はぐれ悪魔バイザーの討伐から数日後、イッセーと大は本日の依頼者の所に向かっている。何故大がイッセーと一緒にいるかは、イッセーが依頼者の所に向かう前に大がイッセーに『今日は俺も連れていけ。・・・何か嫌な予感がするんだ』っと言いイッセーについてきたのだ。依頼者の家に着いた二人は家のブザーを鳴らそうとした時、玄関が開いていることに気が付いた
「・・・・ちわーす。グレモリー様の使いの悪魔ですけど・・・・。依頼者の方、いらっしゃいます?」
イッセーは玄関先から大声で言ったが、返事が返ってこなかった
『兄貴、奥のほうから血の匂いがするぜ』
アグモンが大に教えた
「・・・イッセー、お前はここで待ってろ」
大がイッセーにそういうと
「・・・いや、俺も行くよ。もしかしたら怪我をしてるのかもしれないし」
大とイッセーは家に上がり、灯火がある場所に向かった。その場所はリビングらしく、普通の家と大差はなかった。・・・・ある一点を除いて
「ゴホッ!!」
イッセーはそれを見て吐いてしまった。大はイッセーのように吐きはしなかったが、顔を青ざめていた。二人が見たのは両手、両足、胴体に釘を打ちつけられた男性が壁に貼り付けられていた。床には血の海が出来ており、壁には文字が書かれていた
「な、なんだ、これは・・・」
「『悪い子にはおしおきよー』って、聖なるお方のお言葉を借りたものさ」
後方から声が聞こえ振り向くと、白髪の男がいた
「んーんー。これはこれは、悪魔君ではあーりませんかー」
男は嬉しそうな声で言った
「俺のお名前はフリード・セルゼン。少年神父であり、とある悪魔祓い組織に所属してる末端ででございますですよ」
男、フリードはイッセーと大に自己紹介をした
「・・・これは、お前がやったのか?」
大が聞くと
「イェスイェス、俺が殺っちゃいました。だってー、悪魔を呼び出す常習犯だったみたいだしぃ、殺すしかないっしょ」
フリードそういうと
「・・・ドラグナー・ギア」
大は神器を発動し拳を強く握りしめた
「たったそれだけの理由で殺したってのか?」
「イェスイェス」
フリードは笑いながら頷いた
「・・・・命の重さをその程度にしか思わないお前に・・・神父を名乗る資格なねぇ!!」
大がそういうと
「はははは、悪魔に説教されちゃったぜ。つーか、てめえには言われたくねえよ!」
フリードは服から剣の柄のようなものを取出し、光の刃を形成すると大に斬りかかった
「・・・・・」
大はその場から動かなかった
「切り捨て御免って奴ですよ」
フリードは剣を振り下ろした。大は右手でその剣を受け止めると、力を籠め光の剣を粉々に砕いた
「嘘でしょう!?」
フリードは剣を離し、懐から銃を取出し撃とうとしたが
「遅ぇっ!!」
「ひでぶ!?」
フリードが銃を撃つよりも早く、デジソウルを纏った大の拳がフリードの顔面に突き刺さり、フリードは壁を突き破って外に飛んで行った
「大、殺したのか!?」
イッセーが聞くと
「いや、一応手加減はした。イッセー警察に殺人犯がいますって連絡しろ。ついでに写真も撮っておけ」
「お、おう」
「き、きゃぁあああああああっ!?」
イッセーが携帯を取出し、フリードの写真を撮りに行こうとした時、女の子の悲鳴が部屋に響いた
「ア、 アーシア!?」
「知り合いなのか?」
「あ、ああ。前に話しただろう金髪のシスターを教会に案内したって。それが、この子なんだ」
「イ、イッセーさん。まさか、イッセーさんがこの人を・・・」
「違う違う、俺達じゃないよ!?殺ったのはアイツだからね」
イッセーは外で気絶しているフリードを指さして言った
「フ、フリード神父!?」
アーシアが驚いていると、床が光り魔法陣が描かれその魔法陣からリアス達が現れた
「兵藤君、大君助けに来たよ・・・ってもう終わってるの?」
「あらあら」
「・・・・心配損」
祐斗達はもう終わっていたことに驚いた
「あ、悪魔がいっぱい・・・きゅぅ~~~」
「アーシア」
気絶したアーシアを慌ててイッセーが受け止めた
「イッセー、マサルごめんなさい。まさか、この依頼主のもとに『はぐれ悪魔祓い』の者が訪れるなんて計算外だったの」
リアスがイッセーと大に謝った
「気にすんな」
「部長、この家に堕天使らしきもの達が複数近づいてますわ。このままではこちらが不利になります」
朱乃が堕天使が近づいていることを察しリアスに言った
「朱乃、ジャンプの準備をそれと転移符をマサルに」
「はい、大君これを」
朱乃は大に一枚の札を渡した
「これは?」
「一回ですが大君を部室まで転送してくれます」
「部長、アーシアも一緒に」
「ダメよ。その子は教会のシスター、私たちの敵なのよ。それにこの魔法陣を移動できるのは悪魔だけ。しかもこの魔法陣は私の眷属しかジャンプ出来ないわ」
「そ、そんな」
「それじゃあ、マサル部室で会いましょう」
そう言い、リアス達はその場から居なくなった
「・・・・・・」
リアス達がいなくなったのを確認した大は渡された転移符を気絶しているアーシアに握らせ、リアス達の所に転移させた
『兄貴、堕天使の数は4人だ』
「そうか」
大は両手を組み堕天使が来るのを待った。そして、空間の一部が歪み、4人の堕天使が現れた
「貴様はこの間の!?」
帽子を被った男が大に気づき構えた
「あら、誰かと思えばあの時私を殴り飛ばした生意気な人間じゃない」
イッセーを殺した堕天使レイナーレは笑ってはいたが体からは殺気があふれ出ていた
「所でここに派遣したシスターを知らないかしら?あの子は私たちの計画に必要な子なの」
レイナーレが大に聞いた
「計画?」
「そうね、どうせここで死ぬのだから手土産に教えてあげる。アーシアが持つ神器『聖母の微笑』は限度はあるけど完璧な治療を施してくれるの。神の加護を失った私達堕天使にとって夢のような神器。私はそれを手に入れて至高の堕天使になるのよ」
「・・・神器の所有者から神器を抜き取ったら死ぬって知っていながらしようとしてるのか」
「そうよ、全ては私が至高の堕天使になるため。ドーナシーク、ミッテルト、カラワーナこの子の始末は任せるわ。私はアーシアを探しに行く」
そう言い、レイナーレは大が空けた穴から外に出てアーシアを探しに行った
「さて、君にはあの時の借りがある。すぐに終わらせてもらおう」
ドーナシーク、ミッテルト、カラワーナは光の槍を作った
「ふざけるな・・・・ふざけるな!!」
『gear fast!』
宝玉から音声が流れ、オレンジ色のオーラが大を覆った
「なっ!?ま、魔力が上がっただと!?」
ドーナシークが驚いていると、大が3人の目の前から消えた
「き、消え・・・・がぁっ!」
カラワーナは大が消えたことに驚いた瞬間、吹き飛び壁にめり込んだ
ドーナシークとミッテルトがカワラーナのいた場所に振り向くとそこには拳を振り切った大の姿があった
「こいつよくもカワラーナを!!」
ミッテルトは光の槍を大に向かって投げた
「おらぁっ!!」
大はデジソウルを左拳に纏わせ、光の槍を殴り粉々に砕いた
「そ、そんな・・・ただの人間が堕天使の光を壊した!?」
「次はテメエだ!!」
大は驚いているミッテルトに近づき拳をどてっ腹に打ち込み殴り飛ばした
「ば、馬鹿な。下級とはいえただの人間が我ら堕天使を凌駕するだと!?」
「お前で最後だ。・・・・覚悟はいいか?」
大はドーナシークを睨んだ
「っく」
ドーナシークは外に出て逃げようとしたが
「逃がすか!」
追いかけてきた大に片足を掴まれ
「おぉおおおらぁああああっ!!」
ドーナシークを引き寄せると、拳を振りドーナシークを地面に殴り飛ばし
「もういっちょう!!」
落下の勢いを利用した一撃を腹に打ち込んだ
「がぁっ!!」
防御できず大の拳をもろに喰らったドーナシークは気を失った
「・・・・・・」
大は家に戻りカラワーナとミッテルトを連れてくるとドーナシークの上に乗せ、右手を3人に向けた
「メガフレイム!」
右手から巨大な炎の塊が放たれ、3人の堕天使を一瞬で灰にした
「ちぃ、こんな後味悪い喧嘩は久しぶりだ」
『兄貴』
「部室に戻るぞ。あの堕天使から聞いた話をリアス達に話す」
大は張られていた結界を拳で壊すと駒王学園に向かった
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大の怒り。VS3人の堕天使