No.446943

ストライクウィッチーズの世界へ~(とある傭兵と戦闘機) プロローグ

とある傭兵はその日、基地に着陸しようとした時、急に意識を失ってしまい・・・管制塔もレーダーから傭兵を見失ってしまう。そして傭兵は人々が人ではない物と戦う世界へ〜その最前線を守る少女達と出会い、その戦いは傭兵を否応なしに巻き込んでいく・・・はたして傭兵の運命は?
にじファンからの転載になります


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2012-07-06 00:02:45 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:7872   閲覧ユーザー数:5567

 

 

 

その日、俺は任務を終えて基地へ戻ろうとしていた。

 

とある作戦を終え、武装や燃料が尽きかけの満身創痍の状態

 

俺自身、着陸が成功するのかも疑わしいほど憔悴していた

 

やがて白い山脈の間に基地が見え始め、私はコンタクトを取るために無線のスイッチを入れた

 

 「こちらガルム1。ヴァレー基地、応答を・・・」

 

 「ザザッ・・・こちらヴァレー基地・・・」

 

無線にノイズがかかるが、微かに聞こえた管制官の声

 

 「着陸誘導を頼む・・・」

 

 「了解、着陸を許可する。1番滑走路、東より進入せよ」

 

 「ありがとう・・・」

 

もう一度、この基地に帰ってこられた・・・それが不思議で仕方がなかった

 

管制塔からのアプローチ通りに着陸の為ににギアを出そうとレバーに手をかけた、瞬間

 

俺の視界が突然真っ白な光に覆われた

 

滑走路も、キャノピーのHUDすら見えない 

 

 「・・ちら基地管制・・・ルム1・・・応答せ・・・」

 

畜生・・・目の前で墜落か・・・ 

 

そうして俺の意識は薄れていった・・・

 

 

 

    基地視点 

 

 

 「レーダーからガルム1ロスト、応答ありません!!」

 

突然、目視で確認できるほどの距離に接近していたガルム1が、機体ごと消えてしまった 

 

 「どうした、何が起こったんだ!?」 

 

 「着陸誘導に入った途端、ガルム1がレーダーから消えました!!」

 

 「墜落か!?」 

 

 「いえ、基地周辺に墜落したと思しき煙は確認できません」 

 

管制塔から基地周囲を見回しても、そのような形跡はない

 

 「どうなっている・・・」 

 

慌ただしくなる管制塔内部だが、ガルム1はその姿を消してしまった

 

まるで霧のように

 

 

 

 

    ガルム視点

 

 

 

 「・・・なんだ、今のは・・・」

 

俺は意識を取り戻し、目を開けて外を見た

 

雲の上、俺の機体は遥か上空を通常巡航していた 

 

 「俺は基地に着陸しようとしてたんだよな・・・でもここは何処なんだ・・・?」

 

基地は山の中にあるはずだが、今俺が飛んでいるのは海の上だ。それに・・・ 

 

 「こんな高いとこ飛んでなかったはずだ」

 

いま自分が飛んでいる高度は10000、基地は山にあるからある程度高度はあるとはいえこの高度は異常だ 

 

 「とりあえず現在位置は・・・GPSシステムにエラー?」

 

現在位置の座標を調べようとパネルを確認するが、ロストシグナルと表示される

 

計器をいじっているとレーダーに反応があることに気がついた

 

 「これは・・・艦隊だな。なんか昔の日本の船に似てる気がするが、行ってみるか」

 

俺は操縦桿を握って高度を下げた。その時レーダーに新しい反応が表示された

 

 「爆撃機並みだな・・・この大きさは」

 

雲を抜け、蒼い海面の波が確認できるほどに高度を下げた俺は周囲を確認する

 「!? 何だよこれは・・・!?」

 

目視したそれは全身が黒く赤い斑点のあるエイのような形をしていた

 

 

 

   艦隊視点

 

 

 

 「もうすぐブリタニアに到着するな」

 

 「我々も前線ですね」

 

空母 ”赤城”その艦橋内で話し合うのは艦長と副艦長 

 

 「敵襲ーーーーッ!!」

 

甲板にいた少佐から敵襲報告 

 

 「総員、戦闘態勢ーッ!!」

 

 「目的地は目の前だというのにッ」

 

艦隊が戦闘態勢をを整えようとしたその時、ネウロイから放たれたビームが

 

駆逐艦の一つをを切り裂く 

 

 「駆逐艦谷風、被弾」 

 

 「くそっ、戦闘機隊発艦準備いそげ!!」

 

だがその必要はなくなった・・・何かが放ったロケット弾のような物でネウロイは破壊された

 

白い破片となった敵は私達に降り注ぐ

 

 「何なんだ、あの航空機は・・・?」

 

その目線の先には雲をひく航空機の姿があった

 

空を、凄まじい轟音と共に旋回するそれに

 

何故か、私達は強く惹かれた

 

 

 

 

   ガルム視点

 

 

 「あれは何だ?、目の錯覚か?」

 

エイの形をしたそれは赤い光をはなって戦艦を沈めた。

 

 「TLS!?しかし堅牢な戦艦を一撃で溶断・・・どんな出力だよ!?」

 

護衛艦は中央で折れ、そのまま海へと姿を消した

 

 「まずいな、あのままじゃ全滅も時間の問題だな・・・」

 

操縦桿を握り直し、その得体の知れない物体に機首を向ける

 

 「TGTロック・・・FOX2!!」

 

主翼ハードポイントに装備されたミサイル、AIM-9サイドワインダーを1発、発射する

ミサイルはその目標の中心に向かって飛翔する、そして命中すると同時に爆発が起こり

 

その物体は白い破片となった 

 

 「目標破壊確認、当空域制圧完了・・・」

 

艦隊に目をやると、各艦のいたる所から煙が上がっていたものの無事だった

 

よかったとため息をついていると

 

 「こちら扶桑国艦隊所属赤城、聞こえているなら応答してくれ」

 

どうやら艦隊からの無線のようだ。でも扶桑なんて国聞いたことないが

 

だが分からない事が多すぎるので無線に応答することにした

 

 「こちらアメリカ空軍第6航空師団第66飛行隊ガルム1」

 

と応答すると向こう側でざわめきが起こった

 

 「こちら赤城、もう一度貴機の所属を聞かせ願いたし」

 

そして同じことを無線で応答すると

 

 「そんな国は存在しない、ふざけているのか!!」

予想外すぎる返答が帰ってきた

 

アメリカが存在しない?どういうことだ・・・確かにさっきの艦隊は扶桑とかいう国だったが

 

そんな国の名前は聞いたことがない

 

 「どういうことだ?何が起こっているんだ?」

 

もしかしたらこの世界は俺のいた世界とは違う世界なのかもしれない

 

操縦桿を握りながら、俺はひどく不安になった

 

 

 

 
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