「グルルルルルルルルッ」
扉に入って最初に目に入った光景が川のように流れる溶岩。そして目の前に・・・・
ティガレックスがいる
・・・しかも亜種。
そして何故かキン冠より一回り大きい。
かの黒轟竜と名高い黒ティガ。・・・いきなりハイレベルじゃね?てか黒ティガって上位だったよな?ハンターランク1にもなってないのにいきなり上位ってどんな無理ゲー?まぁ今の俺はチートだからいいけど。
自分の身体を見るとベルセルクに出てくる狂戦士の鎧を着てる。しかも何故か兜付き。
兜の見た目はFate/Zeroにでてくるランスロットの兜を少し角張らせたようなかんじ。
『貴様、何者だ?何故オレの縄張りを侵す?オレを黒轟竜と知っていての行いか?』
・・・・・・はい?今こいつ喋らなかったか?あ、でも口は動かなかったから・・・念話ってやつか?
「え?い、いや別にお前の縄張りに入るつもりはなかったんだけど・・・」
テンパっていい訳をしようとすると
『まぁそんなことはどうでもいい。オレの縄張りを侵した物は・・・喰い殺すだけだ!!』
そう言うと黒ティガは大きく息を吸い込む。あ、マズい!!あの技は・・・
『■■■■■■■■■ッ!!!!!』
「ぐぁっ!!かはっ!」
黒轟竜の咆哮をまともに受けた衝撃で吹き飛ばされ、そのまま岩にたたきつけられた。咆哮自体は鎧のおかげでほとんどダメージはないが叩きつけられた衝撃で肺の中の空気が吐き出される。今のでかなり頭にきた。話し合いは・・・無理だな、うん。・・・よろしい、ならば戦争だ!
俺は斬魔刀を担ぎ直し、黒ティガを見据える。
『ほぅ、あれを受けて尚立ち上がるか、人間よ。あれを受けて立ち上がった人間は貴様が初めてだ。そこそこは楽しめそうっ!!?』
人間としては規格外な俺から放たれる殺気に息をのむ黒ティガ。そして俺が一歩前に進むと黒ティガは思わず一歩後ずさってしまう。
『っ!?・・・この俺が人間相手に後退するだと?・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・認めん・・・・認めんぞぉぉぉぉ!!!!』
自分が人間に対してわずかながらにも怯えを感じてしまったことに怒りながら突進攻撃を仕掛けてくる。だが怒りに理性という物を失った黒ティガの攻撃は俺にとってあまりにも単調すぎた。まぁ普通のハンターに比べた驚異であることには変わりはないが。そんな黒ティガに対して俺は斬魔刀を上段に構え・・・
「
ドガァァァァァン!!!!
まるで爆弾が爆発したような音が火山全体に響き渡る。轟天・・・ただ上段から振り下ろすだけの技だが単純故に威力が高い。
土煙が晴れるとそこには隕石でも落ちたかのようなクレーターができ、黒ティガは衝撃で10mほど吹き飛ばされていた。
『グガアァァ!!・・・っき、貴様!本当に人間か!?あり得ん・・・あり得ん!!こんな事があってたまるかっ!!この火山で1、2を争う俺が人間ごときに手傷を負わされるなどと・・・。消し飛ばしてやる!喰らうがいい!!このオレの渾身の一撃をぉぉ!!!!!』
再び大きく息を吸い込む黒ティガ。しかし先ほどまでのとは明らかに吸い込む量が違う。そして黒ティガは渾身の咆哮する
『■■■■■■■■■■■■ッ!!!!!!!!』
他のティガレックスとは比べものにならないほどの咆哮。地面は抉れ、岩は消し飛んでいく。その攻撃に対して俺は斬魔刀を下段に構え・・・
「影忍流屠殺術・・・
下段からの斬り上げによる衝撃波と咆哮がぶつかり合い、わずかな拮抗の後黒ティガが押され始め、20mほど吹き飛ばされた。
『グギャアアァァァァ!!!・・・グゥ・・き、貴様・・・オレの最大の一撃を・・・たった一振りで相殺し
たばかりか・・オレを倒す・・・だと!?』
たった一撃で倒されたショックで起き上がる気力すらない黒ティガ。まぁ、俺ってチートだから当たり前だけどね。ってかチート過ぎじゃねw さて、口で言っても無理だろうと思うけど仲間になってくれないかな?
「世の中は広い。上には上がいるもんだよ。・・・さて、お前には二つ選択肢がある。一つは今ここで斬られて死ぬか・・・・・俺の友になって、共に行くか・・・。」
俺の言葉を聞いて黒ティガは笑み?を浮かべて言う。
『こ・・・の世界は弱肉強食、より強きものに弱気者は従うのが掟だ。故にこの命貴様にくれてやる、主よ。』
あれ?意外とすんなり仲間になってくれたな。まぁこっちとしてはありがたいけど・・・っと、早く傷を治さなきゃな。えっと、魔法はイメージして使えるみたいだから、あれでいいかな?
「この者に祝福を・・・ヒール。」
『なっ!?傷がふさがっていくだと!?・・・はぁ、全く・・・本当に人間か、主よ?』
「一応ね。」
失礼な!これでも人間だよ俺は・・・・・・・・チートだけど。
「さて、それじゃあ名前を教えてくれるか?いつまでも「お前」なんて呼びにくいからさ。」
『・・・俺たちに名前なぞない。強いて言えばティガレックスだな。』
それ個体名じゃん・・・。
「ん~、なら俺が名前を決めるよ?・・・・・・・よし、今日からお前はブラックだ。」
『ブラック・・・良き名だ。感謝するぞ主よ。』
気に入ったみたいで良かった。よし、この調子で仲間を集めるとするか。
「気にするな。それじゃあ行くぞ、ブラック!!」
『承知!』
こうして俺の度は始まった。
ちなみにブラックは剛種並に強かった事を俺は知らない。
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第一話 いきなり上位ですか・・・