「いやーじいちゃんには感謝だな!うん。船も使いやすそうだし食料もくれたし!」
ほんとに感謝している。今大和は出航して海の上だ。そしてそこで重大な事に気づく。
俺航海術持ってねぇぇぇ!!
てか俺何処目指してんの!?ニホンはイーストブルーだけど最早どっちがイースト!?じいちゃんがくれた食料はおよそ一週間分。
少なくとも一週間は生きれる。
本物の海賊に会わなければ。
とりあえず一週間は安心して島を探せるという事。
本物の海賊に会わなければ。
「おい!あそこの小舟何やらたくさん食料積んであるぜ!」
「ぼったくれ!」
「「「「おおぉぉぉ!!!」」」
海賊会っちゃったーーーー!!
なにこれ噂をすれば影!?俺噂する人いないんだけど、俺一人で思ってただけーー!!
そんな事を思ってる間に近づいてくる海賊船。クルーは30人位らしい。
「我ら“悪武劣海賊団”の名にかけてーー!!」
「「「「うおぉぉぉぉ!」」」」
ちょっと待てぇぇ!!こいつ等何!?何“悪武劣海賊団”て!暴走族みてぇ!カタカナにしたら“オムレツ海賊団だし…
海賊達が小舟に乗り換えてこちらへ向かってくる。
本当何こいつ等。
アホ?
全員でこっち来たら船とられるに決まってんじゃん。
その通り。クルー含め船長まで小舟でこっちに来てしまったのだ。馬鹿の極みである。
「これは盗らない手はないっしょ!」
よっこいしょと食料の入った袋を持ち上げ
飛ぶ。
「ぃよっっっと…」
船の甲板の端に着地する。
「ふーん。結構良い船だな」
周りを見渡して言う。
「んじゃおっさん!こちらの船はありがたくいただきまーす!」
「な!おいお前等!急いで船に戻れ!あの船にはせっかく見つけた悪魔の実があるんだ!」
「「「「お、おおぉ!」」」
悪魔の実?なんだそりゃ悪魔みてーにマズいってことか?なんでそんなやつ大切なんだよ。
急いでオールを漕ごうとする海賊達。
「あそーだ。忘れてた。おっさん達悪いね、そのへん爆弾落としちゃったかも!ポケットに入れるべきじゃないなー」
「「「「「へ?」」」」」
おっさん達が涙目になりながらつぶやいた次の瞬間
どごおおおおぉぉぉぉん
目の前で大爆発。
「うっひょーー!!すんげぇ!てか何でじいちゃんこんなの持ってたんだ?」
出発前にじいちゃんに渡された2cmくらいの黒い弾。
『海賊達が寄ってきたら初めはこれを撒くといい。花火の実といっての。わしも若い頃はこれで遊んだもんじゃい」
ガハハハと豪快に笑って渡してきた。じいちゃんはもしかしたら海賊だったのかもな。爆薬で遊ぶとか普通じゃねーもん。
帆を張って風に任せて船を進める。
俺のモットー
『まあどうにかなるっしょ』
船内を見て回るとまずキッチンがあった。冷蔵庫をのぞくとそこそこ食料はあった。仮にも30人いたしな。これで一ヶ月は保つ。ていうか保たせる。
ん?冷蔵庫の横にある箱なんだ?宝箱みてー。
開けるとさくらんぼのようなものが入ってた。なんだ宝じゃなかった。何故さくらんぼようなものかって?色がまずおかしい。次に何か変なぐるぐるみたいな模様が入ってる。
でもこれは…食べてみるしかないっしょ!
さくらんぼもどきを口に含む。
「おえっ。何これ。げろまずっ。」
だがここで引いたら男じゃなぁぁい!!
目をしかめて全部口に放り、飲み込む。
ドクン
ドクン
ドクン
「な、なんじゃこりゃぁ!!?」
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にじファンからの転載です