~~食堂~~
「あ~暇だ」
「暇だな」
「暇よね」
「暇ですね」
「暇、暇言ってる割に
お互いくっついてんだから説得力ないぞお前ら」
「何が暇なの?」
はっはっは皆こんにちは零だぜ!
なーんて心で誰かに言っても意味ないってーの
「原作で起こるはずの騒動がないから」
そうなんだよ創
安心院さんがまだ宣戦布告しに来ないんだ
(宣戦布告と言っていいのかわからんが)
「原作通りじゃないと少し混乱するな」
「大丈夫ですよ兄さん、大まかな流れは変わらないはずですし」
そうだけど不安は不安だよ姫ちゃん
ぎゅー
「兄さん、口をとがらせないでください
大丈夫ですから」
「むー」
「零、可愛い」
「ねーちゃん・・・だめだこりゃ」
暇過ぎて死ぬー
「・・・話変わるけどさ」
「どうしたの創?」
なんだよ、シスコン(人のこと言えないけど)
「俺らは第二の人生だけど
零は世界移動もしたんだろ?」
「そういやそうだな」
「そうですね兄さんは違う世界の人です」
「じゃあ元の世界の奴らは何してんの?」
「多分兄さんが亡くなったまま進んでいるはずです」
そうなんだ、んー行けるなら言って話してみたいなー
友達も一応何人か・・二人はいたしな
「零君は行ってみたいの?」
「あ・・・はい、一応は」
出も無理だよなー・・・ん?
「姫ちゃん俺の能力で
世界移動って出来る?」
「出来ますよ」
・・・マジか
うん決めた
「行こう」
「へ?」
「どこにだよ?」
愚問だな創
「元の世界」
「そのまんま永住するんじゃねーだろーな?」
しねーよボケ
ただの旅行みたいなもんだ
大丈夫、一週間くらいで戻るって
「大丈夫、すぐ戻る、姫ちゃんも行くよな?」
「もちろんです」
ふはははははは
今まで行けなかった観光地を姫ちゃんと回ってやるぜー!
「零、行ってらっしゃい」
「あいあい、準備しに帰るか姫ちゃん」
「はい!」
―――――――――――――――――
さて行こうか
「規則制限、世界次元干渉扉が出現する」
・・・扉というよりどこぞの空間の裂け目みたいだな
さて
「座標は、俺の情報からでいいか」
「行きましょうか兄さん」
「うん」
ギュッと手を握ってね
うふふふ、幸せー
「世界移動・・・『未知世界(アナザーワールド)』かな」
我ながらかっこつけた名前だな
――――――――――――――――――――――
うーん、あれが学校で
あれがスーパー、あっちが高校で
うん、俺の世界だ
「でもなんで・・・」
「きゃあああああ!!」
空の上なんだああああああああああああああ!?
「くっそ、『自由移動』!」
あらよっと、姫ちゃんもお姫様抱っこ
うん、可愛い
「大丈夫?」
「ありがとうございます」
「さーて俺ん家行くかな」
「え、それは怪しまれるんじゃ・・・」
大丈夫大丈夫
「家は親いないからさ」
「え・・・」
あとで話すよ
「『転送』」
「ついた」
埃被ってやがる
俺の死体そのままだったりしないよな?
「臭くはないし・・・」
「兄さんの体はそのまま流用してるので
無くなってるかと」
「あっ、そうなんだ」
「兄さんを死なせてしまった時に
神様の力が加わって
世界から兄さんがそのままはじかれてしまいましたので
そのまま命と能力を加えて甦らせて転生を・・・」
ちなみに体なかったらどうするつもりだったんだろう?
まぁ興味ないけど
「ふーん、そうか・・・じゃあお姫様こっちです」
「お姫様・・・うー」
慣れた廊下はいいね
向こうの家も慣れたけど
こっちもいいよね
「零の部屋・・・ですか」
「そ、俺の部屋」
ガチャン
「ふぅー」
変わってないな
六畳の部屋の広さも
そこにある四つの本棚も
俺が寝た折り畳みベッドも
制服もたたんだ服も
置いて来てしまった携帯も
足が折れる机に置いてある写真立も
「何にも変わってない」
「兄さん?どうしたんですか?」
「何でもないよ」
そう、ただ本当に変わってないなって思っただけ
「親御さんはどうしたんですか?」
「話すよ、全部」
―――――――――――――――――――
「はてさてあれは俺が中学二年の時だったっけ・・・
あの時俺は人とかかわるのが苦手で本ばっか読んでたんだ。
お父さんもお母さんも優しかった
普通の家庭だどこにでもある。
その時あったことは大したことじゃない
簡単なことだ。
ただ泥棒が入って二人とも殺された
ただし、泥棒もつかまった、お父さんが気絶させたらしい
まぁどっちにしろ出血で死んじゃったみたいだけどね
まぁ後は子供が出来ることないしなるようになれってことで
・・・親戚いなくていつの間にか一人暮らしってね」
なーんてことないただの昔話だ
話したくはないけど姫ちゃんには話さないといけないと思うしな
「・・・ぐすっ、兄さん、うええ、うっく」
「あーあー、ごめんね、泣かしちゃったね」
高校生の昔話でした
―――――――――――――――――
「ズズズっ」
お茶が美味い!
「なんで緑茶しかないいんですか?」
「緑茶が好きだからだよ」
ジジイみたいだってお母さんにも言われたっけ
ちなみに畳も好きなんだ
「ズズズっ・・・美味い」
「ふふふ、よかったです」
姫ちゃんが隣にいるとね
安心するんだよね、それに今日は・・・なんだか・・・
「眠いなぁ・・・」
「兄さん?」
「すー・・・すー・・・」
「仕方ないですね、膝枕です」
俺は世界で一番幸せだね
―――――――――――――――――――――
「う・・・ん・・・・」
「起きましたか」
「姫ちゃん?」
・・・もう夕方か
「夕飯買に行こうか」
「そうですね」
慣れたスーパーで買い物して
帰った、そしてご飯を食べようというときに
家の扉が開く音がした
「誰だ?」
勝手に入ってくるやつ・・・と言えば!
どたどたどた!
うるさい足音。
もっとゆっくりしろっていつも言ってるのに
「零!?」
「よぉ久しぶりだな都」
俺の友達一号
祭心(まつりごころ) 都(みやこ)
ちなみに男
「お前、いつ帰ってきてん!?」
「昼くらいに」
「隣の可愛い子は!?」
「嫁」
「嫁やとおおおおおおおおお!?」
「兄さん、そんなお嫁さんだなんて・・・」
いいの、俺の彼女である姫ちゃんは嫁決定済み
「鍵あいてるから驚いたわ!
お前どこ行っててん?」
「めだかボックスの世界
ちなみに転生者になったぞ」
「そんなヴァカな!?」
いやマジで、俺が嘘付かねーの知ってんだろ?
「そんなアホな・・・」
orzポーズしてんなって
したい話もあるんだから
「顔あげやがれ、そして座れ」
「わかっとる」
――――――――――――――――――――――
「まさか、ホンマに転生するとわなー」
「信じられんだろ?」
「でもホンマなんやろ?」
「ああ」
お前はいい奴だからな
「信じたるわ」
俺の言うことを信じてくれるって思ってたぜ
「お茶です」
「おおありがとうな
神谷の嫁ちゃん」
「あ・・・はい、よろしくお願いします
私は神谷神姫って言います」
「俺は祭心都、零の親友一号」
そうだなお前ほど優しい奴なんて
ほとんど見たことねーよ
いつの話だったけな
そうだ、中三に上がった春だったか
―――――――――――――――――――――
回想パート
面倒くさい
いつの間にやら俺の口癖になっていた
家に帰っても誰かいるわけではない
何もすることがないから本を読んでいた
何冊も何冊も何冊も本棚はいくつも増えた
乱読だったから種類も多い
「面倒くさい」
学校は面倒くさい
楽しくなんてないし面白味もない
図書館があるのはいいが生徒がしゃべってうるさくて本が読めない
どこだろうが変わらないから仕方なく教室で本を読んでいるのだ
「今日は転校生がいるぞー」
担任がそんなことを言って入ってきた
だからどうしたってんだ
面倒くさいだけだろ
「入って入って」
「あ、はーい」
転校生が入ってきたみたいだ
「祭心都っていうんや大阪から来ました
よろしく頼むわ」
お前なんか興味ない
さっさと席に座りやがれ
「都君、何か一言無いか?」
「あ、そうっすね」
さっさとやってくれ
面倒くさいから
「早く仲良くなりたいから誰かれ構わず
声をかけてくれ、以上!」
『わああああ』
うるさいさっさと黙れ
「じゃあ、席は・・・そこの神谷、ほら本読んでる奴の隣に用意してるから」
「わっかりました」
はぁ眠たい、こいつの隣は災難だな
休み時間に人間がたくさん来てうるさくなる気がする
「よろしくな、神谷君?」
「どうでもいい」
「つれない奴やなぁ、よっしゃ、絶対お前の友達なったるわ」
「なれるんならなってみろお気楽野郎」
「なめんなよ、神谷」
もう呼び捨てかよ
どうでもいいがうるさくしないでもらいたいな
~~昼休み~~
案の定あいつの隣はうるさかった
ギャアギャアとうるさいから校舎裏まで来た
「うるさすぎてかなわないな」
「誰がや?」
「!?祭心!」
「よう神谷、お前孤立しとるみたいやんか
なんや仲よーしなアカンで?」
「いいじゃねーか」
お前に関係ないだろうが!
「親も心配するやろ?」
黙れよ!言える奴がいねーんだよ!
「親がいないのにどの親にいえって言うんだよ!?」
「え・・・・あ・・・すまん」
胸糞悪い
「早退する」
「あ!ちょい待てや!」
それからは何日も祭心は付きまとってきた
いい加減うざくなって怒鳴ってもまた付きまとってくる
正直うざい・・・まぁ勝手にすればいいさ
「神谷ー弁当食べようぜー」
「うるさい、勝手にしろ」
「勝手にするわ」
・・・なんだこいつ?
さっさとどっかに行けばいいのに
「なんで俺に付きまとうんだよ?」
「なんでって・・・友達やろ?」
疑問で返すな、友達?何それおいしいの?
お前が友達?・・・どうでもいい
また何日かたった
あいつはまだ引っ付いてきた
クラスでは人気らしい
勝ってにそっちにつけばいいのに
「はぁー」
「かーみーやーくん」
なんだこの野太い声
ああなんだ、クラスで一番デカい誰かか
名前なんて覚えてない
「なんだよ」
「金貸してくれよ、親いないから余ってんだろ?」
はぁ?なにこれカツアゲ?こいつ低能過ぎんだろ、笑える。
バカで低能で無能でアホでクズな奴が何言ってんの?
「誰が貸すかよ、馬鹿だろ?」
「あぁ!?こいつっ!ブッ殺す!」
殺してくれるのか?
いいよ殺せよ、こんな世界どうでもいいからな
「おらぁ!」
ん?なんで殴られないんだ?
「!・・・祭心!?」
「俺の友達に手ぇ出すなや
逆に殺すぞ」
「祭心?」
お前何もってんだよカッターなんて危ないぞ
「チッ、わかったよ!」
「・・・大丈夫か神谷?」
「・・・」
殺されると思ったけど
邪魔されたか
「神谷?」
「こんな世界面倒くさいだけなのに」
「馬鹿言うなや」
なんだって?
「お前おらんくなったらさみしいやろ」
「何言ってんだお前、友達なんてお前いっぱいいるだろ?」
「いいや、あれは仲間であって友達じゃないで」
何が言いたい?
お前は友達いっぱいだろ?
誰が見てもそう言うさ
「だって、あいつらと違ってお前とおったら
・・・うーん、こう、もっと面白いやろ?」
「違いが判らん」
「まぁ周りよりお前のが面白くて楽しいからやって
思ってくれ」
いみわかんねぇ、でも
「助けてくれたのは礼を言う
どうでもいいけど」
「どういたしまして」
それからこいつは周りと違ってみることにした
―――――――――――――――
それが俺の友達で親友
祭心都だ
いつの間にか友達になった
そしていつの間にか親友になった
友達なんていつの間にかなってるもんだと今でも思う
俺の大切な友達は今日も笑ってる
~~現実~~
「今日は帰るわ」
「おう」
「さよならです」
「どれぐらいおる?」
「一週間くらい」
「わかった、派手で楽しい一週間にしたるわ」
「楽しみにしてるよ」
「「親友」」
Tweet |
|
|
0
|
1
|
追加するフォルダを選択
神様と転生した主人公が
めだかで原作に入るお話
※注意※
めだかボックスの二次創作です
続きを表示