No.451320 IS<インフィニット・ストラトス>with LN<リリカルなのは> 第十三話2012-07-11 23:24:31 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:4939 閲覧ユーザー数:4719 |
第十三話 速攻斬殺
「一夏!」
私は叫んでいた。
私は鈴を助けるためにここへきた。
一夏の戦いの邪魔にならないように。
しかし目の前では私と鈴を狙うように謎のISの胸中央から緑色の閃光が放たれようとしていた。
そんな私と鈴を庇うように、一夏は前に出てきていた。
ドガァァァァン!!!
閃光が私たちを覆い尽くす。
私は死を覚悟していた。
今の私には結局一夏の足を引っ張ってしまった。
そんな後悔しかなかった。
私は目を瞑った。
ん?
いつまでたっても痛みがこない。
いや、あまりの威力で痛みすら感じず死んでしまったのか?
私は目を開け、一夏がいた方向を見る。
するとそこには
横たわり、腕や足を切り裂かれた謎のISとそれを見下ろすように一夏が立っていた。
「セットアップだ」
[イエス、マスター]
スノウが応えると俺の回りにバリアジャケットが展開される。
白を基調としたロングコートでブルーのラインが入っている。
ISはバリアジャケットを展開したと同時に解除した。
俺は右手にスノウの武器形態『刀』を展開した。
そこから行ったことは簡単だった。
収束砲を真正面から両断し、そのままゴーレムの下に向かい連続で斬撃をくり出した。
腕と足全てを切断した。
勿論、行動不能にして。
スノウの武器形態『刀』は日本刀のような形状をしており、刀身は『零落白夜』のように青白い光を放っている。
今の状態でもかなりの切れ味を誇る。
しかし、この『刀』の真骨頂は『零落白夜』がシールドエネルギーを切断するのに対して、魔力を切断するということにある。
欠点はやはり『零落白夜』が自分のシールドエネルギーを犠牲にするのに対して、自分の魔力を犠牲にすると言うことだ。
この『刀』と『零落白夜』は俺自身の能力『雪白刹那』を参考にして作られたものである。
『雪白刹那』程でもないにしろ、威力に関してはどちらも最強クラスである。
そして俺はすぐさまバリアジャケットを解除し、IS『白式』を展開した。
その間にかかった所要時間は三秒にも満たない。
「(この程度の収束砲なら、あれを使うまでもなかったな..........)」
[(マスター、あれは使用制限がかかっているんですから、簡単には使用してはいけませんよ。それにあれを使ったら完璧にオーバーキルですよ)]
スノウの言う通りあれ、すなわち『雪白刹那』だが、これは完璧にオーバーキルだ。
害虫を除去するのに殺虫剤ではなくミサイルを使うくらいのオーバーキルだ。
「(でもまあ、この速度で倒したし、カメラ映像もジャミングしておいたから誰にも見られてないだろうから大丈夫だろ)」
俺はさっきのバリアジャケットの展開と同時にジャミング電波を発生させた。
まあ、やったのはスノウなんだけどな。
ふと、視線を感じて後ろを見る。
するとそこには、鈴を抱えた状態の箒がいた。
箒は何が起きたの的な顔だった。
俺はそんな箒に対して笑顔で
「箒、怪我してないか?」
そう言った。
「な、何が起きたんですの!?」
セシリアはモニターを見てそう言った。
先程までモニターは謎のジャミングを受けアリーナでの映像が見えなかった。
そしてそのジャミングが解けたと思ったらモニターにはズタボロになった謎のISと無傷で立っている一夏が写っていた。
驚くのも無理はないだろう。
「こ、これは一体..........」
山田真耶もセシリア同様驚いていた。
「(間違いないな..........)」
「(ですね..........)」
「(だね~........)]
千冬と簪、本音はこのモニターを見て確信した。
『(完璧に魔法を使ったな)』
確信したというのは、先程までモニターがジャミングされ、一夏と謎のISの戦闘が見れなかったとき、一瞬だが魔力の反応があった。
しかもかなり大きい魔力。
その場においてその魔力の持ち主は一夏しないと三人は仮定していた。
そしてジャミングが解除された後、回復したモニターを見て一夏は魔法を使用したと確信したのである。
「山田先生、ただちに医療部隊の手配を行ってくれ、それとあのISの回収部隊も頼む」
千冬はまだびっくりしていた山田真耶にそう言った。
「は、はい!分かりました」
そう言って手配を進める。
そんな山田真耶の横で千冬と簪、本音は、
「(一体あのISは何なんでしょう?)」
「(私にも分からない。しかし、この件あいつが関わっているとは思えないしな..........)]
千冬は途中念話のボリュームが下がっていた。
「(狙いはオリムーだったのかな~?それとも別の何かとか?)」
「(まあ、その件もあのISを回収して検査すれば分かることだろう。更識、布仏。お前らの姉に連絡しておいてくれ。この件管理局に知らせると面倒なことになりそうだからな)」
そう言うと千冬はモニタールームの入口に向かおうとする。
「どこにいくんですか?」
簪が出ていこうとする千冬に対してそう言った。
「いや、なに_____________
千冬はいい笑顔で
_____________弟にO☆HA☆NA☆SHIをしにな」
その笑顔は白き魔王顔負けのいい黒い笑顔だった。
「くしゅっ!」
「どうしたのなのは?」
「風邪でも引いたんか?」
「ううん、誰か私のことを噂してるのかな~。はっ!もしかして一夏くんが私のことを..........」
「違うよ、なのは。一夏はきっと私の噂をしているんだよ。今、一夏は私をおかずに..........」
「なのはちゃんにフェイトちゃん、それは違うって。今ごろ一夏くんはうちの噂をしてるんや。一夏くんなら、おかずのみならずうちを食べちゃっても..........」
そんな妄想をしている管理局の三人娘だった。
「う..........?」
目が覚めると何だか知らない天井が。
(あれ、たしか何か謎のISを倒したと思ったら..........何があったんだ?)
たしかにあのISは俺が瞬殺したし、負けるわけがないし。
「うーん、何があったんだ?」
そう考えていると。
「一夏!」
ふと俺を呼ぶ声がしたのでそちらを見る。
「鈴?」
すると、
ガバッ
鈴が抱きついてきた。
「お、おい.......どうしたんだよ」
「よ、よかった........め、目が覚めたら一夏が保健室で寝てるって言われたから..........」
鈴はちょっと泣いていた。
相当心配したのか俺に抱きつく力が強くなっている。
「鈴.....」
俺は鈴の背中に手をあてて抱き返す。
「悪かったな、鈴。心配かけたみたいで........」
「ゆ、許さないんだから........」
鈴は俺の胸の中で顔を埋めていた泣いていた。
その姿は小動物を感じさせていた。
鈴はその後も泣き続けていたので泣き止むまでこのままでいることにした。
数分後
「あ、ありがとう........///」
鈴は顔を真っ赤にさせていた。
まあ、男に抱きついてしまったから恥ずかしいいんだろうな。
「そういえば、試合ってやっぱり無効試合になったのか?」
俺は話題を鈴に提供した。
「ま、まあ、そりゃそうでしょうね」
鈴は赤くなった顔をごまかすように言った。
「なあ、結局さ、決着は着かなかったわけじゃん。だからあの賭けも無しになるのかあと思ってさ」
俺がそう言うと鈴は
「そ、その件はもういいのよ!」
鈴は顔を真っ赤にして言った。
どうやら本当に聞いて欲しくないらしい。
「んじゃあさ、今度一緒にどっか出掛けないか?」
「え、それってデー________」
「弾でも呼んでゲーセンとかでもいいかな」
数秒前までは明るかった鈴の顔がみるみる不機嫌になっていく。
「行かない」
何でそんなふくれてるんだ?せっかく誘ったのに。
「い、一夏と二人っきりっていうなら行ってあげても______________」
バアンッ!という音と共にドアが開かれる。
「一夏さん!お話しに__________」
ガクッ
俺はセシリアのお話しという単語を聞いて気絶してしまった。
何故か。
「まさか....................!?」
地下50メートルの地下空間。
そこであのISの調査を行っていた。
千冬は何かを見つけたのか反応していた。
ISのコアとなんと人間から取り出されたリンカーコアが結合されていたものがこのISの動力源になっていた。
そして最近多発していた魔導師行方不明事件と何か関係ありそうだ、そう千冬は推理していた。
しかし、そんな千冬を更に驚かしたのはISのコアに刻まれていたマーク。
千冬は見覚えがあった。
「『亡国機業』<<ファントムタスク>>だと..........」
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もし、一夏が管理局最強魔導師と呼ばれていたらのifの物語。