No.451507

魔法少女リリカルと恋姫な物語 ~少年の数奇な運命~ 第12話 二人の決意

レアさん

どうもおはようございます!早速ですが、今回は二人の少女のお話です。はてさて上手くかけていると思いつつ、投稿していきましょう。

2012-07-12 10:43:51 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1254   閲覧ユーザー数:1182

 翌日、学校に行くといつものように裕樹がアリサに声をかけていた。

 

「おはようアリサ。今日もかわいいな」

「・・・・・・」

 

 おろ?アリサの反応がない。というか今日は朝から静か過ぎる気がしてはいたけど・・・。昨日何かあったのかな?

 

「あんた、よく普通に話しかけてこれるわね・・・」

「うん?昨日のことか?いつまでも気にすることでもないだろう?」

「っ!ちょっと昼休み付き合いなさい!」

「お、おう・・・」

 

 なんだ?アリサのやつ・・・裕樹が昨日何かしたのか?裕樹に昼休み付き合えと約束を取り付け、自分の席に着いた。

 

「おはよ裕樹。昨日何かあった?」

「おぅ、おはよ神那。まぁ、昨日のことに関しては何も聞かんでくれや。なのはにすずかもおはよう!」

「おはよ、裕樹君」

「おはようなの、裕樹くん」

 

 ふむ、聞かれたくないなら何も聞かないでおこう。チャイムが鳴るまで少ししかなかったが、なのはちゃんたちとおしゃべりしてから席に着いた。

 

―――昼休み―――

 

「あれ?神那くんにすずかちゃん、今日は屋上に行かないの?」

「それなんだけど、朝アリサちゃんが裕樹くんと話してたこと覚えてる?」

「えっと・・・お昼休みにちょっと付き合ってほしいだったよね?」

「そそ。それでさっきアリサが裕樹を連れて行ったんだけど、行った先が屋上だったわけなんだよ」

「あ、なるほど~。だから今日は教室で食べることにしたんだ」

「そうゆうこと。わたしも二人に聞きたいことがあるから・・・」

 

 むむ、すずかちゃんまで話したいことがあるとは。僕ら二人に聞きたいことってなんだろう?

 

「食べながらでいいから聞いてね」

「うん」

「わかったの」

「あの・・ね、もし私が普通の人じゃないって言ったら二人はどうする?」

 

 ・・・はて・・何の話かよく分からない・・・。すずかちゃんが普通の人じゃない?

 

「それってどういう・・・?」

「ごめんねなのはちゃん・・・。ここじゃ詳しくは話せないけど、どう思うかだけ聞きたいんだ・・・。ほんと自分勝手でごめんね?」

「あ、ううん。そんなことないよ!」

「人には話したくないことだってあるもんね。それでどう思うかだったよね?」

「うん・・・」

 

 よく見ると、すずかちゃん少し震えてるな。もしかして、この話を切り出すのにかなり勇気がいったのかもしれない。

 

「う~ん、それじゃあさ、すずかちゃんにとって普通って何?」

「え・・それは・・・」

「ちょっと難しい事言うかもしれないけど、普通の定義ってさ人それぞれだと僕は思うんだよね。すずかちゃんは自分のこと普通じゃないって言うけどさ、僕からしたら十分普通だよ?ああ、容姿で言えばかなりかわいいのは認めるけど」

「え・・とありがとう・・・」

 

 そう言ってすずかちゃんは赤くなってうつむいてしまった。まあ、言った僕も少し恥ずかしくてちょっと赤くなってるけど・・・。

 

「私もそう思うの。それにもし普通じゃなくたって、私たちが友達なのは変わらないの!」

「そうだね、なのはちゃんの言うとおりだ」

「・・ありがとう、二人とも・・・」

 

 少しすずかちゃんは涙ぐんでいたけど、すぐに元のいや、さっきよりすっきりした感じで笑顔を僕たちに向けた。

 

「二人にだったら私の秘密を話してもいいと思う。今日の放課後空いてる?」

「私は大丈夫なの」

「僕も図書館に行こうかと思ったけど、それは明日にするから大丈夫だよ」

「よかった。それじゃ、今日の放課後私のおうちに招待するね♪それじゃお弁当食べよ?」

「そうだね、話しながらだったからあまり進んでないから急がないと」

 

 そしてその日の放課後、僕らはすずかちゃんの家で、月村家が夜の一族と言う存在である事を聞いた。少し驚いたけど、それでも僕らの気持ちは変わらなかった。だって、それも含めてすずかちゃんなんだから。

 

―――時間は少しさかのぼって裕樹side―――

 

 昼休みになるなり、アリサに腕を引かれて屋上に連れて行かれた。もちろんお弁当は持ってだ。

 

「強引なのも嫌いじゃないが、理由くらい話してくれてもいいんじゃないか?」

「屋上に着いたら話すから少し黙って!」

 

 おぅ・・・かなりご機嫌斜めだな。ここはおとなしく着いていくか。そのまま黙って着いていき、屋上に着いた。

 

「・・・」

「・・・で、話ってなんだ?」

「なんで・・・なんであんたはそう普通でいられるのよ!」

「昨日も言ったろ?明日からはまたクラスメイトだって」

「誰も彼もあんたみたいには無理なのよ!」

 

 おかしい・・・いつもならもっとあきれた感じで返すのに、今日に限って何でこんな怒ってんだ?

 

「アリサ、昨日あの後なんかあったのか?」

「なにもない!むしろ・・・」

「むしろ?」

「っ!」

「そこで黙られてもなぁ・・・。普通でいる事がそんなにもおかしい事か?」

「昨日あれだけの事があったのよ!?あたしとすずかは誘拐されていたのよ!?あんたが助けに来るまでの間の恐怖なんて分からないでしょう!!」

 

 ・・・そうだった、アリサたちは俺や士郎さん達が助けに来てくれるかなんてわかりはしない。いつ殺されるか分からない状況で、平静を装っていられるわけがない・・・。しかもそれが昨日の出来事なんだから、それで普通にいられるわけがない。俺もまだまだだめだな・・・。

 

「スマン、アリサ。俺はお前の気持ちが分かっていなかったみたいだ。そうだよな、捕まってる間お前たちはいつ殺されるか分からなかったんだもんな・・・」

「・・・」

「怖かったんよな、助けなんてくるかどうかも分からなかったんだ。なのに無神経にも明日からいつも通りなんて言ってすまなかった」

 

 そう言って俺は土下座をした。

 

「ちょ!ちょっと、そこまでしなくても!」

「いや俺の気がすまないんだ」

「もういいから!そんな事をさせたかったわけじゃないのよ!だから頭を上げて!」

「・・・わかった」

「もう・・・。ふぅ、本題は別なのよ(ボソッ)・・・」

 

 ん?最後になんか聞こえた気がしたんだが・・・。

 

アリサside

 

 あんなことがあった昨日の今日で早いとは思うけど、告白しようと思ってあたしはここに裕樹を連れてきている。恐怖は確かにあるけど、今のあたしの心境はそれ所じゃない。覚悟はしてきたはずなのになんでこんなに緊張してんのよ!あぁ、もう!しっかりしなさい、アリサ・バニングス!しおらしいのなんてあたしじゃない!どんなときも毅然とした態度で挑むのよ!

 

「朱鷺島裕樹!」

「はい、なんでしょう!」

「あたしはあんたが好き!あんたはどうなの!?」

「はい!俺も好きでってええぇ!?」

「よし!終わり!」

 

 勢いで言ったけど大丈夫よね?

 

side out

 

 ちょっとまてえええぇぇ!

 

「ちょっと待ってくれアリサ!今のは本気か!?」

「本気じゃなきゃこんな事は言わないわよ!」

「だがいつだ!?いつそんなフラグ立てた!?」

「昨日!あんたが助けに来る前よ!」

「つい最近どころの話じゃねぇ!?」

 

 昨日ってどんだけ最近なんだよ!?しかもタイミング的に、俺あんま関係なくない!?

 

「ちょっと落ち着こう。何で俺を好きになったんだ?」

「それをあんたが言うか・・・。まあ、なんていうか・・・昨日殺されかけたじゃない?その時にね、何でかあんたの顔が浮かんできたのよ。でその後、あぁあたしはあんたの事が好きだったんだなって思ったのよ」

「・・・そっか。毎朝声をかけてたのは無駄じゃなかったってことか・・・」

「たぶんね・・・。一昨日の朝、声をかけてくれなかったじゃない?その時なんかイラッときたのよ。たぶんその時は、声をかけてくれなかったのがむかついたんでしょうね」

 

 ・・・やばい、俺今超にやけてるかも。

 

「・・・なににやけてんの?」

「スマン、まさかそんな風に思ってくれてたとはな。まずはあたしに挨拶でしょうがってことだろ?」

「そうよ・・・悪い?」

「いや、嬉しい。俺の事をそんなに意識してくれてたのがな。後、自分の気持ちと相手の気持ちが一緒なのがこんなにも嬉しいものだとは思わなかったよ」

「・・・それはあたしもよ」

 

 俺、明日から普通でいられるだろうか・・・。前世でもこれほど嬉しい気持ちになった事はない。何より恋人というものができたためしがなかったから尚更だ。

 

「でもね、あたし立ちまだ小学生でしょ?」

「そうだな」

「それに今まで一緒におしゃべりとかした事なかったから、いきなりお付き合いしましょうってのは難しいと思うの。だからまずはお友達からゆっくりいきましょう?あたしから告白しといてなんだけど・・・」

「うん、それは確かにな。わかった、アリサこれからは友達兼未来の恋人ってことでよろしくな!」

「うん!あ、浮気は許さないからね・・・!」

「それはねーよ!俺こう見えて一途なんだぜ?」

「ふふ♪その辺もこれから知っていくんでしょ?」

「そりゃごもっとも♪」

 

 そうして俺たちは恋人同士になった。まあ、まだ予定でしかないけれどこの気持ちが途切れる事はないと思う。この先、なにがあってもアリサは俺が守る。そう心に決め、残りの昼休みの時間、俺はアリサと二人で弁当を食べながらいろんな話をした。


 
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