No.447763

ストライクウィッチーズの世界へ~(とある傭兵と戦闘機)第二話

とある傭兵はその日、基地に着陸しようとした時、急に意識を失ってしまい・・・管制塔もレーダーから傭兵を見失ってしまう。そして傭兵は人々が人ではない物と戦う世界へ〜その最前線を守る少女達と出会い、その戦いは傭兵を否応なしに巻き込んでいく・・・はたして傭兵の運命は?
にじファンからの転載になります

H.25 2/2  改稿しました

2012-07-07 01:13:58 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4428   閲覧ユーザー数:4253

 

 

 

 

 

ハンガーに来た俺は格納された自分の機体を見つめていた

 

シートを被され、だだっ広いハンガーに一機だけ格納された航空機

 

F-15C 通称 イーグル

 

最強の格闘戦闘機とよばれる俺の相棒は静かにそこに鎮座している

 

 「はぁ~どうなってんだろうな・・・」

 

どうしようもない程のため息を吐き、機体に向かってつぶやいていると後ろから声を掛けられた

 

 「サイファー、皆集まってるぞ。早く来い」

 

先ほど尋問・・・もとい拘束してきた、白い軍服を着た眼帯の人が俺を呼ぶ

 

結局、名前はサイファーで決定

 

俺はこれから基地の連中に挨拶に行かなければならない

 

 「了解」

 

短く返事をして俺は機体とハンガーを後にした

 

 

 

 

 「今日から501に配属になるサイファーさんです」

 

集まった場所は講堂のような場所で、かなり広いが十人程度しか人が居ない

 

それも、全員俺ぐらいの子供ばかりだった

 

 「挨拶をしろ」

 

上官命令なのか、むしろ命令されているのか分からないが

 

一歩前へ出て挨拶を始める

 

 「サイファーだ。よろし「ちょっとお待ちになって」・・・へ?」

 

だが、途中で金髪メガネお嬢様に阻まれる。何だよ

 

 「自己紹介の際には被り物は脱ぐのが常識では?」

 

やはり言われてしまった・・・できれば脱ぎたくはないのだが

 

変声器で声を変えているのは、コレがバレると色々面倒くさいからだが

 

 「サイファーさん、外してください」

 

基地指令に言われた・・・仕方ない

 

 「了解」

 

言われた通り、ヘルメットを外して髪留めを外す

 

 「「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」

 

 「サイファーだ。よろしく」

 

 「女・・・だと・・・!?」

 

そうだ、俺は ”女”だ

 

 「しかもまだ若い・・・」

 

これが一番嫌なんだよ

空でうっかり無線を変声器なしで出た時にには

 

 ”民間人が軍用航空無線に割り込むな”

 

とか言われ、他のチャンネルに変えられて連絡取れなくなったり

 

 ”ガキはすっこんでな!!”

 

なんて言われたりとやな事ずくめなんだよ畜生!!

 

 「・・・さて、詳しいことは各自自己紹介してください。それでは解散」

 

若干動揺しながら、中佐は締めくくった

 

 「私はシャーロット・E・イェーガー中尉 十六歳だ。シャーリーって呼んでくれ」

 

 「おお、同い年だな」

 

握手を交わす

 

 「フランチェスカ・ルッキーニ。少尉だよ♪」

 

恐らくここにいる連中の中では最年少であろう元気な少女

 

 「エイラ・イルマタル・ユーティライネン中尉ダ。コッチは、サーニャ・V・リトヴャク中尉」

 

少し変わった口調の白髪の少女と、その少女が支えるコクコクとうなだれている少女

 

 「ペリーヌ・クロステルマン少尉ですわ」

 

さっき文句付けてきた、そうだな・・・ツリメガネとでも言っておこう

 

 「宮藤芳佳です」

 

小柄な日本人・・・?の少女

 「リネット・ビショップ軍曹です」

 

少し控えめな少女

 

 「サイファーだ。階級は特にないので、気軽にサイファーって呼んで」

 

個性豊か、というか歳バラバラじゃないか

 

 「ところでさ、お前の機体見せてくれないか?」

 

と、同年代気が合いそうなシャーリーが言い出した

 

 「ああ、いいぞ」

 

もちろん、見せるくらいなら問題ない

 

 「私達も行っていいのカ?」

 

と、さっき紹介を済ませた連中全員が来た

 

 「いいぞ、皆ついて来い」

 

と言うわけで、機体を見せる為にハンガーへ向かった

 

 

     そして再びハンガー

 

 

 「コレが俺の機体だ」

 

バサッと覆われているシートを剥がす

 

現れた見た事の無い鉄の翼を持つ戦闘機に、この場にいる全員が驚く

 

 「プロペラがどこにも無いですよ?」

 

 「あーこいつはプロペラ使わないからな」

 

タービンは使うけど

 

 「これスピードどのくらい出るんだ?」

 

 「武装を全てつけても・・・マッハ2は出るな・・・」

 

フル爆装しても、イーグルの大出力双発エンジンはものともしない

 

 「マッハ2だと!?音速の二倍!?」

 

他の皆も同様に驚いてるようだ

 

 「で、こいつの名前は?」

 

 「F-15C イーグル。俺の相棒だ」

 

相棒という言葉に少しつっかかりを覚える

 

 「イーグル・・・鷲か・・・」

 

シャーリーは考えこんだ・・・分かるぞ、この後シャーリーが言うであろう言葉が

 

 「なあ、こいつに乗らしてくれよ!!」

 

予想通り、だが

 

 「操縦方法も分からない素人を乗せれるような単純な機体じゃないぞ。それにこいつは単座だ・・・一人しか乗れない」

 

 「そうなのか、だったら私と勝負しろ!!」

 

なぜそうなる・・・まあ

 

 「やるのはいいが・・・燃料がなぁ・・・」

 

そう言ってコックピットのメーターに目を向ける

 

こっちに来た時は基地帰還前だったから燃料はギリギリである

 

 「戦闘機用の燃料じゃ駄目なのか?」

 

 「精度を考えると、あまり良くないからな・・・」

 

時代が時代だからあまり技術が発達してない

 「じゃあこれからお前どうするんだよ?」

 

そう、今の俺の課題は機体の燃料の補給だ。だが

 

 「何とかするさ」

 

どこか、もしかすればジェット燃料の開発が始まっているかもしれない

 

探すしかないけどな

 

何事も、諦めない事が大切だ

 


 
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