No.447668

テイルズオブエクシリア~転生者はイレギュラー~

第26話 ジュードの決意

2012-07-06 23:57:36 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1878   閲覧ユーザー数:1849

~ジュードSIDE~

 

 

あの……レイアからの告白から6日が経過した。僕は未だに悩んでいる。僕は……レイアのことをどう思っているのかがわからない。

 

 

「………僕がこんなに悩んでいるのに空は快晴だね」

 

 

空を見上げると快晴の空である。僕の心の中は曇っているのに。

 

 

「……一体どうすればいいのかな」

 

 

ミラの手伝いをしたいのには変わりは無い。でも、ミラへの恋心は今は薄れてきている。薄れ始めたのはレイアの告白からかな?

 

 

レイアの告白が原因なら僕は……レイアに気があるの……かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、時間が過ぎて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜になると僕は自然とレイアの待っているところへ向かっている。何故向かっているのかはわからない。でも、行かないといけない気がする。

 

 

僕がレイアに告白された場所に行くとレイアが待っていた。

 

 

「あ、ジュード……」

 

 

「……レイア」

 

 

僕とレイアはお互いの顔を見あう。

 

 

「き、来てくれたん…だ」

 

 

「う、うん……約束だし」

 

 

ど、どうしよう……そうだ!

 

 

「ね、ねえレイア」

 

 

「な、なにかな?」

 

 

僕はどうしてレイアが僕のことを好きになったのかを……知らない。だから、

 

 

「どうして、レイアは僕のことが好きになったの?」

 

 

「そ、それは……ジュードって昔っから人のことを心配してさ……お節介じゃない?でも、私はそのお節介に助けられていたの。私が怪我をしたときだって、私のことを自分のこと以上に心配してくれたり……私がリハビリのついでにって護身術を習うってときだってジュードは一緒に修行してくれた。この頃からかな?ジュードのことを意識し始めたのは」

 

 

僕は驚いた。まさか、そんな昔からだったなんて。

 

 

「イル・ファンの医学校に行った時よりもジュード……少し大人になって帰ってきた時は驚いたわ。人ってここまで変わることができるんだなって」

 

 

レイアは胸に手を置く。

 

 

「私は……心からジュードのことを好き……愛している……とはさすがに言えないけど。まだ、私たちは子どもだし」

 

 

「あはは……レイアらしい理由だね。……僕はレイアのことは気になる異性として見るのはあの告白からなんだ。その前まではミラのことで頭がいっぱいだったけど、レイアの告白を聞いてから不思議と……胸の中にあったモヤモヤが消えたんだ。けど、そこで僕は少し思うことがあるんだ」

 

 

「ん?」

 

 

「僕はレイアのことを好きになっても……今までのような関係を続けられるのかなって」

 

 

僕がそう言うと、

 

 

バシン!

 

 

「いった!?」

 

 

「もぉ~ジュード!男の子でしょ!今までの関係?例え、ジュードと恋人になっても今までとは変わんないわよ!何年の付き合いだと思っているの?」

 

 

「そ、それは……10年以上の付き合いだけど……」

 

 

僕とレイアはこの村の出身だし、元々人口が少ないから結構長い付き合いなんだよね。

 

 

「そうね!ってことはお互いに性格のことも分かってんでしょ!」

 

 

「そ、そうだけどね……」

 

 

「あ~もう!ウジウジしないではっきり言う!私はジュードのことが好きなの!」

 

 

「ボ、僕だって……あっ!」

 

 

僕は思わず口をふさぐ。だけど、

 

 

「……///」

 

 

「お、遅かった///のかな」

 

 

し、失態だよ!?仮にも告白するんならもう少し、ムードを……はぁ、仕方ないか。レイアだもんね。

 

 

「プッ!」

 

 

「クククッ!」

 

 

 

「「アハハハハハハハハ!!!!」」

 

 

僕たちは顔を見合うと同時に笑い始めた。

 

 

「な、何か僕達らしくないね」

 

 

「だね。告白って言っても……何か私らしくないね」

 

 

そう、何か僕たちらしくない。いつもの僕でもこんなことにはならない……かも。

 

 

「でも、僕はレイアのことは気になるんだ」

 

 

「そ、そうなの?」

 

 

「うん。久しぶりにレイアを見た時は結構変わったな~って」

 

 

「私もよ。ジュード、イル・ファンに行って少し雰囲気とかも変わった気がしたし」

 

 

僕たちは何気ない話を進める。

 

 

そして、

 

 

「レイア、こんな僕でもいいなら……」

 

 

「う、うん……」

 

 

僕は大きく深呼吸をして、レイアにいう。

 

 

「僕と……………………………付き合ってくれる?」

 

 

ガクッ

 

 

「もぉ!そこは僕と付き合ってでしょ!……まあ、ジュードらしいわね」

 

 

「そ、それで答えは?」

 

 

「私に聞くのぉ?告白したのは私からよ?」

 

 

察してよねって表情をするレイア。

 

 

「僕と付き合ってレイア」

 

 

「うん!」

 

 

笑顔になるレイアを見て、何か身体がぽかぽかしてきた。

 

 

 

 

 

 

 

ああ、これが本当の恋なのかなって実感したよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、僕たちは手をつないで帰って行った。

 

 

 

途中、師匠にあって、僕たちが何で手を握り合っているのかをねほりはほり聞かれ、白状したら、宿では宴のような騒ぎようになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな、一日も悪くないって思ったな~。


 
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