No.453188

恋姫無双 槍兵の力を持ちし者が行く 4話

ACEDOさん

 
 じゃんじゃんバリバリ~(若本さん風)
 
 では4つ目

2012-07-15 08:45:16 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4918   閲覧ユーザー数:4483

皆さんこんにちは蒼です。あの顔見せの一件以来。華琳達の買い物に付き合わされたり、春蘭と秋蘭との立ち合い。(たまに華琳も参加する)また、春蘭を除く三人で戦術や内政の討論をやったりと、穏やかに過ごしていました。

 

そして今俺は……三人の前で土下座をしています。

何故こんなことになったかは自分のある決心が原因でした。

 

 

 

「「「旅に出る?」」」

 

「ああ、これは前から考えてたことでな。大体二、三年ぐらい大陸中を回って、名を上げようと思ってるよ」

 

「私は反対ね。漢の政治はもう腐ってるから、どうせ世の中は乱れるわ。その時になったら勝手に貴方の名は上がるはずよ」

 

「私も華琳様の言うとおりだと思う。私もそこまで焦る必要はないと思うぞ」

 

「そうだ!私に負けてから行け!」

 

といつも通りに四人が集まっている時に俺が旅に出ることを言うと、すぐさま反対された。なんだか春蘭を除いて穏やかな口調だが何故だか目がなんだか怖かった。……それと春蘭、つまり俺が負けたら出ていいのか。どんだけ負けず嫌いなんだよ。

 

「つまり、おまえらは反対だと?」

 

「「「勿論よ(当然だ)」」」

 

「分かったよ。(説得を)諦めるよ。まったくなんで反対するんだか。んじゃ俺は帰るわ」

 

すまんね。これだけは譲れないんだわ。

いずれ必要になるかもしれないからな。

置き手紙を置いておいたらどうにか許してもらえるかな?

 

「……どう思う?秋蘭?」

 

「……華琳様のお考えの通り出て行くかと」

 

「……そうね、なら春蘭。明日蒼が旅支度をしていたなら捕えてここに連れてきなさい」

 

「はい!わかりました!華琳様!「……バカ!声が大きい!」

 

なんだか後ろで何かを喋ってるみたいだ。気にしない、気にしない。

それより、何だか騙して出ていくから罪悪感があるけど、華琳を出し抜ける。という感情もある。

まあ、出し抜けるなんてもう一生ないからな。この事は胸に刻もう。

 

 

 

そう思ってた時もありました。

 

「で。何か言い分は?」

 

で、只今絶賛土下座中です。なんだよ少し短め(約三時間)の睡眠して夜暗い内に出ようと思ったら春蘭に追いかけられ、その後、三人に囲われ今に至るって。あの時の俺の台詞返せ!

 

 「頼む。華琳。こればかりは俺は譲れない。「理由は?」だから名を上げ「それだけじゃないはずよ。全て言いなさい」分かった。全部吐くよ」

 

 そして、俺は本当の目的を話し始めた。

 

 「ふーん。私兵百程度に他の王の観察、それと各地の商人のつながりね」

 

 「なあ、蒼。前二つは分かるのだが最後の一つが分からないのだが」

 

 「おいおい。他の人材が来るか、俺が帰るまで華琳の支えになるのはお前だぜ秋蘭。少しは分かって欲しいが」

 

 「!!待て!なぜそこで私の名前が出てこない!私は支えにな「るよ。春蘭は軍事に置いては華琳の大きな支えになってる。だが今俺が言いたいのは軍事だけではなく、内政などのあらゆる支えと言うことだ。分かるか」む、むぅ」

 

 そう拗ねている春蘭を宥めながら(その時に秋蘭が「姉者は可愛いな」とつぶやいてたのは気のせいだと思いたい。)秋蘭と華琳を見る。華琳は分かったようだが、秋蘭はまだ分からなそうだ。

 ヒントを出してやるか。

 

 「なあ秋蘭。戦争には何が必要だ?」

 

 「それは、兵に武具それと食糧だろう。「違うな。もっと根本的な物だ。」…そうか!金か!?」

 

 「そう!金がなきゃ食糧は買えないし、武具も買えない」

 

 「つまり、その金の流れを見張り、此方が直ぐに対応出来るようにね?」

 

 「まあ、その通りだけど、俺は出来れば流れを操作したい」

 

 詳しい説明をしてやると、息を飲んでしまった二人。春蘭はというと頭から煙が出ていた。

 

 「今、改めて貴方が私の下に居てくれてよかったと思ってるわ」

 

 「私もそう感じました。華琳様」

 

 「まぁ、操作は出来ないかもしれないないけどな。

 で、俺は此等の目的は分かったわけだが旅に出ても構わないかい?」

 

 「ええ、ここまで考えて旅に出るのなら許可するわ。「ありがとうな華琳」ただし!絶対に帰ってきなさい。貴方は我が覇道に必要な人材だから」

 

 なんだか許可も出たことだし一人ずつ抱き締めながら言葉を交わし合う。

 

 「秋蘭。華琳の支えは頼んだ。あいつはなんでも出来るからなるべく一人でやる悪癖がある。後、春蘭の歯止めも頼む。ただし、無理はするなよ。無理して倒れたらあいつらも、それに俺も悲しむからな」

 

 「フッ、分かっているさ。蒼、お前も達者でな。必ず帰って来い」

 

 「春蘭、お前は直ぐに突っ走る性格を止めろ。突っ走る前に回りを見ろ。そして秋蘭や華琳の言葉に耳を傾けろ。後、俺が戻るまでに強くなれよ」

 

 「そんなこと分かっている!貴様こそ強くなって帰ってこい!私はもっと強くなってるからな!」

 

 「華琳、お前はもっと回りを頼れ。でないと後々大変なことになるぞ。後、俺の部屋に色々な政策の草案と経済のことについて書いた本がある。頼むぜ。

 それと、前言ったお前に仕える理由だが、お前の才の他にまだある。時期を見て話そうと思ってるから楽しみにしてな」

 

 「ええ、分かったわ。楽しみにしておくわ。貴方もしっかり名を上げて来なさい」

 

 「よし!それじゃ行って来るよ。おまえらも名を上げろよ。でねーと何処に戻ればいいかわからねーからな」

 

 そう言い残し、俺は愛槍の《赤光》を片手に洛陽を後にした。

 

 

―side 華琳

 

 蒼が洛陽を去る姿を見送った私は呟いた。

 

 「行ったわね」

 

 「行きましたな。……華琳様、蒼に正直な想いを伝えなくてよかったので?」

 

 なっ、しゅ、秋蘭は何を言っているのかしら?

 あたしは別にあいつの飄々とした所とか、あたしに対等な立場で喋って来る所とか、男のくせにあたしと同じぐらいの才を持ってる所とかが気になってるわけないじゃない」

 

 「華琳様。途中から言葉が出ていましたぞ」

 

 っつ。こういう所は秋蘭にかなわない気がするわ。

 

 「コホン。今のは忘れて頂戴。それより二人共、明日からは更に励むわよ。秋蘭、貴方は今すぐ蒼の部屋に行って彼が書いた本を取りにいきなさい」

 

 「「御意」」

 

 フフフ、蒼、私達も名を上げろ。ですって?面白いわ。貴方の想像以上になって驚かせてあげる。それと私に仕える理由を聞いてあげるから。楽しみにしてなさい。

 


 
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