「・・・でもってここをこうすれば・・・」
「おお!成功した!?やはりあなたに来てもらって正解だったよオキノさん!」
「いえいえ、これもボランティアですよ」
みなさんお久しぶり、興野京也です。
束さんと出会って5年がたった今、俺は元気にやってます。
・・・はいそんなことが聞きたいんじゃないですよね、わかってます。
現在俺はドイツ軍に訪問しています。理由?暇だからです。
まあこんなことをしているのにもれっきとした訳がありまして
~遡ること2年前~
「あーもうなんでみんなISの研究が遅いの?せっかく束さんがコアあげてやったってゆーのにさー」
「あのなあ・・・だれもアンタみたいにほいほい作れる訳じゃないんだぞ?」
「遅い遅いおそいおーそーいー!」
「駄々をこねるな!暴れると部屋が暑くなるじゃねーか!」
急に束さんが世界のIS研究速度に文句を言い始めた。
・・ん?この人に敬語?もう使うのやめたよ?だってこの人威厳の欠片もないし。
「そんなに遅いのイヤならアンタが手伝ってくればいいだろ?」
「うん?何言ってるのきょーくん。何でこの天才束さんがそこらへんの馬鹿たちを手伝わなければならないの?興味ないんだよそんなものには」
出たよこの性格・・・
「けどISの研究は早くして欲しいと」
「あたりまえじゃん。束さんは自分の創造物《こどもたち》の成長を見たいんだよ!」
ほんっっっとワガママだなあ・・・しゃーねーか
「わーったよ・・・それなら俺が世界中の研究ちょっとずつ手伝ってくるよ
「えー!?きょーちゃん行っちゃうの!?ダメダメ!束さんとおしゃべりしてよーよ!」
「やかましいわ!アンタがワガママ言うのが悪いんだ!
つーわけで今から行ってくる」
「そ、そんな~・・・」
~回想終了~
そんな感じで2年前から俺は世界各国を訪問しまくってるってわけですよ。
・・・あ、もちろんアポはとってますよ。
「あのー・・・オキノさん?」
「ん?・・・ああ、すみません。ちょっと考え事を
とりあえず俺が手伝えるのはここまでですね。これ以上すると世界のバランスが崩れますから」
「いえいえこれでも十分なくらいですよ、
あ、そうだ。もしよろしければウチの軍を見学していきませんか?」
「よろしいんですか?ではお言葉に甘えさせていただきます」
とりあえずやることは終わったしなー、別にいいよね。
・・・ん?ドイツの軍?なーんか忘れてる気が・・・
長い廊下を歩きつつ思い出そうとする俺。
正直原作知識が薄れてきてるんだよなー・・・なんかあったっけ?
「・・・お手伝いしていただいたお礼として見せてあげますが、
あまりこのことは口外しないでいただきたい」
「そういうことなら心配ご無用ですよ
プライバシーは守りますって」
「それはよかった
・・・着きましたよ」
そこには組み手をする女性兵たちの姿があった。
「ご紹介しましょう、彼女らは・・・」
隣の研究員が言う前に、俺は思い出してしまった。
視界に入ってしまった、銀色の髪が。
・・・黒ウサギ部隊・・・
・・・シュヴァルツェ・ハーゼ・・・
・・・VTシステム・・・
・・・シュヴァルツェア・レーゲン・・・
・・・ラウラ・ボーデヴィッヒ・・・
「・・・なるほど、遺伝子強化試験体《アドヴァンスド》、といったところですか」
気付いてしまったことを、表に出さずに聞いてみる。
「おや?何故アナタが知っているのでしょうか?」
・・・ヤベ
「・・・それぞれの国を回るためにはその国の事情も知っておかなければならないと思っているので
それにウチの情報量は世界一ですよ?誰も漏らさなくてもウチの前では関係ありません。まあそのことは心配しなくて良いと思いますよ?他の国には言いません。こちらにメリットが一つも感じられないですからね」
「・・・そうですか」
若干納得していないご様子。危ない危ない。
「・・・まあ、良いでしょう。
彼女たちは私たちの素晴らしい作品です。
何人か出来損ないも居ましたが、それでも強化された彼女たちにそうそう勝てる輩は居ない!
ISに関しても我がドイツは第3世代を造っています!他の国などにはひけをとりませんよ!」
・・・プッツーン☆
「・・・一つお伺いします。あなたにとって、彼女たちとは?」
「彼女たちですか?素晴らしい駒《へいし》たちですよ」
なにを当たり前なことを、とでも言うような顔を向けてくる研究員。
「そうですか。
・・・おっと、次の予定が入っていました。俺はこれで失礼します。
・・・今日はおもしろいものが見られてよかったですよ」
「それはよかった。もしよろしければまたいらしてください、歓迎しますよ」
笑顔で手を差し出してくる研究員。
「ええ、またの機会があれば是非」
こちらも笑顔で握手を返す。
「それでは・・・さようなら」
俺は足早にその場を後にした。
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sideラウラ
ふう・・・ん?なんだあの男は?
訓練途中から居たようだが、上部の人間と話している?
軍の関係者だろうか?いやしかし幼すぎる、それに男だ。
だいたい私と同じくらいの年齢か・・・
「隊長、どうされましたか?」
眼帯をした女性が後ろから声を掛けてきた
「クラリッサか、・・・お前はあの男に覚えはあるか?」
「あの上部の人間と話している少年ですか?ありません、軍の関係者にあのような少年はおりません。
何かありましたか?」
「いや、少し気になってな・・・」
先ほど会話している時に雰囲気が一変した。まるでウサギが急にライオンに成り代わるような・・・
あの男、強いな
会話相手に悟られていない、それに一切動作に隙がない。
私と・・・・どちらが強いだろうか
(そんなことを気にしても仕方がない、それよりも訓練だ)
訓練へと戻る寸前、あの男がこちらに微笑むのが視界に入った。
後日、あの男と話した上部の人間は何者かによって暗殺された。
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基本何を考えているか本人すらわからない作者の脳内
暴走しつつも、
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