No.448006

魔法少女イレギュラーなのは~3~ 永次「まさかの悩み事」

これは、リリカルなのはの世界で転生者たちが転生生活をがんばるお話。

2012-07-07 13:15:05 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2505   閲覧ユーザー数:2430

やァどうも。

十夜永次だ。

 

年が経つのは早いもので、俺も小学3年生。

 

 

 

ちなみに、通ッてるのは「聖祥大付属小学校」。

 

 

 

……そして。

 

高町なのは。

月村すずか。

アリサ・バニングス。

 

この原作3人娘が、まさかの同じクラスである。

そして何より、なのはは俺の隣の席である。

 

……偶然ッてすげー。

 

間近で見るとホント新鮮だよな……何より、なのはは可愛いしね。あ、俺はロリコンじゃないよ?

あーいやいや、そうじャなくて……これは、俺に原作介入しろッていう神様からの思し召しなのか?

うーン……この能力の制限さえ無けりャなァ……。3分間はやッぱキツいッて。

 

……どうしたもンか……。

 

 

 

「おはよー、永次君」

 

 

 

おッと、主人公が来たか。

とりあえず悩むのは止めておこう、心優しき白の悪魔(?)に心配かけちまうし。

 

「何だろ、失礼な事を考えられた気がしたの」

 

「気のせいだろ。おはよう、なのは」

 

なんだッてこンな時に勘が鋭いンだ、女ッて。

 

「おはよう、2人とも」

 

「おはよー。相変わらず眠そうねあんた」

 

……おー、来た来た。

 

「おはようなの、すずかちゃん、アリサちゃん」

 

「うィーす、おはよー」

 

原作娘3人組が揃い踏み。

 

 

 

 

 

「おはよーでやんすよー!」

 

 

 

 

 

……ハァ、来たようるさい奴。

 

「おはよう、王磁君」

 

「おはよう!いやー、今日も相変わらず女神の様な微笑みでやんすなぁなのはちゃん!是非結婚してください!」

 

「ほらやめなさい、なのはが困ってるじゃないの」

 

「あだっ」

 

王磁、と呼ばれた奴の口説き文句になのはは苦笑い、それを見たアリサはその原因の頭にチョップを落とした。

 

 

 

更下(さらした) 王磁(おうじ)

 

それがこいつの名前だ。

しかしまた変な名前だよなァ……ま、いちいちツッコむのも疲れるし我慢しとくか。

 

茶髪のツンツン頭、顔も至ッて普通であるこいつだが……何というか、とりあえず性格に多少難がある。

 

ハーレム好き、と言えば良いかな。

クラス中の女子に声をかけては愛(笑)を語り、そして主にアリサ等にぶッ飛ばされるのがお約束、となッている。

 

こンな奴原作にいたッけか……?いや、ハーレム好きから考えて、やはり俺と同じ転生者?だとしても、クラス中に声をかけるか……?

あー、解らン。まァ、気さくで明るい奴だから問題はあまり無いンだが。

 

 

 

「おはよー」

 

 

 

青髪の少女が教室に入ッてきた。……うーむ、確かに男子と間違えられてもしョうがないか。それほどまでに、その少女は中性的でボーイッシュだッた。

 

「おはようなの、美貴ちゃん」

 

神楽(かぐら) 美貴(みき)

 

それが、この少女の名前。

 

容姿が某ハートフル(ボッコ)アニメの報われない少女剣士にそッくり。知らなければ、男子で通用してしまう感じだ。

 

原作にはいなかッたはず、そしてこの酷似率の高さ。

間違い無く転生者だ。

ちなみに俺は一方通行みたいな容姿じャない。普通の黒髪黒眼だ。

 

まァ、それはおいといて。

 

とりあえず、転生者が2人以上いるのは確実。

なら、俺はこれからどう行動すべきか。

 

最初にも思ッたけど、俺の能力の制限が厳しい……他にもチートを貰ッてる奴がいる場合、もし戦ッたとしても勝てるかどうかは甚だ怪しくなる。

 

どうしたもンかな……。

 

「どうしたでやんすか十夜。じっとなのはの方を見つめて……はっ!?ま、まさか、なのはに惚れぶぐあっ!?」

 

……とりあえずうるさい更下をぶン殴ッて黙らせ、誤解を解く為に説明に追われる羽目になッた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、家に帰ッても、自室で俺は悩み続けていた。

 

くそ、まさかの厳しい能力制限だよ……何でここまで悩まなきャならンのだ。

 

 

 

 

(……か……す…て……)

 

 

 

 

……突然、頭に何かの声が響いた。

これは……。

 

(……れか……た…けて……!)

 

段々鮮明になッてくる、必死そうな声。

 

(この…えが……えてい…人……!お願い…す……助けて……さい……!)

 

……マジかよ。

今日が原作開始ですか!?

だああ、タイミング悪ッ!?

よりによッて悩ンでる時に始まるのかよ!?

 

 

 

……ンー、やッぱ止めとこうかな。

俺以外に転生者がいる事は確認した訳だし、なのはの手助け位しちャうでしョ。なら、俺がいなくても問題は……。

 

 

 

……待て。

 

 

 

俺とか神楽という転生者がこの世界にいる事で、原作ッてのはある意味でもう崩壊してる訳だ。

 

もし、もしもだ。

 

初めてのイベントもそれにより変化していたら?

なのは1人、もしくは転生者も含めた2、3人では厳しい敵が現れているとしたら?

 

 

 

……。

 

 

 

……何も無けりャ、傍観すれば良い。

最悪の場合、俺が少しだけ参戦、時間切れで足手まといになる前に撤退する。

これがベスト、か。

 

窓を開け、外に誰もいないことを確認してから、呟いてオメガに指示を出す。

 

「セットアップ」

 

『Stand by、set up』

 

ズキン!

 

演算能力が強化され、起動する事で頭痛が俺を襲う。

あー……慣れないな、この感覚は。

 

自分にかかる重力のベクトルを操作。

その結果、大した身体能力も無い俺でもスーパージャンプが可能になり、軽々と隣の家の屋根に着地。

 

『魔力反応を確認。北東です』

 

どこぞの赤い配管工の様に屋根や電柱の上へ次々飛び移り、オメガが示す方角を目指す。

 

 

 

……さァて、どうなッてるかな……?


 
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