増援のガジェットを頼みたい数は500以上」
<ずいぶんといきなりじゃないか。こちらにも都合があるんだが>
「それはわかっています。ですが、面白いものが見れますよ」
スカリエッティは考えるしぐさをわざとらしくする。もう考えなど聞いた時に決まっているのだ。
<わかった。けど、どうするつもりだい?相手の副隊長や隊長が出てきたら?>
「ご安心してください。それに、あなたは私の
<そうだったね……いい結果を期待してるよ>
映像は消え、スカリエッティとの通信が終わる。
「さて、…[グレイブ、こちらも作戦を開始する。目標は今どこだ]」
[いまはさっきとおんなじ。地図上で言うとD11地点の所]
[そのまま時が来るまで見張ってろよ]
[へいよ。おっ!何か動きがありそう。扉に近付いてこの地点を出ようとしたら伝える]
「[わかった]…俺も、始めるか…聞こえるか?お前も動け。目標は長い髪の副隊長だ」
<わかったわ>
グレイブに念話で現状を聞き、通信で協力者の黒ドレスの女性に言う。
「さぁ、こちらの損失を無視したんだ……大物が釣れてくれよ」
そしてテュールは両手を前に出し―――――
SIDE・END
KENNGO・KIRISAKI
「なぁ、そろそろつっこんでもええか?」
「いやいい。もうここまでくればわかる…シャマルどうだ?」
<………変化なし>
<こっちもだ!!>
シャマルが応えた後、ヴィータがイライラしながら言う。始まりはこの少し前
ホテルアグスタ屋上
「!ヴィータちゃんどうしたの?さっきから動いてないけど」
<はぁ?なに言ってんだよ!さっきから進んでるぜ!それも全速力で!!>
「え!?でも、さっきから一定の場所から動いてないの!」
戦闘区域の森
ヴィータはそう言われると違和感が出てくる。先ほどから目的地が見えているのに、全く進んでいないのだ。
「これは…なんだよ!!くっそ!おい、シグナムそっちはどうなってる!?」
<……ぁ……ぐ……>
「?どうた!?」
連絡がおかしくなり、再度聞く
<………………………………………………………………………………>
「[おい!!おい!!シグナム!!]」
今度は念話で聞く。焦っているのか声と一緒に出る
[ヴィータ、か?]
[ああ、どうした?何があったんだ?]
[説明したいが、今は詳しく話せない。正直、こうやって念話で話すのも今は疲れる…ともかく、今は新人たちの…ぐっ!]
[シグナム!!?]
しかしそこから念話が返ってくることはなかった。それだけではないその後すぐさま向かおうとしたが一向に進めない。いや、進んでいるがその場から移動してないのだ。それはどうやら、命令を変更して、同じく別ルートでホテルアグスタに向かっていた霧埼とザフィーラもだった。それどころか転位魔法を使ってもダメだった。
「この森は、何か幻覚作用でもだす成分を持った木でもあるんかいな?」
「すくなくとも、そんな情報はないな」
他愛ない話をするがそれでも2人は焦っていた。
<くっそ!何で!!>
<落ち着いて…こっちもなんとか…持ち堪えてる。ともかく、隊長達に出るように指示するわ>
「それはええんやけど…」
「どうした?」
「ワイの勘やけど、なーんか嫌な予感がすんねん」
SIDE・END
REIZI・YOSINO
「そんなに敵が!?」
はやての招集で全員が集まり、報告を聞く。それはあまりにも絶望的な情報だった。
「うん。くわえて、副隊長達と霧埼くん、ザフィーラは詳しいことは分からんけど、こっちにこれん。部隊長命令で、なのは隊長とフェイト隊長、それと芳乃君とサクラちゃんが出てほしい」
「「了解」」
「「わかりました」」
4人とも承諾する
「私は一応ここに残って、会場の観客を護衛をしとる」
「なら行きましょう」
といって、一目散に扉に向かい開こうとした時だった。
「!!マスター待って!」
「え?」
サクラが止めようと走るがもう遅く、零二は扉を開け外に出でようとし、サクラもそれに続き、でようとした。だが
「「「えっ!?」」」
ふたりは出た先の見えない何かに入るように消えた。まるで扉とその先の間にある何かに吸い込まれる様に
「えっ、どうなってっ…なにも、ない?」
なのはがその周囲を触っても何も起こらない。そして
<こちら、芳乃!サクラともに、現在……>
そこで戸惑うように通信が切れる
「どうしたん!?報告を!」
はやてがすかさず聞く
<現在、ホテルアグスタの外です!>
「「「は、はぁ!?」」」
ホテルアグスタ前
さすがの零二もこの現象には驚いた。自分は確かに扉を開け、会場から出た。その先には廊下があるはずだった。だが気付けば外のホテルアグスタ前にいた。わからないことだらけである。
「ともかく、これからティアナ達の援護にまわっていいですか?」
<許可します隊長達もすぐに……………と言いたかったんやけどな>
「え?」
零二はなにか嫌な予感を感じた
<いましがた、外に向かったなのは隊長達から念話で連絡があった……外に出る扉から出れんそうや>
「は、はぁ!?」
意味がわからないと言おうとするとはやては続けて説明する
<さっきの零二君のときと、似たような現象がホテル内部の外に出るための扉におきとんや。けど、どこかにいどうすんやなくて、同じ扉から戻る、ループ現象やけど>
すでになのは、フェイトはいくつもの扉を開けているがそのどれを開いても結果は同じだった。確かにそこから外は見えているにもかかわらず、出た瞬間出たはずの扉から元の場所へと戻る。この繰り返しだった。
「ともかく、俺はあいつらの援護をします!」
<うん。こっちも、どうにかして出るようにしてみるフォワードのこと、まかせたで>
その言葉にうなづき通信を切りすぐさま走る。だが、どうじにこの不可解な現象に様々な疑問を持った。
「サクラ、もしかして……」
「うん。さっき感じた魔力の反応からみて……でも、この世界そのものが不思議だから、確定とは言えないんだよ!」
「ちっ、だが1つだけはっきりしてんのは、俺とサクラは
舌打ちをしているが、冷静に分析をしていると向かっている方向から爆発音と煙が見えた
「考えるのはとりあえず後だ!行くぞ、サクラ!!」
「わかったんだよマスター」
彼らはまだ知らないこの動きすべてが、計画通りだということを………
SIDE・END
???
いきなり結論をいうと、彼女は不覚にも迷子になっていた
「な、なんでこんなことに…あたしはなぎさじゃないっての!」
と、方向音痴の親友の名を出し、愚痴を言う
「つか、なんなのこのホテル出たと思ったら駐車場って!」
トイレからでたら駐車場…彼女には理解不能である。
「あの
彼女を保護し、助手として此処に連れてきたのだ
「ともかくまぁ、そとに出てみよっと…どこかに出るところがあるでしょ」
紅髪の少女は歩を進める。それが、また、物語を作る
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戦闘が始まり、前線部隊は優勢な状況で戦っていた。
だが、そんな時にホテル近くに大量のガジェットが現れる