「さて、一体どんな軍なのかな?曹操さん」
誰にも聞こえない呟きを残し、走る一刀。その先にあるのは曹操軍の迎撃所の一つであるシ水関。
誰も見てないことを確認して静かに音を立てず入り込む。
「へぇ…案外綺麗なもんだな」
観光気分?に浸りつつ敵を探る。
一刀は偵察もそこそこに済ませ、自身の陣へと戻って、何食わぬ顔で戦況を見る。
「成程…シ水関で一気に敵の出鼻をくじく作戦か。でも、俺たちにとっちゃこんなの甘すぎる。一兵卒の士気すら将に勝るとも劣らない程鍛え上げているんだ。覚悟だって全く違うものだ」
彼の言う通り、彼らの軍は一兵卒も将も立場関係なく訓練を合同で行うことが許されている。付いていけない場合は無理をするなとも言ってある。戦の時は必ず守りたいものを守るために戦いに行くこと、そして何より絶対に生きて帰ること。この二つの覚悟がなければ戦場に来るなと言う指示できている。だからこそ彼らは生き残るために戦い、獣や修羅に堕ちる事なく戦うのだ。
愛紗、鈴々は夏侯姉妹を相手に苦戦を強いられていた。一騎打ちと思い込んだ愛紗が夏侯惇に突っ込んだため、背後からの夏侯淵の弓に気づかなかった。それを見抜いた鈴々が、夏侯淵を相手取っているが、不思議なことにどう考えても余裕などないはずが、気付くと矢が愛紗にも飛んでいたりする。
「…ック、このままでは……」
「愛紗!また矢なのだ!」
「な…」
今回ばかりは流石に避ける間も無く、愛紗も死を覚悟したが…
「させるか――よぉ!!!」
一刀が虚空から現れ、その矢どころか大剣と弓までいつの間にか奪い取っている。
「な!?」
「誰だ!?」
一刀は武器をクルクルと回しながら答える。
「劉備軍の影にして天の御使い、北郷一刀だ。俺の仲間は誰にも殺させやしない…覚悟はいいか!!」
一刀は答えも聞かず、武器を投げ返すと即座に駆け抜ける。
「北郷流…居合・疾風嵐鬼」
光を超えるかのような速度の抜刀術で、夏侯姉妹は武器を砕かれ、さらに峰による一撃で、意識を奪った。
後書きのコーナー
はい、今回も書きました。のんびりグダグダストーリー。なかなかここで小説を更新できないのが残念です。混ぜネタを思いつくのに時間が…
一応整理付けるために仲間を紹介。読めばわかってらっしゃると思いますが…
桃香、愛紗、鈴々、朱里、雛里。
・・・・・・・あれ?星は?
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今回もいつも通りやって行きます。
ちょっと個人的に悲しいこともありあすが、割り切っていきましょう!
漢字が変換されても出ない場合はカタカナ表記にしていきます。