第一章 無印編
第十六話「Winner of the fierce fight」
こんにちは九十九彩斗です。
あれから10日が経ち、今日は5月6日です。
あの後俺達は両親に事情を説明。
両家族とも許可をしてくれた。
リンディさんとクロノは用事があるといったので
原作と違い俺達だけで説明した。
その後はリンディさんに許可をもらったことと
フェイトたちのことについて説明。
全員驚いていたけどすぐに詳しく調べてくれることになった。
今回はフェイトたちは保護する対象らしい。
クロノは最後まで反対してたが・・・。
現在ジュエルシードの数は
俺達が10個、フェイトたちが原作の通り集めたのならば5個だ。
残りは6個・・・まあ俺達は場所は知っているのだが、
先に他のを集めていた。
そっちは予知夢使わないと俺はわからないから
全面的になのはががんばった。
感謝してるよ。
さて今日は例の日だ。
そう海上でフェイトが無茶する日。
なのはもそれに関しては止めようと思っているらしい。
クロノたちが留めるかもしれないけど
ジュエルシードが暴走したらどうすんだよ!?
と言えば大丈夫だろう・・・。
ところで今いる場所なんだが・・・アースラなんだよねぇ・・・。
なんでも俺が作ったデバイスに興味がある子が
いるからその子にデータを送りたいらしい・・・。
あれ?それってマリエル・アテンザじゃね?
そう考えてデータ採集をしていると・・・。
聞こえてくるエマージェンシー・・・。
なのはSide
エマージェンシーの音が鳴り響く。
私は走ってブリッジに向かう。
「フェイトちゃん!」
巨大なモニターに映し出されていたのは、
波と風と竜巻に今にも飲み込まれそうなフェイトちゃんだった。
前世のときは焦っていたけど冷静に見てみるとフェイトちゃん無茶しすぎなの!!
「あの、私急いで現場に!」
「その必要は無いよ。放っておけばあの子は自滅する。」
クロノくんやっぱりそう考えるんだね・・・。
「仮に自滅しなかったとしても、力を使い果たした所を叩けばいい。」
「でも・・・!」
「待ったクロノ、その意見には本来なら賛成だが
今回は暴走しているジュエルシードだ。
このまま放っておけば、少なくとも海鳴市が壊滅するぞ!」
「・・・そうね、このままだと確かに危険だわ。
6個のジュエルシードが融合でもしたらそれこそ手がつけられないわ。
クロノ執務官は待機、ユーノくん、なのはさん、彩斗くん、
至急フェイト・テスタロッサの救援に向かってください。」
「「「はい!」」」「了解」
私たちは返事をした後転送ポートに向かった・・・。
―海上
(まずい・・・魔力がもうない・・・!)
降り注ぐ雷と荒れ狂う高波を必死にかわしながら、
フェイトはそう考える。
いくら攻撃を当てても荒れ狂う嵐を一時的に留めるのが精一杯だった。
(どうやってジュエルシードの封印を・・・くっ!こうしている間にも魔力が・・・!)
考えながら魔法を放ちつづけ、それでも妙案は出ず、
悪戯に魔力を消費し続ける。
それは完全なる悪循環だ。
それでもフェイトは諦めない。
母の為に、温かな生活の為に。
(・・・っ!?)
フェイトがその時感知した、強大な魔力。
何日か前に知った、白い女の子の魔力。
黒い雲を桜色の光が切り裂く。
現れたのは、足に桃色の羽を生やした白い魔導師だ。
「フェイトの邪魔を、するなぁぁぁぁ!」
雷の拘束を力付くで破り、なのはへと飛び掛かるアルフ。
しかし、それはユーノの防壁に阻まれた。
「違う、僕達は戦いに来たんじゃない!」
「とりあえず、まずはジュエルシードの封印が先決だ。
このままだとまずいことになる。」
ユーノに続けて、既にバリアジャケットを展開し終えた彩斗が言う。
「だから今は、封印のサポートを!」
そういってユーノが打ち出した、緑色のチェーンは
竜巻へと巻き付き、動きを制限する。
「フェイトちゃん!」
その間になのははフェイトへと近づく。
「三人で一緒に、あれを止めよう?」
そういうなのははディバイドエナジーを使用する。
「そっちとこっちで半分こ!いいよね?」
一方ユーノの方では、竜巻が更に抵抗を増す。
必死で押し止めるユーノだが、気を抜くと吹き飛ばされてしまいそうになる。
「・・・!!」
その時に横から伸びる燈色の鎖。
狼形態のアルフが、ユーノと同じくチェーンバインドで
竜巻の抵抗を押し止めてくれた。
「ユーノ君とアルフさんが止めてくれてる!だから、今のうち!」
「俺も参加が決定してるみたいだから、やってやるぜ」
《Canon mode》
なのはのデバイスがイルカヘッドをした白い姿へ変形する。
そのまま雷を避けつつ、空中に魔法陣を展開して飛び乗る。
《Seeling form set up》
動かない主に代わり、バルディッシュがフォームを移行する。
「バルディッシュ・・・。」
寡黙なるデバイスは喋らない。
しかしそのコアの輝きはすべてを語る・・・。
「さぁてキューフォー・・・。久々の広範囲攻撃だ・・・。」
《了解、砲撃「SAVE THE LIFE」準備完了。』
「流石だな。」
《ありがとうござます。》
二人の思いは一つの力を紡ぎだす。
「ディバインバスター、フルパワー。・・・行けるね?」
《All right my master》
レイジングハートを構えるなのは。
足元の魔法陣が巨大化する。
彩斗の足元には黒の魔法陣が展開・・・
さらに目の前にもう一つ展開される。
彩斗はレスキューフォース ブレイカーモードの引き金に手をかける。
フェイトも魔法陣を展開し、バルディッシュを上に向ける。
なのはのデバイスの周りに発生する、幾条もの環状魔法陣。
彩斗の前には魔法陣の前に魔力を圧縮した小さな魔法球が現れる。
フェイトの魔法陣からは雷撃が迸った。
「せー・・・」
「の!」
合図とともに放たれる!
「サンダー・・・」
「ディバイーン・・・」
「SAVE THE・・・」
全員の魔力が一気に増幅する。
そして・・・
「レイジーッッッ!」
「バスタァアアーッッッ!」
「LIFE!!!!!」
金色の雷光、桜色の砲撃、黒鉄の閃光。
三つの砲撃が、ジュエルシードを一気に封印した・・・。
目の前には青く輝く、六個のジュエルシード。
「それじゃあ、さっき言った通り、ほらフェイト。」
彩斗の手によって、ジュエルシード三個がフェイトに渡される。
「・・・友達に、なりたいんだ。」
唐突になのはの口からはその言葉が漏れた。
前世の記憶があっても嘘偽りのない言葉。
フェイトの目がその言葉に見開かれる。
ジュエルシードが作り上げた雲はすぐに晴れて行き、
輝く光がその場にいる三人を照らしていた。
嵐が収まりようやく中の様子を確認できるようになったアースラ。
封印した六個のジュエルシードと、三人+一人と一匹が映し出される。
しかし・・・
「っ!次元干渉!?」
休む隙もなく唐突にアラートが艦内に鳴り響く。
「別次元から、本艦および戦闘区域に魔力攻撃来ます!あ、あと六秒!?」
「え!?」
別次元から、紫色の雷が襲い掛かる。
「「うわぁぁぁぁぁぁ!!」」
ショック体制をとる隙もなく、アースラに直撃する。
それは、なのは達のいる海域にも降り注いだ。
「・・・ぁ、母さん?」
フェイトがぽつりと呟く。
そこにピンポイントで降り注ぐ雷。
フェイトは全く動けない。
「それが・・・それが答えかぁぁぁぁ!」
そこに彩斗が割り込み、広域シールドを展開して防ぐ。
しかしそのシールドも少しづつだが消滅していった。
「アルフッ!フェイトを早くっ!」
「言われなくても!」
アルフが人型へと戻り、呆然としたままのフェイトを抱き抱え、
ジュエルシード三つを持ち去っていった。
「くあっ!」
何とか耐えきった彩斗はシールドを解除する。
額に汗が滲んでいた・・・。
彩斗はなのはと違ってシールドはあまり得意ではない。
今回彩斗が向かったのは単純に一番近かったこと
その代わり早さがフェイト>彩斗>なのはという感じだったからだ。
「彩斗くん!」
慌てて飛んできたなのはに彩斗は笑顔を向ける。
心配させないためと自分が大丈夫だと教えるために・・・
「どうやら、お話できるのはまた今度になっちゃいそうだね・・・・・・。」
なのはは一人そう呟いた。
―アースラ
「逃走するわ、捕捉を!」
「駄目です!幾つかの機能が停止!」
「くっ・・・」
「機能回復まで、あと20秒!追い切れません!」
「・・・機能回復まで、対魔力防御。第二波に備えて。」
「「はい!」」
「それから、なのはさんとユーノくん。彩斗くんを回収します。」
三人を回収するアースラ・・・・・・。
そこに第二波は来なかった・・・・・・・・・・・・。
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今回は海上での最後のジュエルシード回収
今回はちょびっと原作ブレイク!
ではどうぞ!!
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