No.447679 テイルズオブエクシリア~転生者はイレギュラーレイフォンさん 2012-07-07 00:01:06 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:1719 閲覧ユーザー数:1669 |
~レオンSIDE~
ラコルム海停に到着した俺達。
ふっと、アルヴィンが何かを思い出したのか言い始める。
「なあ、ここってニ・アケリアの近くじゃねーの?」
「そうなのか?」
ミラが俺を見る。
「ああ、確かにニ・アケリアは近くにあるが……」
「寄ってかなくていいの?」
「今、村に用はない。何か行きたい理由(わけ)でもあるのか?」
ミラはアルヴィンを見て、そういう。まあ、今この状況でニ・アケリアにでも行こうぜと言う風に言えば何かあると普通は思うがな。
「いーや。みんなおたくを心配して、帰りを待ちわびてるのかと思ってさ」
「村を気にかけてくれるのはありがたいが、今は急ぎたい」
ミラにそう言われて黙るアルヴィン。
「では、ラコルム街道を北へ進むとシャン・ドゥという街があります。まずはそこを目指しましょう」
「待った。その街道ってラコルムの主ってやばい魔物が出没するんじゃなかったか?」
ローエンはアルヴィンがそんなことを知っていることに驚きながらも感心している。
「おや、よくご存じで。ですがご安心を。ラコルムの主も霊勢の影響をうける魔物。地場(ラノーム)に入ったこの時期は、活動を弱めていて街道まで出てくることはないでしょう」
「だってさ。アルヴィン君、ビビる必要ないよー」
「別にビビってないって」
ティポがアルヴィンにいうが、
「いや、そうとも言えないぞ」
「どうしてですか、レオンさん…?……まさか」
「ああ。船でも言ったが、今は霊勢がめちゃくちゃになっているんだ。だから、ラコルムの主もまだ、活動している可能性が高い」
俺がそう言うとローエンが頭を抱える。
「そうでした……そのことを忘れていました」
「だが、ラコルムの主が出て来てもこのメンバーに勝てると思うか?戦闘中に前衛・後衛に完全に分かれているんだぜ?」
俺がそう言うとローエンがメンバーを見る。
「確かにそうですね。レイアさんはわかりませんが、他のメンバーとは一緒に戦いましたからね。コノメンバーであれば、戦闘中に己の力を最大限に使うことができますか」
「その通り。じゃあ、行こうぜ」
俺がそういい、皆は動き出す。
ミラは何かを考えているのか動かない。
「ミラ……考えるのはいいが、今は行動しようぜ」
「……!あ、ああ、そうだな」
俺はミラに声を掛けて一緒に歩く。俺達はラコルム街道に出た。
ラコルム街道を少し進むと、1羽が俺達の上を飛びまわる。
「アルヴィンの鳥だ」
「ほう。そうなのか?」
「うん。アルヴィン、前にもあの鳥で手紙のやり取りしてたよ」
そういいながら、ミラに近づくジュード。
「相手は女の人みたい」
そう言う、ジュードに
「ジュウゥゥゥドォォォォ?」
ピクッ!
「な、なに?レイア」
「こっちに来なさい」
ガシッ!
「え!?な、何何!?待ってレイア!そっちに関節は曲がらな……アッ――――――――!!」
岩の影に連れていかれて悲鳴を上げるジュード。
「やれやれ……ジュードもあんな風にするから……」
「悪いな。すぐ終わるからちょっと休んでてくれよ」
アルヴィンはなにもみなかった的な表情で俺たちに言う。岩場のあるところで鳥を腕に止め、手紙を読んでいる。
その間、俺達は各自休んでいる。俺はミラと話をしている。
「さて、もしラコルムの主が出てきたら霊勢は完全にめちゃくちゃな状態になっていると言ってもいい」
「だが、その場合はどうやってイル・ファンへ向かうのだ?」
「ああ。この先……北東に進んで、そこにある街のシャン・ドゥにあるワンバーンを借りて乗って行けばいい」
「なるほどな。だが、そう簡単に貸してくれたりするのか?」
ああ、そのことか。
「安心しろ。シャン・ドゥには俺の知り合いがいるから頼んでみる」
「……さすが、レオンだな。カラハ・シャールのクレインにドロッセルといい、昔、旅をしていたかいがあるな」
「だろ?人脈は使ってこそだ。ただ……」
「ただ……なんだ?」
俺はシャン・ドゥであることをしているため、ある意味で有名人なんだよな~。
俺がそうんなことを考えていると、アルヴィンの手紙が終わり、レイアのジュードへのお仕置きも終わったのか岩場の影から出てきた。
「そろそろ行こう」
ミラが皆にそういい、俺達はそのままラコルム街道の北東へと進んでいった。
ラコルム街道の北東へ来ると、
「ここにおられましたか―――っ!!」
どこからか聞き覚えのある声が……
シュタ!
後ろから音がし、見てみると、バカイバルがいた。
「ミラ様!お探ししていました!」
「イバル、どうして?」
「誰なの?」
「ミラの巫子だよ」
イバルを知らないレイアはジュードに聞いて、イバルのことを知る。
「ミラ様、このような奴らといないで、ぜひ村へお戻りください。ミラ様の身に何かあれば俺は……」
「私はイル・ファンに向かわねばならん。今は戻る気はない」
「では俺がお供を!」
……こいつ、いい加減にしつこいな。村のことはどうしたんだ。
「必要ない。みながいる。それになにより私はレオンと一緒にいたい」
「なっ!?……ミラ様?何かありましたか?何やらミラ様の纏う雰囲気が……」
……こいつ、変なことに勘がいいな。
「そ、それは…だな///」
俺を見ながら顔を紅くするミラ。そんなミラを見てイバルは、
「ミ、ミラ様?!……まさか、おい!貴様、まさか……ミラ様に手を出したのではないだろうな!」
血相を変えるイバル。
「もし、手を出していたらどうする?」
ブチッ!
「きいぃぃぃぃぃぃさあぁぁぁぁぁぁまあぁぁぁぁぁぁ!!!!」
剣を持って俺に向かってくるとイバルであったが、
【ウゴォォォ!】
ドスンドスンドスン!
「うごおっ!」
横からの不意打ちに避けられなかったイバルは気絶した。
俺はすぐに避けたけどな。
けどよ……
「なんだこの数は!?」
「おいおい!何でラコルムの主が他の魔物を引き連れて来てんだ!?」
「こんなこと……聞いたことはありませんよ!」
「こ、怖い……です」
「ぎゃー!何この魔物の群れ!!こわーい!」
「これって……ちょっとまずくない?」
「けど、やらないとこっちがやられちゃうよ!」
「ああ、みな、行くぞ!」
俺達VSラコルムの主率いる魔物の群れとの戦いが始まった。
「みんな、聞いてくれ。さすがにこの数……俺ですら相手にしたことはない」
「どうするの?」
「ここは、みんな……全員で共鳴(リンク)戦闘するぞ!」
俺が言うと全員驚き、声を上げていない。
「俺を軸に皆で共鳴奥義を使う」
『共鳴奥義?』
皆が首を傾げる。まあ、俺が考えたものだしな。
「ああ。2人でする共鳴(リンク)アーツがあるだろ?それの強化版だ」
「で、でも、どうするんですか?」
「共鳴奥義を使うには共鳴(リンク)戦闘する必要がある。まあ、俺と一緒に戦えば……わかることだ!みんな、俺の会わせろ!」
『わかった!(わかりました!/了解!/オーケー!/わかりました…です)』
そして、戦闘が本格的に始まる。
「まずは共鳴(リンク)して技が使えるようにエネルギーを溜めるぜ!アルヴィン!行くぞ!」
「おお!いくぜ!」
俺とアルヴィンが横に並び、俺は詠唱する。
「数打ちゃ当たると思うぜ!」
「こんな感じか?エレメンタルマスター!」
アルヴィンの持つ銃の先から4属性の術式陣が展開され、目の前にいた魔物達をその攻撃で吹き飛ばした。
「お見事な腕前だな」
「だろ?」
俺とアルヴィンでの間の共鳴奥義(リンクアーツ・セカンド)が発動可能になった。
「あつ~い炎」
「喰らっときな!」
「「剛・紅蓮剣!!」」
俺とアルヴィンが当時にジャンプし、アルヴィンの剣に宿った炎と俺が一緒に剣を振りかざし、炎と共に魔物を吹き飛ばす。
「よし!次だ!」
俺は近くにいたレイアの所へ行く。
「お待たせ!」
「もう!遅いよ!」
レイアは1人でかなり戦っていたみたいだ。
「じゃあ、行こうか!」
「うん!」
「突きまくるよ!」
「オーケー任せろ!」
「「霧沙雨!!」」
俺とレイアの剣と棍が風を纏い、突進してくる魔物達を突きまくる……さらに突きまくる!
ズシャズシャズシャ!!!
みるみる突進してきた魔物を片付けていく。
「数があれば……敵など恐くなどないわ!」
「だね!これだけ突きまくれば問題な~い!」
数を減らし、ここをレイアに任せ、俺はまた別の場所へ。
次の所に来るとローエンとエリーゼが戦っていた。
「お待たせ!」
「待ってましたよレオンさん」
「待ちくたびれ……ました」
「おそいー!」
ティポがご立腹の様子。
「じゃあ、遅れた分は働きましょうか!ローエン!」
「行きましょう!」
俺達は2人で詠唱をし始める。
「台風に…」
「ご注意を」
「「テンペスト!!」」
魔物達の多くいるところに台風のような精霊術が発生し、魔物達を飲み込んでいく。
「だから言ったのに……」
「魔物がこちらの言葉がわかるとは思えませんがね」
「ごもっとも!さて、次はエリーゼ行くぞ!」
エリーゼがティポを抱えながら俺に近づく。
「はい!」
「いっくよー!」
今度はエリーゼと一緒に詠唱する。
「地中よりいでし闇の波動」
「現れて!」
「「ブラッティハウリング!!」」
魔物達の足元に大きな術式陣が現れ、そこから闇の波動が現れると、次々に魔物達を巻き込み、消し去って行く。
「闇の波動に飲まれて消えろ!」
「レオン……かっこいいです!」
「かっこいーぞ!」
2人のいるところの魔物も大体片付けたな……後はジュードとミラのところか。イバル?知らないな。
「じゃあ、後二人の所に行ってくる!」
「お気をつけて」
「いってらっしゃい……です」
「気をつけてねー!」
3人に見送られた俺はミラ達の所に。
ミラとジュードのところについた俺は、
「ジュード!行くぞ!」
「レオン!来てくれたんだ!うん、行こう!」
俺とジュードは同時に拳を握り、
「こいつで」
「落としてみせる!!」
「「魔神拳・竜牙!!」」
拳を振り上げ、巨大な衝撃波を魔物達に飛ばす。飛ばされた衝撃波は魔物達に直撃し、当たって行く魔物を手当たり次第に巻き込んでいった。
「やるな、ジュード!」
「レオンこそ、すごいよ!」
ジュードと一緒に魔物を倒して俺はミラのいるところへ。
「レオン!待っていたぞ!」
ミラのところにはラコルムの主である……ブルータスもいた。
「お待たせミラ!さあ、魔物達よ!こいつに」
「耐えられるか?」
「「天狼滅牙!!」」
俺が魔物の先頭にいるのを殴ってのけ反らせ、ミラと一緒に連続で斬撃を叩き込み、
「このまま続けて共鳴秘奥義(リンクアーツ・ファイナル)行ってみようか!」
「何だかわからんが……レオンに任せる!」
そう、ミラの言葉を聞き、俺の姿が消え、ミラの姿も消える。
「閃け、鮮烈なる刃!」
「無限の闇を鋭く切り裂き」
「「仇なすモノを微塵に砕く!」」
「こいつで…」
「終わりだ!」
今まで左右上下に高速移動しながら魔物達とブルータスを斬りまくっていた俺達は姿を見せ、
「「漸毅、狼影陣!!」」
最後に現れると、今までに溜まった斬撃の力が爆発した。
「私たちの道を阻むならば!」
「誰であろうが、切り崩す!」
俺とミラは互いに剣を合わせながら、鞘に収めた。
戦闘が終わると皆、地面に座り込んでいた。
「ふぅふぅふぅ……まさかこんなに魔物が来るなんてな」
アルヴィンも地面に座り込んでいる。
「ですな。私もこの年になってこんなに魔物を相手にしたのは久しぶりでした」
「俺もだ。こんなに魔物の群れと戦ったのは10年ぶりだぜ」
俺も久しぶりの魔物の群れとの戦いに疲れた。
そう、俺達が話しているとイバルが目を覚まし、俺達を見る。
辺りにはまだ、消えかかっている魔物の死体が……。
「あがっ………………」
自分が気絶しているあいだにこんなに魔物を倒したのか!?っていいたそうな表情でイバルは俺達を見る。
「やはり、レオンの言っていたことが現実になるとは……」
「四大様がお姿を消したせいで、霊勢がほとんど変化しなくなっているんだっ!」
「それじゃ、ファイザバード沼野を越えて、イル・ファンに行くのは……!」
「………」
深刻そうにするジュードとローエンにイバルは笑いながら言う。
「ファイザバード沼野を超える?くくく……はーはっはっは!これは笑える。こうなっては……」
イバルが何かを言いかけるが、俺はミラに言う。
「ミラ。思っていたことが現実になった。これは予定通り……」
「ああ。シャン・ドゥでレオンの知り合いにワイバーンを借りるとしよう」
ピキッ
俺とミラの会話を聞いたイバルは固まる。
「どういうことですか?」
「ああ、もしかしてと思っていたからな……この先の街のシャン・ドゥには知り合いがいるんだ。その人はワイバーンを従えているから頼めば貸してくれるかもしれないとミラには話しておいたんだ」
「なるほど……ワイバーンですか」
そう、話していると固まっていたイバルが復活する。
「ふん!貴様のようなよそ者にワイバーンを貸すはずがない!ミラ様は俺がイル・ファンに連れていく!行きましょうミラ様!」
「断る」
「はっ?」
ミラの断る発言に変な声を出すイバル。
しだいに、ミラが何を言ったのかをわかり始める。
「で、ですが、ミラ様!!」
「くどいぞイバル。私はみなと……レオンと共にイル・ファンに向かう」
「グググググググ!!!レオン、貴様!!さっきもミラ様の反応!貴様、ミラ様に手を出したことは……絶対に許さん!」
イバルはそういうと剣を抜いて俺に突っ込んでくる。
ミラが動こうとしたが俺が止める。
「いい加減にしつこいお前には……気絶しててもらおうか」
俺はどこからかハルバートを出す。
突っ込んでくるイバルをハルバートで打ち上げ、
「神空割砕人!」
俺はジャンプしてハルバートを振りかざす。
「ぐあっ!」
怯むイバルに、
「続けて喰らえ!震天裂空斬光旋風滅砕神罰割殺撃!!」
殴る・蹴る・叩くなどを連携でつなげていき、最後にハルバートを地面に叩きつけて、イバルを吹き飛ばす。
「がはっ!」
吹き飛ばされたイバルは岩に背中から叩きつけられ、気を失った。
「まあ、こんなもんか」
ハルバートを消すと、
「す、すごい」
レイアがすごいモノを見る目で俺を見る。
「さて、さっさとシャン・ドゥに行こうぜ」
「そうだな。余計な時間を喰ってしまった」
俺とミラは何もなかったかのようにその場を離れ、シャン・ドゥへ向かう。他の皆は気絶したイバルを背にしながら手と手を合わせて「成仏しろよ」といい、その場から離れ、俺とミラの後を追ってくる。
……この際、イバルがどうなろうと知ったことではないしな。
だが、この後、結局原作のようにイバルはアルヴィンの書いた手紙を見て、俺とジュードに勝つとか何とか言っているとは思いもしなかった。
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第28話 バカ襲来