「おはようございます」
リビングに入ると大、アーシアを除いたメンバーがいたのでイッセーは挨拶をした
「・・・どうかしたんですか?」
リアス達の顔を見てイッセーは何かあったのか尋ねた
「・・・実はねこんな手紙があったのよ」
リアスはイッセーに手紙を見せた。その手紙には
『アーシア・アルジェントは預からせてもらった。返してほしければ山の頂上に来い。なお来ていいのは兵藤一誠のみだ。他の者が来た場合、彼女の命は無いと思え』
「・・・部長、こ、これって」
「・・・事実よ、この手紙を読んだ後アーシアのいた部屋に入ったら彼女は居なかったわ」
「・・・・部長行かせてください!このままだとアーシアが・・・」
「解っているわ。私の大事な下僕に手を出したことを後悔させてやりましょう」
「はい!」
リアスとイッセーが燃えていると
「・・・・・でも、この手紙にはイッセー先輩のみと書かれていますよ」
「「っあ!!」」
肝心なことを忘れていた二人であった
「・・・・・」
山の頂上では前世で父・英がデジタルワールドで着ていた服を着、仮面を被った大がじっと立っていた
「あ、あの~。私をどうするつもりなんですか?」
ロープで縛られたアーシアが大に尋ねた。尚、アーシアはこれが大だとは知らないでいる
「・・・お前は兵藤一誠をここに来させるためのエサだ。危害を加えるつもりは無い」
そう言った。だが、心の中では
「(・・・・俺らしくない話し方だよな)」
そう思っていた。そんな時、地面が光り魔法陣が描かれた
「・・・・来たみたいだな」
魔法陣からリアス、朱乃、祐斗、小猫が現れたがイッセーの姿が見当たらなかった
「・・・兵藤一誠はどうした?まさか、臆病風に吹かれたわけじゃないだろうな?」
大が聞くと
「・・・私の下僕を馬鹿にしないで貰えるかしら」
リアスが笑って言うと
「おぉおおおおおっ!!」
上空から叫び声が聞こえた。上を向くとイッセーが拳を構えて落ちてきた
『Boost!』
「喰らえぇぇぇぇーっ!!」
力が増し、落下の勢いを加えた拳が大に放たれたが
「・・・甘い」
大は左手でその拳を受け止め
「ふんっ!!」
イッセーを投げ飛ばした
「まだまだー!部長、『プロモーション』の許可してください」
体勢を立て直した後、イッセーはリアスにそう告げた
「許可するわ」
リアスは頷いた
「プロモーション『戦車』!」
『Boost!』
プロモーションを終えると、イッセーは拳を握り大に突っ込んだ
「戦車の特性はあり得ない防御力と、馬鹿げた攻撃力だ!!」
戦車になりパワーの上がったイッセーの拳が大に繰り出された。大の拳とイッセーの拳はぶつかり、パワーは均衡していたが
「おらぁっ!!」
大は気合でイッセーの拳を弾き飛ばし、反対側の拳を腹に打ち込んだ
「かはっ!?」
戦車になって防御力が上がっているイッセーだったが、大の一撃を喰らい息を吐き、吹き飛んでしまった
「パワーでダメならスピードだ!プロモーション『騎士』」
騎士に昇格すると、イッセーは騎士の特性『スピード』で大の背後に移動した
「ふん!」
が、大は振り向きざまに蹴りをイッセーの顔にヒットさせた
「・・・・・兵藤一誠。アーシア・アルジェントを・・彼女を助けたいと思うお前の気持ちはその程度か?このままだと、お前は一生誰も守れないぞ。自分の大切な物すらな」
「ふ、ふざ・・ける・・・な。アーシアを助けたいと思う俺の気持ちはこんなもんじゃない」
地面に倒れていたイッセーは力を振り絞り立ち上がった
「なら、見せてみろ。お前の・・・想いの力を」
「(想いの力?・・・そう言えば部長が言ってたっけか・・神器は使用者の想いの力で動き出すって。その力が強ければ強いほど神器は応える)」
イッセーは左腕に装着されている籠手を見て言った
「なあ、俺の神器よ。俺はアーシアを助けたい・・・いや、助けなきゃいけないんだ。一発、一発だけでいいから俺に・・・力を寄こせーーー!!」
イッセーが叫ぶと、左手の籠手が輝き、その形を変えた
「(やっと目覚めたみたいだな)」
『Explosion!』
その音声と共に魔力が一気に解放された
「な、何この魔力。中級・・いえ、上級悪魔並みの力よ」
リアスはイッセーから発せられる波動に驚いていた
「うぉおおおおおおっ!!」
イッセーは全ての力を左拳に集め大に殴り掛かった
「おらぁあああああっ!!」
イッセーは大の顔目掛けて拳を打ち込んだが
「・・・・・・」
神器を発動した大の右手で拳を受け止められてしまった
「え?この神器って」
「・・・・合格だ。イッセー」
イッセーの手を離し、大は被っていた仮面を取った
「「「「「「大/さん/君/先輩!?」」」」」」
「はぁ~、演技をするのも楽じゃないな~」
「マサル、これはどういうことかしら?」
リアスは怒気の混じった声で大に尋ねた
「どうしたも、こうしたも、全部イッセーの為だ」
「お、俺の!?」
「ああ。お前の神器『赤龍帝の籠手ブーステッド・ギア』を目覚めさせる為のな」
大はイッセーのブーステッド・ギアを見てそう言った
「マサル、貴方知っていたの?イッセーの神器の正体を」
「正確にはアグモンが気づいたんだけどな」
大はリアス達に何でこんな事をしたのか話した
「そう、全部イッセーの為に」
「そういうことだ。さて、イッセーの神器も目覚めたことだし・・・訓練はこれからもっと厳しくなるぜ」
「マジかよ!?」
「大マジだ」
「い、いやだーーーーー!!」
この時のイッセーの叫び声は山全体に響いたとか
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目覚めるイッセーの力。大対イッセー